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テック企業なのにヒトにこだわる理由とは?「ファンになっていただける企業になる」という理念に代表 國師康平が込めた想い
皆さん、こんにちには!
FANTAS technology の広報の小川です。
今回は Wantedlyのストーリー第1弾として
弊社 代表取締役 CEO 國師 康平(くにし こうへい)のインタビューをお届けします。
創業の経緯から、理念に込めた想いまで、色々と語っていただきました。 皆さんもこの記事を読んで、少しでもFANTASに興味を持っていただけたら嬉しいです!
代表取締役 CEO 國師 康平 (くにし こうへい) プロフィール
1982年岡山県生まれ。近畿大学卒業後、大手不動産会社に就職し5年間実務や管理職を経験。業界のアナログで非効率な部分や、中古不動産における取引価格の不透明性、電話営業主体のビジネスモデルなど、業界課題を目の当たりにしたことをきっかけに、これらの解決を目指し、2010年2月、現 FANTAS technology株式会社を創業。「ヒト」と「テクノロジー」の力を合わせ、業界にイノベーションを起こすことで、不動産を通じた新しい顧客体験の提供に取り組む。
CHAPTER 1:起業の後押しは「ファン」になってくれたお客様
――FANTAS technologyという会社を創ろうと思った経緯を教えてください。
学生時代からゆくゆくは起業するという目標を掲げていましたが、まずは営業のプロフェッショナルになりたいと思い、お客様にとって高価な商材であり、その人生に密接に関わる不動産会社に就職しました。
いまでこそ認知が高まってきた「不動産投資」ですが、当時はまだ、社会的認知が低く、本当に良いものだからこそ、「もっと商品の良さを伝えて、広めていきたい」と考えるようになりました。
さらに、入社後に痛感したのですが、不動産業界はとかく属人的で、非効率な部分が多い業界です。物件価格などは不透明な部分も多く、取引に必要な書類も膨大でした。
そういった業界自体を変えたい、スマートな常識を打ち立てていきたいと思い、起業しました。
――「ファンになっていただける企業になる」という理念には、どのような想いが込められていますか?
“私は國師(くにし)さんのファンですから”
前職で営業をしていたときに、お客様からいただいた、忘れられない大切な言葉です。
このように、ファンになってくださるお客様がいれば、どんな事業でもやっていけるはずだと思いました。
もちろん、お客様にファンになっていただけるような会社を創ることは、容易いことではありません。
「働いているメンバーが会社のファンになるような会社」を創ること。
「お客様からファンになってもらえるようなメンバーを増やす」こと。
そして、そのメンバーと共に「ファンになっていただけるような事業、商品、サービス」を生み出していくということ。
お客様からファンになってもらえるようなメンバーが増えていけば、事業がどんな展開を見せても、成長し続ける組織になると考え、「ファンになっていただける企業になる」という理念を定めました。
――起業するときから「ファン」は絶対に使おうと決めていたのでしょうか?
「好きな人」と「ファン」は、違いますよね。
「Like」でも「Love」でもなく、「FAN(ファン)」です、と言っているのは、自然と人に紹介したくなるのが「FAN(ファン)」だと思うからです。
「Love」だと、ライバルになってしまうのが嫌で、紹介しないかもしれません。笑
でも「FAN(ファン)」との関係は半永久的に続いていきます。
この先、事業環境がどんなに変化しても、
「FAN(ファン)」になっていただけていたら、その関係性は変わらないと思っています。
https://www.wantedly.com/projects/1052124
CHAPTER 2 : 変化の波に乗り、変化を起こす
――いまでこそ当たり前になってきた「不動産テック」や「DX」ですが、創業当時の不動産業界は、まだまだアナログだったと思います。FANTASは先駆けて取り組んできましたが、どのような苦労がありましたか?
マーケティング部門や、IT部門を立ち上げる時の採用活動がいちばん大変でした。
採用する側に、マーケティングやテクノロジーの知見がある人がいませんでしたので、評価を行う私自身も知識を身につけるべく勉強しましたし、それらの領域で当社が何の実績も残していない中、我々の志や、一緒に働いてもらうことの魅力を理解してもらうのが、すごく難しかったですね。
――新型コロナウィルスの影響や、それに伴う変化はありましたか?
コロナ前から、効率化や顧客利便性向上のためのDX化は進めていました。
オンラインセミナーをはじめ、オンラインコンサルティング、オンラインでの売買契約などですね。
ただ、このコロナ禍での社会的な後押しによって、不動産業界全体にテクノロジーの導入が進みました。例えば、IT重説(※1)や、オンラインでの金銭消費貸借契約(※2)など、事務が効率的になりました。企業単体の努力ではどうしようもできない部分なので、お客様にとって大きなメリットだったと考えています。
※1:不動産取引における重要事項説明
※2:住宅ローンを金融機関から借り入れる際に結ぶ契約
――全ての顧客接点がオンラインになったことには、弊害もありそうですが?
我々のビジネスは、購入していただいて終わりではなく、むしろそこからがお客様との関係の始まりです。ただ便利であれば良いというものでは当然なく、時に深いコミュニケーションが必要となります。
そこで当社は、以前から注力していた「カスタマーサクセス(CS)」に、
オンラインコミュニケーションの機会を追加していくことで、差異化を図りました。
定期的な情報発信はもちろん、オンライン勉強会や相談会など、双方向のコミュニケーションを心がけ、お客様同士のコミュニティづくりなどを通じて、より良い顧客体験を提供できるように取り組んでいます。
――恐れず変化を遂げることで、コロナ禍を乗り越えてきたのですね。
それだけではありません。2020年4月~5月における、マスクなどの物資不足の折には、CSチームが主体となって、少しでもお客様のお役に立てることがないかを考え、実行しました。
例えば、リモートワークやオンライン商談の拡大により使わなくなった当社の社内備蓄品等を、お客様への支援物資として送らせていただく取り組みなどを実施しました。
一人ひとりができることを考え、お客様への想いを行動に移してくれた社員を大変誇らしく思っています。
CHAPTER3 : FANTASの現在と未来に待っているもの
――FANTAS では「platform事業」を展開していますが、どのような仕組みなのでしょうか?
簡単にお伝えすると、売りたい人と買いたい人、投資をしたい人を、プラットフォームで繋ぐ仕組みになります。テクノロジーを活用しながら、個々の独立したサービスを有機的につなげることよって、不動産の流通を活性化させるというのが、このプラットフォーム全体の役割です。
プラットフォーム内の個々のサービス自体にも、それぞれ業界を変革し、不動産に関する社会課題を解決していく役割があります。
例えば、価格査定サービスの「FANTAS check」は、
いまだブラックボックスである不動産価格を透明化するという社会的役割を担っています。
また、空き家に関わる全ての人を繋ぐ「FANTAS repro」というポータルサイトでは、
要修繕ポイントやリフォームプランを選べる物件情報をご提供することで、
日本の社会課題である、空き家問題の解決に取り組んでいます。
今後は、お客様にとってもっとも身近な不動産会社として、何でも気軽に相談していただけるよう多角的にプラットフォームを広げていき、価値提供できるソリューションを増やしていくことを目指しています。
――不動産業界におけるテック化や、デジタル化は今後どのように進んでいくと考えますか?
今後、間違いなく、不動産業界においてもテクノロジーが一般化します。
つまり、“分かりやすい”、“効率がいい”、“情報を得やすい” などの部分は、どの会社のサービスでも、そこまで変わらなくなっていくと考えています。
そんな中で、これから当社が注力していくのは、
「お客様に心地が良いと感じてもらえるような体験」をどれだけ提供できるかということ。
つまり、オンラインかオフラインかに関わらず、温かみのある「リアル」な価値を創出していくということです。
「あの会社で働いている人たちはみんなとても知識が豊富」
「自身の事情や環境を踏まえたうえでコンサルティングをしてくれた」
といったお客様の満足を、いかに引き出していくか。
そこで大切なのは、ヒトのチカラです。テクノロジーが発達したことで、
かえって、一人ひとりの人間力が差別化のポイントになってきたということです。
顧客接点の最前線で、ヒトがきちんと価値を出していくこと。
その価値を補完し、増幅するために、テクノロジーをどう活用していけるかが大事です。
――今後10年で何を目指していますか?どのような会社にしていきたいですか?
リアルとテックの融合というところは変わらず取り組んでいきます。
会社の規模や、人数、売上高に関して、年間計画は立てていますが、長期的な目標には掲げていません。
――通常であれば「社員数」や「売上高」は、大事な指標だと思いますが、なぜでしょうか?
うわべだけの数字を表層的に追い求めるより、もっと本質的に、
「ファン化できているか?」を問うことの方が、当社にとっては重要だと考えています。
オンライン、オフラインに関わらず、
「当社と接点をもっていただいた全ての方に感動をお届けできているか」
「お客様にどれだけ心地良い体験をしていただけているか」
「その結果、どれだけファンを増やせているか」
これらの指標に何よりもこだわり、真摯に追求し続けていきたい。
本当の意味で
ファンになっていただける企業になるために、
ファンになっていただける事業、商品、サービスを展開し、
ファンになっていただける人になる。
それは困難な道のりであり、決して生易しいものではありません。
今の売上高を3倍にするよりも、はるかに難しいのではないでしょうか。
ただ、これを諦めてしまうのは、FANTASの存在意義に関わります。
これからもずっと、「ファンになっていただける企業になる」ことを目指し続けていきたいですね。
※このストーリーはオープン社内報(https://note.fantas-tech.co.jp/)で公開した記事をリライトしたものです。