この1か月半ほどの間に、コウダプロではいくつかの変化がありました。組織として小さくない動きがあり、メンバー一人ひとりがそれぞれの立場で、さまざまなことを感じ、考えた時間だったと思います。
そうした中で迎えた今回の朝礼には、どこかどっしりとした落ち着きがありました。「前に進んでいこう」という意志が、場の空気から感じられたのです。
テーマとなったのは、コウダプロが大切にしている「心の玉を磨く」という考え方であり、変化をどう受け止め、どう前に進んでいくかという姿勢でした。
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こんにちは、プレスラボ(@presslabo)の池田園子です。月1回「コウダプロ朝礼レポート」を担当させていただいています。
共通する価値観を持つ強さ
詳細には触れませんが、この1か月、コウダプロではいろいろな変化が起きていました。コウダプロ社長の幸田八州雄さんは、その状況をことさらに問題視するのではなく、むしろ「今ここにいる人たちの強さ」に目を向けていました。
通常であれば、組織が何かしら変わるようなことがあると、動揺が広がってもおかしくありません。けれど、朝礼の場には、そうした混乱はありませんでした。本音を隠さず、話す。そんな人たちが揃っていました。幸田さんはその状態を「これが価値だ」と表現していました。
今いるメンバーは、誰にも強制されることなく、自ら決断して、コウダプロにいることを選択している。そして、建前ではなく、本音を開示して生きている。その事実こそが、組織としての強さなのだという話です。
とはいえ、組織には多様な人が所属しています。誰もがすべて一致するわけではありません。それは当たり前。
けれど、コウダプロの中心にある価値観「心の玉(※)を磨く」という一点において、重なり合っているかどうか。幸田さんは、数学の集合のように、全員の「共通項」となるのがこの部分だと語っていました。
※心の玉(人間性の底にある玉)とは良心のようなもので、「磨く」と「鍛える」で進化していきます。心の玉は磨くにつれて透明度を増し、鍛えるにつれて強くなっていく、と幸田さんは捉えています。
趣味も考え方も違って当然。けれど、コウダプロでいうと「心の玉を磨く」。メンバー一人ひとりに、その考え方に対する腹落ちがあり、実践しているならば、素晴らしいチームとして機能している。そのような組織のあり方が、この期間に改めて浮き彫りになったのだと感じさせる話でした。
「心の玉を磨く」コウダプロ憲法が示すもの
「心の玉を磨く」という考え方は、これまでも朝礼の中で繰り返し語られてきました。
コウダプロには今年1月に完成(※)した「コウダプロ憲法」があります。幸田さんはコウダプロ独自のこの憲法について、迷いが生じたときにも参照し、前に進んでいくための指針として位置づけていました。
※組織の成長や変化に伴って微修正が入り、よりアップデートしていく可能性はある。
人はそれぞれ違う世界を生きている。だからこそ、何かを判断するとき、方向を見失いそうになるとき、立ち返れる場所が必要になる。コウダプロ憲法は、そのための共通の土台です。
そして、その憲法の中心にあるのが「心の玉磨き」という考え方です。能力やスキルももちろん大事ですが、それ以前に自身の内面と向き合い、心を磨き続けること。それが仲間と冒険するための前提であり、コウダプロの企業目的の根本にあるものだと語られていました。
ただし、それは抽象的な精神論ではありません。朝礼の中では、「馬鹿になれ」という社内でポジティブでチャレンジングな意味合いながら、曖昧さを持って使われてきた表現についても話が及びました。
幸田さんは、この言葉が本当に伝えたいことは何なのかを改めて問い直し、「心を開く」という言葉がいちばん近いと語ります。カッコつけず、取り繕わず、自分をさらけ出すこと。「馬鹿になれ」はそのための言葉であり、つまりは「心を開け」ということなのだと。
大切なのは、本質を自分なりに理解し、自分の言葉で語れるようになること。そうした姿勢こそが、コウダプロが求める「心の玉磨き」の実践なのだと語られていました。
今は「土台固め」のとき
朝礼の後半で、あるメンバーが「今は地固めの時期ではないか」という趣旨の発言をしていました。
今は、事業を拡大することよりも先に、ブランドとしてどんな価値を持っているのか、誰に届けるのか、組織としての土台を固めるべきときなのではないか。そうした提案でした。
幸田さんはこの発言に深く共感し、このような意見が出ることを「非常に頼もしい」と表現していました。数字や売り上げを追いかける前に、地盤をつくる。人やチームの在り方も、仕事の進め方も、ブランドとしての提供価値も、今一度見つめ直して、さらに強固にする。その上に初めて、上物が建つのだという考え方です。
「納得のいく設計図を作り直そう」。幸田さんのその言葉には、変化を大切な機会として捉えようとする前向きな意志が感じられました。
他のメンバーからも、それぞれの立場で感じたことが率直に語られていました。自分にもっとできることがあったのではないかという振り返り、今感じていることをネガティブに引きずるのではなく今後の糧にしたいという決意、正直であり続けることの大切さ。それぞれの言葉が、チームとしてこの時期をどう過ごすか、自分は何ができるのかを真剣に考える姿を映し出していました。
流れに乗り、出た目を正解として受け止める
もうひとつ、朝礼で印象的だったのが、「流れ」についての考え方でした。
幸田さんは、今起きている変化を「流れ」として捉える姿勢を繰り返し語ってきました。短期的に見ればインパクトのある波があっても、大きなトレンドで見れば右肩上がりでしかない。そう読み取れるかどうかが大事だと。
興味深かったのは、時間の捉え方に関する話です。幸田さんは、過去が現在に影響し、現在が未来に影響するのは当然だけれど、もしかすると未来もまた現在に干渉してくるのではないか、と語っていました。
一見すると非科学的な話に聞こえるかもしれません。幸田さん自身もそのことに言及した上で、「自分の経験上、流れを信頼して行動してきた結果がある」と語ります。
目の前の出来事を「偶然」として見るのか、それとも何かの「流れ」として捉えるのか。その視点の違いが、物事の受け取り方を大きく変える。だからこそ、どんな結果であれ、人事を尽くした後の結果ならば流れに逆らわず、出た結果を正解として受け止め、執着しない。そうした姿勢が語られていました。
コウダプロ憲法 第十条「出た目が正解」がそれを伝えています。「出た目が正解」でも「宇宙の流れに嫌われることのない心の在り方や判断、行動を尽くしたあとは、宇宙様に身をゆだねる感覚である」と記されています。幸田さんは最後に、「宇宙を信頼しましょう」という言葉でこの話を締めくくっていました。
この日の朝礼には、初めて参加された方もいました。幸田さんはその方との出会いについて、「プライスレスだ」と表現。日常は「当たり前」と認識されやすいけれど、今この瞬間に、この場に集まっていること自体が奇跡なのだと気づけるかどうか。そのセンスが、感謝の気持ちの根本にあるのだと語ります。
朝礼の場でその方が語った言葉に対して、メンバーが皆ナチュラルに、温かいコメントを返していたのも印象的でした。お互いの経験に共感し、言葉を交わし、その場が「開かれた空間」になっていく。この出会いが今後どうなるかはまだわかりません。けれど、それも含めて「流れ」なのだと幸田さんは話していました。
(編集後記)
朝礼中に、メンバーの中から「安心している」「信頼している」という言葉が自然と出ていたのが忘れられません。大きな流れの中に自分たちがいるという感覚。それを信じて、前だけを向いて進んでいく。
変化のあった時期だからこそ、一つひとつの出来事や縁をより真摯に、丁寧に受け止めていこうとするコウダプロの姿勢が、この朝礼には表れていたように思います。
Text/池田園子