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大手外資系企業"エリートコース"から、たった5人のベンチャーに行った理由

私は2015年4月、早稲田大学商学部を卒業し、いわゆる"エリートコース"である大手外資メーカーに就職しました。

給与も高く、休みも取れ、優秀な方々に囲まれながら、大きな裁量権をもって仕事ができるという、社会人として成長するには申し分ない環境でした。

それでも私は、同年12月に多大なご迷惑をおかけしながら9ヶ月という短さで退職しています。

大したことを書ける身分でもありませんが、私が「大手を早期退職し現職のdelyに移ってきた理由」は、今大企業で"モヤモヤしている人"にとって少しでも考えるきっかけになればと思い、文字に起こしてみることにしました。

私の経歴ですが、簡単にいうと下記の通りです。

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浪人を経て早稲田大学に入学し、ザッカーバーグの影響を受け早慶向けのSNSに挑戦して起業。
プロダクトもまともに作りきれず、0→1の難しさを痛感しながら解散。

逃げるようにアメリカへ1年留学。

帰国後早稲田大学在学中、ポイントカードをアプリにまとめた個人店向けCRMサービスで起業。
個人店が対象だったので労働集約型のビジネスになり、資本もないため勝ち目はなく、こちらもあえなく撤退。市場選択の重要性を痛感。

逃げるように大手外資系メーカーに就職するものの9ヶ月で退職。

従業員5名ほどのdely(レシピ動画開始前)に参加し、今に至る。
_____________________________________________


大手を早期退職したった5人のベンチャー企業に移ってきた理由

これには大きく3つの理由があります。

①どこまで自分の力なのかがわからなかった

大企業に入って、まず自分が感じていたのは、「仕事に対してどこまで自分の力でやれたかがわからない」という感覚です。
失敗してもリスク分散はされているし、成功してもそもそもの製品やシステムが優れていたんじゃないかと。仕事に対する手応えを感じられなかったのです。(新入社員だから当たり前なんですけどね...)

私はよく、『鎧』という表現をするのですが、大企業に入った瞬間に、多くの人には『鎧』が付与されると思っています。
社会的に認められている大企業に入ればその時点で交渉も優位に進められ、失敗も大抵カバーされる。そのことを私は常に感じていました。
そしてまた同時に、そんな鎧が外されてしまったら、自分は生身では戦えないんじゃないかと、恐怖を感じていました。

②自分の10年後の姿が想像できてしまった

数ヶ月仕事をすると自分が将来どうなっていくか、徐々に想像がついてくるかと思います。10年後の自分の給与、ポジション、休みの日数など、言えてしまう人も多いのではないでしょうか。
私も同様、大企業に入社して数ヶ月経ったとき、「どれだけ頑張ってもこのくらい/逆にどれだけ頑張らなくてもこのくらい」という"y=ax"の"a"の変動率の小ささを感じてしまったのです。

もちろんそれはありがたいことで、先がある程度予測できて会社に守ってもらえることは、人によってはポジティブです。ただ、それを、自分はつまらないと感じてしまいました。

せっかくなら、先がわからない冒険をしていたい、いろんな景色を見てみたい。そして、人に語れる人生を歩みたいと、心の奥底ではそんなことを切望していたのだと思います。

③一回目の挑戦にはタイムリミットがある

一回目の挑戦に限ってはタイムリミットがある、と私は感じていました。何歳でも、初めての挑戦をするのは不可能ではありませんが、若いうちの挑戦に比べると”リスク”ができている可能性があります。例えば子供がいたり、ローンを組んでいたり、その選択が自分ごとだけで済まなくなっていたりするので。

そんな感覚から、当時24歳だった自分には挑戦に対する"焦り"が生じていました。20代で成功体験をしておかないと、きっと自分はビビって一生挑戦できない。1回失敗してももう1回挑戦できる年数として、5年は必要。そう考えると、やはり24歳はギリギリだと捉えていました。

転職の理由

以上の点を自分で考える中で、

・『鎧』を捨てて『生身』を鍛えられる環境

・"y=ax"の"a"の変動率が大きく、本気でやれば圧倒的な結果が出せる環境

・タイムリミット内に成功体験が可能な環境

を実現するため、delyに参加することを決めたのでした。



いざ、挑戦を選んだらどうなったか

入社してから、誰もが予想しようがないようなスピードで物事が動いていきました。これまでに私は「撮影」「編集」「人事」「広報」「営業」「経理」を経験するなど、普通じゃ考えられない幅の経験をさせてもらっています。さらに毎月会社のフェーズが動くので同じ景色はありませんでした。これは多くの職種を経験するということではなく、会社の全体像を把握し、腑に落ちた状態で当事者として仕事に夢中になることができる、ということです。

転職時のdelyはインターン生を入れて7名ほど。主力事業といえるものもなく、シャレー渋谷というなんともベンチャー感の溢れるマンションの一室で若者数人が顔を寄せて作業をしていました。

動画事業にピポットしてからも、初期の頃は、動画の撮影や編集など、あらゆることを試行錯誤しながら推し進めました。(もちろん全員未経験でした)

正直なところ、すべてが新しく、聞く人もいないという環境に適応するのに数ヶ月を要しました。あんなに偉そうなことを言っていた自分でしたが、いざ挑戦を選ぶと、恐ろしいほど自分の無力さを痛感しました。「鎧を捨てた、生身の自分弱っ!!」という実感です。

ここで自分が取り組んだのは、スタンスの改善です。徹底的に物事の捉え方を改善しました。自分が非力なことを認め、愚直に自分の成長と会社の前進のためになることだけに集中する。ここは余計なプライドを持った人には難しいと思いますし、当時の自分は相当歯を食いしばりました。苦笑

余談ですが、当時入社した時に自分が最年長だったことにも正直とても驚きました。世の中にはこの歳でこんなに挑戦している人がいるのかと、面食らったのを覚えています。

選択を後悔したことはないか

あまり人には言っていませんが、何度か「逃げたい」と思ったことはあります。
そのくらい初期にはまったく違う環境に適応するのに苦しみましたし、自分の余計なプライドを消し去るのにも苦労しました。
そして、そのたびに何度も自分に「負けるな、向き合え、続けろ」と言い聞かせていました。
ただ、そんな中でも、選択を後悔したことはありませんでした。それは自分が本気でやれている環境だったからだと思っています。

今はどうなっているか

転職時のdelyはインターン生を入れて7名ほど。それが今では従業員全体で90名ほどで、この1年半でCMを打てるまでにはなりました。すべてが目まぐるしく変化していく毎日を信頼しているメンバーと本当に楽しんでいます。もちろん、相当大変ですが。笑

最後に

ここまでお読みいただきありがとうございました。長くなりましたが、当時の私のような悩みを持った方の参考になれば嬉しいです。

確かに、自分で踏ん切りをつけて飛び込んでみるのには勇気がいります。安定している環境にいる人にとってはなおさらです。しかし、その勇気の分だけ人生を豊かにできるはずです。20代では、挑戦をしない方がリスクになるかもしれません。

だって、どうせ失敗しても、死なないでしょう。

自分で何かに挑戦したいと思っている人は、最悪の場合でも誰かに雇ってもらえるくらいのレベルにはあるはずです。だから、あれこれ考えずに、動き出してみるべき。挑戦をせず、選択肢がなくなっていく方がリスクです。

踏ん切りはつくものではなく、つけるものだと思います。

delyも社員でいうと30名ほどと、まだまだ少人数です。

『当事者となり会社の全体像を把握できる』環境であり、
『目標の上限がないので努力した分だけ返ってくる』環境であり、
『全員が当事者でかつ目線が高い、素直な人間の集まり』であるのがdelyだと思います。

これから挑戦を考えている人にとっては、選択肢の1つになるのではないでしょうか。
ビジネスサイドも開発サイドももっと人が必要で、カルチャーもこれから作っていくようなフェーズです。重要なポジションも空きが多く、大きな挑戦もたくさん待っています。

少しでもdelyに興味がある方は、ぜひ、気軽にご連絡ください!


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