こんにちは。フルカイテン株式会社の南です。従業員十数人の弊社にあって紅一点なのが、人事と広報などのバックオフィス担当・宮本です。
創業メンバーでもある彼女は勤続8年目。その間に2人の子供を出産し、現在は時短勤務にて仕事と子育てに奮闘中。私も2児の父ですが、仕事・家事・子育てを両立している宮本を心から尊敬しています。
大企業では、能力も意欲もある女性が結婚、出産後も勤務を続けられるようにする様々な制度が整備されていますよね。
では、スタートアップやベンチャーはどうなのでしょうか。女性はどんな想いを胸にどのようにして働いているのか。宮本本人にその辺りのリアルを語ってもらいました。
常に変化があるベンチャーは、毎日がジェットコースター。起こっていることすべてが自分事で刺激的
こんにちは、フルカイテンの宮本亜実と申します。
私は現在小学1年生と絶賛イヤイヤ期の3歳児の母親です。フルカイテンで在職中に2度出産し、産休・育休を経て今は時短勤務で復帰しております。
担当している仕事は、広報・人事などのバックオフィスがメインですが、展示会や出張に出かけることも。
仕事と子育ての両立は大変ですが、時短勤務ながらも裁量のある仕事を任されることも多く、十分にやり甲斐のある毎日を過ごせています。母親になったからといって、毎日ルーティンの単調な仕事をするのは自分には向いていないと思っていました。今は毎日がニュースでいっぱいで、会社の成長が楽しく、逆境が苦しくもある日々ですが、子育て以外でも色んな経験ができて楽しく過ごせています。
フルカイテンが開発しているSaaS『 FULL KAITEN』はAIを活用して在庫問題を解決する力のポテンシャルが高く評価されています。VCから億単位の調達もあり、大企業との契約もどんどん決まっているのがその証拠です。そして今後は日本だけではなく、海外進出も視野に入れています。
私たちの誇りは、事例も実績もない全くの「ゼロ」から自分たちの力でサービスを作ってきたことです。
そして、そのサービス「FULL KAITEN」は入社時からの知識・経験の積み重ねや倒産危機という苦労によって必然的に生まれたという、血の通ったプロダクトなんです。
事業をスタートした時は、FULL KAITENが世の中から必要とされているのか、使えるプロダクトになるのか、そもそも事業として成り立つのかどうかも手探り状態でした。
そういう時代からプロダクトに関わり、一喜一憂しながら成長を見守ってきたからこそ、会社のことは他人事ではありません。事業もプロダクトも自分の子供のよう(!?)で、愛が深いのです。
会社のことは自分ごと。「自分が何をしたいか」ではなくて、「今、自分が何をすれば会社の成長にとって効率的なのか」そう考えて日々動いています。
ベンチャーの成長期から携われたら、女性でも、母になっても、会社も事業も「自分ごと」とになり、毎日刺激的な日々が過ごせます。
任せられているからこそ、むしろ周りに気をつかわなくて済むという発想
ワーママが苦労する理由と言えば、子供の急な発熱や学校行事などで休みを取らざるを得ず、周りに迷惑をかけてしまうということではないでしょうか。
私も去年の冬は、月の半分も出社できなかったことがありました。「子供が発熱」と電話がかかってきたとき、「帰る」では会社に、「残る」では子供に、どちらも後ろめたさを感じるものですよね。
ですが、ベンチャーでは急な休みでもむしろ周りに気を使わなくても良い環境が整っているのではないかと私は思うのです。
ベンチャーならではというわけではありませんが、スラックやGsuite、その他のwebサービスのおかげで、今はオンライン上でできる仕事がほとんどです。
自分に任せられている仕事なら、子供のお昼寝中など、自分のペースでできるのです。
責任をもって最後までちゃんとやれば、他のメンバーへの迷惑も最小限に抑えられます。努力した末にどうしてもとお願いすることがあっても、気を悪くするメンバーなんているはずもありません。特に弊社は子育て中の男性がとても多く、事情を理解しない人はいません。ゼロ!
やりかけの業務を他人にお願いしたり、途中で仕事を手放してしまう方が後ろめたく申し訳ない気持ちになるのと、そもそも人に依頼することが苦手な私。
最小限でも自分でできる方が楽だと感じています。
↑ 絶賛イヤイヤ期の娘。どこでも寝転ぶ、走る、のけぞる・・一瞬でも目が離せない
大企業とベンチャー、こんなに違う
私は大企業とベンチャー、両方で勤務経験があります。独断と偏見コミ(笑)で両者を比較するとこんな感じです。
■大企業では
- 安心・安定
- 給料は会社から湧いてくるお金だと思っている(少なくとも私はそうでした)
- 経営陣とは距離があり、資金繰りや事業計画のことはちょっと他人事だった
- 仕事に加えて自分磨きや習い事も充実
- 休みもしっかり取って旅行で充電し、オンとオフをしっかり分けられる
- 二重チェックは当たり前。承認に時間かかる
- 職場の人間関係が良く、皆が優しい
- お客様は神様で、できる限り要望に応え、無意識に謝っていた
- 会社のMVVは聞くものの、ちょっとスルー気味だった
■ベンチャー(フルカイテン株式会社)では
- 資金が底をつくのと会社の成長とどっちが先だ?!(笑)危機感はあるが、ワクワクが勝る
- 給料を払っているのはお客様。だから自分達が原資を作り出すしかない
- 経営陣と常に一緒。一人ひとりの責任や裁量が半端ない。事業計画・財務諸表も自然と興味が沸いて読むようになる
- 有給は自由に取得可能だが、会社の成長フェーズなので毎日ニュースな出来事が起こる。それが良い意味で気になるので、ついついスラックをチェックしてしまう
- 時間と労力は宝。二重チェックはせずワンチャンで本人が責任を持つ。承認も自分だから爆速
- メンバーは仲良しグループではない。すごい頭脳と志を持っていて、この人たちに追い着きたいと思う存在
- 金額に見合った価値を提供しているという意味でお客様とは対等。だからできないことはできない、と理由と共にきちんと伝える。断れずに無理なことを引き受けるとどちらにも最終的に損になることを分かっている
- MVVに心から共感しており、心に刻まれている。そのために自分が働いているのだとやり甲斐を感じる
どちらが良いと感じるかは人それぞれだとは思いますが、「どんな人がベンチャーに合うか」というのは見えてきたのではないでしょうか。
平穏で安定した日々ではありませんが、フルカイテンは毎日急成長しており、まさにベンチャーとして一番面白い時期にさしかかっています。
時短で1日6時間仕事をするとしても、安心安全な大企業での6時間の中身と、ベンチャーで働く6時間の中身は全然違うものだと思います。責任も裁量もあり、大変でも全てが自分ごとでどっぷり漬かった特濃の時間を過ごせます。
ベンチャーで働くことを希望する優秀な人がよく口にするのはこのようなことです。
「創業メンバーとして働くと、大変な思いをします。でも、企業規模が大きくなって少しラクになると、忙しくも生き生きしていた頃を思い出し、もう一度ゼロから事業に関わることができるベンチャーで働きたくなるんです」
私もこういう気持ちはよく分かります。
出勤から退勤まで、飲食店でいうと満席ランチ時間帯のピークがずっと続いているような状態で大変ですが、一人ひとりの充実感・達成感・経験する物事の幅広さは半端ないです。
ベンチャーに向いている人とは
責任や裁量が大きく、何でも他人ごとではなく自分次第なのがベンチャーです。
楽しく仕事にどっぷりと没頭できる人、忙しくても皆から必要とされたい人、どんどんやってくる問題をやっつけるのが好きな人、毎日同じことをやるより色んな経験がしたいという人・・・が向いていると思います。
そんな環境で働いていると、契約が決まったり、すごいメディアから問い合わせが来た時の嬉しさといったらもう言葉では表せません。〈ぬるま湯〉のような環境で、単調な毎日を過ごしている人とは全く違う世界が見えているはずで、それこそがベンチャーの醍醐味ですよね。
そして待遇面ですが、一般企業では給料を数万円アップさせるのも大変かと思いますが、ベンチャーはとにかく頑張り次第です! (弊社の代表瀬川は決してケチではありません。むしろ経理として止めたくなる時があるぐらいです)
活躍して事業が成功すれば、女性でももちろん役職に就くことだってできますし、報酬も上がります。上場を目指している会社ならストックオプションなど株式のメリットもありますし、それがモチベーションにも繋がりますね!
長く快適に働けるベンチャーの選び方
ただ、残念なことに今の日本社会では、女性がどんなに仕事にコミットして結果を出していても、長く快適に働くことは難しいと感じる場面も多いですよね。
そこで、私が個人的に考える、女性が安心して良いと思うベンチャーの基準を4つ挙げたいと思います。
自社開発のプロダクトであること
→ 受託開発ではなく、自社のプロダクトであること。自社に良い開発チームがあれば、「プロダクト愛」のあるメンバーがどんなトラブルも自分事として取り組み、根気よく乗り切ってくれます。壁を乗り越えられる企業体質はとても大事です
トレンドや流行りに乗りすぎていないこと
→ 人は飽きやすいものであり、時代はどんどん進化していきます。流行りの事業はイケイケで魅力的ですが、長く働くことを想定するなら、20年後もその会社のサービスは必要とされているだろうか?自分はその時何をやっているだろうか?と想像してみてください。
VCの出資を受けているかどうか。どんなVCか
→ 会社のメンバーだけでなく、第三者もお金を出しているということは、事業の成長可能性が認められたというサインです。億単位の投資をするのは、いつか会社が上場やM&Aを果たし、そのお金が何倍にもなって返ってくると判断しているからに他なりません。さらに、変な経営をしている会社は上場できないので、目指しているということはクリーンで透明な経営をしているという指標になります。
経営者に仕事・子育て両立への理解があるか
→ 経営者がパパだとその可能性が高いですが、そうでない・分からない場合は、母親という立場の社員が働き続けているかどうかをチェックするのもいいですね!1人でもそういう事例があると安心かもしれません。
ちなみに弊社は全てクリアしていますよ!今まさに、女性社員の応募を熱烈歓迎しています♪
とはいえ、私は2度の出産を経てここで働き続けています
弊社はかつてベビー服のEC事業をしていました。当時の社員の9割が働くお母さんでした。インフルエンザや台風による休園・休校で従業員の8割が休んだという経験もあり、経営者である瀬川が、子育てをしながら働くことの大変さをよく理解していることは断言できます。
今のメンバーは私以外男性ですが、半分以上が小学生・保育園児のパパという立場なので、子育てに理解もあり、急な休みや発熱の呼び出しにも必要以上に言い訳したり謝ったりすることもありません。あるメンバーは「仕事と子育ては不可分。子供を優先するのは当たり前」と言っていました。自然なことだと受け入れる社内の空気に感謝する日々です。
以上、私のリアルな働き方を書いてみましたが、いかがでしょうか。
女性だからといって、ベンチャーのように変化とワクワクの多い仕事をあきらめるにことはありません。
あなた自身が責任を持って仕事にコミットする努力をするなら、どこであっても必要とされ、結婚後、出産後も長く働ける道が必ずあるはずです。
興味を持ったらまずはその会社の扉を叩いてみてください。
子育てで人は成長していく
親になると、これまでとは桁違いの我慢強さが(子育てにおいて)必要とされます。
子育ての楽しさ・幸せが上回ることはもちろんですが、個人的には、これまで経験した学校、部活、仕事など何よりも子育てが体力的・精神的にも大変だなと感じています。
これまでは「私、できます!やります!」と大変でも色々引き受けることが偉い思ってたのですが、、
親になった今では「すみません。(子供が熱などで)できませんので誰か助けてください。私の代わりにやってください」と、お願いしなくてはならない苦しさも分かりました。
子育てを経験・理解した人間なら、ますます会社に貢献できるバイタリティ・メンタルの強い人材になっていくと思いますよ!
子供は親が言うとおりには育たず、親がするとおりに育つと言います。
子供には仕事に頑張る母の背中を見せているつもりです。そのせいか、3歳児でも「ママおしごといってたん? がんばったん? (新幹線の)のぞみのった?」と言ってくれるように、自然と理解し協力してくれるようになっています。
女性の皆さんの毎日の仕事が、ずっと先までワクワクするものでありますように!
FULL KAITENは共に活躍する女性を絶賛大募集しています!
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