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育休を取得したパパたちに聞いた自身の成長と心境の変化

今回は、CureAppで既に育休を取得した3人の男性社員にお話を伺いました。

育休を取る前の心境から、育休中の過ごし方、仕事復帰時の課題など、大変だったこと、不安に感じていたこと、良かったことなどを赤裸々にお話いただきました。

宮田尚(みやた ひさし):CureApp取締役COO
育休取得期間:1ヶ月(時期:2022年10月〜、水曜日のみ勤務)
吉荒延政(よしあら のぶまさ):医療事業開発・推進部 セールスサクセス
育休取得期間:6ヵ月(時期:2022.1〜6)
服部和也(はっとり かずや):医療事業開発・推進部 医療禁煙事業責任者
育休取得期間:1ヵ月(時期:2022.12〜、火曜水曜のみ勤務)

パパにとっても大きな決断である育児休業

育休取得を決意するまでの迷いと不安

宮田さん:自分自身では育休を取得すること自体、最初は取るべきか取らないべきか、判断しかねていました。出産後はとても大変だということを周りから聞いていたので育休を取った方がいいのかなと漠然と迷っていましたが、やはり仕事のことも考えると不安もとても大きかったんです。そんな時、会社の様々な方々から「育休は絶対取った方がいいよ」と背中を押してもらい、最終的に育休を取ることを決意しました。

服部さん:妻が出産時、帝王切開予定で出産後2週間は絶対安静と医師から言われていたこともあり、当初は2週間だけ育休を取れたらいいなと考えていました。会社に育休制度自体があるのは知っていたのですが、本当に取っていいものなのか分からず、恐る恐る社長である佐竹さんに探りを入れたんです。すると、佐竹さんは「2週間は短いよ?1ヶ月、2ヶ月取った方がよい」と言って後押ししてくださったのです。驚きました。結果、当初の予定より長い期間の育休を安心して取得することができました。

吉荒さん:親戚に育休を取得して育児に参加している男性が多かったこともあり、「私も子供ができたら育休を取りたいなぁ」という意識は以前からあったんです。ですが、CureAppでは長期の育休を取るケースも、男性社員が育休を取るケースも、当時は前例があまり今ほどなかったので、最初はとても不安でした。また、当時担当していたプロジェクトを最後までやり通したいという思いから育休取得自体に迷いもありました。そこで社長である佐竹さんや上長、人事の方にご相談させていただいたところ、「育休を取ることは社員の権利なので、会社としてはぜひ取っていただきたいと思っている。最後は吉荒さん自身の気持ちが大事になってくると思う。」と仰っていただき、しっかり考え育休取得を決意することができました。

考えても正解までの道のりは長い育児

仕事と育児のバランスを保つには周囲の理解が後押しになる

宮田さん:私は役員という立場なので、まだまだ会社の課題も多い中で休んでいいのか不安に感じていました。ですがやはり、社長の佐竹さんをはじめ、周りのメンバーが後押しをしてくれたおかげで気持ちが軽くなりました。

また、「役員が率先して育休を取得することで自分達も取りやすくなるので積極的に取って欲しい」とも言われ、それなら会社の未来というと大袈裟ですが、そういうことも考えて取得しようと考えが固まっていきました。

具体的に育休中の生活はどう変化しましたか?

宮田さん:育休期間中は、妻と分担しながら育児や家事と向き合う生活でした。「育児休暇」は「休み」と書くので最初はそういう部分もあるのかなと甘い気持ちもあったのですが、当然ながら休める暇はありません。仕事を休んでいる分、家事や育児に参加する時間も増えますし、もちろん夜泣きの対応にも挑戦しました。育休を取得することで、妻と50:50で育児や家事と向き合う、という意識が高まりましたね。”もし育休を取得していなかったら”と考えると、仕事を理由にしてしまい、ここまで育児に向き合う気持ちになれなかったかもしれません。それほど「育児」は、日々新たなことに挑戦する日々でやってみないと分からないことだらけで、悩んだり考えたりで対応していく日々でした。

服部さん:私も宮田さんと全く同じことを考えていました。育休を取る前は、自分自身は”理解のある良き男性”だったと思います。「育児」というものが実際どういうものかをちゃんと理解できていませんでした。

妻の方が育児が上手いので、無意識のうちに私は「お手伝いする」姿勢になってしまいがちでした。ですが、育休を取得すると妻も私も休業中であり、2人の分担は対等になります。自分の子供なのだから、「妻のサポート」をするのではなく、「自分で子育て」をする、という感覚を突きつけられた1ヶ月間でした。当たり前のことではあるのですが、育休を取得することで、育児に対する考え方が大きく変わりましたね。これは経験してみないとなかなか上辺だけでは理解しきれないですね。

吉荒さん:私も育児に対する考え方が大きく変わりました。仕事だけをしていた自分が、いざ育児をしてみると、相当負担がかかるし、自由も効かないし、こんなに大変なのかということを痛感しました。

私は半年間という長期の育児休暇を取ったので、育休という制度が何のためにあるのか、ということを考えながら無駄のないように使うことができました。と同時に、子供と長期的に触れ合うことができたのは人生の中でもとても貴重な時間だったと思います。妻と協力しあいながら一緒に育児をした時間があったからこそ、今も毎日一緒に想いを共有できていると思います。育休取得する前は、子供の成長をずっと側で見ることができる時間はそんなに多くないと思っていたので、会社にはとても感謝していますし、それを受け入れ送り出してくれた上長やメンバーの方々にもとても感謝しています。


育児に追われながらも募る復職の不安

子供の成長と同様にスタートアップの成長スピードも早い

長期の育児休暇から復帰されるときの心境はいかがでしたか。

吉荒さん:スムーズに復帰できるのかすごく不安でした。私たちの会社はスタートアップで、日々展開が早い事業なので、戻った時にどうなっているのかが本当に分からず、不安がとても大きかったですね。実際に復帰してみると、忘れていることも多かったですし、一から学ばなければいけないことも増えていました。そのとき助けになったのはメンバーの配慮でした。復帰したからといって色々な仕事を急に任されるのではなく、新入社員の方々と一緒に一つ一つキャッチアップする時間をもらえたので、焦ることなく非常に助かりました。会社全体の理解とメンバーの優しさに支えられて、無事に育児休暇から復帰することができました。

2022年10月より新しく始まった「産後パパ育休(出生時育児休業)」を利用されての育休取得でしたね。

服部さん:私の場合は、育児休暇中も毎週火曜と水曜だけは勤務をしていたので、業務の状況はある程度把握することができていました。メンバーに迷惑をかけながらではありますが、業務を完全に止めることなく休暇をとることができたのはとても良かったと思います。休暇期間も1ヶ月と短期間であったからかもしれませんが、復帰するにあたっての不安はあまり感じませんでした。

宮田さん:私も週1で勤務日を作っていたので、他の方よりは復帰しやすかったと思っています。

育休中は私の場合は週に1日でも仕事をする日があったことで、育児モードと仕事モードを切り替えられてある意味良かったとも思っています。一方で、育児に100%集中、育児が最優先になり他に自分の時間を持つことができない状況になる方々の方が多いと思うので、その大変さにも気付くことができました。24時間育児に向き合うことが実際にはどれだけ大変かを理解することができたので、育休復帰後もなるべく妻が息抜きの時間を持てるよう、役割分担をしています。


育児の合間の息抜き時間はお互い大切にしたい

育児に向き合えたからこそ分かる大事な時間

宮田さん:睡眠不足などで本当に疲れたりイライラもしますので、心身の健康は本当に大事だと思います。そのためにも家族で分担するだけでなく、時にはベビーシッターさんや親などにサポートしてもらい、意識的に休んだりリラックスできる時間を作るのも大切だと思います。育児休暇を取得していなかったら、そういったことの大事さをしっかり理解することはできていなかったかもしれません。今まで役員という立場もあり、育児をされている方や育休取得予定の方から相談を受けたりもしましたが、自分が体験していないのでただ漠然と育児というのは大変なんだろうなと思うだけで、どう・何が大変なのかまでは理解できていませんでした。その理解でのアドバイスや提示する対応策も表面的だったのではないかと思ってしまいます。

吉荒さん:私は「産後パパ育休制度」は利用していませんでしたが、育児休暇中、妻と分担して定期的にお互い息抜きの時間を作るようにしていましたね。やはりそうすることでお互いまた新たに育児に向き合うことができたような気がします。

育児休暇が終わり復職してからの育児の分担はどうされているんですか。

服部さん:育休から復帰してからは、育児に関わる時間は当然ながら減ってしまいましたが、CureAppはリモートワークができるので、妻が対処できない状況のときに私に助けを求めることができる環境にあります。子供はほんのちょっとした時間でも目を離せない時期がありますよね、そんなときリモートワークだと助けることができますし、妻としても家庭内に頼ることができる存在がいるのは安心に繋がっているようです。あとは、ハウスキーピングサービスも利用して家事の負担を減らしています。家族の時間を大事にするためにも外注サービスをうまく利用できるといいなと思います。


復職後の仕事モードと育児モードの線引き

自身と家族の負担はどう回避したのか

週1回の勤務から週5回の勤務に復帰し生活も変わりましたよね。

宮田さん:産後2ヶ月目から仕事に復帰して、週5日仕事、というスタイルに戻ったので、妻の疲れも1ヶ月目のときとはだいぶ違ってくるのが分かりました。今まで2人で育児をしていたのに一気に1人で抱え込まなくてはならないのですから相当だと思います。そのため、お互い話し合いをしながら、朝の仕事前の時間でできること、リモート勤務の日は17時から18時はなるべく空けてお風呂に入れるのを手伝うこと、休日は散歩に連れていく、など、私ができることは役割分担をしています。ただそれも一筋縄では行かず、何度も調整を繰り返して、やっと最近良いバランスがとれてきたのかなという感じです。

恥ずかしながら正直に言うと、”育児の主役は妻だ”という昭和的(?)アンコンシャス・バイアスが自分の中に眠っていたことに気づきましたね。そういう考えはない人間だと思っていたので驚きました。

我が子の育児教科書は白紙

初めての子育て、ママもパパも分からないことだらけの世界に日々奮闘

服部さん:赤ちゃんの顔を石鹸でどこまで洗っていいのか、ミルクの熱さはこれくらいでいいのか・・・育児をしていると日々分からないことが溢れてきます。そんな時、自然と私は妻にその質問をしていました。妻ならきっと答えを知っている・・・私の完全なるアンコンシャスバイアスですよね。泣き止まなかったら妻に任せようとしたり、やっぱりどこかで「手伝う」という感覚が無意識にあるのだと思います。男性はお手伝いじゃなくて、男性も育児の主体なんだなということを強く意識するようになりました。

貴重な人生の時間共有を逃すことなく楽しむ

育児を通して分かった沢山の人生のヒント

今後、育児休暇の取得を迷っている方々に伝えたいことはありますか。

宮田さん:まず、CureAppの社員で迷われている場合については、会社も社員の皆さんも育休取得への理解がありますし、ぜひ取得して欲しいという気持ちが本当にありますので、遠慮なく取得していただきたいです。

CureApp以外の方々には、どうしても所属する会社や組織ごとにカルチャーや雰囲気、理解度に違いがあるので、まだまだ日本では難しい現状のところもあるかと思いますが、育休を取得すると「ワーク・ライフ・バランス」の「ライフ」の方のバランスが取れて来るのではないかと思います。仕事ももちろん大切ですが、家族、子供、そして人生が大切ですから、一度トライしてみてはと思います。

服部さん:宮田さんと同じく、社内で迷われている方はぜひご相談ください。CureAppは、子育てしている方も多く、普段から子育てや子供の存在を感じます。応援して背中を押してくれる会社、メンバーも多いので、社内の方は安心して取得するといいと思います。

1つ育休取得者としてアドバイスするのであれば、実は私は直前まで「休暇気分を味わえるかも」とちょっとだけ思ってしまっていました。ですが現実は本当にそんなことはなく、実際仕事をしていた方が全然楽なのではないかというくらい、育児は大変でした。だからこそ、「是非その時間を家族で共有して頑張って!」という激励も含めてメッセージをお伝えしたいです。

男性の育児休暇取得はまだまだレアケースで、会社によってはなかなか取得できないこともあるかもしれません。だから例えば、「半強制的に男性も取得しなければいけない」といったような国の政策があればもっと取得しやすくなるかもしれません。最終的には男性の育休取得が当たり前になるぐらいまで、広まっていけばいいなと思います。

吉荒さん:男性が育休を取得するかどうか、最初はとても悩みますよね。キャリアのことが心配、プロジェクトを途中で投げ出したくない、復職する時にどうなっているのか分からない、など踏み切れない部分もたくさんあると思います。

実際、私は半年間育休を取得したので正直、復職は大変でした。ですが、もしまた子供が産まれたら再び育休を取得したいと思っています。確かに大変ではありましたが、それ以上に家族との触れ合いや、子供の成長を間近で見ることの素晴らしさを知ることができたからです。一筋縄では行かない育児は大変ですが、その分、面白さを噛み締め素晴らしい経験ができるということをお伝えしたいです。

最後に改めて育休を取得してよかったなと思うことは

宮田さん:育休を取得したことで育児を長い時間担うことができ、良いことばかりではない大変さを実感することができました。社員について、仕事だけでなく家庭も含めて支援をすることができる幅が少しは広がったのではないかと感じます。

服部さん:実際に育休を取得することで、男性の育休取得率を上げるための課題を知ることができました。特に、復帰するときの不安にどう対応するか、はどんな会社にとっても大きな課題となると思います。自分のできる範囲で、この課題を解決できる方法を探していきたいです。

吉荒さん:私は半年間と長期の育休だったので、育休取得を悩んでいる方からご相談をいただくことが増えました。自分の経験談をお伝えすることで、その時の不安が少しでも和らぎ育休取得をしてもらえるかなと思うと、育休取得の経験はとてもよかったなと思います。

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今回は、実際に育児休暇を取得した3人の男性社員にお話を伺いました。CureAppでは男女問わず育休を取得している社員がたくさんいますが、育休取得まではまだまだ多くの不安や葛藤もあることでしょう。少しでも不安を減らし、お子様と向き合う時間を大切にしてほしい、そうCureAppは願っています。

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