こんにちは、Creww採用担当です。
このインタビューではCrewwのメンバーとCrewwの会社の雰囲気をお届けしています。
今回は、Creww代表取締役の伊地知から「一緒に仕事しない?」と誘われ続けて約10年。10年越しで2021年にCrewwにジョインしたCTO高田尚武(たかだ なおたけ)さんにお話を伺いました。
■約10年間「いつCrewwにきてくれるんですか?」
代表の伊地知と出会ったのは10年ほど前です。その時は、まだCrewwは創業しておらずプロジェクトベースで「Crewwと言う会社を作るんだ」と聞いていました。
その当時、代表から聞いた印象的な話があります。「ゴールドラッシュの時に誰が一番儲かったか?それは金を掘る労働者ではなく、それを支援した側だった」と言う話です。
リーバイスは、金を掘った労働者になるのではなく、労働者の作業着をつくることで支援する側に周り、現在に続くビジネスを展開している。同じように、自分たちもスタートアップを支援する側に回って未来につながるビジネスをやりたいんだと言う話でした。
その話を聞いて、面白い考えだと思い共感したことを覚えています。
代表の想いや熱量にもとても惹かれてCrewwでその思いを実現することに興味がありましたが、当時自分自身もスタートアップで新しい事業をはじめたばかりのタイミングで、その時はすぐに参画することは難しい状況でした。
スタートアップで事業を進める中で、自分も例に漏れずいくつも壁に直面しました。
新会社法が適応される前は、優遇も少なく登記費用も高額で厳しい環境でした。
色んなつらい目にも合いましたし、自分達が弱い立場だと痛感することも多々ありました。
当時、代表に言われてハッとした言葉があって、「そもそも起業することに苦労するっておかしくないですか?」と。
その環境こそ変えていくべきではないかと。
自分自身、若くて今よりもっと無力であった頃、たくさんの方々にお世話になりましたが、それでもどうにもならない時に苦労を分かち合えるようなサービスやコミュニティがあったら、どれほどありがたかっただろうかと考えたのです。
起業の痛みや苦労を分かち合えるメンバーであればこそ戦える、頑張れる、支援できると思っています。
創業当時のその頃、Crewwのメンバーは実際に起業の苦しみを知っているメンバーばかりでした。
その後も折に触れ、何年かおきに連絡はとっていましたが、会うたびに半ば挨拶のように代表からは「いつきてくれるんですか?」と誘われ続けていました(笑)
■いつもの挨拶に「あれ、今行けるかも」と気づいた1年前
それからも変わらず、会うたびに「いつきてくれるんですか?」のお誘いは続いていて、完全に挨拶がわりになっていましたが、Crewwの現状を聞いていく中で、改めて「本当に自分が参加しなければいけない」と思ったのが1年ほど前でした。
「エンジニア組織をなんとかしたい」という話を聞くうち、「もし参加できるなら今しかないのではないのか?」ということに気付きました。
当時は家庭環境の変化も含め、事業や自分のキャリアにおいても、自分で定めた目標も達成し、「次は何をしよう?」と思っていた矢先でした。
挑戦し甲斐のありそうな状況と、私のこれまでの様々な経験がまさに活かせる局面がCrewwに訪れていること、千載一遇の自分にとっても自由に動けるタイミングと状況が重なり、正式にジョインすることが出来ました。
■組織の作り直し
合流した当時のCrewwのエンジニア組織はあるべき姿や方針が示されていない状態でした。
ビジネスユニットごとに小さなエンジニア組織が従属する構図になっており、エンジニアの考えをまとめたり、方針を考える必要性は全く認識されていない状態でした。
システムそのものも、ビジネスサイドの要求を最小限の改修で対応するという、スタートアップとしてはある種の必然的な状況が積み重なり、局所的な最適解を組み合わせた複雑なパズルのような構造になってしまっていました。
それにより過去、内部のエンジニア組織が過度に自律的だったことの弊害として、経営陣の求める新規事業やサービスを実現する手法を提供出来ていなかったこともあったようです。
結果、外部からのシステムの買収や完全外注による新システム開発によってこの状況を打破してきたという経緯がありました。
そういった買収や完全外注によって取得したシステムを前述の通りのビジネスユニットに従属する小さな組織が、運用可能にするための最低限の改修でしのぎ続けている、というスパイラルから抜け出せないでいる苦境の中にありました。
単一の言語や単一の価値観だけで構築されたシステムというのは確かに理想郷のひとつかも知れませんが、スタートアップコミュニティに貢献して、世界のイノベーションを支えていくために、複雑な前提や外的要因に柔軟に対応することこそ、Crewwのエンジニアに求められる姿だと思っています。
事業に従属するのではなく、デザインとエンジニアリングによって共にビジネスを創り出していくフェアな関係を構築し、協力して加速する組織に変革して行きたいと思い、改革に着手しました。
Web黎明期「自ら調べ、自ら解決する」ことが当たり前に行われていました。
単純に記述済の情報が希少だったことや、検索エンジンが未整備だったからという背景もありますが、必要な技術領域や知識量も相対的に小さかったため、Webアプリケーションそのものだけでなく、OSやミドルウェアの用意、ハードウェアの用意、ネットワークの物理的な設定や用意も含めて行う必要があったため、「担当領域を限定する」ということ事態がそもそも成立し得なかったからです。
時代を超えて変わらないのは、「言われたことをやる」のか「自分で考えてやる」のかの本質的な違いを理解している人間には、新しいものが作れるということ。
与えられた職務を全うすることはもちろん立派なことですが、自分ごととして事業を考えていれば、つまり、自らがCrewwのバリュー※1 を体現して世の中のために事業を前に進めたいのであれば、「自分が持っていない技術」や「自分では見えない視点」を容赦無く取り入れることを厭わない態度と視座を持って欲しいと思っています。
その上で、そういった枠を飛び出した発想をするメンバーが自発的な活動を有機的に継続できるような環境づくりが現在の私のミッションです。
自分の技術力に頼るだけではなく、周囲のメンバー、パートナー含めて、同じミッションに邁進できるように、「巻き込んで・巻き込まれて」進めることが求められています。
現在もCrewwで活躍しているメンバーは、上記のような考えをベースとしながらも、淡々と躊躇なく現在のプロダクトを支えてくれています。
それぞれに個性的ですが、お互いの価値観をリスペクトしながら協調出来ている素晴らしいメンバーだと思っています。
また、パートナーの方々も我々と触れ合って話をするうちに、ある種Creww化してくるというか、組織を超えて横断的に動くなど、「より良いものを作るために」を考え、一緒に歩んでくれるようになってきました。
■海賊のままでいよう
Crewwのエンジニアは「海賊」であってほしいと考えています。
これは、官僚的になるのではなく、自発的な組織のメンバーである自覚を失わないで欲しいということです。
我々はファウンダーやスタートアップを支援するスタートアップです。
ピボットはいまだに沢山あります。
まだまだ環境や方針の変化が激しい会社です。
過去の事例に囚われずに「新しいやり方を作ってやる」という精神こそ我々の誇りです。
自分の作っているものが何に使われるのか実感したい人。
自分の挑戦が誰かの挑戦と重なる場面に出会いたい人。
自らの裁量で責任を持って開発することに誇りを持てる人。
そんな方々には、ぜひ一度Crewwの話を聞いていただきたいと思っています。
自分たちが作ってるものが、誰かの背中を押して、スタートアップ業界を盛り上げ、世界を変えていく。
そんなプロダクトを、ディスカッションしながら開発する文化がCrewwにはあります。
共に挑戦したい人、ビジネス視点を持って開発したい人にはぴったりの環境です。
■これからやっていきたいこと
自分たちのプロダクト作りの成果をスタートアップコミュニティに還元していきたいと考えています。
手始めに、我々の挑戦の成果を積極的に発信していきたいと思っています。
今年で創業10年目を迎えますが、僕らの航海はまだスタートしたばかりです。
変化を楽しみ、既成概念に問われない、これからもそんな挑戦者であり続けたいと思います。
※1 バリュー