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2024年新卒デザイナー、研修の日々 vol.1

はじめまして。
24新卒デザイナーの山口です。毎日違う服装をするのがライフワークです。

さて、「24新卒デザイナー、研修の日々」と題したこのシリーズでは、毎年恒例のフェンリルの新卒デザイナー研修についてご紹介します。構成は全3話となり、1話目をわたくし山口がお伝えします。
本記事では、研修の流れと「情報収集/コンセプト設計」にフォーカスします。


研修の流れ

デザイナーが所属するデザインセンターの研修は、4月中旬から6月終わりまでの約2か月半に及びます。
研修は以下のとおり、7つのセクションに分かれています。

全てのセクションをたどると、フェンリルのデザイナーの業務フローを踏むことができます。

レイアウト作成の工程からはエンジニアとの密な連携が重要です。部門を超えて1つのアプリと向き合うので、実案件にアサインしたときの流れを理解できるのが特徴です。UI設計やデザインテストでは、開発部門の新卒と関わる場面もあり、どのように伝えるとより良いものが作れるかを考えさせられました。


情報収集/コンセプト設計研修

ステップ1「情報収集/コンセプト設計」の研修では、大きく分けて「調査」と「企画」の2つについて学びます。

座学とブレインストーミングで理解を進めながら、架空の案件に対してチームで調査/コンセプト設計/機能作成をして、最終的には企画書のプレゼンまで行います。

UXデザインの5段階モデルの考えでは、「戦略(目的)→要件(機能)→構造(情報設計)→骨格(レイアウト)→表層(ビジュアル)」という順に具体的になっており、その中でも基礎に当たる「戦略→要件」を学ぶのがこの研修のゴールです。フェンリルでは実際の案件でもこの部分に、リサーチャー、マーケター、プランナーの方々が携わっており、ノウハウをご教授いただきました。

コンセプトを決める

まずは、調査/企画部分の具体的な進め方を学びます。フローは以下の7つです。

1.要件を理解する
2.仮説を立てる
3.調査する
4.コンセプトを立てる
5.機能・コンテンツを考える
6.企画書に落とし込む
7.発表

そもそもコンセプトとは何か、という話から始まります。例えばテーマやキャッチコピーとの違い、実際の企業コンセプトなどを交えた説明を聞き、私は今まで「コンセプト」という言葉をいかに曖昧に扱ってきたかを実感しました。デザイン系の学校で学んだ方には心当たりのある方もいるのではないでしょうか。

この座学の後、某お菓子メーカーに対する架空の新しいウェブ・アプリサービスのコンセプトを作る実技課題を行います。これは、とてもリアリティーを感じられる研修でした。

このような手順で進みました。

1.コンセプトのアイデア出しを個人でする
2.出したアイデアに対して、3C分析やフレームワークなどで整理する
3.サービスそのものの提案をする
4.ストーリーボードに落とし込む
5.グループの中でどの案で推し進めるか話し合う
6.一行のコンセプトにまとめあげる
7.コンセプトを体現するコンテンツや機能を考える
8.コンセプトシートに、背景・目的・ターゲット・差別化ポイントなどをまとめる

怒涛の勢いで進んでいきますが、脳が活発になった状態で同期と話し合うのはエネルギッシュで楽しい時間です。また、考えるためのさまざまなフォーマットを知り、今後の実務に活用できると思うとわくわくします。

アンケートを実施

ここまで作ったら、このコンセプトがエンドユーザーに受け入れられるのか調査します。

調査方法には、デスクリサーチ、アンケート、インタビュー、行動観察がありますが、今回はデスクリサーチに加えて、デザインセンターのメンバーへアンケートを実施しました。

シナリオを添えて、シーンに共感できるかやサービスに対してどう感じるかなどをアンケートで集計。100名以上の先輩に依頼するので緊張しましたが、皆さん丁寧に回答してくださり、自分たちの考えとユーザーの考えに乖離があることを知る貴重な体験となりました。

企画書を作ってプレゼンに挑戦

ここまでを踏まえ、調査結果を反映したサービスにブラッシュアップさせながら、最後は企画書に落とし込みます。「目的・伝える相手・内容・構成・ルール」を整理していくことで、企画書に書くべき事柄が明確になっていくのがよくわかりました。

今回は7人の新卒デザイナーが2チームに分かれてグループワークをします。

Aチームは某お菓子メーカーのお菓子と、コーヒーや紅茶などの嗜好飲料を組み合わせることで新たな生活を送ることができるのではというコンセプトで、スイーツペアリングのサジェストとSNS機能を持ったウェブサービスを考えました。

一方Bチームは、親と離れて暮らす30〜40代をターゲットに、ウェブショッピングで実際にお菓子を選ぶ動きを再現しながらギフトを作り、ギフトをきっかけに遠方の家族とコミュニケーションが生まれるアプリを考えました。

プレゼンテーションには、デザインセンターから数十人の先輩方が見に来てくれました。両チームとも、緊張しつつもお互いの発表を興味深く聞いていました。質疑応答では伝えたかった思いを共有することができ、大変有意義な時間に。あくまで私の感想ですが、どちらのチームも結構よかったんじゃないかな〜と思っています。

最後に

どちらのチームも新卒で出会って間もないとは思えないほど、密に連携しながら1つのものを作り上げ、研修初期から仲良く取り組めました。チームでやるからこそ、お互いの得意なところや特性が見えてきて、構成が得意な人、トンマナ調整が美しい人など、自分の得意を再認識できました。

それでもどうしたらいいか分からず悩んだ時は、分かりやすい座学資料に立ち返って考え直したり、巡回してくださる研修担当の先輩に質問したりと、煮詰まっても再考できるきっかけがたくさんあるため、手が止まることはない濃厚な5日間でした。

vol.2ではグラフィック系の研修について、引き続き山口がお伝えします。

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