こんにちは、HENNGE新卒採用担当の倉田です!
今回は、学生時代に起業を経験し、現在も自身のビジネスを続けながらHENNGEのカスタマーサクセス(以下、CS)部門で働く清水さんにお話を伺います。
CSは、契約後のお客様がプロダクトを最大限活用できるよう、能動的なサポートを行う職種です。契約の継続や上位プランへの移行に影響するポジションでもあり、SaaSビジネスの成長に直結する重要な役割を担っています。
ちなみにHENNGE Oneでは、プロダクトの契約継続率は99%以上*と、他のSaaSと比べても非常に高い水準を維持しています。そうした圧倒的な継続率の高さを支え、事業の成長に大きく貢献しているのがCS部門です。
*(リリース以降〜2025年記事投稿現在)
学生時代、ビジネスコンテスト出場、起業、1年間の交換留学など、さまざまな挑戦を続けてきた清水さん。そんな彼は、何を考えてHENNGEを選び、入社後はどのようなキャリアを歩んでいるのでしょうか?
今回の記事では、清水さんのキャリア選択の背景と、CSとしての仕事内容、入社後のチャレンジ経験を紐解いていきます。
清水 貴広 Takahiro Shimizu
Customer Success Division / Customer Onboarding 1 Section
名古屋大学情報学部卒業。在学中にITベンチャーを起業し、プロダクトの企画およびグラフィック・UI/UXデザインを担当。事業の傍らでアメリカ・ミネソタ大学への交換留学も経験し、UXデザイン、 アントレプレナーシップなどを学ぶ。2024年4月にHENNGEへ新卒入社。現在はCS部門のオンボーディングセクションに所属し、国内外の顧客向けにプロダクトの導入支援を行う。
ビジコン出場、起業、留学。挑戦を続けた学生時代
──まずはHENNGE入社前の経験についてお聞きします。学生時代に、起業に至った経緯を教えてください。
清水:起業の大きなきっかけとなったのは、大学1年の秋にビジネスコンテストで最優秀賞を受賞した経験です。
私は大学入学後すぐ、学生のアイデアと東海地域の企業の技術力をつなぐ団体と出会い、それ以来団体主催のワークショップに頻繁に参加していました。そこでアイデアを出し、フィードバックを受けながらブラッシュアップを重ねる中で、ビジコンへの出場を勧められたんです。
しかしその後、ビジコンで受賞したアイデアの事業化には失敗してしまいました。そのアイデアは化学素材や高度な加工技術を用いる有形プロダクトで、専門家とともに試作に取り組んだものの、技術的な壁を超えることができなかったんです。
この失敗を通じて、「アイデアを実現するには、自分自身がある程度その領域に精通している必要があるんだ」と痛感し、それ以降は大学で学んでいた内容を活かして、ITとデザインに軸足を置いて活動をしていこうと決めました。そして大学3年の秋に、先輩や友人と共にIT領域で起業をすることになったんです。
──どんな事業内容で起業したのでしょうか。
清水:主に愛知県内の企業や大学関係の組織を対象に、新規サービスの企画・開発から運用・保守までを一貫して請け負う事業を展開しています。これまで手がけてきたサービスには、名古屋大学のキャンパスナビアプリや、カウンセリングの予約システム、飲食店向けの業務外注プラットフォームなどがあります。
私はその中で、主にサービスの企画や、グラフィック・UI/UXデザインを担当しています。また、個人的な活動として、ロゴやチラシ、イメージキャラクターのデザインや、宣材写真撮影などの仕事を請け負うこともあります。
──デザインは独学で勉強したのですか?
清水:もともとは独学で学んでいたのですが、もっと学びを深めたいという思いと、海外経験を積みたいという気持ちが重なり、大学4年の夏から1年間、アメリカ・ミネソタ大学に留学していました。
現地では、UXデザインや人間工学といったデザインに関する授業のほか、アントレプレナーシップ、写真、プログラミングなど幅広い分野の授業を履修し、視野を大きく広げることができました。
──ビジコン出場、起業、留学と、様々な挑戦を続けてきた背景には、どんな思いがあったのでしょうか。
清水:私はもともと、未知のことに挑戦するのが好きな性格なんです。それに加え、大学入学前の浪人期間中に悶々とした気持ちを抱えていたこともあり、大学に入ったらとにかく新しいことに挑戦したいという思いが強くありました。
またちょうどその頃、名古屋ではアントレプレナーシップ教育が盛り上がり始めていて、学生が挑戦できる機会も多くありました。そうした背景や、挑戦を後押ししてくれる団体や仲間との出会いに恵まれたことが、自然と行動につながっていったのだと思います。
国内No.1*シェアを誇る自社プロダクト×大きすぎない組織規模に惹かれて入社
*ITR「ITR Market View:アイデンティティ・アクセス管理/個人認証型セキュリティ市場2025」IDaaS市場:ベンダー別売上金額推移およびシェアにて、2024年度(予測)で1位獲得
──就職活動時の企業選びの軸を教えてください。
清水:軸は大きく4つありました。
1つ目は、自社プロダクトを持っていること。私は将来的にプロダクトマーケティングマネージャー(以下、PMM)として、大きな影響力を持つプロダクトの企画・改善をリードできるようになりたいと考えているので、一つのプロダクトに深く関わり、その成長を長期的に追える環境で経験を積みたいと考えていました。
2つ目は、大きな裁量を持って挑戦できる環境があること。若手のうちから自分のアイデアを形にし、実行していく経験を積みたかったので、比較的小規模で自由度が高く、一人ひとりの裁量が大きい組織を志望していました。
3つ目は、グローバルな環境があること。将来はグローバルなフィールドで活動したいと思っているため、英語を使う業務や、多様なバックグラウンドを持つメンバーとの協働ができる環境で働きたいと考えていました。
そして4つ目は、副業が可能であること。自ら立ち上げた会社の活動も続けたかったので、柔軟な働き方ができる職場を探していました
──最終的にHENNGEに入社を決めた理由を教えてください。
清水:4つの軸すべてに高いレベルでマッチしていたのがHENNGEだったからです。就活の際に私が見ていた企業の中では、個々の条件を満たすところは他にもあったものの、すべての条件をバランスよく満たしていたのはHENNGEだけでした。
具体的には、HENNGEは国内No.1シェアを誇る自社プロダクトを持ちながら、社員数は200人台(※2024年4月の入社時点)と規模が大きすぎないため、一人ひとりが大きな裁量を持って働ける環境があると感じました。また社内公用語が英語で、外国籍社員が全体の約20%を占めるなど、グローバルな環境であることも魅力的でした。
加えて、HENNGEの行動指針である「HENNGE WAY」のすべての項目に共感できたことや、ロゴやプロダクトのデザインに表れている“シンプルさを大切にするスタンス”が、自分がデザインで大切にしている価値観と重なり、感覚的なフィット感を強く感じたことも決め手になりました。
──自分の事業に専念する道もあったと思いますが、なぜ就職という選択をしたのでしょう?
清水:他の人や組織の仕事の進め方を見て学びたかったからです。
起業していると、どうしても自己流のやり方で全てを進めることになります。しかし会社に入れば、様々な人の働き方を間近で見ながら、多様な仕事の進め方や価値観を吸収し、視野を広げることができる。そうした学びの機会を得るために、自分の事業は副業として続けつつ、就職する道を選びました。
また、実際に働いてみると、CSとしての業務を通じてIT全般の知識が深まり、自分の事業においてもエンジニアとより円滑にコミュニケーションが取れるようになりました。こうした点からも、就職という選択をして良かったと感じています。
PMMへのステップとして、CSで土台を築く
──清水さんは入社後、自ら希望してCS部門に配属されたそうですね。CSを志望した理由を教えてください。
清水:PMMを目指すうえで必要な知識やスキルを身につけるには、CSでの経験が有用だと考えたからです。実際、社内で異動を経てPMMになった方のほとんどが、CSでの業務を経験しています。
HENNGEのPMMは、エンジニア、デザイナー、ビジネスサイドなど、さまざまな職種と連携しながらプロダクトの方向性を定め、ユーザーにとって価値ある機能を形にしていく役割を担っています。
それに対しCSは、お客様へのプロダクト活用支援を通じて、HENNGEの幅広いプロダクトの仕様を深く理解できるのに加え、プロダクトに対するお客様の具体的な要望や利用実態、潜在的なニーズに触れる機会も多く得られます。
こうしたCSでの経験は、将来PMMとして顧客視点に立った改善提案や機能企画、開発の優先順位づけを行う際の大きな土台となると考え、CSを志望しました。
──PMMを目指しているのはなぜですか?
清水:自分の会社で新しいプロダクトの企画やデザインに取り組み、そのプロダクトが人々にポジティブな変化をもたらす様子を見るなかで、プロダクトを通じて多くの人々を幸せにできる可能性に強く魅力を感じるようになりました。
そのため、自分の会社よりも大きなスケールでプロダクトを展開しているHENNGEでPMMとして経験を積むことで、より大きな社会的インパクトを持つプロダクトを生み出し、育てていく力を身につけたいと考えています。
──現在担当している業務についても教えてください。
清水:CS部門で、主にオンボーディング業務を担当しています。
オンボーディングとは、契約直後のお客様がスムーズにプロダクトを使い始められるように支援する仕事です。具体的には、お客様の状況やニーズをヒアリングし、最適な設定を提案したり、既存システムとHENNGEのプロダクトとの連携をサポートしたりしています。
業務の進め方としては、まず1~2時間のキックオフミーティングを行い、その後も電話やメールで継続的にフォローを行います。担当するお客様の数は時期にもよりますが、平均して10~20社程度で、私はそのうち約2割ほど、タイ、マレーシア、インドネシアなどの東南アジアを中心とした海外のお客様も担当しています。
自ら手を挙げ、入社半年で海外案件に挑戦
──海外案件は、オンボーディングチームの中でも限られたメンバーが担当していますよね。どのような経緯で担当することになったのでしょうか。
清水:入社当初から、マネージャーや海外案件を担当する先輩に「海外案件に挑戦したい」と伝えていたんです。その結果、配属から半年ほど経ったタイミングで「やってみないか」と声をかけてもらいました。
とはいえ、実際に任されるとなると不安もありました。英語でのビジネス会話にはまだ自信がなかったですし、オンボーディング業務自体が専門知識を要する難易度の高い仕事なので、本当に英語でうまく対応できるのだろうか?という不安も大きかったです。でも、それ以上に挑戦してみたい気持ちが強かったので、思い切ってやってみることにしました。
──実際にやってみて、どうでしたか?
清水:正直、とても難しかったです。東南アジアのお客様とのミーティングは、通信環境が不安定なことも多く、音声が途切れたり、雑音が入ったりすることがよくあります。また、国によって英語のアクセントも異なるので、聞き取りに苦労する場面も多々ありました。何より、英語で技術的な説明をするのは想像以上に難しかったですね。
それでも、初めて海外のお客様とのミーティングを終えた際には、同じチームの先輩がSlackで私のチャレンジを讃える投稿をしてくれ、それに対して多くのメンバーがリアクションをしてくれたんです。とても嬉しかったですし、思い切ってチャレンジしてよかったなと思いました。
このようにHENNGEでは、挑戦した人を讃え、たとえ失敗しても前向きに受け止めてくれるカルチャーがあるので、「失敗するかもしれないけど、思い切ってやってみよう」と思える環境があると感じています。
──「失敗しても前向きに受け止めてくれるカルチャー」は、他にどんな場面で感じましたか?
清水:これまでに何度か、他のメンバーが失敗をしてしまった場面に立ち会ったことがあるのですが、その際、周りのメンバーは失敗を責めるのではなく、「次はどうすれば防げるか」「今後にどう活かすか」を一緒に考え、前向きに対策を立てていました。
だからこそ、一度失敗を経験したメンバーも、萎縮せずにその後も積極的に新しい挑戦を続けていける。そうした姿勢を見て、すごく前向きな組織だと思いましたし、本当に個々人の挑戦を歓迎するカルチャーが根付いているんだなと感じました。
HENNGEでは、キャリアパスは「自分の意思でつくる」
──今後はどのようなチャレンジをしていきたいか教えてください。
清水:「社会に大きなインパクトを与えるプロダクトを生み出せる人材になる」という長期的な目標に向けて、まずはHENNGEでオンボーディング担当として力をつけ、社内でPMMを任される人材になることが直近の目標です。
その実現に向け、「ゆくゆくはPMMの仕事がしたい」という意向を、自分の所属チームのマネージャーやPMMチームの方々に積極的に伝えていたところ、最近になって社内副業という形でPMMの仕事に関わらせてもらえることになりました。
現在は業務全体の2割ほどの時間を使いながら、新たなプロダクト候補について、顧客インタビューなどを通じた市場調査を行うプロジェクトに携わっています。
──そうしたアピールを自らしていく姿勢は、とてもHENNGEらしいですね!
清水:HENNGEではどの職種も明確にキャリアパスが決まっているわけではないので、「やりたい」と意思表示することを前向きに受け止めてもらえるカルチャーがあります。
海外案件やPMMの仕事に関わるチャンスをもらえたのも自分の意思を伝えていたからこそだと思うので、今後も自分の目標を言葉にして伝えながら、チャンスを任せてもらえるような信頼を積み重ねていきたいと思います。
──最後に、HENNGEで働くことを考えている方々へのメッセージをお願いします。
清水:HENNGEには、熱意さえあればやりたいことにどんどん挑戦できる環境が整っています。若手のうちから自分の意思でキャリアを切り拓いていきたい方や、様々な経験を積みたい方にとっては、とてもおすすめできる会社です。
そういった働き方にご興味がある方は、ぜひご応募いただけたらと思います!
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以上、清水さんへのインタビューをお送りしました。
HENNGEにご興味をお持ちいただけた方は、「話を聞きに行きたい」ボタンからエントリーをお待ちしております^^
実際にCSを経てPMMになった新卒メンバーのインタビュー記事も公開しています。HENNGEのPMMについてもっと詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください!
▼参考記事▼
20代若手PMMに聞く!HENNGEにおけるPMMの役割と、活躍のカギとは?
edit by:高野 優海
photo by:日置 奏