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「事業をつくれる人でいたい。組織にぶら下がりたくない」
落ち着いたトーンで論理的に話す姿とは反対に熱のある話をしてくれたのは、2020年1月にコーナーへ参画した奈良橋さん。インテリジェンス(現パーソルキャリア)に新卒入社し、人材紹介の法人営業・企画として高いパフォーマンスを残してきた実績者です。
そんな奈良橋さんがコーナーへ参画する決め手となったのは「ビジネスの手触り感」だと言います。その詳細を聞いてみました。
<プロフィール>
奈良橋 知明
新卒で株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社。大手コンサルティングファームやIT・インターネット業界の法人向け採用支援に携わり、全社トップコンサルタントとして活躍。その後、企画部門にて基幹システム刷新プロジェクトのBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)業務に従事し、業務フロー策定やデータ移行業務を経験。2020年1月にコーナーへ参画。
<見出し>
▼フロントとミドル、両方を経験して見えたもの
- 価値観が再形成された「人材紹介の法人営業時代」
- 思考を立体的にさせてくれた「RPO」と「企画」の経験
▼求めていた事業の「手触り感」をコーナーで見つけた
- はじまりはプロボノから
- これまでの経験が活きた点、足りない点
▼自分の成長=コーナーの成長
- 手触り感がない瞬間はない
- 全員が経営をする世界へ
⚫️フロントとミドル、両方を経験して見えたもの
■価値観が再形成された「人材紹介の法人営業時代」
インテリジェンスに新卒入社した2013年頃は、まさにネット・スマホゲーム全盛期。サイバーエージェント社やDeNA社、グリー社などを筆頭に、このマーケットの採用意欲も活発で、最初に配属された人材紹介事業部でもITチームが表彰を総ナメするような時代でした。
今だから言えるのですが、当時のインテリジェンスはまだまだベンチャー的な気質が残っていて、成果主義的な雰囲気が色濃くありました。「学歴や職歴はとても大事だ」と考える両親に育てられ、世間一般の『安定』を目指していた私の価値感はここで崩れ去りました。「自分で立場を確立しないと、社会の波にのまれてしまう」そんな危機感も手伝ってか、2年目を迎える頃には一定の成果を出せるようになっていました。
そこから突き抜けきれない時期が続いたものの、3年目にコンサルティングファームを担当してからは一気にブレイク。予算数千万円/月を追いながら、ある企業のRPO担当も兼任し、生活の大半を仕事に費やす日々は半年ほど続きます。
傍からみれば順調にも見えるキャリアかもしれません。しかし、4年目を迎えた頃から「このままずっと人材紹介の法人営業をやるんだっけ?」という問いがずっと頭に浮かんでいました。
人材紹介においてクライアントが最も期待することは、求人ニーズに対するデリバリー。顧客との信頼関係を深め、グループ会社のサービスを複合提案しながら、人事戦略などにも関与することはできますが、顕在化している採用ニーズに対してクライアントと伴走することの方がどちらかと言えば重要でした。そんな中での法人営業というロールにどこか物足りなさを個人的に感じるようになって。営業組織のマネジメントとして、組織づくり・育成に携わるよりも、「いつか事業をつくれる人になりたい」と考えていた自分にとって、人材紹介の法人営業はベストなキャリアではなくなっていました。
↑ 当時の新卒採用HPの取材をうける奈良橋さん
■思考を立体的させてくれた「RPO」と「企画」の経験
そんな迷いを持ちながら続けてきたキャリアも、5年目の中盤にはいよいよ限界が来まして。人材紹介の法人営業として外部から顧客の採用を支援する立場、RPOリクルーターとして内部から顧客の採用を支援する立場の両方を経験することで、「クライアントのニーズが何であるか」を実感したこと、コンサルティングファームの現場の方々と話す中で、ビジネスの世界を俯瞰できるようになったこと。この2つが裏付けとなり「このままではいけない」という思いから一時は退職を申し出たのですが、ありがたいことに会社側からの提案もあり、自分の強みを伸ばせそうな企画部門に異動することにしました。
企画に行ったからこそわかったのは、「パーソルキャリアという会社は非常に恵まれている」ということ。人材・ノウハウ・資金、そのどれもが潤沢で、極論自分が何もしなくても一旦船は浮かんだ状態でいられます。しかし、自分がいなくても組織が回っていく、会社全体が前に進んでいく状態は自分にとってとても気持ち悪くて。もちろん、日々必死に船を漕いでいるつもりなのですが、どこか小説の世界にいるような他人事感を感じる瞬間も時折持ってしまっていました。
誤解して欲しくないのは、パーソルキャリアはとても素晴らしい会社だということ。組織が大きくなっていくにつれ、解決しなければいけない問題がボヤけたり、当事者意識が薄まることは、どこかで必ずぶつかる組織としての壁なのだと思います。
法人営業としてフロントの最前線、企画として組織全体を見る立場、その両方を経験して立体的に会社を捉えた時に、「マーケットを深く知り、事業をつくる」といった自分がやりたかったことを実現するためには、次のステージに身を移すべきだ。そう考えたことが最終的に退職を決意したポイントでした。
⚫️求めていた事業の「手触り感」をコーナーで見つけた
■はじまりはプロボノ活動から
コーナーとの出会いは、企画へ異動してから数カ月たった2019年4月。法人営業として猛烈に働いていた頃と比べると、時間に余裕があったこともあり、たまたま代表の門馬さんとプライベートでお会いした時に「何か手伝えることはないですかね?」と聞いたことがコトの発端でした。
最初は当時企画として身に付けたことを、異なる環境で実践しながら内省・定着させる意図でプロボノとして複業をスタート。コミュニケーションを深める中で徐々にコーナーを知っていくわけですが、これまでの環境とは正反対。業務フローを改善しようにも、そもそもそのフローがないなんてことは当たり前。ゼロから構築していくしかありません。P/Lを見ても生々しさが違います。月10万円くらいの投資だとしても、「それって本当に効果ある?やるべき?」という議論を丁寧にするのです。
半年くらい関わり続ける中で、「自分がやらないと事業が進まない」という感覚を持つようになりました。これこそが、まさに当時の自分が欲していた“手触り感”。ちょうどその時、企画として担当していた基幹システム刷新プロジェクトが終わったこともあり、こんなタイミングは2度とないと思い、「そろそろコーナー行きますね」と伝え、2020年1月に社員としてコーナーへジョインしました。
コーナーには元々の知り合いも多く、各自の能力値が高くて地に足がついたメンバーばかり。前職で7年目を迎え、いつしかベテランの立場にいた自分が、コーナーでは一番下からのスタート。すごく懐かしい気持ちになると同時に、得るものしかない環境だなと感じていました。
■ これまでの経験が活きるところ、足りないところ
コーナーに入社して約1年。現時点では5つの役割を持っています。
① 法人支援(経営陣やCHRO、人事部長に対し、経営課題を解決する手段としてのパラレルワーカー活用提案)
② 個人支援(パラレルワーカーの方との面談・複業案件紹介、稼働後のパフォーマンス支援)
③ パートナーセールス(パートナー企業との事業的側面における連携方針決め・運用設計など)
④ 業務システム導入・構築
⑤ ビジネス推進(業務フロー設計・改善)
※コーナーでの業務以外にも、ある企業の人事・リクルーターとしてパラレルワークをしています。
役割やタスク量は多いですが、人材紹介経験がある方であればマルチタスク能力は自然と身についているはずなので、オペレーション面で混乱することはないと思います。面接の日程調整がいくつも走りながらアポが連発して、求人票も作って──みたいな動き方はそのまま活かせるイメージです。
反対に、まだまだ伸ばしていかなければならない点は「提案力」です。人材紹介の提案は、データベースの登録量・質を踏まえながら、採用プロセス上の課題に対してスピードを早めるか、要件緩和するか、他の手段を使うか、の3つにほぼ解は集約されますが、特に制約がない中で経営者・役員の課題を抽出し、事業をどう伸ばすかを軸に提案活動を行うため、多くのインプットと実践が必要です。「仮説を日々立てながら、ライトに経営者レイヤーにぶつけ、そこから深掘りしていく」スタイルかなと思います。それが採用領域だけではなく、経営から見た人事組織領域の課題すべてがカバー範囲になるので、制度や組織開発文脈の案件になることも多々あり、特にその観点での提案力はまだまだ必要なのだと感じています。
もう少し整理してお伝えすると、人材紹介の法人営業として培ったのは「どうやるか(How)」の部分が大半であり、「Why(なぜやるか)」「What(何をやるか)」については実践の機会が少なかった感じているため、スキルとして伸ばしきれていなかったと思います。
幸い企画経験があったことで、Why・Whatの部分もどうにかキャッチアップできていますが、それでも最初の3カ月はとても苦労しました。経営者が何に困っているか、人事部長が日々何を検討しているか、その苦しみがなにか、事業をどう伸ばすか。これらは個別性が高いものなので、実践で学ぶしかありません。またゴールがない世界でもあるため、これからも考え続けなければいけないなと思っています。
⚫️自分の成長=コーナーの成長
■手触り感がない瞬間はない
自分が話すこと、考えたこと、行動したこと。そのすべてが世の中とコーナーに直接的に影響しているという感覚が日々あります。
私たちが当たり前に可能性を感じているパラレルワークも、世の中的にはまだまだ理解が届いていません。アポを取ろうにもブランド認知がないため、「何者ですか?」の問いに答えるところからはじめることもしばしば。その現実を受け止めた上で、一社一社丁寧に伝えていく。これも前職のパーソルでは味わえなかったものです。
また、お客様から何かを聞かれた時に「できません」と言えば、コーナーのサービス範囲はそこまでだと私が決めてしまっているようなものです。反対に「できます」と言ってしまうのも、組織が目指す方向とは異なる回答かもしれない。日々の言動や行動の1つひとつが組織やサービスの価値・見え方を決めていくのです。また社員10名の組織なので、セールスとしての自身の売上が凹めば、組織のP/Lに直結します。ここまで来ると手触り感どころか生々しさがすごいですが(笑)。
他にも、自分の意見や決定が自社プロダクトに反映されたり、組織のミッション・ビジョン・バリュー・人事制度なども社員全員で議論して決めて行ったりするなど、どれもが我がコトばかり。自分の成長と会社の成長、この2つがリンクし、会社が自分のカラダの一部のように感じられる環境は、自分にとって本当に心地いいものです。
■全員が経営をする世界へ
パーソルを退職した時もそうだったように、今でも「組織にぶら下がりたくない、我がゴトでやりたい」が価値観のど真ん中にはあります。コーナーに入社してまだ1年しか経っていませんが、ここにずっと居続けるかと聞かれたら、答えは必ずしもYesではないです。
コーナーが目指す「1人が複数社ではたらく世界」を極限まで突き詰めると、その先には「全員が経営者になる」ことだと思っていて。私もいずれ、以前よりずっと考えていた「自分の事業」をつくり、コーナーには週2くらいで関与しながら働くときが来るはず。社員それぞれがいろんなマーケットで事業運営を行うことができれば、それが回りまわってコーナーの成長にも跳ね返ってくる。これこそが究極のパラレルワークなのだと思います。
そこに向け、自分が尖らせるべきポイントを日々考えながら、会社経営に必要な要素を身につけ、より網羅し厚みを増していく。それが自分の事業をつくるためにも必要です。描く仕事とやる仕事、その両方ができないと意味がありません。どこかにぶら下がることなく、常に我がゴトで“手触り感”に溢れる仕事を意識しながら、次の1年もがんばっていこうと思っています。
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今回は人材紹介の法人営業、企画としてのキャリアを持つ奈良橋さんのご紹介でした。人事領域に特化しているコーナーでは、人材企業での経験を大きく活かせる環境があります。まさにビジネスの“手触り感”を日々感じて仕事をしたい方、まずはカジュアルにお話しませんか?ご連絡お待ちしています。
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