子どもたちの未来を支える ― 児童指導員任用資格とは
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「子どもと関わる仕事をしたい」「誰かの成長を支える仕事に携わりたい」
そんな思いを持つ方にとって、児童福祉の現場で活躍できる職種のひとつが「児童指導員」です。
こども子育てサポートルームSAKUでは、発達や生活に不安を抱える子どもたちやご家族に寄り添いながら、一人ひとりが「自分の人生を自分で決められる人」へと育っていけるよう支援を行っています。その現場で中心的な役割を担うのが、児童指導員です。
児童指導員任用資格とは
「児童指導員」という名称の国家資格は存在しません。正しくは「児童指導員任用資格」と呼ばれ、児童福祉法に基づいて、一定の学歴や資格、経験を持つ方が任用される仕組みです。
具体的には、次のいずれかに該当すると任用資格を満たすことができます。
- 大学で社会福祉学・心理学・教育学・社会学を専修して卒業した方
- 小学校・中学校・高等学校の教員免許をお持ちの方
- 社会福祉士または精神保健福祉士の資格をお持ちの方
- 児童福祉事業に3年以上従事した経験のある方
- その他、厚生労働大臣が定める科目を一定数履修して卒業した方
試験を受ける必要はなく、これまでの学びや資格、経験を活かせるのが大きな特徴です。
児童指導員の役割
児童指導員は、子どもたちの日常を支えながら成長をサポートする存在です。
- 食事や身支度などの生活支援
- 学習や遊びを通した発達支援
- 気持ちに寄り添い、安心できる環境を整える
- 保護者への助言や支援
- 学校や関係機関との連携
- 一人ひとりに合わせた支援計画の作成
こうした関わりを通じて、子どもたちが「自分で選び、自分で決める力」を少しずつ育んでいけるよう見守ります。SAKUが大切にする理念も、児童指導員の仕事を通じて日々実現されていくのです。
活躍の場の広がり
児童指導員は、児童養護施設や障がい児入所施設などのほか、近年は放課後等デイサービスや児童発達支援事業所など、地域に根ざした支援の場でも必要とされています。子どもたちが家庭や学校以外でも安心して過ごし、挑戦できる環境を整えるために、児童指導員の役割はますます大きくなっています。
この仕事のやりがい
子どもたちは、一人ひとり異なる個性やペースを持っています。昨日までできなかったことが、今日できるようになる。その瞬間の笑顔や「やった!」という声に立ち会えることは、児童指導員にとって大きな喜びです。
それは単なる「支援」ではなく、子どもが自分で選び、できるようになったことを共に喜ぶ時間でもあります。子ども自身が未来に向かって一歩踏み出す力を育てていくこと――それこそが、SAKUが大切にする「自分の人生を自分で決められる人を育てる」という理念に直結しています。
これから挑戦したい方へ
「資格がないから難しいかもしれない」と思う方もいるかもしれません。しかし、児童指導員任用資格は試験で取得するものではなく、学びや資格、経験のいずれかがあれば認められる仕組みです。これまで積み上げてきたことを活かして子どもたちのそばに立つことができるのです。
また、今すぐ要件を満たしていなくても、現場で経験を積んで資格を得る道もあります。大切なのは「子どもに寄り添いたい」という気持ちです。
まとめ
児童指導員任用資格は、子どもたちの育ちを支える現場で求められる重要な任用資格です。学びや経験を活かしながら、子どもたちの成長に寄り添うことができます。
そして、日々の関わりを通じて、子どもたちが自分の意思で選び、決め、未来へ進んでいく力を育んでいく――それは同時に、支援する側にとってもかけがえのない成長の時間となります。
「子どもの未来を支える仕事をしたい」
その思いを持つ方にとって、児童指導員任用資格は大きな一歩となるでしょう。