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入社2ヶ月のエンジニアリングマネージャーが技術顧問との壁打ちで見えてきた、カラダノートのエンジニアリングのあり方

エンジニアリングマネージャーを募集し、1人目で採用決定

カラダノートでは、以前から開発部門の組織化に課題を感じており、
CTO経験のある和賀勝彦氏に、社外顧問に就任いただき、2020年2月から本格的に開発組織づくりに着手しました。

伸びている事業をさらに伸ばすための一手──社外顧問・和賀 勝彦氏とつくる開発組織|株式会社カラダノート|note
※こちらは2020.04.09に公開したものです 2020年2月、株式会社カラダノートでは社外顧問として和賀 勝彦氏に就任いただきました。エンジニアのマネジメントなどで実績を挙げられてきた和賀氏には、当社の開発部門をサポートいただく方針です。今回は、和賀氏と当社代表・佐藤 竜也の出会いから顧問就任、今後の開発組織づくりについて、対談でお届けします。 ・・・ ...
https://note.com/karadanotecorp/n/nd38bd0e0527a

※詳しい経緯はこちらを参照ください。

開発組織づくりの第一歩として、マネジメント専門人材の採用を目標とした募集を始めました。4月上旬、そこに応募してきたのが堀内栄一でした。

堀内「カラダノートに応募しようと思ったのは、キャリア的にエンジニアマネジメントができるといいなと思っていたことと、子育ての大変さを実感していたことが大きかったですね。最初に代表の佐藤とオンラインでカジュアル面談をして、一次面接は和賀さんでした」
和賀「マネジメントクラスの採用であれば一次面接に僕が出るというのは決めていて、これから組織をつくっていきますよという話をしました。印象としては、『ちょうどいい人来たな』っていう(笑)」
堀内「一次面接のすぐ後くらいに和賀さんと佐藤の記事が出ていたので読んでみたら、専任のマネージャーを募集しているんだなという確証が持てました(笑)。それに加え、記事で語られていたプレイングマネージャーの課題感が自分の考えとぴったり一致しました。お話ししたときに、和賀さんはマネジメントに強い方だなとすぐにわかって、僕もその道を行きたいと思っていたので、入社の意思が固まりました」

堀内のキャリアは新卒からエンジニア一筋。原発のシミュレーションというニッチな分野からWeb開発、IT全般統制のプロジェクトなど、幅広く経験してきました。

そして、さまざまなタイミングが見事重なり、マネジメント人材の募集をかけてから1人目の応募で採用となったのです。

和賀「特にIT全般統制の話は会社のフェーズとしてもすごく大事なところ。それを経験している分、いろいろと掘り下げて聞けますし、壁打ちのやりがいもあります。本当にタイミングが良かったですね。」

入社前にメンバーとの1on1を実施したことで、入社後すぐに動き出せた

ずっとプレイヤーとして働いてきた堀内がマネジメントにシフトしようと考えたのには、ある背景があります。

堀内「前々職で技術を攻めきったと感じていたのと、プレイングマネージャーをやっている中で、限界も感じていて。というのも、開発のコアな部分を自分が担当していて、そこが進まないとプロジェクトが進まないという状況も多く。自分がボトルネックになっていた。そうなるとマネージャーとしてメンバーのパフォーマンスを発揮させるのも難しいですし、成長につながらないと。そこでマネジメントに突き抜けていきたいと考えました」

また、技術の勉強は実際に手を動かすことで覚えて行く部分が大きいものの、子どもが生まれて以降、堀内にはまとまった時間が取りにくくなっていました。一方でマネジメントは、電車の中でも短時間でも勉強できるという利点があり、マネジメントに振り切る1つのきっかけとなりました。

内定から入社まで時間があった堀内は、入社前からプランを立てて動き出します。

堀内「まずはとにかく1on1の機会を多く作りました。入社前にWebエンジニア3名とそれぞれ2回ずつ、それから経営企画の方と1回。計7回やりました。それぞれがどういう仕事をしているのか大まかに知ることと、個々のスキルセットの把握が主な目的です。
1on1をしたのは、和賀さんの何かのインタビュー記事に書いてあって、真似しようと思ったからです。入社してからは2日以内に事業責任者と事業部メンバー7人とも1on1を実施していきました」
和賀「自分のマネジメントするメンバー以外とも1on1をするのはとても大事です。会社全体の構造や、問題の所在など、さまざまな角度から気づきが得られます。マネジメントするにあたって、エンジニア目線と、それ以外の方の目線を両方知っておくというのは問題解決のしやすさが違います」

1on1を通して、社内での仕事の流れも大まかにつかんでいった堀内。コロナ禍で現在も在宅勤務者がいる中で、積極的に顔を見せてコミュニケーションを取ることで、入社後のやりとりもスムーズになっていました。

話していると、今まで歩いてきた足跡が見える、道しるべのような存在

堀内「入社後はアジャイル開発をすぐ始めました。最初のスプリントは入社の翌週くらいにはやっていましたね。事業部門と経営企画のマネジメント層にはそれぞれアジャイルに関する本を渡して、読んでもらいました」
和賀「スクラムの場合は特に、つくられたものを見て本当に大丈夫かを確認できる人が必要なので、事業側の理解が不可欠です。そのため開発側だけじゃなく、サービス運営やサポートする人たちも口を出せる状態にしておくのが理想です」

また、アジャイル開発に必要な事業側の理解を得るために、わかりやすく伝える努力も怠りません。

堀内「今まではエンジニアがスーパーのレジのように、それぞれの場所で列をつくっていろいろな人から仕事を依頼されるプロセスでした。ですが、ATMのように、並ぶ列は1列で、空いたところに順次仕事が回ってくるというプロセスの方が数学的には処理速度が早い。開発スピードを上げるためにも、ATMモデルの仕事の仕方にしようという伝え方をしました」
和賀「エンジニアとビジネス側の間に入るときには専門用語を置き換えて説明するスキルは必須です。わからないままいきなり変えてしまうとハレーションが起きますし、腹落ちしないと動いてくれないので、腹落ちするまで向かい合って話すことが大切ですね」

このように堀内が最初からギアを上げたのは、組織の色に染まりきらない時期の方が変えやすい部分だと判断したため。そして早期のアウトプットをイメージし、スプリント開始時に外部イベントの登壇を申し込みました。約1か月でスプリントを遂行し、計画通りにイベントで発表。1位を獲得し、入社1か月で1つの成果を出したのです。

入社以降、隔週で和賀氏との1on1を行い、現状から今後のプランなどを壁打ちしてまとめています。2か月目は比重を採用に置き、エンジニアを専門分野別に募集スタート。

和賀「オールマイティにこなせるエンジニアは、人的リソースが足りないスタートアップ初期には必要ですが、これからビジネス・サービスを発展させていくためには、より高度な専門性を持つ人たちでつくっていくのがいいと判断しました」
堀内「話していて、和賀さんが今まで歩いてきた足跡が見えるので、自分もこの方向で進んでいいのだというのがわかりやすいです。僕にとっては道しるべのような存在ですね」
和賀「そう言ってもらえると嬉しいです。僕の知り合いがママびよりを使っていて、『助かってます!』などと言われることがあって。貢献できている感覚があって、自分はつくっていないのに嬉しくなります。仕事としても、今は変えるものがたくさんある状態なので、それはやりがいになっていますね」

30人の壁を超えるために、ルールをつくり、標準化を進めていく

エンジニアの採用にあたり、2人が考える人物像は共通しています。

和賀「ここからつくっていこうというフェーズなので、それを楽しみと思えるかどうか。大企業にいるような、ルールが決まっている中で動いている人は合わないと思います」
堀内「ルールをつくりたいという人、つくったルールを、『やっぱり間違ってました、てへぺろ』って、1週間後に変えられる人が適していますね(笑)。ここでいうルールとは、組織のルールではなく開発のルールです。
テストをもっと簡単にするには?本番環境にプログラムを反映するには?ミスが起こりにくくするには?など、よりよくするためのルールを考えて仕組み化していきます。フロントエンド、バックエンド、インフラのそれぞれの領域で導いていける人が欲しいです」
和賀「属人化をしないようにしたいですね。変化に対応するスピードを上げるという意味では、今までやってきた属人化は悪ではありません。ただ、これから事業が成長していくためには、標準化すべきフェーズにきたということです」
堀内「最初に和賀さんと話したときに、その辺りの感覚が一致する人だなと感じていたので、すごく相談しやすかったです。組織にある“30人の壁”や“100人の壁”と言われるものの中で、今は30人の壁を超えるための標準化フェーズですね」

やるべき業務も多い現在ですが、堀内は組織の今後を見据える取り組みも考えています。

堀内「新規採用していくことももちろんですが、今のメンバーの中にも、キャリアアップやプロダクトマネージャーに関心を持っている人がいるので、メンバーのパフォーマンスを上げて成長させていく役割もしっかり担っていきます。1つ考えているのは、社外向けにハッカソンのようなものをやることです」
和賀「今はエンジニアも、外部に向けて発信していかなければならないと思っています。そういう意味ではハッカソンのようなイベントはいいですね」

カラダノートの開発組織づくりはまだ始まったばかりです。堀内は、道しるべとなる和賀氏のサポートを受けながら、今後も着実に歩を進めていくでしょう。


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