【フラッグの現場に聞く vol.5】ライブ配信事業に携わるメンバーに直撃!〜ライブ配信の活用で広がるテンターテイメント・ビジネスの可能性〜
こんにちは。フラッグで広報を担当している薄(うすき)です。
フラッグでは、ライブコンテンツの企画から制作・撮影・配信・アカウント管理までワンストップで提供しています。
人流を伴うイベント開催が難しかったコロナ禍では、ライブ配信が今まで以上に注目され、さまざまなジャンルのイベント配信を手掛けてまいりました。
4度目の緊急事態宣言が2021年9月30日に解除され、徐々に平時に向けて動き出しつつある中、あらためて近年のライブ配信事情を知るスタッフに直撃!
ライブ配信の魅力はもちろん、仕事のやりがいなどについても語っていただきました。
左:井上智景さん(ライブエクスペリエンス部 プロデューサー)2020年2月入社
右:塩崎拓哉さん(コンテンツ制作部 ディレクター)2019年10月入社
薄:コロナ禍でライブ配信がいっそう活発になっていった印象があります。この1年半を振り返ると、どんな現場が多かったのでしょうか?
井上:以前はリモートで演者さんに出演していただくことは滅多になかったのですが、昨年(2020年)からZoomなどのリモートツールを使って出演していただくことが増えました。この1年半ぐらいはその対応が多かったので、リモートツールを使ったライブ配信の知識や経験を得られました。
塩崎:9割ぐらいの現場がリモートに切り替わった印象です。たとえば、ある企業様が行っていたウェビナー配信では、一つの会議室内で登壇者が次々に入って進めていたことが、ZoomやGoogle Meetを使ってリモートで登壇する形になりました。
井上:とくにエンタメ界隈では、無観客での音楽ライブなど、オンラインに特化したイベントも増えました。最近はアーティストとファンが交流するためのイベントをオンラインでできないかという相談も増えてきましたね。
薄:リモートでの対応が増えた中で、メリットに感じられたことはありますか?
井上:スケジュールが合わない演者さんもリモートだったら出演できる場合があるので、ブッキングのしやすさについてはメリットと言えるかもしれません。ただ、リモートで出演していただく場合は回線が不安定な場合もあるので、入念な事前準備が欠かせません。本音を言えば、現場に来ていただけた方がスタッフとしては安心ですね。
薄:リモートで配信を行った案件でとくに印象に残っているものはありますか?
塩崎:とくに印象に残っているのは2020年の4月に担当したm-floの☆Taku Takahashiさん主催のオンラインフェス「BLOCK. FESTIVAL」ですね。各出演アーティストのご自宅からライブ配信アプリ上でライブ演奏を配信するというもので、あまり前例のない試みでしたが、無事に終了して高評価をいただくことができました。
井上:緊急事態宣言下、アーティストさんやマネージャーさんともお会いできない状況で、出演者の皆さんのご自宅へスマホやWi-Fiルーターなど配信に必要な機材をお送りして、ご自身でセットしていただきました。音楽ライブなので、綺麗な音をステレオで届けることが必須のご要望でした。タイムラグや想定されるトラブルなどを考慮した準備や調整はなかなか大変でしたが、すべてのアーティストが無事に出演を終えることができたので良かったです。
薄:音楽ライブでは音質を求められるということでしたが、それ以外の配信ではどんなことを求められるのでしょうか?
井上:コロナ禍の前と大きくは変わらないと思いますが、やっぱり視聴者数やコメント数といった数字を求められますね。また、コロナ禍になってYouTubeのチャンネルを開設したい、既存のチャンネルをしっかり運用していきたいというご相談をいただくことが増えてきたので、多くの企業がお客さんと定期的につながるためのアプローチが必要だと感じられているようです。日本における広告費のうち、インターネットの広告費がテレビを上回ったというニュースがありましたが、オンラインに対する意識がより強く向けられるようになってきたように思います。とりあえずアカウントを持っているという企業のご担当者様から「うまく活用する方法がわからない」というご相談をいただくことも多いですね。
あらゆるニーズに応えられる体制がフラッグには整っている
薄:アカウントとスマートフォンを持っていれば誰でも配信できる時代になりましたが、フラッグだから提供できることは何ですか?
井上:技術面が1番大きいと思います。さまざまな現場で経験から培ったノウハウがあるので、トラブルを事前に想定した対応ができます。今は個人で配信することもできますが、知識や経験がないと音声が聞き取りづらかったり、回線が不安定で映像が固まってしまったりと、配信がうまくいかないことも多いです。そういう技術面はプロがきちんとやりますよというのをお伝えしたいです。
塩崎:Twitterに寄せられたコメントをテロップに表示させたり、BGMをのせたり、中継を繋いだりと、あらゆるご要望に応えられる体制がフラッグには整っています。提案できるバリエーションの豊富さが売りと言えますね。自社でシステム開発ができることも、大きな強みです。
オンラインの「気軽さ」が新規ファン獲得につながる
薄:今後のライブ配信はどうなっていくと思いますか?
井上:とくにエンターテイメントのライブでは、リアルイベントでの収入の大きさを誰もが実感していると思うので、今後はオンラインだけに特化してやっていくというのはなかなか考えづらい気がしています。リアルイベントとして会場でライブを開催しつつ、それを全国の映画館で視聴できるライブビューイングを実施し、さらにオンラインでは好きな場所から視聴ができるという、オンラインとリアルを交えたものが増えていくのではないでしょうか。色々な方面から収益化が見込めるというのは大きいと思います。また、アーティストとファンの方が1対1でビデオ通話ができるといったファンイベントなど、リアルでは実現しづらかったこともオンラインであれば実施できるので、そのような形は今後も増えていくと思います。
(オンライン配信現場の様子)
塩崎:僕も同意見で、それぞれの良さを活かす形でリアルとオンラインの併用は続いていくんじゃないかと思います。たとえばリアルイベントでは会場のキャパシティによって動員可能な人数にも制限がありますが、オンラインでは人数制限のない配信プラットフォームが多く、リアルのみで開催した場合よりも多くの収益が見込めるケースも増えてきました。コロナが落ち着いてからも、チケットが取れなかった方や、現場に足を運べない方はオンラインで見るという形が定番になるのではないでしょうか。
薄:リアルだけでなくオンラインもあることで、新しいファン層も獲得しやすくなりそうですね。
塩崎:そうですね。会場に行くほどではないけど、配信があるならちょっと見てみようかなという方も多いと思うので、新規ファンの獲得にも繋げられると思います。
薄:フラッグのライブ配信事業としては、なにか課題はありますか?
井上:費用を安く抑えたいという理由でお客様自身が配信を行われたり、競合他社も増えてきているので、どのように差別化していくかが最近の課題ですね。フラッグにはデジタルプロモーションに特化したチームがいて、トータルプロモーションを提案することができるので、配信のみに留まらない案件を多く手掛けることで、魅力を高めていきたいです。
フラッグは制作会社らしくない制作会社
薄:ここからは、お二人がフラッグに対してどんな印象をお持ちなのか、お聞きしたいと思います。入社時のフラッグの印象はいかがでしたか?
塩崎:フラッグは会社の規模が大きいと伺っていたので、そこを期待していたのですが、実際に入ってみても会社自体大きく、扱う案件の規模も大きいと感じました。福利厚生などの社内制度もしっかりとしていて、休みやすい雰囲気があるので制作会社らしくない制作会社だなと。
薄:いわゆる体育会系なイメージを持たれていたんでしょうか?
塩崎:そうですね。でもフラッグはアットホームな雰囲気が会社全体にあって、年上の方や上司にも意見を言いやすいです。
井上:私はもともと塩崎さんもいた制作会社で働いていて、その後フリーランスでやっていた時に、フラッグの皆さんと一緒にイベントのライブ配信の仕事をしたことがあるんです。その現場での皆さんの雰囲気が良くて、内情を聞いたら働きやすそうで、良さそうな会社だなと思っていました。オフィスでのランチの無料提供(※現在は新型コロナウイルス感染症防止対策の一環で実施しておりません)というのも魅力でしたね。
薄:実際に入社されてみて、改めていいと感じたことはありますか?
塩崎:会社の雰囲気がいいので、自分のやりたいことが自由にできるのがいいですね。たとえば機材検証がしたいなと思った時に「テストしてみたいので動いてもいいですか?」と言ったら「全然いいよ。むしろやってくれてありがとう」と言ってもらえます。それから、ある案件が立ち上がった時に「誰か手が空いている人はいますか?」と聞いたら積極的に手を上げてくれる人がたくさんいたりして、非常にやりやすいです。
井上:フラッグは人に紹介しやすい会社ですね。前職の同僚が転職活動していることを聞いた時に、ちょうどフラッグが募集していたので紹介したところ、入社に至りました。
薄:リファラル採用ですね。僕も知り合いを紹介してインセンティブを受け取ったことがあります。
井上:私はインセンティブのことは知らなかったので、あとで人事総務の方から連絡をいただいた時はびっくりしました。いい人材がいたら積極的に紹介しようというモチベーションにもなるので、とてもよい制度だなと思います。
薄:業務におけるモチベーション、やりがいはどんな部分で感じられますか?
井上:エンタメの仕事はやっぱり楽しいというのが、一番のやりがいですね。気をつかうことが多く大変な部分も多いですが、配信を無事に終えられた時は達成感が大きいです。
塩崎:本番前は現場のヒリヒリとした緊張感がありながら、本番中は和気あいあいと楽しくて、番組が終わった時には現場が一体となる感じを味わえるのが好きです。それが日々のやりがいにも通じていますね。
(オンライン配信現場の様子)
ライブ配信では何にでも対応できる力が身につけられる
薄:ライブ配信の現場ってすごく大変そうなイメージを持っている人が多いと思うのですが、それについてはどう思われますか?
井上:一発本番の現場での緊張感やミスができないという状況はもちろん大変ですが、編集ものの動画制作だと事後の対応が大変な部分があるので、一概に生配信だけが大変というわけではないです。ライブ配信ならではのちょっとしたトラブルも面白さに変えて楽しめるようなメンタルが身につけば、ライブ配信の方がいいと思える人も増えるんじゃないでしょうか。本番は何が起きるかわからないので、何にでも対応できる力が身につけられると思います。
薄:仕事をする上で、普段心がけていることはありますか?
井上:私はクライアントや演者さん、マネージャーさんとの窓口になることが多いので、「次回もぜひ!」と言っていただけるような気配りを心がけています。窓口の態度一つで印象や評価が変わってきてしまうと思うので、そこは常に意識しているところですね。
塩崎:僕は現場で仕切ることが多いので、きちんと細かい点まで指示ができるよう、現場のあらゆることに目を配りながら、現場では皆でコミュニケーションをとるようにしています。リモート出演でのライブ配信の場合に気をつけているのは、本番中は演者さんとのコミュニケーションが取りづらくなってしまうので、本番前にあらゆることを想定して事前のMTGをしっかり行うようにしています。
井上:最近はスタッフ同士もリモートで話すことも増えましたが、やっぱり対面で話した方が理解を深められることが多いので、必要な場合はお互いが会社にいるタイミングですり合わせを行うようにしていますね。
(オンライン配信現場の様子)
薄:今後の抱負についてお聞かせいただけますか?
井上:スタッフの皆が楽しくやりがいを感じて仕事をすることが一番だと思うので、そういう環境づくりができるよう、今後も意識していきたいです。個人的にはスポーツが好きなので、サッカーのワールドカップなど、大きなスポーツイベントの現場で仕事に関われたらなと思っています。また、私はコンテンツ制作部からライブエクスペリエンス部(※2021年10月1日より新設)に異動することになりました。ライブ案件のプロデュースや他社IPを活用したプロジェクトも手掛ける部署になるのですが、これまで以上に規模の大きい案件を多く手掛けたいです。
塩崎:僕も同じく、ライブエクスペリエンス部をはじめ、社内のさまざまな部署とうまく連携をとりながら、規模の大きい案件を多く手掛けたいですね。あとは、以前のような生活様式に戻るのはまだまだ難しいかもしれませんが、コロナを気にせず誰もが楽しめるような番組を作れたらいいなと思います。
薄:最後に、ライブ配信の仕事にはどんな人が向いていると思いますか?
塩崎:神経質というか、細かい人が向いていると思います。視野が広く、いろいろなことに気配りができる人だと、一緒に仕事がしやすいので助かりますね。あとはスポーツ選手やタレントさん、ゲーム実況者の方など、いろいろな著名人とお仕事をする機会が多いので、ミーハーな人にはオススメです。井上さんもそうですけど、フラッグにはミーハーな人が結構多いです。
井上:仕事を楽しむためにも、ミーハーな要素は必要だと思いますね。ただ、ミーハーでもきちんと仕事をしてもらわないと困るので、きちんと自分の感情をコントロールできる人が向いていると思います。仕事で関わらせていただく著名な方々は一流と呼ばれる方ばかりで、学べることが多いので、きっと人生の財産になるんじゃないかなと思います。
今回のインタビューは以上になります。
お話を聞く中で、二人が厳しいライブ配信の現場でも、楽しくやりがいを感じて仕事をしているのが伝わってきました。
そんな二人を含め、フラッグは社員全員が「フラッグに入って良かった!」と思える安心して働ける環境づくりに努めています。
ライブ配信を行うコンテンツ制作部門以外にも、さまざまな職種で人材を募集していますので、少しでもフラッグでの働き方が気になった方は、お気軽に話を聞きに来てください!