こんにちは!イードアの採用担当です。
新潟という地域を戦略的に「選ばれる場所」にしていくことを目指し、日々イノベーション支援に邁進する新潟支社。
そのなかでも新潟発の実学型プログラミング教育の注目度は高まっています。
その最前線で活躍する阿部瑞姫さんにインタビューを行いました。
―現在取り組んでいるプロジェクトについて教えてください。
今年で3年目になる「新潟県プログラミング教室」に携わっています。これは新潟県教育委員会からの委託を受けて運営しているもので、県内の小中学生に対してプログラミング教育の機会を提供しています。特に新潟市から離れた市町村には教育機会の格差があり、それを解消することを目的としています。
今年度は15の市町村で授業を実施予定で、それぞれの地域の担当者と「どんな子どもたちに、どんな教育機会を届けたいか」というすり合わせを行っています。自治体職員の皆さんにも自分事化し、主体的に取り組んでいただくことで、地域に根ざしたプログラムを作っています。夏休みの時期が最も活動が活発になり、実際に各地域でプログラミング教育を行う予定なので、最繁忙期を迎えています…!
―教育内容に特徴はありますか?
一般的なプログラミング教室とは異なり、私たちの教室では“実学型”にこだわっています。たとえば、地元企業の協力を得て「長岡花火大会の公式アプリ」の開発企業に協力してもらい、マップデザインや裏側のプログラム開発を体験できるようなワークを提供しています。
仮想のお題ではなく、実際に使われているサービスを題材にすることで、子どもたちは「自分が学んでいることが社会でどう活きるのか」を体感できます。最初は中学生のみを対象にしていましたが、現在は小学5年生まで対象範囲を広げており、意欲的な子が多く集まって来てくれています。
―この取り組みを通じて、どのような変化や成果を期待していますか?
「地方で学び、地方で働く」という選択肢を子どもたちに持ってもらうことがゴールです。これまで新潟の学生たちは進学や就職で県外に出てしまう傾向が強かったのですが、「新潟にもこんな面白い企業や働き方がある」と知ってもらうきっかけになればと思っています。
もし「この人みたいになりたい」「こんな会社で働いてみたい」と感じてもらえたら、それだけで十分価値がある。新潟でキャリアを築くことを前向きに捉えられるような土壌を育てていきたいです。
―イードア入社前のお仕事についても教えてください。
前職では不動産業界にいて、中古住宅を仕入れてリフォームし、販売するという一連の業務を一気通貫で担当していました。仕入れ・リフォーム企画・施工管理・販売までをすべて自分で行う、非常に幅広い業務でした。設計士や司法書士、銀行担当者など、多くの関係者と連携しながら進めるなかで、知見の広さや関係構築力、調整力が求められました。
―イードアに転職したきっかけは?
「地方創生」「地域活性化」といったキーワードには元々関心があって、不動産の仕事も「地域に人を呼び込む」という意味で地方創生に繋がると考えて入社をしました。ただ、途中で「これは本質的ではないのかもしれない」と感じるようになってしまって…。本質的に地方創生に取り組みたい、と考えた時に出会ったのがイードアでした。
決め手になったのは、「こんな会社が自分の地元・秋田にもあったらいいのに」と思えたこと。あとは、新潟大学出身なので、新潟県にも思い入れがあって、入社を決めました。
―入社前と入社後のギャップや印象的なことはありますか?
最初は、事業内容も、支店長の石川さんについていくのも、「めっちゃ難しそう!」と感じたのが印象的で、面接のなかで「心配です」と相談したことを覚えています。笑
実際に入っても「難しい」という感覚は変わらないのですが、好きなことや興味があることは何でも挑戦させてもらえる楽しさを感じています。「阿部さんは何をしたいの?」とたくさん問いかけられ、その問いに向き合って考えていく中で、だんだんと自分なりに考えられるようになり、それが実際に仕事につながるようになってきました。
―入社してからの成長実感や得られた経験を教えてください。
新しいことが多すぎて、まずは「受容する力」が大きく伸びたと思います。次から次へと新しいことが起こっていくなか、反省しすぎて立ち止まっている場合ではない環境。まったく同じ事象はほとんど来ないので、「ではここからどう上手くやるか」を考える思考になりました。
あとは、前職ではある程度業務の流れが決まっていて、一定の正解がある仕事が多かったと感じていましたが、今の仕事は「誰もやったことがない、手探りでつくる事業」。その分、自由度が高く、やりがいがありますが、自分の判断で進めていい部分と、各所の確認が必要な部分の見極めが難しく、そこは今でも苦労しています。
逆に、複数の物件を並行して動かしていくことで培われたプロジェクトマネジメントの力は活かせていると感じます。年度ごとに区切られた中で異なるフェーズの複数プロジェクトを横断的に管理していく力は、自分の強みだと感じています。
―これまでに挑戦した中で特に印象に残っている仕事・プロジェクトを教えてください。
特に印象的なのはEnt-X(https://kosen-ent-x.jp/)というプロジェクトで、立ち上げや提案フェーズから関わってきたため、強い思い入れがあります。Ent-Xは、地域企業のDX課題を全国の高専生が解決するというプログラム。昨年度実施した第1回Ent-Xで受賞したチームは、既に起業に向けて動き出しています。Ent-Xで取り組んだのは、多くの地域企業が直面している課題に対するサービス開発であり、成果報告会では地域企業や事業家からも高専生の取り組みが高い評価を受けました。新たな地域の課題解決にはやっぱり高専生の力は必要なんだなと感じたプログラムです。学生起業を目指す方にとっては、顧客との接点が何よりも欲しい。学生起業を成功に導く可能性を高めるという点においても意義のあるプロジェクトであると感じています。
現在は事業費を財団からの支援でまかなっていますが、将来的には収益化を目指していきたいと考えています。スポンサーの獲得や、地域企業の課題解決にどうつなげていくかが鍵です。たとえば、企業からのコンサルティングフィーをいただいたり、「高専生と繋がりたい」という企業からのスポンサー支援などが考えられます。最近はメディアなどでも高専生に注目した特設ページや記事が作られていたり、追い風を感じています。
―今後チャレンジしたいことは?
この新潟で、もっと子どもたちにとって“憧れられる大人や会社”と出会える機会を増やしたい。そして、「新潟で働く」ことがポジティブな選択肢として広がっていく未来をつくっていきたいです。
実学型の教育支援や地域企業との共創、そして「地方で働く」をポジティブな選択肢に変えていく——。
私たちは、そんな想いを持って日々のプロジェクトに取り組んでいます。
まだまだ正解のない道のりですが、一緒に悩み、考え、形にしていける仲間を新潟の地でお待ちしています。
ぜひご応募ください!