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小田急電鉄さまへwebコネクト導入、立役者インタビュー ~ディレクション担当編~

こんにちは。経営企画室の伊藤です。

フォルシアでは、お客さまにプロダクトをご導入いただいた際や新機能の実装の際などにニュースリリースとしてその内容をご案内させていただいておりますが、より現場のリアルを知りたい!と思い、立役者の社員の声をFORCIA CUBEで届けています。

今回は、先日ニュースリリース配信ならびに、ご導入いただいたお客さまにも「顧客事例」としてインタビューさせていただいた小田急電鉄株式会社さまの「箱根旅行の予約システム」リリースの立役者、営業サイド・開発サイドそれぞれ代表して1名ずつにインタビューしました!まずは、営業サイドの社員のインタビューをお届けします。


社員プロフィール

旅行プラットフォーム部 ディレクション担当 兼 ITコンサルティング担当
水口 泰輔 (ミズグチ・タイスケ)/2020年キャリア入社

新卒で旅行会社に入社したのち、ITベンチャーでの経験を経てフォルシアへ入社
前職での知見を活かし、旅行・観光業界向けのシステム構築のディレクション・ITコンサルティングを担当するとともに、新卒社員の研修面でも活躍

全体を俯瞰する視野と調整力で顧客のこだわりを実現させるディレクション担当

小田急電鉄さまサイトへのwebコネクト導入にあたって、どのような業務を担当されていたのでしょうか?

営業サイドには、顧客へ提案活動~契約締結までを担う「ITコンサルティング担当」と、契約が決まった顧客のプロジェクトを完遂させる「ディレクション担当」と役割が分かれており、今回はディレクション担当としてプロジェクト全体の推進および顧客窓口をメインで担当していました。

今回のプロジェクトは受託開発の案件ではなく、SaaSプロダクトである「webコネクト」の導入だったので、検索や素材登録といったwebコネクトの既存機能については仕様の「調整」というよりも「説明」が中心となり、小田急電鉄さまならではの外部システムとの連携や、のちほど詳しくお話しますが、今回新たに開発することになった「予約システム」については小田急電鉄さまの業務フロー等を鑑み一緒に仕様を検討してつくりあげていきました。

また、今回提供したサブシステムは素材登録から予約までと多岐にわたっており、登録した素材が検索できるようになり、検索したものが最終的に予約できるように...とデータが流れていきます。社内の体制として、各サブシステム単位で担当エンジニア・ディレクションがいるのですが、この一連の流れを俯瞰して見て部分最適な対応にならないようにサブシステムをまたいだ調整を行うというのも私の役割でした。


日々の業務としては、会議の調整やアジェンダ用意、議事録作成なども行います。最初のころは議事録作成にあたってもわからない用語が出てきたりと時間がかかりましたが、プロジェクトを進めていく中で理解が進んでいきました。

これまで多くの旅行会社さんにwebコネクトをご導入いただいてきましたが、今回は電鉄会社さんでの導入。小田急電鉄さまだからこその特徴・こだわりはどういった点でしょうか?

やはり「ロマンスカー」まわりですね。

今回、小田急トラベルではなく小田急電鉄としてご契約いただいたので、主力商品のロマンスカーの特急券や箱根エリアを周遊できる箱根フリーパスの販売に対してのこだわりは強く感じました。もともとフォルシアがwebコネクトで実現していたJRのDP(ダイナミックパッケージ)での枠組みは活かしつつ、ロマンスカー特有の内容については小田急電鉄さまの意向を受けて開発を進めていきました。

特に予約サイトの画面については、車型の表記やアイコン表示など、細やかな部分までこだわりを持ってオーダーいただきました。また、通常ロマンスカーは1か月先までしか販売していないのですが、今回は3ヵ月(90日)先まで販売するということも実現させました。1ヵ月より先となるとまだ列車の運行状況(時刻や車型)が確定していないので、そのあたりの見せ方をどうするか等はだいぶ協議を重ねた部分です。

「車型」の表示やアイコンでわかりやすい列車選択画面

「フリーパス」というのはこれまでのwebコネクトでは聞かなかった単語のように思うのですが...

「箱根フリーパス」は小田急線の往復乗車券と箱根登山鉄道やケーブルカー、ロープウェイといった現地での対象交通機関の乗り放題、温浴施設をはじめとする各周辺施設の優待等がセットとなったプランです。これをどのように販売するかというのも今回のプロジェクトでポイントになったところで、紆余曲折の上、「着地素材」として扱うことになりました。webコネクトの素材登録機能へ箱根フリーパスの情報を登録し、旅行をされる方へは追加オプションのような見せ方で販売することになりました。

ロマンスカーの特急券はもちろん、この箱根フリーパスも小田急電鉄さまにとって注力して販売していきたい目玉商品なので、単なるオプションのひとつといった見せ方ではなく、目立つような導線にするというのもこだわった点です。

主力商品「箱根フリーパス・往復乗車票」を選択しやすい画面

小田急電鉄さまがローンチカスタマー!webコネクトに新機能「予約システム」搭載

ダイナミックパッケージの販売支援はこれまでもwebコネクトの機能として提供してきましたが、今回のプロジェクトならではの点はどのようなところでしょうか?

フォルシアはこれまで「検索システム」に特化していましたが、小田急電鉄さまに導入いただくタイミングで新たに「予約システム」も開発することになりました。

新しい試みではありましたが、検索一本ではフォルシアとしてできることが限られてしまうので、今回、小田急電鉄さまにヒアリングをしながらも、SaaSとしてのあるべき形を検討していきました。予約は個人情報や決済情報など、非常にセンシティブな情報を取り扱うことになるのでこれまでなかなか手を出して来なかった領域になるのですが、今回webコネクト オールインワンでサービス提供するにあたって実現させた部分です。

小田急電鉄さまが最初の予約システムの導入顧客ということで、予約システムの「ローンチカスタマー」と勝手に呼んでいます。(ANAのBoeing787をイメージ)

≪tips:ローンチカスタマー(launch customer)≫
航空機メーカーに対して、新たな航空機(特に旅客機や貨物機)について、メーカーに製造開発を踏み切らせるだけの充分な規模の発注を行い、その新型機製造計画を立ち上げる(ローンチする)後ろ盾となる顧客(カスタマー)のことを指す。ボーイング787は2004年4月にローンチカスタマーとして全日本空輸が50機を発注して開発が始まりました。(出典・参考:Wikipedia)

今回のプロジェクトならではの大変だったポイントや工夫・学びについて教えてください。

前述の予約システムの開発のみならず、電子クーポンや割引クーポンといったwebコネクトファミリーのサブシステムをフルで導入いただく最初のお客様ということで、各サブシステム個々では問題ないけれども、つないだことでこれまで見えていなかった考慮すべき点が浮き彫りになったりと、「初」尽くしで暗中模索といった感じでした。

各サブシステム単位でディレクション担当がいるということは先ほども話にあがりましたが、今回フルで提供するにあたっては、個々のサブシステムにブリッジをかけて説明する必要が出てくる場面もあります。そういった時に、プロジェクトの全容を理解して説明するというのはメインで担当している自分の役割になってくるので、そのキャッチアップ等も大変な部分でした。

ただこの経験を踏むことで、確実に自身はもちろん、会社としての知見も大きく貯まったと思います。今後も様々なお客様にwebコネクトを導入いただくなかで、このプロジェクトの経験が活きてくると思っています。


水口さん流、ディレクション担当の心意気

お客様と相対する営業として、水口さんがこだわっている点、大切にしている点等を教えてください。

お客様の中でも相手によって対応かたを柔軟に変えるということは意識しています。

JIRAやbacklogといった課題管理ツールでのやり取りを好まれる方なのか、電話でのやり取りを好まれる方なのかなど、相手の業務の仕方にあわせた対応をとることを心がけています。

また、今回のプロジェクトで特に重要性を感じたのは、お客様と対面で話すということです。

コロナ禍で進行したプロジェクトなので、基本的に会議などのコミュニケーションはオンラインが多かったのですが、プロジェクトが進むにつれて細かい認識齟齬が生じているように感じることがありました。その打開策として対面の打ち合わせを増やすことで、お客様の課題感や温度感がより鮮明になり、何を優先してプロジェクトを進めればいいかが理解できました。幸い同じ新宿にオフィスがあったので、一時期は1日に数回訪問する時もありました。

最後に、水口さんご自身やwebコネクトの今後に向けての展望をお聞かせください。

今回のプロジェクトは自分自身初めての経験だらけで学びが多くありました。

今回の学びを今後に活かし、納期などディレクション担当として守らなければならないものは死守しつつ、お客様との直接の会話を大切にして、寄り添っていく姿勢は持ち続けたいと思います。もちろん、webコネクトというSaaSプロダクトとして決まっている仕様はありつつも、その中でどういうものができるかということをお客様と一緒に考えて議論していくというコミュニケーションを大切にしていくことで、双方に納得感が高まり良い関係性、良いシステムをつくっていけるように感じています。

今回予約システムが加わったように、webコネクト自体、新しく開発した機能も多く、まだまだブラッシュアップしていく部分は多いと思います。引き続き、お客様との対話を大事にして、プロダクトの向上に貢献できればと考えています。

インタビュー後記

社内外含め関係者も多く、長期にわたるプロジェクトを引っ張っていった水口さん。

登場人物が多くなるほどコミュニケーションが煩雑になってしまいそうですが、終始相手を思って行動されてきたことが伝わる内容を聞かせてくださいました。俯瞰して全体を見る調整力や柔軟に対応していく姿勢、何よりも相手としっかり対話していくという姿勢は私も見習わなければと気が引き締まりました。

素敵なお話をありがとうございました!

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