「Web Direction インタビュー」は、弊社取締役今井へのインタビューを元に、デパートの仕事の考え方を知っていただく、連載コーナーです。
前回のVo.2では「提案までの工程の組み立て方」をお話しました。
今回はVol.3ということで、「コンテンツの作り方」をテーマに、今井が考える「制作におけるコンテンツとは?」「コンテンツ企画のやり方」について、聞いてみました。
POINT!
◾︎コンテンツとは何か?
◾︎コンテンツ企画の基本は情報収集
◾︎情報収集は3つの視点で行う
コンテンツの定義
——まず、そもそもですが、「コンテンツ」とはどういったものを指すでしょうか?
今井:「コンテンツ」という言葉はいろいろな意味がありますが、デパートでいうと、クライアントが伝えたいことや出したいことを表現できているものになるかと思います。
基本的には、媒体を問わずコピーできるものは、すべてコンテンツとなると考えています。
例えば、ウェブサイト以外だと、劇とか、Twitterのやりとりなどもコンテンツです。
ただ、デパートはクライアントワークなので、それらはクライアントが見せたいものである必要があります。
なので、「クライアントが伝えたいことや出したいこと」という表現になります。
——なるほど。となると、クライアントワークであるデパートにおいての「コンテンツ」とは、「クライアントが伝えたいことや出したいこと」になるんですね。
今井:そうです。何を届けたいのか?という訴求ポイントがあることが、我々にとってのコンテンツということです。
——クライアントが伝えたいことや出したいことというのは、場合によっては明確に定まってないケースというのは往々にしてあると思うのですが、その場合、どうするのでしょうか?
今井:その場合は、まず情報収集が基本になります。クライアントは、どう見えたいか?どう捕らえられたいか?という狙いがあるはずなので、それをヒアリングします。
クライアントが使えないと思っている情報もコンテンツとして使えるケースもあるため、なるべく多くの情報をいただくようお願いしています。
情報収集の基本は3つ
——情報収集はどのようにされていますか?
今井:基本的には、プロダクト、マーケット、ユーザーの3軸で情報を収集します。
——プロダクトについては、クライアントにヒアリングすると思いますが、マーケットとユーザーについてはどのように情報収集していくのでしょうか?
今井:BtoCの業種の場合、クライアントにヒアリングしたり、レビューを検索したり、実店舗があるようなクライアントだと、店舗へのフィールドワークなども行います。
一方でBtoBの場合は、クライアントにヒアリングすることがメインになります。
——そのように収集した情報に基づいてコンテンツを作る際に、気を付けるべき点はどこでしょうか?
例えば、プロダクトができた背景などは、絶対にぶらさないようにします。
歴史のある会社ですと、元々あった背景が長い時間の中で薄れて、ずれてしまっているケースはあります。
ずれている中で強引に合わせようとするとどうしても無理が生じてしまうため、そこは必ずぶらさないようにします。
その上で、ターゲットに合わせて適切な見せ方に変えていきます。
その方が最終的にうまくいくケースが多いです。
——実際にコンテンツ企画を行った案件はありますでしょうか?
今井:直近ですと、システムインテグレーターで自社勤怠管理サービスの提供会社様のリクルートサイトと、サービスサイトがあります。
こちらは、金融・流通・クレジット業務を中心としたシステム構築やコンサルティングを行っているクライアント様です。
この案件では、制作するウェブサイトがどう見えるのかというところから定義して、何を出すかというところも全てこちらで提案しました。
制作後は、クライアント様と共にコンテンツを企画して提供しています。
おかげさまで、今後も他のウェブサイトをリニューアルする予定となっています。
今回は、「コンテンツの作り方」と題して、コンテンツとは何か?から、実際に行った例まで話していただきました。
次回は、作られたコンテンツの評価や、実際にあった良いコンテンツについて、引き続き今井へインタビューいたします。