こんにちは!Geekly採用担当です。
2025年6月にCTOとしてジョインいただいた永井さんに、前回のPart1では学生時代からCTO就任までを振り返っていただきました。
Part2ではブレイン・ラボ社時代の挑戦と危機、ASPモデルへの転換や会社売却、そしてギークリーへの参画まで、数々の転機とエンジニア組織の未来への思いを語っていただきました!
Part1で簡単にお話ししましたが、インテリジェンス(現在のパーソルキャリア)時代の後輩だった服部さんと一緒に、ブレイン・ラボ社の副社長として従事していました。会社は創業期から複雑な経緯をたどっており、一時期はPHSを使った営業管理ツールの販売など、紆余曲折ありました。しかし、それらの事業は長くは続かず…最終的に舵を切ったのが人材紹介関連のシステム開発事業です。そして、それが後に「キャリアプラス」と呼ばれるサービスの原型となります。
営業力の高い服部さんのご尽力もあり、開発したシステムは徐々に大手企業にも導入されていきました。当時、基幹システムを売るのは非常に難しい時代でした。1,000万円以上するシステムを、顧客の課題を丁寧にヒアリングし、カスタマイズ提案まで行って売るという営業スタイルは、服部さんの営業力なしには成立しなかったなと今でも思います。私自身は営業経験がほとんどなかったため、その姿勢を間近で見て「本当にすごい」と感じていました。世の中でも、基幹システム営業を本当の意味で成功させられる人はごくわずかだと思います。
当時はカスタマイズ込みの高額案件が多く、導入してくださる場合はリース契約がほとんどでした。しかし、リーマンショックの影響でリースを簡単に組めない状況に変わったことにより、一気に受注が止まってしまい、売上が激減しました。月の収入が数百万円まで落ち込み、資金繰りのためにさまざまな手段を講じました。
「どうすれば会社が生き残れるのか?」、あの手この手で資金を稼がなければならないので、知恵を絞りました。そんな時、当時副社長だった髙田圭さんの提案で、オンプレミス型からASPモデル(サブスクリプション型)に切り替えることを決断しました。ASPモデルに切り替えたことで、顧客は初期費用を抑えて導入できるようになっただけではなく、積み上げ型の収益モデルのおかげで徐々に会社の業績も上向きになっていきました。
私たちがASPモデルに切り替えたタイミングは、競合他社がすでにASPモデルを導入しているタイミングではありましたが、私たちはこれまで以上に「顧客毎の業務に合わせてカスタマイズする」ことで、他社との差別化を図りました。私たちは「お客様の事業変化にシステムが足枷になってはいけない。」という想いから、「システムが顧客に寄り添う」構築をする姿勢を貫いていきました。
その後、徐々に業績は安定し、社内にも前向きな空気が戻ってきました。毎年の社内イベントは盛大に実施し、社員同士の結束感も大切にしていました。そんな中で、高田さんと社長の私は、二人で夜遅くまで将来の戦略について語り合っていました。
ー熱く語り合う永井さんのお姿、想像できます。
「将来の戦略」というのは具体的にどのようなことだったのでしょうか?
議論のテーマは「この会社をどう成長させるか」といった内容でした。上場を目指すべきか、それとも売却によって次のステージに進むべきか。中期経営計画はもちろん立てていたのですが、外部環境や事業の状況は日々変化するため、定期的に見直しを行っていました。
その中で、より会社を成長させる戦略をとるために、会社を売却するという選択をとりました。
事業の売却後、ブレイン・ラボ社での社長業をしておりましたが、ちょうどその頃、親からの勧めもあり家業である刀剣研磨・鑑定を学ぶために時間を確保したいと思い考えました。こうして、自身の次のステージに向けての準備期間が始まったのです。
一年間社長として従事した後は自ら個人会社を立ち上げ、案件開発を請け負っていました。コロナ禍の影響もあり、リモートでの開発業務や長期的な契約案件を中心に活動していました。
ーまさに挑戦の連続ですね。
ギークリーとはいつ頃からかかわるようになったのですか?
ブレイン・ラボ社時代から代表の奥山とはお付き合いがありました。ギークリーを創業するにあたって、引き続きお付き合いしてほしいとありがたいご相談をいただいたことがきっかけです。
ギークリーでは創業フェーズからシステムの改善や追加機能開発などの依頼をいただいていました。私がフロントに立って奥山とやり取りを行っていたのですが、開発スピードを優先するため、連休中や深夜も連絡を取り合いながら仕上げた案件も少なくありません…(笑)
創業以来、長年にわたりシステム関連でお付き合いをさせていただいていたのですが、昨年末頃に、「もっとギークリーのためにアクセルを踏んで深く入り込んだ方がいいな」と思ったんです。ずっと週1回程度MTGを実施するといった関わり方でしたが、事業成長のためにより深くコミットする必要性を強く感じ、他社の案件とうまく調整してギークリーの案件に集中することを決めました。それをきっかけに、徐々にギークリーのオフィス近くで作業をする機会が増えていきました。ある日、役員の浅野から、「是非、社内の執務スペースを使ってください!」とお声がけいただき、その言葉に甘えてギークリーの社員と一緒に、執務スペースで開発業務に従事するようになりました(笑)
ーそうだったのですね!
確かに、ある時から永井さんがオフィスにいらっしゃるようになったのを覚えています!(笑)
執務スペースで業務するようになり、自然と社員との距離も縮まりましたね。業務委託という立場でしたが、皆さん気軽に相談に来てくださいました。社員ともMTGを実施し、システム改修の一助を担わせていただきました。ある日、奥山から「CTOとして正式にジョインしないか?」と提案をいただき、ちょうど「ギークリーの力になりたい」と思っていたタイミングだったので、ジョインすることを決意しました。
ーCTOとして、永井さんが目指すビジョンと、今後入社される方へのメッセージをお願いします!
今後、私が目指すのは「柔軟にスケールできるエンジニア組織」です。
開発の世界は日進月歩で変化していきます。新しい技術を取り入れ続け、必要に応じて組織や役割を変えていける柔軟性がなければ、長期的な競争力は維持できません。
事業の柱は人材紹介業であり、主軸は営業部門ですが、その成長を支えるために開発部門は重要なポジションです。営業部門と並ぶもう一つの収益源となるようなプロダクトを開発し、技術的な強みを会社全体の価値向上につなげたいと考えています。
今いるエンジニアのメンバーにも、今後ご入社いただく方々にも、「常に学び続け、新しい挑戦を恐れない姿勢」を持ってほしいと願っています。最年長な私ですが、技術力が衰えぬよう、エンジニアとしても日々インプットを続け、組織としての成長を加速させていきたいと思っています。
一緒に事業を成長させてくれる仲間とお会いできることを楽しみにお待ちしています!