当社は、事業拡大に伴い組織体制の強化を進めております。従業員数は2019年に13名、2020年に23名、2021年には30名と着実に増加し、今年は新たに18名の採用を目標として採用活動を展開しています。
また、2021年には人事評価制度を導入するとともに、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の整理を行いました。当社では、ミッションは「私たちがやるべきこと」と定義し、ビジョンは「私たちがありたい将来像」と定義しています。
私たちは、どこにいてもどんな暮らしをしていても、全ての人が、基本的な医療を受けられるべきだと考えていますが、現実には医療格差という問題があります。患者数が少ないために適切な医療が受けられない希少疾患や、医療過疎地域があり、受けられる医療に格差が生じているのです。この課題を解決することが、私たちのミッションです。
今回は、当社のMVVについて、代表・菅原がどのような想いを込めて策定したのか、その背景を伺いました。
記事公開日:2022年2月14日
最終更新日:2024年11月12日
私たちはサービスを通じて「医師をつなぎ、医療格差をなくす」
e-casebook LIVEは、医師間の経験や知識、情報の格差を解消することを目的としたサービスです。従来の医局や病院間における繋がりの枠を超え、世界中の専門医から学ぶことができる環境を提供することをコンセプトとしています。
医師の学びの場としては学会や研究会が存在しますが、これらの学びの機会は都市部で開催されることが多く、地方の病院に勤務する医師にとっては参加のハードルが高いという課題があります。学会や研究会に出席するためには出張が必要となり、その間、勤務先の病院を留守にしなければなりません。さらに、病院内の医師数が限られていることが多いため、若手医師は上司が学会や研究会に出席している間に病院業務を引き受けることが多く、学びの機会が限られてしまう状況がありました。
こうした課題を解決するために誕生したのがe-casebook LIVEです。このサービスを利用することで、学会や研究会への参加に加え、世界トップレベルの医師による手術をWeb上で視聴し、学ぶことが可能となります。
誰もが世界中の専門医から学ぶことができる環境を実現した次の取り組みとして、当社は2021年9月に「Caseline」というサービスをリリースしました。このサービスは、臨床現場において病院外の専門医に相談や診断を依頼できる仕組みを提供するものです。
特に夜間や休日など、病院内に専門医が不在の状況で行われる緊急手術において、術者が判断に迷った際には、リアルタイムで画像を共有しながら音声通話を通じて病院外の専門医からサポートを受けることが可能です。
これら2つのサービスを通じて、日本や世界における医療格差を解消することが、私たちの現在取り組みです。
今後、このような活動を継続することで、e-casebookというプラットフォーム上に世界中の専門医が集い、それぞれの工夫や試行錯誤を簡単に共有することができるようになります。例えば、希少疾患に対する治療方法や医療機器、医薬品に関する情報を、それを必要とする医師にスムーズに届けることが可能になります。
さらに、e-casebook上には専門領域ごとの市場が形成され、ニッチな領域の医療機器や医薬品も効率よく利用されるようになるでしょう。
私たち1人ひとりに最適な医療を届けるために、本当に必要なものが作られて広がり、使われる、そのような世界を実現する、それが私たちが目指す将来像(ビジョン)です。
私たちのバリューはビジョンを実現するための行動指針
e-casebookの成長に伴い、当社のメンバーも増加しています。そのような中で、ビジョンを実現するために全員が一貫した判断を行えるよう、当社は2021年に4つのバリューを策定し発表しました。
◎ Mission Driven (ミッション駆動)
行動の是非について判断するとき、「ミッション達成に寄与するかどうか」を最重要の材料とする。
◎ Respect Others (まず相手を深く理解する)
相手の置かれている状況や立場を思いやりながら言葉の奥にある本音を理解する。
◎ Thinking from Action (行動から思考する)
議論をしたら、次のアクションは「検討する」ではなく、具体的で実行可能な行動を設定する。
◎ Patient First (患者にとってベストな選択をする)
患者の利益を最優先とした選択をする。
ビジョン実現のための同志よ、集まれ
私は、ハート・オーガナイゼーションを「ビジョンを実現するためのプロジェクトチーム」と考えています。私たちが掲げるビジョンは、「1人ひとりに最適な医療を届けるために、本当に必要なものが生まれ、広がる世界を実現すること」です。このビジョンに共感し実現を目指す人たちが集まり、それぞれの力を発揮することで、私たちは目指す世界の実現に向かっています。
このビジョンの実現は決して簡単ではありません。それでも、私たちは一歩一歩着実に前進しています。バリューに基づいて行動することでビジョンを達成し、共に成長しながら目標に向かって進むことができると信じています。