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外資メーカーの日本法人代表も務めたマネージャーが語った――「組織づくりは教育である」という仕事への矜持

こんにちは。アイリーニ・マネジメント・スクールの採用担当です。今回は、弊社運営チームでマネージャーを務める肥後和男のインタビューをお届けします。

肥後は、大手生命保険会社に新卒入社し、フランス駐在などの経験を経て、退職後MBA取得のためにフランスに留学。帰国後は、投資銀行業務、米系コングロマリット、仏系自動車部品メーカーなどに勤務し、2019年12月、アイリーニ・マネジメント・スクールにジョインしました。

インタビューでは、そんな経歴を持つ肥後に、当社にジョインした理由や現在の業務、今後のキャリアビジョンなどについて、話を聞きました。また、候補者の方に向けたメッセージもお伝えします。

大手生命保険会社を退職後、約4年間フランスに留学する

――アイリーニ・マネジメント・スクールにジョインする前の社会人歴について教えてください

大学時代に資産運用の理論を勉強していたので、資産運用の実践に関わる仕事がしたいと思い、大手生命保険会社に新卒入社しました。入社後は、有価証券運用、つまり株式や債券の運用に携わっていました。しばらくして、フランスの保険会社との出資・提携に関連し、調査をかねて、私が1年間フランスに駐在することになりました。

そして帰国後は、自ら希望して営業企画部門に入りました。保険会社というものは、運用と営業の世界は別会社みたいなもの。私も最初の流れでは資産運用の方の経験だけで終わってしまう可能性もあったのですが、それではつまらないので、営業の世界を経験したいと思ったんです。営業そのものだけでなく、給与待遇・モチベーションや人事制度に絡む仕事も体験することができたので、非常に面白かったですね。

――約9年間勤めたあとに、フランス留学されたそうですね

はい。運用と営業の両輪を経験できましたし、会社の中でも非常に興味深いポジションで仕事をやらせていただいていましたが、もっとチャレンジしたいと感じていて。「海外に関わるような仕事がしたい」「ビジネスについて改めて学び直したい」と思ったことが、留学を決めたきっかけになりました。

また、フランスに駐在していたころ、「非常に面白い国だな」と感じていました。社会の成り立ちや物事の進め方が、必ずしも日本のように効率面・実務面を優先させた進め方ではなく、まったく異なる世界だったんですね。そこで、「もう一度フランスに行きたい」「行くならフランスでMBAを取得したい」ということで、フランス留学することにしました。

――フランス流の仕事の進め方とは?

概念や枠組みに関して議論をするということに、ものすごく時間とエネルギーをかけるんです。時として哲学的な議論になったりもするので、実際に物事を進めることとの乖離が大きい時もあります。進んではいるんですけど、進め方が日本とまったく違うんですね。最初の頃は、「なぜこんなに時間をかけたり、こんな議論をしたりするのだろう」と、かなりストレスでしたよ(笑)。

フランスを含めて欧米はトップダウンの社会ですので、マネジメントクラスは、強烈に自分のメッセージを出して、落とし込んでいくんです。だから、その枠組みを作ることに、とてもエネルギーをかける。結果、日本と比べて、倍くらいの時間をかけないと物事が始まらない、ということも起こり得る。実務的に組み立てて流すのに長けているのはどう考えても日本ですが、戦略的に大きい枠組みを変えることに長けているのは、欧州や欧米の組織でしょうね。

MBAを取得し、帰国後に投資銀行業務、さらにメーカーへ

――フランス留学中はどのような勉強をされていたのですか?

MBAは1年半ほどのプログラムだったのですが、もう少し勉強したいと思い、MBAの取得に加えて、インターナショナルファイナンスのマスターも履修しました。さらにその後、ビジネスとは直接関係ありませんが、ソルボンヌでフランスの文学や歴史も勉強して。元々フランス語を履修していた訳でもなく、あまり上手でない状態で留学しましたから、書けるレベルできちんと身につけたいと思ったんです。文学・文化にまで遡ることで、フランス語を深く学び体感することができて面白かったですね。個人的にはMBAよりも貴重な時間でした。結局、約4年間、フランスで留学生活を送りました。

――帰国後はどうされたのですか?

前職の生命保険会社の仕事は、結局は数字を扱う商売の世界。株式投資をしても、必ずしも個々の事業まで詳しく見れているわけではありません。そのため、「事業、特にモノづくりに関わりたい」更には「海外にまたがる仕事がしたい」という思いがあって。キャリアチェンジを目指しましたが、金融の世界からいきなりモノづくりの世界に飛び込むのも難しかったので、金融・事業の架け橋になるような仕事を探していました。

そこで、知り合いの紹介で、海外をまたがるディールを扱う独立系の投資銀行に入りました。クロスボーダーのM&Aやテクノロジーアライアンスの支援を展開している会社です。テクノロジーアライアンスは、海外のベンチャーが世の中に製品を出したいときに、パートナーを組みたい日本企業との間に入って交渉するというような仕事でしたね。そのような感じで、金融系から事業系の仕事に移っていきました。

――その後は、独立されたそうですね

はい。投資銀行というコンサルタントの立場から、米系のコングロマリットに転職して、事業開発やテクノロジーアライアンスを手掛けて始めてたのですが、トップが変わったことで続けることができなくなって……。次はどうしようかな?と考えたときに、「新しいビジネスに近づきたい」という思いで、それまでに付き合いがあった方々をお手伝いしたりするコンサルタントの仕事をすることにしました。

そして、約4年ほど独立して仕事をしていたのですが、別件でお手伝いしていた仏系の会社繋がりで、フランスに本社がある自動車部品メーカーの日本法人に誘われて、そのまま入社しました。「最終的には経営に携わって欲しい」という話でしたが、工場での製造オペレーターレベルの仕事から、品質管理・営業・新規事業・財務・人事まで、すべての業務を経験しましたね。今はもうできませんが、一時は射出成形機も自分で運転しましたよ。そのように全ての部署を体験し、最終的には日本法人の代表に就任しました。

代表のビジョンに魅かれ、接点のなかった教育業界に飛び込む

――代表まで務めたにも関わらず、アイリーニ・マネジメント・スクールにジョインしたのはなぜですか?

本社との事情が色々ありまして、2019年の8月に代表を退任しました。それまで文字通り休まず働いてきたので、ゆっくり休みながら次の仕事を探そうと思っていたところ、以前からお付き合いしていたエージェントの方からアイリーニ・マネジメント・スクールを紹介されました。私の経歴とは全くかぶるところのない教育業界の案件を、よく私のところに持ってきて頂いたと思いました(笑)。今となっては、ありがたいという思いしかありません。

当時は、ファンド系や外資系メーカーからも声をかけられていたのですが、代表の柏野に会って、「こんなに面白いことを考えている人がいるんだ」と正直驚きました。通常ならありえないようなレベルのビジョンを、真面目に考えているところが単純にすごいなと。また、知識や教育、何より「人の成長」を主眼に置いているところに興味を魅かれました。私自身、留学したついでにフランス文学の講座を受けて喜んで帰ってきたくらいですから、学ぶことはもちろん大好きですし、常に自分も成長し、他者の成長に関われる場が得られるというところも大きなポイントでしたね。

「甘い」と言われることも多いのですが、私は基本的に性善説なんです。意図して良からぬ動きをする人も存在するのは分かりますが、性善説を取ることから生まれるメリットを超える被害があるとは考えません。でも、ほとんどの会社が性悪説で運営せざるをえなくなっていると思います。そこを、柏野が「性善説でいきます」と、言い切ったことにも共感しました。最初は、社名も聞いたことがなかったので、正直な話「大丈夫かな?」と思っていましたが、直接、柏野と話したことで逆に強烈に惹かれるものを感じることができましたね。

――事業面の魅力は、具体的に何だと思いますか?

「イノベーティブなものを作り出すためには、どうしたらいいか」。突拍子もないアイデアをどのように発見して作り出していくのかということを、外に出てインタビューしてみたり、そこから得られたインサイトを元に実際にプロトタイプに起こしてみたり、一貫してやる。無理やりにでも、ゼロからモノを生み出すをシミュレーションできるというプログラムは、非常に特色があると思います。

座学で同じようなプログラムを展開している企業は他にもたくさんあると思います。ただ、座学で聞いてるだけではなく、実際に体験してアイデアを形に落とし込んでいただくというところが、他社にはない大きな魅力だと思っています。理論と実践の両方がひとつになっているプログラムなので、他社では得られないような体験をすることができると思いますよ。

「組織づくりへの意欲」「最高水準への志向性」「自己成長」が必要

――仕事において、大切にしている信条はありますか?

私はこれまでずっと仕事をしてきて、「メンバーにどれだけのチャレンジを作ってあげられるか」「どうやったらメンバーの障害を除いてあげられるか」「気持ちよく働いてもらうためにどうすればいいか」「モチベーションを高める方向に持っていける環境を用意できるか」ということを常に意識していたと思います。例えば前職でも、代表という立場にいながら、社長室を置かないとか、経営会議にメンバーが自由参加できるようにするとか、オープンで密なコミュニケーションを心掛けていました。広い意味で、「組織づくりは人づくり、広い意味での教育である」ということが、一番大事だと思っていました。

そういった意味で、まさに教育そのものを商品として取り扱っているアイリーニ・マネジメント・スクールでの仕事は充実していますね。組織の中に対してだけでなく、世の中に向けて人の成長の機会を提供しているので。更に、ビジネスの将来像が「広い意味での教育」というところは、かなり大きな魅力だと感じています。自分自身も学習することで成長することができますし、イノベーションの創出に関われることも楽しいですね。

――今後、どのような方にジョインしてほしいですか?

現状、メンバーが全然足りていません。これから組織を作り上げていく段階に、私自身は非常にやりがいを感じています。これからのメンバーには、スピーディーに柔軟に動ける方でないと務まらないのかなと感じています。一から作り上げていく段階ですので、「私はこの仕事だけやります」というスタンスではなく、組織づくりを一緒にやっていただく方に来てほしいと思っています。

また、最高水準への志向性も重要なポイントのひとつです。私たちは、無理な営業をしなくても自然に使っていただけるうようなプログラムを作り続けていきたいと考えています。しっかりとした商品を作り出せば、絶対にお客様に使っていただける。そのためには、世の中に存在しないようなプログラムを作って提供していくという意気込みを持っている方に是非ご参画いただきたいと思います。

そしてもうひとつが、自己成長と相互貢献の両方にコミットできる方。自己成長について言えば、私たちは教育という業界ですので、自分自身も成長していく人間がやっていなければ、コンテンツが嘘になってしまいます。また積極性は重要ですが、自分の考えだけでどんどん進めてしまうような方だと、私たちの価値観とは合わないかもしれません。チームとして互いにサポートし合えるような方が望ましいですね。

――最後に、候補者の方に向けたメッセージをお願いします

アイリーニ・マネジメント・スクールの事業は、広い意味での教育であり、今時点で展開している事業がすべてではありません。最終的に私たちが提供したい教育は社会人だけのものではありませんし、大学生・大学院生レベルはもちろん、高等教育や中等教育、初等教育のところでも、私たちにできることがあるはずだと思っています。そのような学びの場を作っていくという大きな話も、将来的にはあるんだというところも面白いと感じていただけるとうれしいです。

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