LegalOn Technologiesが提供するプロダクトを、お客様に安心・安全にご利用いただくために欠かせないポジション CRE(Customer Reliability Engineering)。 今回は、営業職からエンジニアへとキャリアチェンジし、現在はLegalOn事業部でCREとサポートチームのマネジメントを牽引する長内にインタビューしました。
営業経験を持つからこそわかるお客様のリアルな環境への解像度、そしてAI時代に求められるCREの真の価値について、たっぷりと語っていただきました。
長内 毅志(おさない・たけし) LegalOn Head of Customer Relation
営業として活動をしながら、独学で技術を学びエンジニアへとキャリアシフト。約20名規模のWeb制作会社でフロントエンドエンジニアやテクニカルディレクターを経験し、その後シックス・アパート株式会社やfreee株式会社を歴任。前職では開発部長を務めていたが、2024年2月にLegalOn Technologiesへ参画。現在はCREとして技術的トラブルの解決に奔走する傍ら、サポートチームのマネジメントも兼務する。
長年の営業キャリアからエンジニアを経てLegalOnでCREになるまで
──長内さんは元々、営業職としてキャリアをスタートされたんですよね。そこからエンジニアになられた経緯を教えてください。
新卒からずっと営業として働いていたのですが、インターネットに触れ「これは面白い」と感じて、自分で勉強するようになりました。独学で勉強を始め、実は40歳になってからエンジニアへキャリアチェンジしたんです。その後は20人規模のWeb制作会社でテクニカルディレクターを務めた後、CMSの開発やフロントエンドエンジニアを経験しました。freeeでは開発者向けのマーケティングやAPI連携のシステム構築などを行ってきました。
──前職では開発部長まで昇格されていたと伺いました。なぜ、そこからLegalOnへ転職を決められたのでしょうか?
前職では順調に業務を遂行していましたが、たまたまLegalOn Technologiesから連絡をもらいました。テレビCMなどで見ていてリーガルテック業界で有名な会社だとは知っていたので、好奇心もありましたし、きっと色々な学びが多そうだなと。
ただ、カルチャーマッチするかどうか不安だったので、無理をお願いして面接回数を増やしてもらいました。カジュアル面談を含めて合計7回ほど面談をしていただき、営業や人事、役員などあらゆる方とお話しさせてもらいました。カルチャーマッチをしっかり確認できたことが、入社を決めた大きな理由ですね。
──入社されてからは、どのような業務を担当されてきましたか?
CRE(Customer Reliability Engineer)として、お客様とのミーティングに同席し、技術的なトラブル対応にあたりました。例えば、お客様の社内ネットワーク環境の仕様でうまくログインできないといった問題に対して、認証の仕組みを説明しながら解決策を提案していくような仕事です。
その後、入社から2ヶ月経った4月に、当時の上司から「サポートチームのマネジメントもしてほしい」と相談を受け、現在はCREとしての実務とサポートチームのリーダーを兼任しています。
──入社2ヶ月でマネジメントも任されたのですね。サポートチームではどのような取り組みをされたのでしょうか?
私が入社した当時のサポート現場は技術的なトラブルの問い合わせが多かったのですが、メンバーの技術的知見はまだ浅い状態でした。そこで、チーム全体のアウトプットの質を高めるため、技術的な勉強会を3ヶ月ほど実施したんです。
ネットワークやHTTPの基礎などについて、自分で研修資料を作って解説しました。その結果、サポートメンバーに技術的な知見がつき、今では多くのトラブルを自分たちで調べて対応できるまでに進歩しました。チーム全体の底上げにつながるような能力開発ができたことは、とても嬉しかったですね。
LegalOnにおけるCREとは。 仕様を超えたトラブルに立ち向かう最後の砦
──LegalOnにおけるCREとはどのようなミッションを持つポジションなのでしょうか?
何事もなければ、お客様はサービスを導入してそのまま問題なく使えるはずです。しかし実際には、様々な要因でエラーが発生したり、うまく動かなかったりすることが起こります。そうした、サービスの仕様を超えたトラブルに対して、技術的な視点から原因を探り、解決方法を提案していくのがCREのミッションです。
使い方の案内や管理画面の見方などはカスタマーサクセス(CS)が担当しますが、例えば「シングルサインオン(SSO)がうまくいかない」「ネットワークエラーが続く」といった問題は、営業やCSだけでは対応が難しい領域です。お客様に安心してサービスを使っていただき、プロダクトへの信頼性を担保するための「最後の砦」として立ち向かうのが私たちの役割です。
──一般的なソフトウェアエンジニアとは、求められるスキルも違うのでしょうか?
そうですね。ソフトウェア開発の知識というよりは、ネットワーク、クラウドアーキテクチャ、認証といった複数の技術分野の知識を組み合わせて、パズルを解いていくような面白さがあります。探偵のように様々な手がかりから問題の原因を解き明かしていく感覚です。
元々営業としてエンタープライズ企業向けにシステムを提案していた経験があるのですが、お客様と接していると「総合格闘技」のようにありとあらゆる課題が降ってくるんです。その際に、開発メンバーが言っていることが分からない、お客様の技術的な課題が分からない、という状態が、自分自身で許せませんでした。 エンジニアとして仕事をしているメンバーと対等に議論するために、とにかく勉強をしました。セキュリティに厳しいお客様の課題を解決するために、ありとあらゆる知識を吸収したり。
だからこそ、開発現場とは違う「お客様が実際に使うリアルな環境」を理解し、広い視点で原因を特定できるのかな、と考えています。
AI時代だからこそ際立つ「人間の判断」と「基礎技術」の重要性
──LLMをはじめとするAIの台頭によって、CREの役割や働き方はどう変化していくと考えていますか?
課題を解決する際、私たちは、
- 情報を集める
- 整理する
- 仮説を立てる
- 確認・検証する
- 対応策を考える
というプロセスを踏みます。AIの登場によって、このうちの「1. 情報を集める」から「3. 仮説を立てる」までのスピードが圧倒的に早くなりました。これは非常にポジティブな変化です。
しかし、AIが「ここが原因じゃないか」と持ってきた仮説が本当に正しいかどうかを検証し、最終的な判断と、対応策を実行に移す部分は、人間にしかできません。
将棋の羽生善治さんが以前、「学習の高速道路論」というお話をされていました。コンピューターの活用について「将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれた」「ある一定のレベルへは高速で到達するが、そこで大渋滞が起こる。そこから抜け出すための試行錯誤が必要」というようなお話をされていました。
ビジネスも同じで、AIがある一定の業務を素早く遂行してくれますが、最後の判断や実行のプロセスは各自の人間が考えて行わなければなりません。だからこそ、AI時代になってもCREの仕事はなくならないし、常に自己研鑽を続ける必要があると思っています。
──自己研鑽というお話がありましたが、技術の移り変わりが激しい中で、どのような勉強が必要なのでしょうか?
一番重要なのは、基礎を理解していることです。 例えば、今は人気が高く、便利なフレームワークも、5年、10年経てば別のツールに置き換わるかもしれません。でも、ネットワーク、Linux、ウェブサーバーなどの基礎的な技術は、20年経っても変わらずに役立ちます。 AI時代だからこそ、基礎をどれだけきちんと理解しているかが、トラブルシューティングの核心になりますし、ずっと求められ続けるスキルだと思っています。
広い知識を組み合わせパズルを解く先にある「ありがとう」
──あらためて、LegalOnでCREとして働くやりがいや面白さはどこにあると感じていますか?
先ほども少し述べましたが、様々な要因が絡み合う問題に対して、ネットワークやクラウドなど広い範囲の知識を駆使して「ここが原因だろう」と探偵のように情報を整理して問題を解いていくところは、非常に面白い部分だと思います。そして何より、そうして見つけ出した解決策がピタリとはまり、お客様から直接「ありがとう」と感謝された時は達成感があり、やりがいに感じますね。
また、現状は少人数組織だからこそ、制約なく自由に仕事ができる裁量の大きさも魅力です。明確な境界線を引くのではなく、様々なメンバーと同じ問題に対してフラットに考え、主体的に仕組みを作っていける環境があります。
──最後に、読者の方へメッセージをお願いします。
好奇心旺盛で、常に新しいことを学ぶのが好きな方は、このスピード感の早い当社にすごくマッチすると思います。また、CREはありとあらゆるジャンルの技術に対応する必要があるので、純粋に勉強が好きな方に向いていると思います。
LegalOn Technologiesは、日本発でグローバルに攻めていくという、非常にレアで挑戦的なフェーズにあります。そうした環境の中で、幅広い技術知識を武器にパズルを解くような面白さを味わいたい方は、ぜひ一度お話しできれば嬉しいです!