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BaaSプラットフォーム事業部
プロダクトマネジメント部 プロダクトチーム
野森 涼 エンジニア チームリーダー(写真 中央)
アプリチームのリーダーとして大手旅行会社の業務基幹システムのインフラ刷新プロジェクト、プロジェクトマネジャーとして大手自動車会社向けビッグデータシステム改修やユーザサイト開発を経験。2021年6月にインフキュリオンへ中途入社。
山根 正大 エンジニア(写真 右)
大学院卒業後、通信系テクノロジー会社に入社。大手自動車会社向けスマホアプリのバックエンドAPI開発やCMSのカスタマイズなどの詳細設計、開発からテストまでを経験。2021年7月にインフキュリオンへ中途入社。
福島 康太郎 エンジニア(写真 左)
大学院卒業後、2021年4月に新卒入社。大学院時代、認知情報科学を専攻し、統計言語を用いた統計データ分析を学ぶ。在学中、Webアプリ開発の受託やIT企業のインターンを経験し、新卒としてインフキュリオンに入社。
今回はWallet Station(ウォレットステーション)のマルチテナント形式(SaaS提供型)でのクライアント初導入を担当したエンジニア3名にチームのミッションや仕事の仕方、仕事のやりがいなどを語ってもらいました。
さまざまなバックグラウンドを持つエンジニアが集まるチーム
―まずは、それぞれこれまでの経歴を教えてください。
野森:僕は、先月からプロダクトチームのチームリーダーを務めています。インフキュリオンに入社したのは2021年の6月なので、まだ半年ほどです。大学で経営学を学んだあと、新卒でシステム会社に入社しました。そこで5年勤めて、プログラマー、コーダー、SEからPLへとステップアップしていきました。2社目は1社目よりは上流のSESでした。PL、PMとして経験を積んだあと、3社目にSIerを経由してインフキュリオンに入社しました。
福島:僕は、2021年の4月に新卒で入社しました。大学では認知情報科学の研究をしていました。授業の実験などでデータ解析や統計学はやっていましたが、Webエンジニアリングは完全に4月に入社してから学び始めました。
山根:インフキュリオンは2社目で中途入社です。2021年の7月に入社しました。前職はSIerで、2年ほど在籍しました。製造業向けのプログラマー、SEとして仕事をしていました。
―皆さんそれぞれ異なる経験を経てインフキュリオンのエンジニアになったんですね。マルチテナント形式導入を担うチームの社内的な立ち位置を教えてください。
野森:組織的な話で言うと、主にWallet Stationを担うBaaSプラットフォーム事業部と、Xard(エクサード)を担うXard事業部があり、自分たちは、BaaSプラットフォーム事業部のプロダクトマネジメント部プロダクトチームです。この座談会に参加しているのは、マルチテナント形式の初導入となった大手小売り業界のクライアント案件を担当した3名です。この3名が実装を担当しました。
―マルチテナントチームは立ち上がったばかりなんですね?
山根:そうですね。これまでは、個社ごとに専用プロジェクトとして提供する「シングルテナント形式」で提供してきました。これに対して、各社で共通化できる仕様をコモディティ化し、高品質でありながら導入がスムーズでコストも安くできるのが「マルチテナント形式」です。その開発を担うチームです。
―なるほど。皆さんが考える現在のチームのミッションはなんですか?
野森:僕はチームリーダーでもあるので、自分自身のミッションでもあるんですが、このマルチテナントをどう成長させていくのかを考え、実現していくことです。今後さまざまなクライアントに導入していただくためにどうすれば良いか、マルチテナント形式として必要な機能とは何かなど、マルチテナントのあるべき姿を日々考えているところです。
山根:僕も同じで、今はマルチテナントをいかにスムーズに導入していけるかを考えることが重要だと思っています。また導入と合わせて、プロダクトそのものの開発効率も上げていきたいです。開発やテスト体制、それらに付随する管理・運用の体制をもっともっと良くしてプロダクトのROIを高めたいです。
福島:Wallet Stationは、そもそもインフキュリオンがBaaS(Banking as a Service)プラットフォームとして開発を始めたプロダクトです。ただ、まだ完璧とは言えなくて、リファクタリングや新規機能開発をしながら、マルチテナントとして成立させていくことがエンジニアとしてのミッションだと考えています。
プロダクトのあるべき姿を今まさに描いている最中
―続いて皆さんの仕事の進め方について教えてください。例えば初導入となった小売りクライアントの案件では、どんな立ち位置で、どんな風に仕事を進めていたのでしょうか?
野森:この案件は、大型店舗を運営されているクライアントが持つ電子決済サービスをクライアントの店舗に入るほかのテナントでも使用できるようにする、というものでした。いま時点では、開発から導入、導入後の保守、運用も含めてこの3名とパートナー企業のメンバーで担当しています。
基本的にはクライアントと向き合っているインテグレーションチームがあらかじめクライアントの要望を聞いて、実現したいこと、そのために必要な機能、締め切りを開発チームに伝える体制でした。もちろん、開発チームから提案することもあります。開発内容が決まったあとは、僕が各タスクを細分化して期限を設定して、メンバーに渡します。
山根:この案件の初期は、いわゆるウォーターフォール型で、基本設計ができ、外部設計ができ、我々が詳細設計をして実装、テスト、という感じでしたね。
福島:案件が始まった当初は、プロジェクトマネジャーから当時のリーダーに要件が伝えられて、「最終的に何をすればいいのか」だけがドキュメントになっている状態でした。その頃は、クライアントが何をしたいと思ってこの機能になっているのかは分からず、「こういう要件なんだ」とだけ理解して作っていました。
―当初ということは、すでにその体制が変わっているんですか?
福島:今は少し違います。クライアントの要望をドキュメントに落として開発するだけではなく、「プロダクトの本来あるべき姿」を描いて、僕たちエンジニアの意見と合わせて、最終的にどうしていくのかまさに決めていこうとしている段階です。
成長スピードが速い分、組織も仕事の仕方も変化が早いのが当社の特徴です。
―具体的にプロダクトのあるべき姿を考えているのは誰ですか?
福島:「みんな」です。僕らも要望を挙げられるし、プロダクトマネジャーやビジネスサイドの方と議論していきます。日頃は、チームやプロダクトの責任者との1on1などを通じて自分の意見を伝えています。最近は、新しい試みとして、プロダクトに関わる全員で「あるべき姿」を考えるワークショップを行い、意見を発信する機会もありました。
山根:今回のワークショップでは、「Wallet Stationですぐに開発・改善すべきこと」と「Wallet Stationでこんな機能を開発したい(ぶっ飛んだアイデア歓迎)」の2つのテーマで2時間にわたってみんなでブレストをしました。マネジメントメンバーが、現場メンバーの意見を聞くことも目的の一つだったのかなと思います。
―まさに今、インフキュリオンが考える、マルチテナント形式のWallet Stationに必要な機能とは何かを決めていく作業をしているんですね。
野森:そうですね。直近は、先ほど話したクライアントのプロジェクトをリリースした直後のため、導入後の対応を優先的に取り組んでいます。ただ、お客様からの要望をそのまま取り込むのではなく、プロダクトとしてあるべき姿を考えながら、クライアントの要望を実現することを目指しています。開発メンバー側からも「こうしたい」「こうしたらいいんじゃないか」という話をどんどん挙げていきたいと思っています。
福島:クライアントからの要望があった時は、マルチテナントとしてどうあるべきかは、常に立ち止まって皆で話し合っています。案件とマルチテナントのことを別々として考えるのではなく、マルチテナントとして成立させていくために、エンジニア観点の意見を伝えています。
―意見の吸い上げについてのお話がありましたが、部内のコミュニケーションの取り方についても教えてください。
野森:コミュニケーションという意味では、言いたいことが言える環境は十分揃っていると思います。
山根:言いたいことが言える環境はありますね。個人的にも、今まさにさっき言った「開発効率を上げたい」という話をマネジャーにしており、今後是非進めていきたいところです。
どんな若手でも、それぞれがプロダクト全体を考えて設計、開発まで手掛ける
―今度は、個々のお仕事への思いを聞かせてください。皆さんが仕事をする上で大切にしていること、難しいと感じていること、やりがいに感じていることは何ですか?
山根:マルチテナント形式のWallet Stationを設計から開発まで手掛けるなかで、クライアント固有の要望をどのように実装していくのか、本当に実装していくべきかはやはり難しい課題です。常にチームで話したり、自分でも毎日考えています。やはりマルチテナント形式のあるべき姿を考えることが喫緊の課題ですね。
大切にしていることで言えば、チームではオンラインでコミュニケーションすることが多いので、無愛想な印象にならないように気をつけています。些細なことですが、例えばビックリマークを多めにしたり。また、野森さんを参考にさせてもらっています。野森さんは特にコミュニケーションの取り方が上手く相談しやすいです。
福島:たしかに、野森さんは共感するのが上手い!
野森:チャットツールで会話することも多く、どうしても文面だけになるので、ビックリマークや絵文字を多用したり、一目見て「話しを聞いているよ」ということが相手に伝わるようには意識しています。あとは、メンバーのコメントに必ずリアクションを付けるとか。
―ちゃんと伝わっていることが今日判明しましたね(笑)。あと、やりがいについてはどうですか?
山根:前職の2年間は下流工程で、開発テストして、リリースして、また別のプロジェクトで開発テストをしていました。インフキュリオンの仕事では、自分が作ったものが日の目を見る所まで携われるのが嬉しいです。福島さんのように早い時期からそうしたことができるのは、本当に良い環境だと思います。
―福島さんはいかがでしょうか?
福島:プロダクトそのものの価値が会社の価値なので、僕はいつもプロダクトの価値を高めていきたいと思って仕事をしています。また、自分が書いたコードが技術負債にならないようにしたいです。まだ新卒で入社したばかりなので、野森さんに色々教えてもらいながら進めています。インフキュリオンには書籍購入支援制度があるので、本を買って勉強もしています。気軽に本が買えるのは本当に助かります。
やりがいは、やっぱり設計からコードを書くところまで全部自分でできることです。SIerでは業務が分担されていて、上流工程で決まった設計に従って下流工程でコーディングする、という流れがあると思います。インフキュリオンでは、入社したての僕でもプロダクト全体を考えながら自分で設計してコーディングも担当できるため、とてもやりがいがあります。もちろん、その分難しく、自分が書いたコードが直接負債につながることもあるので、やりがいと同時に難しさと責任も感じます。
―最後に、野森さんお願いします。
野森:福島さんとかぶりますが、このマルチテナントが5年、10年続いていった後にも負債にならないコードやコメントを残すことは意識しています。あと、チームリーダーとして大切にしていることは、チームの心理的安全性を担保することですね。ちょうど山根さんが話してくれましたが、メンバーから相談しやすいし、意見も上げやすいと思ってもらえる環境を作りたいと思っています。また、相談も聞いたら終わりではなく、解決や解決のためのヒントを示していくことを大切にしています。
今は「プロダクトをどうしていくのか」自体を考えるリーダーでもあるので、今までとは根本的に違います。そこが難しさであり、やりがいですね。
―担当している仕事が世の中に与える影響力も違いますよね?
野森:影響力の大きさはケタ違いですね。Wallet Stationは、導入企業が扱う決済金額が最終的に何千億円、何兆円規模にもなりうるプラットフォームです。こうしたシステムの開発を手掛けるというのはスケールが大きく、楽しいです。
―最後に、今後皆さんがインフキュリオンで挑戦したいことを教えてください。
野森:インフキュリオンにはWallet Station以外にも色んなプロダクトがあるので、その世界観を繋げるためにも、プロダクト間の連携に取り組んでみたいということはよく考えています。
福島:Wallet Stationは日本に限らず世界に展開していけると思っています。先ほどお話しした小売り大手のクライアントはアジアでも店舗を展開していますが、そこで使っていただくこともできると思います。将来的にはそうしたことにも関わってみたいです。ただ、そのためにもまずはここ何年間かでプロダクトの地盤を固めることが重要だと思っています。
山根:実は、もう少し開発で頑張った後に、クライアントの要望を直接聞けるポジションを担いたいと思っています。自分自身も開発をしつつ、クライアントとも直接向き合って「クライアントが何を考えて当社に発注しているのか」などをかみ砕いてエンジニアに伝える立場になりたいです。そういうことができたら面白そうだなと思っています。
―なるほど。今はないポジションですよね?
野森:今は、体制的にクライアントの要望を吸い上げるチームと開発するチームで基本的には役割を分担しています。たしかに、ポジションとしてはないですね。
福島:でも、提案すればやれますよね? 次の案件とか。
野森:たしかに(笑)。
―座談会から新しいポジションが生まれそうですね(笑)。変化の早さが良く伝わる座談会になったと思います。ありがとうございました!