【取締役インタビュー】3ヶ月で150%を達成した営業スキルを信じて起業。そのキャリアを活かし、次は新規事業立ち上げに挑む。
多彩なキャリアと経験を持つ人材が活躍している、株式会社OfficeBright。今回お話を伺った中西さんもその一人です。どのようなきっかけでOfficeBrightへの入社を希望し、今後の事業戦略に関わっていこうとしているのでしょうか。将来的に目指していきたいビジョンや、現在のご自身の役割について詳しくお聞きしました。
中西弘樹 / 取締役兼CMO
京都大学卒業後は京都銀行へ入行。その後は中華料理店勤務のアルバイトを経て、株式会社リクルートに入社した。友人の勧めで、未経験のM&A業界にチャレンジし、株式会社CBパートナーズにて、M&Aを担当する営業として活躍していた。その後、起業し独立。2023年8月から株式会社OfficeBrightに参画し、新規事業立ち上げに取り組んでいる。
京都銀行、リクルート、M&A業界のキャリアを積み重ねて、起業し独立。
ーーこれまでのキャリアについて教えてください。
実は大学には二浪して入学しました。現役・1浪時代は東京外国語大を志望しましたが不合格。一度は「就職しろ」と父に迫られましたが「もう一年だけ頑張らせて欲しい」と土下座し、1年間合格率はE判定でしたが、自分の努力を信じ、京都大学に挑戦して合格しました。この合格が「努力は報われる!」という自分の人生に大きな自信をもたらしました。大学時代はフィギュアスケートに打ち込む日々でした。
卒業後、新卒で京都銀行へ入り、銀行員として働き始めました。2年10ヶ月ほど営業、本部勤務を経験したタイミングで転職。上京しました。
転職のきっかけは、実母を亡くしたことでした。それまでの僕は仕事人間で、毎日5時55分に起きて、「人生GOGOGOだ!」と言って、仕事に向かっていました。仕事に対して本当に強いやりがいを感じていたんです。ところが母を亡くして初めて「仕事だけで人生を終えたら、後悔する」と思うようになりました。
人生一度きり!と考えて「やりたいことをやろう」と決意。早速、中華料理のまかないメニューに惹かれてアルバイトを始めました。2年ほど働くと「もう少し違う仕事がしたい」と思うように。そんなタイミングで、株式会社リクルートに勤めていた友人が一緒に働こうと誘ってくれました。
試しに応募したところ、幸運にも内定。東京本社に配属され、入社わずか2ヶ月で部下15名のマネジメントを任されました。「ホットペッパーグルメ」を手がけている部署でしたね。スピーディな決定に驚きつつも、チャレンジしました。
その2年後には、それまで東京にしかなかった部署を拡大し、クライアントフォローができるチームを大阪支社にも作りました。
しかし、リクルートに入社した時と同様に、友人から「M&A向いているんじゃない?」と言う一言から、株式会社CBパートナーズの選考を受けました。入社をしてみたら、今までのキャリアが活かされる場面も多く、点と点が線になる感覚を覚えました。その後は独立し、起業。2023年8月からOfficeBrightに参画しました。
ーー営業として活躍された経験が、ご自身を大きく成長させたのでしょうか?
そうですね。結果として「営業経験」を多く積んでいるのですが、どれも自分から積極的に選んだキャリアではないんです。基本的に「縁とタイミング」を大切にしているので、この2点が合えば僕に断る理由はありません。ですが、心のどこかでは「いつか独立したい」と思っていました。最初のキャリアに銀行を選んだのも、金融や経営に関するノウハウを学びたかったからです。
リクルートに入社した理由は「たまたま友達に誘われたから」。面接でもそう答えたので、点数をつけるとしたら「0点」かもしれません。それでも3年間の在籍中、チームマネジメントがメインでしたが目標を達成しなかった月は一度もありませんでした。
銀行で得た金融知識と、リクルートで学んだメディア戦略や柔軟なアイデア。この2社での営業経験を持って、M&Aを手がけるCBパートナーズに入社しました。ここでは一番、今までの経験が活かせて、成長できたと思います。
M&Aはプロの専門家集団しかできない世界だと思っていましたが、銀行での折衝経験がかなり活かせました。経営層とのやり取りも楽しく、案件発掘〜最終クロージングまでを一貫して担当していましたね。その結果、個人の売上額が1.5億円。営業利益は1.3億円を達成。しかも3ヶ月間で目標の150%達成を成し遂げました。
与えられた営業目標の150%を達成することを、自分の中で最低目標にしていました。通常は、半期(6ヶ月)で目標を追うのですが、早く達成することをずっと意識していました。その結果、先手で仕事をできるようになり、3ヶ月で150%の達成と言うことにつながったのかなと思います。
ーーそこから独立し、起業することになるのですね。
はい。2年ほど勤め、独立を計画し始めました。大きなきっかけとなったのは待遇面の変化です。入社後、社長に直談判し、選抜メンバーでインセンティブ制度を作りました。M&Aを手がける多くの会社には、インセンティブ制度が導入されており、平均年収も高くなっています。ところがそうした制度がまったく整っていませんでした。そこでしっかり稼げる組織にしようとしたところ、インセンティブで1,000万円を超える金額をもらえました。
自分の人脈で多くの案件を獲得していたこともあり、会社の看板を背負わずに実力を試してみたいと考えるようになりました。2019年に独立し、現在4期目を迎えました。
偶然の出会いから、社長の持つパワーに巻き込まれた
ーー代表の淀澤さんとの出会いについて、教えてください。
OfficeBrightには2023年8月から関わり始めています。淀澤さんと出会ったのは心斎橋のバー。偶然その店にそれぞれ別の客として来ていました。そこで、なんのご縁か一緒にお酒を飲むことになって、仲良くなったんです。同じ和歌山出身ということもあり、また会いたいと思ったんですよね。人としての魅力を感じました。
印象的だったのは彼の人懐っこさ。20代特有の情熱もあり、人を惹きつけるパワーというか磁石のような力があるんです。
僕も会社経営をしているので分かりますが、人を雇い、責任を持って事業運営をすることはすごく大変なんです。それを20代前半で始めている。その事実にまずリスペクトできます。まさに縁とタイミングが重なった出会いでした。
ーーOfficeBrightに参画しようと思った決め手は何ですか?
「新規事業を立ち上げる」と知り、淀澤さんの情熱に巻き込まれたことが決め手でしょうか。たまたま彼の描いているビジョンを聞いて、巻き込まれた感覚なんです。
心斎橋のバーで出会った後も、話がしたくて「お茶でもしよう」と声をかけたんですよ。そこで「これからOfficeBrightでやろうとしている事業」について、語ってくれました。「人材系のビジネスをやろうと思っている。将来的な目標は上場。一緒に当社に参画してほしい」という話でした。僕も、元々ビジネスの話をする気はなくて、単純に彼に会って話を聞いてみたいという好奇心でした。
役員のポジションで参画し、今後はマーケティングや新規事業立ち上げを担当する予定です。すでに事業立ち上げを動かしており、やりがいを感じています。
営業人材の育成を通じて、世界を魅了したい
ーー新規事業について詳しくお聞かせください。
一般的に採用活動とは、エントリーする求職者と採用する企業の人事担当がいて、履歴書などの書類・面接を元に採用の可否をジャッジします。
採用する側として、雇ってみないとわからないと言うある種宝くじのような感覚で採用を決めることがほとんどだと思います。特に営業職に関しては、過去の実績を履歴書で判断するしかないのです。その課題を解決するのがこの新規事業です。
当社がやろうとしているビジネスは、まず「人材を育てる」ところから始めます。営業に特化した人材を育て、その上で企業へ紹介していくサービスを展開したいと考えています。
営業の実力は、売上数字や訪問件数、クロージング率などさまざまな指標で測ることができます。1年間は当社で就業し、営業経験を積みながらそうした指標と照らし合わせて営業スキルを伸ばしていくんです。指標をKPIとして見える化し、即戦力としてスカウトしていただければ最高ですね。
実際の数字が見える化されているので、企業側が採用した際の成果をある程度予想することができます。
同じようなビジネスモデルを実現している会社は、ほとんどありません。業界に先駆けて取り組み、3年で売上高10億円を目指したいと本気で思っています。すでにサービスの仕組みは完成しています。あとはどのような人材を採用し、どの企業へ送り出していくかについて戦略を立てていく段階です。
ーー新規事業をどのように成功させていきたいと考えていますか?
新規事業は立ち上げ段階ですが、OfficeBrightの上場につながるような主軸事業へと成長させてみたいです。
そしてもう一つは、若手のキャリア形成を支え、人材業界に一石を投じる存在となりたいです。日本はまだまだ学歴社会。四大卒でないと就職しにくいと感じる人もいます。一方で「高学歴=活躍できる人材」とは言い切れないのも、事実でしょう。履歴書に書いてあることだけで採用を決めるのは、運だけで左右される宝くじみたいなものだと僕は感じてしまうんです。
個人の適性が可視化でき、その人の能力が入社前からはっきりと分かるようになれば、採用する企業とのマッチングにも貢献できます。そして企業の売上の源泉は、人がどれだけ行動したかによって増減します。優秀な人材を育成し、市場に送り出すことができれば日本経済全体の成長にも、つながっていくでしょう。キャリアが上がれば、年収も上がり、自ずと経済活動も活発になるはずです。
そして、世界を魅了するような人材を輩出することが当社のMISSIONです。
自分たちが手がける新規事業によって、世の中の働き方が大きく変わるかもしれない。そんな思いを共有しながら、一緒に事業を創っていく仲間を待っています。