会社を代表して顧客との接点を持つ営業職。価値提供のためには、営業自身の力はもちろん、顧客の課題を解決するための製品の力も欠かせません。どんなに風通しのいい組織にいても、働きやすい環境が整っていたとしても、自社の製品に愛着を持てなければ営業職は輝けないと思うのです。そこで今回は、kintone や Garoon、サイボウズ Officeなどを提案する営業部門のメンバー2人にインタビュー。営業職の立場から見たサイボウズ製品の魅力を語ってもらいました。
(話を聞いた人)
◆杉本 裕樹(すぎもと・ゆうき)さん。新卒で大手ITベンダーへ入社し、自治体向け基幹システム・端末の営業を担当。その後関西の某SIerに転職し、システム・ネットワーク営業などを経て、2018年1月にサイボウズへ転職。リージョナル営業部 関西営業Gに所属し、民間・公共問わず、kintone や Garoon、サイボウズ Office を提案している。
◆沖 沙保里(おき・さほり)さん。大学卒業後は7年間インフラ系SEとして働き、kintoneや Garoon の構築にも携わる。2018年7月にサイボウズへ転職。メーカー系パートナー企業の担当 。SIパートナーや大企業向け戦略の企画・立案を担当する。
ITが苦手でも使いやすいグループウェア
――お2人とも中途入社ですが、サイボウズ製品を知ったタイミングは?
杉本:最初に出会ったのは、前々職時代に自治体担当の営業をしていたときです。お客さまのグループウェアを更新するタイミングで「海外製品が使いづらいのでサイボウズ製品を検討したい」というご要望があり、Garoon を提案しました。競合他社の製品と比べて、圧倒的な使いやすさや顧客サポート体制があると感じていましたね。
沖:私も前職時代からサイボウズ製品との接点がありました。社会人になって最初に配属されたのは、サイボウズ製品を構築する部署だったんです。勉強のために「サイボウズ製品を触ってすべてのボタンを押してみる」なんてこともしていました。私はSEとして機能に詳しくなっていきましたが、杉本さんと同じように抜群の使いやすさを感じました。ITに苦手意識がある人でもすぐに慣れていける一方で、製品特性をつかめばどんどん使い倒してける、奥の深い製品だなと。
杉本:そうですよね。グループウェアって、どんな会社でも出社して最初に触るものじゃないですか。スケジュールを確認したり、メールを見たり。そうした操作がシステムに慣れていない方にも分かりやすい作りになっていると思います。ボタンは英語ではなく日本語で「〜する」となっているし、どの製品でもボタンの配置位置がほぼ共通で、違和感なく使えるし。
沖:もともとは青野さん(代表取締役社長:青野慶久)が、サイボウズ起業前の松下電工時代にグループウェア導入に関わり、以来ずっと「使いやすいグループウェア」を追求してきたことが今につながっているんですよね。
サイボウズ製品は、お客さまも前のめりになって一緒に議論をしてくれる
――そうした製品の魅力は、サイボウズに転職する動機になりましたか?
沖:まさにそれが動機です(笑)。私がIT業界に入ったのは「IT格差を埋めたい」という思いからなんです。地域や業界によっては、IT知識の格差が原因の一つとなって不平等が生まれていると感じていました。それもあって最初はインフラ系の会社に入りました。
杉本:そうだったんですね。
沖:もちろん、ITツールの中には人知れず基盤を支えてくれるものもたくさんあって、それらが重要であることも認識しています。その上で私は、これまでITツールを使いこなせなかった人でも、ITを使いこなせる喜びを感じてほしいと思っていました。誰もが使いやすいツールを提供して、会社や世の中を変えていけたら素敵だなって。
杉本:共感します。僕は、以前の仕事でサイボウズ製品の提案に関わり、お客さまの業務改善につながるイメージを具体的に持つことができました。その体験から、自分もサイボウズの一員となって、サイボウズのファンを増やす活動がしたいと思うようになりました。
沖:サイボウズ製品の打ち合わせをしているときって、お客さまの顔がどんどんキラキラしていく気がしませんか?
杉本:それ、わかります! 前職以前に提案していた他の製品の打ち合わせでは「詳しいことはわからないので御社の提案通りでいいです」なんて言われていましたが、サイボウズ製品は、お客さまもどんどん前のめりになって、一緒に議論をしてくれる感覚があります。
沖:私は、2時間の予定だった打ち合わせが気づけば4時間におよんでいたこともありました。「会社をよくしていこう」という思いを共有して、白熱した打ち合わせができるんですよね。
杉本:僕も似たような経験があって、グループウェアの営業という仕事に対して抱いていたイメージが変わりました。以前はパッケージ製品を販売して導入支援をするのが仕事だと思っていましたが、kintone の場合は、お客さまの課題に応じて、その場で業務改善に直結する提案ができるじゃないですか。だからこそ、課題は明確に理解しなければいけないと思っています。
製品はあくまで顧客の課題解決の手段
――企業の課題をつかむのは簡単ではないと思います。ときには課題把握に時間がかかってしまったり、なかなか理解しきれなかったり……ということもあるのでは?
杉本:もちろんそうです。目先の課題だけではなく、潜在的な課題まで理解しなければ良い提案はできないので大変です。それでも、僕たちの営業は「お客さまの課題をどう解決するか」を考えることから始めなければいけないと思っています。最初にお客さまが話してくれるのはふわっとした課題感ですが、そこから仮説提案を繰り返して、「そうそう!」と言ってもらえたときの高揚感がたまりません。
沖:サイボウズ社内には「この製品を売りなさい」という圧がないので、課題解決の方法は自由に考えられますよね。
杉本:はい。無理に自社製品を当てはめなくていいから、制限なく課題を見つめられますね。もし「とにかく kintone だけを売ってこい!」と言われるような会社だったら、僕は反発していると思います(笑)。
沖:極端な話、「サイボウズ製品ではお客さまの課題を解決できない」と思えば、早々に他社製品をお勧めすることもあります。お客さまからは「サイボウズさんなのに、それでいいの?」と言われますが。
杉本:同じくです。1人の営業がそうした決断をすることについて、責める人は誰もいませんよね。「課題解決できない場合は無理に売らない」というのは合理的でもあると思います。僕たちの製品は売って終わりではなく、お客さまの課題解決をサポートし続けることで価値を発揮するものだから。
沖:一方で、サイボウズ製品が課題を解決できる場面では、社外のパートナーさんとも一緒になって製品の魅力を全力でお客さまに伝えています。私は現在パートナー営業部にいて、パートナーの方々もサイボウズ製品を愛してくれていることをひしひしと感じているんです。「自分たちが製品を愛していると伝わる」ことが、何よりも大きな強みになっているのかもしれません。
kintoneは“レゴブロック”のように使ってもらえればいい
――個別の課題と向き合って提案していくという意味では、日々違った切り口の仕事をできることが面白さなのかなぁと感じました。
杉本:そうですね。同じ製品でも提案内容は毎回違います。たとえば kintone なら営業部門や人事部門、情報システム部門など、さまざまな部署の課題を解決できます。もちろん全社にまたがる提案も。一般的なシステムとは異なり、さまざまなクラウドサービスと連携しながら、お客さま自身が使いやすいシステムを作れることが大きいですね。「紙ベースの業務フローを根本的に見直したい」「何十年と使ってきたシステムを一新したい」など、やりがいある課題が多いです。
沖:ずっと同じ商材を担当していると、いつしかルーティンワークになり、「何も考えなくても商談をこなせる」といった状態になるのかもしれません。その状態はある意味スーパー営業なのかもしれませんが、私自身はルーティンでこなしていく仕事が向いていない人間で……。今は「kintoneでこんなこともできるんだ!」「じゃあこんな課題も解決できるね!」と新しい発見があり、社内で共有して喜び合える毎日が楽しいですね。
杉本:サイボウズの営業は単純なツール提案にとどまらず、その会社の文化や風土を作るところまで関われるんです。僕が仮に、他社製品を扱っていたら提案できないと思います。サイボウズは情報共有が当たり前になっていて、最新のナレッジが常に流通しているし、困ったら沖さんにも、日本全国の営業やSE、開発者にも相談できる。このバックボーンがない他社では、同じような仕事をする自信はないですね。売るだけならできるかもしれませんが。
沖:お客さまが「ITツールで会社を変えられる」と気づいてくれて、社内改革プロジェクトを立ち上げたり、縦割り構造を変えるべく動いたりと、いろいろな変化が起きていきますよね。
杉本:僕は最近、「kintone は“レゴブロック”のように使ってもらえればいいんじゃないかな」と感じるんです。完成系のイメージに向かって必要な機能を考え、自分たちの手で作っていける。くだけた言い方をすると、おもちゃ感覚でシステムを作れる魔法のツールなのかなぁと。
沖:私もよくその例えでご紹介しています! システムはどうしても難しく思われがちですが、サイボウズ製品はぜひ、楽しみながら活用していただきたいですよね。
プロセスと結果の両軸が大事
――改めて、サイボウズ製品の営業に向いているのはどんな人だと思いますか?
杉本:お客さまの課題に寄り添い、一緒になって課題解決提案ができる人。そしてサイボウズ社内だけでなく、パートナーさんともチームワークを発揮して動いていける人だと思います。既存製品だけでできる範囲には限界がありますが、パートナーさんの中にはプラグインという機能拡張のパッケージを販売してくださっているところも多いです。そうした方々と協力して、新たな発見があるのも楽しいんですよね。
沖:私は面接官も務めていますが、面接では「現職、または前職の営業でこれだけ売ってきました」とアピールしてくれる人が多いと感じています。そうした実績があるのは素晴らしいと思うのですが、サイボウズが求めている人物像とはちょっと違うかも、と思っていて。
杉本:どれだけ売ってきたかではなく、どれだけ課題に寄り添って人を巻き込んできたか。
沖:はい。「売上金額の記録」や「新人賞を獲った」といった実績は、サイボウズが求めることではないのかな、と思っています。
杉本:そうした結果に至るまでのプロセスは、ぜひ聞かせていただきたいですよね。どんなふうにお客さまの課題をとらえて、どのように製品の魅力を当てはめていったのか。そのストーリーを語っていただける人なら、サイボウズの営業に向いているんじゃないかと思います。
沖:そうですね。そういった方々と一緒に働けることを楽しみにしています!
編集後記
営業人材開発部の中江です。今回の記事は、「サイボウズ営業って自社製品が大好きなメンバーが多いよね」といった何気ない会話から始まりました。
インタビューを終えて、杉本さんと沖さんどちらも、自社製品に愛着と誇りを持ち、楽しそうに営業活動を行っているという点がとても印象的でした。営業自らが自社製品に価値や魅力を感じているからこそ、お客様やパートナーにその思いが伝わり、一緒になって本質的な課題解決に繋げられるのかなと思います。
また営業として大切な事は「お客様の課題解決」で、「お客様の課題を解決できない場合は、サイボウズ製品を無理に売らない」というスタンスは、多くのサイボウズ営業に共通しています。
今回の記事を通して、サイボウズ営業の製品に対する思いや、営業のやりがいについて少しでも感じていただければ嬉しいです!!
これまでの経験を活かしてサイボウズ営業にチャレンジしたい!!という方のエントリーをお待ちしております^^
企画:サイボウズ営業人材開発部/取材・執筆:多田慎介