こんにちは、HENNGE採用担当の長池です!
今回の記事では、HENNGEのカスタマーマーケティングポジションの魅力を深堀りします。
成長を続けるSaaS企業では、サービスの拡大や顧客の増加に伴い、従来のCS(カスタマーサクセス)だけでは十分な顧客対応が難しくなってきています。そこで重要性を増しているのが、ロータッチやテックタッチの手法を活用し、既存のお客様に戦略的なアプローチを行う「カスタマーマーケティング」です。
HENNGEでも4年前にカスタマーマーケティングチームが新設され、現在は正社員5名、派遣社員・学生インターン3名という少数精鋭で、3000社を超えるお客様に向けたマーケティングを展開しています(2025年5月時点)。
今回はチームのマネージャーを務める藤原さんに、チームのミッションや具体的な仕事内容、仕事のやりがいについて伺いました。
藤原 竜也 Tatsuya Fujiwara
Customer Success Division / Customer Marketing Section Manager
新卒で独立系SIerに入社し、新規顧客向けの法人営業やセミナー・展示会の企画運営を担当。その後、システム開発の要件定義や基本設計、プロジェクトのチームリーダー業務に従事。2022年7月、HENNGE入社。オンボーディング業務に従事した後、カスタマーマーケティング担当へ。現在はカスタマーマーケティングチームのマネージャーを務める。
多角的なアプローチで、既存顧客からの収益維持に貢献
──はじめに、HENNGEのカスタマーマーケティングチームが担っているミッションを教えてください。
藤原:カスタマーマーケティングチームが所属するCS部門の共通目標は、NRR(売上維持率)の最大化です。その達成に向けて、カスタマーマーケティングチームは主に2つの役割を担っています。
1つ目は、お客様との接点を広げ、関係を深めることです。HENNGE Oneでは現在7つのプロダクトを提供しており、同じ企業様内でもプロダクトごとに担当者が情報システム部門、総務、DX推進部門など多岐にわたるようになってきました。そのため、お客様との横のつながりを広げ、適切な担当者とコンタクトを取れる状態が維持できるようアプローチしています。
2つ目は、導入済みのプロダクトを最大限活用してもらうことです。7つもプロダクトがあると、まとめて契約はしているものの十分に活用されていないケースも増えてきます。そこで、各プロダクトの価値を正しく伝え、お客様にうまく活用してもらえるような支援を行っています。
──ミッション達成のために、具体的にどのような業務を行っているのでしょうか?
藤原:目的に応じて、ウェビナーやイベントなどのロータッチ施策、メルマガや記事コンテンツの公開などのテックタッチ施策、そしてユーザーコミュニティ「chameleon」など、さまざまな打ち手を使い分けながら業務を進めています。
カスタマーマーケティングチームは4年前に独立した比較的新しいチームなので、ナレッジや手法が十分に確立されているわけではありません。そのため前例に頼るのではなく、自ら新しい施策を考えて実行することが求められる環境で、実際、施策の種類は毎年増え続けています。
部門を超えた連携体制で、新規施策を成功に導く
──藤原さんは、これまでどのような業務を担当してきたのでしょうか。
藤原:入社後、最初の半年ほどはプロダクトやお客様に関する理解を深めるため、CS部門内のオンボーディングチームに所属し、契約後のお客様の導入支援に携わりました。この期間に得られた知識は、現在の業務にも大いに活かされています。
その後、カスタマーマーケティングチームに配属されてからは、データ活用の基盤整備や業務効率化を行うOps業務、ウェビナーの企画・運営業務などを担当しました。現在はマネージャーとして、日々の施策はメンバーに主体的に進めてもらいつつ、私自身は新規施策の立ち上げや他部署との連携プロジェクトの推進に携わっています。
──新規施策や他部署との連携プロジェクトについて、具体的に教えてください。
藤原:直近の新規施策としては、オフラインイベントの立ち上げを行いました。
これまで、オンラインコミュニティは活性化している一方で、オフラインでお客様同士が交流する機会はほとんどありませんでした。そこでオンラインコミュニティを起点にしたオフラインイベントを企画し、昨年初めて大規模イベントを開催したところ、約200名の方にご参加いただき、期待以上の反響を得ることができました。今後は小規模なユーザー会を月1回以上、大規模イベントを年1回のペースで継続開催できたらと考えています。
他部署との連携プロジェクトでは、カスタマージャーニーの再設計やオンボーディングの最適化などに取り組んでいます。こちらについては、もう少ししたら成果を公表できる予定です。
──前例や経験がない中でオフラインイベントを立ち上げるのは、大変だったのではないでしょうか?
藤原:そうですね。ただ、新規マーケティングチームにオフラインイベントの運営経験が豊富なメンバーがいたため、その方の協力を得ることで、効率的に準備を進めることができました。
HENNGEでは部門間の垣根が低いため、必要なときには部門を超えて協力し合いながらプロジェクトを進めることができます。特に新規マーケティングチームとは、展示会への出展など日頃から関わる機会も多かったため、スムーズに協力体制を築くことができました。
目標達成への道筋は、各自が自由に描いていい
──HENNGEでカスタマーマーケティング担当として働く魅力についても教えてください。
藤原:型にはまった業務をこなすのではなく、自分の裁量でアイデアを形にし、PDCAを回せる点は大きな魅力だと思います。実際、私が担当してきた業務の多くは、自ら提案して実行に移したものです。
──具体的なエピソードを教えてください。
藤原:先ほどお伝えしたオフラインイベントをはじめ、ウェビナーのオペレーション改善や、お客様の製品利用状況を可視化するヘルススコアの導入などを提案し、実現してきました。
特にウェビナーのオペレーション改善は、入社間もない時期に提案したにも関わらず、上長からすぐにGOサインをもらえたこと、先輩メンバーも積極的に協力してくれたことが強く印象に残っています。
その結果、クオリティを維持しながら最小工数でウェビナーを運営できるようになり、四半期に1~2回程度だった開催頻度を月2回に増やすことができました。
──ポジションや社歴に関係なく、アイデアを受け入れてもらえる環境があるんですね。
藤原:そうですね。企画の目的やタイミングが適切であれば、基本的にやらせてもらえる環境があります。
実際、日々の業務の中でもメンバーの発案からさまざまな取り組みが実現しています。例えば、顧客データの管理ツールをスプレッドシートからTableauに切り替えることで業務効率を大きく改善したり、オンラインコミュニティに新機能を実装してユーザーのアクティブ率を向上させたり、新たな切り口でイベントを企画し、これまでリーチできていなかった顧客層との接点を生み出したりと、具体的な成果につながるアイデアが次々と形になっています。
もちろん、「なぜそれをやるのか」「誰のためにやるのか」「やることで何が変わるのか」といった目的や、対象となるペルソナをしっかり意識することは大前提です。そのうえで、HENNGEには「達成すべきゴールはあるが、その達成方法は自由」という文化が根付いているため、メンバーが主体的に新しいアイデアを試し、形にしやすい環境が整っていると思います。
お客様の顔が見えるからこそ実現できる、精度の高い施策
──その他に、カスタマーマーケティングならではのやりがいはありますか?
藤原:お客様の顔が見えるからこそ、より精度の高いマーケティングができる点にはやりがいと面白さを感じます。
新規マーケティングでは、業界や企業セグメントなどの一般的な情報をもとにペルソナを設定し、施策を打ちます。一方カスタマーマーケティングでは、お客様の人となりや過去の発言、プロダクトの活用状況、抱えている課題など、具体的な情報をもとに施策を考えることができる。そのため、例えば同じウェビナーの告知でもお客様ごとに訴求ポイントを変えたりと、より価値ある形で情報を届けられるんです。
さらにお客様との距離が近いからこそ施策に対する反応も見えやすく、その影響が実感しやすい点も、やりがいにつながっています。
──カスタマーマーケティングを通じて培うことができる力についても教えてください。
藤原:仮説思考力と思考体力が挙げられると思います。経験やデータをもとに仮説を立て、施策に落とし込む。もし思ったように効果が出なかった場合は原因を分析し、より良い施策に昇華させる。そうしたプロセスを繰り返す中で、自然と力が身につくはずです。
特にHENNGEでは現在、これまで蓄積してきたお客様の膨大なデータの整備と活用が進んでいるため、データに基づいたマーケティング力を磨くことができると思います。
──カスタマーマーケティングを経験した後のキャリアパスには、どのような選択肢があるのでしょうか。
藤原:カスタマーマーケティングは、営業、開発、新規マーケなど、さまざまな部署と連携して業務を進めるポジションなので、他部署との関係性や業務理解を深めやすく、他職種へのキャリアパスも描きやすいと思います。実際に、カスタマーマーケティングから営業やCSM(カスタマーサクセスマネージャー)に転身した事例もあります。
HENNGE全体でも、例えばCSからPMM(プロダクトマーケティングマネージャー)への異動など、職種を越えたジョブローテーションが多数行われています。HENNGEではどの職種も明確にキャリアパスが決まっているわけではないので、パッションを持って手を挙げれば、異動のチャンスを掴みやすい環境だと思います。
対象層の拡大×データ活用の加速で、次のステージへ
──チームの今後の展望を教えてください。
藤原:大きく2つあります。
1つ目は、カスタマーマーケティングの対象層を広げていくことです。カスタマージャーニーは契約後だけでなく、購買前から始まっています。そのため、今後は将来的に契約する可能性がある企業に対してもHENNGEのプロダクトの価値を正しく伝える活動を強化していきたいです。
2つ目は、データドリブンなCS組織の実現です。その第一歩として、今年1月にGainsightを導入し、データの集約と可視化を進めています。これまでお客様の情報は担当者ごとに管理されており、その結果、お客様が得られる情報も担当者次第でばらつきがありました。これを解消し、誰が対応しても一貫した価値を提供できる体制を整えていきたいと考えています。
──最後に、HENNGEで働くことを考えている方々へのメッセージをお願いします。
藤原:私が感じるHENNGEの一番の魅力は、「やりたい」という意思自体は決して否定されないことです。もちろん、目的が適切でない場合などは提案が差し戻されることもありますが、チャレンジする姿勢自体が否定されることはありません。
だからこそ、一度打ち返されてもブラッシュアップして再提案する意欲さえあれば、どんどん新たなチャンスを掴むことができる。そうした環境に魅力を感じられる方は、とてもいい経験が積めると思います。
また、HENNGEは事業が成長を続けているため、変化が大きい環境です。その変化を前向きに楽しみながら、自らも変化を生み出していきたいと思える人にとっては非常に刺激的で面白い職場だと思うので、ぜひ飛び込んでみていただけたらと思います。
edit by:高野優海
photo by:清水 貴広