みなさんの会社では、いちばん立場が上の人が「教えてください」と書き込む場面を、どのくらい見かけるでしょうか。
リデルの全社チャンネルには、ときどきそういう投稿が流れてきます。しかもそれは、答え合わせでも、決定事項の共有でもありません。まだ答えが無い状態のまま、そのまま置かれています。
今日はそのうちの1本と、そこに返ってきたものの話を書きます。組織のかたちや制度の説明ではなく、ある一日に何が起きたか、という話です。
■ ある朝、代表が投げたのは「問い」でした
7月14日、朝の8時半。代表の福田から、全社宛に短い投稿が届きました。
担当しているプロモーションについて、いま追加でできることはないか。認知をゼロから積み上げていく座組なので、届け方はいくらでも考えたい。何か出来ることがあればやりたい。そして、最後の一行はこうでした。
「知恵をください。」
指示でも、確認でもありません。問いです。
しかも、宛先は特定の担当者ではなく、全社でした。役職や担当を先に決めてから相談すると、話は速く進みます。ただ、集まる知恵は、その分だけ狭くなります。だから宛先を絞らない。ここは意外と、勇気が要るところだと思います。
■ 1時間後に返ってきたのは、感想ではなく打ち手でした
投稿から約1時間後。あるスタッフから返信が入りました。
内容は、励ましでも「がんばりましょう」でもありません。番号のふられた具体案でした。作品に関わっている方ご本人の発信を、公開前のタイミングで動かせないか。公式アカウントで、公開日までのカウントダウンを走らせてはどうか。そのうえで、契約の面で問題がなければ、という但し書きが添えられていました。
さらに、誰も聞いていない話がひとつ足されていました。投稿は一枚ずつ作るものですが、プロフィールに並んだときの見え方は、また別物です。一覧で見たときにどう映るかまで踏まえて、次のクリエイティブを調整したほうがいい。そういう指摘でした。しかも、口頭の説明ではなく、実際の画面を撮った画像が添えられていました。
問われたことに答えるだけなら、ここは書かなくていい部分です。
私たちの仕事は、SNSの投稿を作って終わりではありません。作ったものが、どの並びで、どんな順番で人の目に入るのか。そこまで含めて設計するのが、SNSマーケティングです。1時間で返ってきたこの返信には、その考え方がそのまま出ていました。
■ 3日後、聞かれていない先のことまで返ってきました
話はそこで終わりませんでした。3日後、同じスレッドに1本のドキュメントが共有されます。公開後にやるべきことと、いまのアカウントに対するアドバイスをまとめたものでした。
投げられた問いは「今すぐできること」でした。返ってきたのは、そのあとの話まで含んだ設計です。
この3日のあいだ、誰かがタスクを割り振ったわけではありません。会議を設定して、担当を決めて、期日を切った、という手続きもありませんでした。問いが置かれていて、そこに知恵を足せる人がいた。ただそれだけです。
私たちはSNSの黎明期から10年以上、企業とインフルエンサーのあいだに立ってきました。その現場で身につくのは、施策の引き出しの多さだけではありません。
言われた範囲の外側に、まだ効く一手が残っていないかを探す癖のほうです。
■ 「知恵をください」と言えるかどうか
「分かりません、知恵をください」。この一言は、立場が上がるほど言いにくくなるものだと思います。答えを持っている前提で見られるからです。
リデルのミッションは「個人の影響力を、人々の未来のために。」です。影響力の主語は、会社ではなく個人。そう言っている会社の中で、代表が問いを投げ、現場が具体で返す。この向きは、私たちが外向きに話していることと、ちゃんと同じでした、、、と、書いていて少し嬉しくなりました。
知恵は、役職の順番には並びません。
出てくるのはいつも、いちばん近くで見ている人のところからです。
■ こんな人と一緒に働きたいです
・「それ、私がやります」と自分から手を挙げられる人
・頼まれていないことに気づいたとき、黙って飲み込まずに置いていける人
・分からないことを、分からないまま人に渡せる人
私たちは、答えを全部持っている人を探しているわけではありません。問いが流れてきたときに、手が動く人と働きたいです。
その1時間後の返信を、次はみなさんに書いてほしいと思っています。まずは気軽に「話を聞きに行きたい」から、お話ししましょう。