1
/
5

地方創生・まちづくりのインターンで学んでほしいこと

「地方創生に興味があって」
「まちづくりの仕事を体験してみたい」
「地域の人と交流したい」

人口1万人、宮崎県都農町にあるぼくらの会社イツノマにインターンを応募してくる学生のよくある動機。

もうひとつの軸がキャリア

「就活してたらわからなっちゃって。。。」
「社会に出るのに経験の少なさ痛感。。。」

早稲田大学建築学科を休学中の加統文菜さんは、先週、イツノマのインターンで過去最長となる半年間のインターンを修了しました。

加統さんは、まさに上記の2つが主な動機。


建築学生が休学を決めて人口1万人の過疎地へ飛び込むまで|Ayana Kato
2023年10月、休学を決めた私はまちづくりをするために宮崎県都農町という人口1万人の町へやってきました。 よく聞かれるのは 「何で休学しようと思ったの?」「休学して何するの?」 恥ずかしながら前向きではっきりとした答えがあるわけではありませんが、この決断に至るまでに考えていたこと、休学して半年弱経って思うことを振り返ってみようと思います。 休学するまでの話 ...
https://note.com/ayana13/n/n36cc8bce7b2d


1時間近い彼女の修了プレゼンが、すこぶるよかったんで、これから地方でインターンを考えてる学生さんの参考になればと思い紹介します。

1.売上を稼ぐ難しさ

多くの学生にとって、地方創生やまちづくりにはリアリティーがわかないもの。メディアでとりあげられる事例はキラキラして、なにかよさげな雰囲気を醸し出してますもんね。

現実、特にぼくらの場合は株式会社としてまちづくりに取り組んでいるため、キラキラする前に、まず稼がなければ食べていけません。

人口1万人の過疎地には原則、仕事の需要がありません。
新しい需要を創り出す企画営業が肝。

加統さんがやりたかった仕事のひとつが「廃校活用」。

イツノマで4年ほどかけて都農高校活用の基本計画を作成していました。

期待に胸を膨らませ、初めて役場との打合せに同席した彼女を待っていた担当者のお言葉は、、、

町の方針が変わりました。
今期の契約は減額、来期は白紙で!

町長交代で町の方針が180度変換、インターン早々、仕事の体験以前に、仕事がなくなるという憂き目からのスタートに。

会社はいままで以上に新規営業注力。
結果、半年間のインターン生活において、ほぼずっと

お金がなくなるよ!
稼がなきゃ!!
100万円儲かるプランない?

そんな環境。

でも、結果的に学生にとってはよかったんじゃないかと思ってます(会社にとってはよくないけど 笑)

まちづくりというと、
・住民をどう巻き込むか?
・コミュニティをどう盛り上げる?
・多世代交流できそう?
が仕事になりがち。
もちろん、必要なプロセスなんだけど、経済的裏付けのない表面部分だけみていても本質には近づけないもの。

イツノマで毎週水曜日に、社員・学生問わず、年間で100万円利益が狙える事業プランを提案する「100万円カイギ」を開催

3週連続で提案OKなら採択、具体的な事業計画へ進むことに
加統さんの提案もひとつ採択まで行ったんですが、その後は実行計画や予算化、営業方法などなかなか詰め切らず実現しませんでした。

こんな体験を日常的に重ねて結果につなげていくのがぼくらの仕事。
入口に立てたことはよかったんじゃないかなぁと思ってます。

2.キャリアへの悩み

就活をしている学生の悩みで、ぼくらがよく聞くセリフ

やりたいことがわからない
自分の強みがわからない
どんな会社があるのかわからない

毎週月曜日、社員とインターン全員で、食事をしながら2時間近く、学生を中心に立てた問いを考え話し合う「まちづくりゼミナール」。

滅多にない差し入れのうなぎ満喫の会

おそらく、一番多い問いが、まちづくりというよりは就活に関すること。

社会人、学生を問わず、
「やりたいこと」以前に、「やるべきこと」に夢中になれることを考えた方がいいよね、って話をよくしてます。

地方創生、まちづくりといったところで、何もできない学生や新卒は、指示された「やるべきこと」をやらなければならないのは会社・業種業態問わずおなじ。

この「やるべきこと」にどんな姿勢で取り組むのか?で差がつきます。

「やるべきこと」は取り組み方によって、「できること」を増やせます。

「できること」を増やすことが、「やりたいこと」を見つける一番の近道。

インターンや新卒だと、「できること」は少なく、あっても先輩に勝てるレベルのものは稀。ですが先輩に比べて固定業務が少ない分、いろんな人の雑務や依頼ごとを細切れでも幅広くやっていくうちに、「できること」は広げられます。

「できること」が増えてくれば、話せることも会える人も変わってきます。そうすると、いままで気づかなかったことや、魅力的なものにふれることができ、結果、「やりたいこと」を見つけるきっかけが増えるのではないでしょうか。

新卒や学生のうちから「やりたいこと」を見つけようと、あせって頭でっかちになったり、フワリとした妄想家になるよりは、「やるべきこと」に全力で向き合い、結果的に「できること」を増やしていった先で見つけていくやり方もあるんじゃない?と。

そんな話をインターン生とよくしています。

3.自分との向き合い方

ぼくらのところに来るインターン生の悩みを聞いていると、その原因で多いのが「他者評価軸」

他人の評価を気にしすぎるあまり

・なにかいいことを言おう
・できる風にみせたい
・浅いと思われたくない
・人に聞くのは恥ずかしい

他人からの評価は、所詮は他人が決めること。
自分ではコントロールできません。

自己評価軸を強めて、他者からは「評価」ではなく「共感」を得る、その先に「感謝」をしてもらうことを目指した方が楽しいです。

他者評価軸の強さに悩みを覚えていた加統さん、半年間で、ぼくが見る限りでも、かなーり自己評価軸が芽生えてきたんじゃないかな?と思いました!

とりあえずやってみる。
できなかったら、どうすればできそうか?考えて、わからなかったら人に聞く。すごくシンプルだけど、そのプロセスを最速化すれば、必ず結果はついてきます。

思ってたよりなじめなかった、というまちづくり部の中学生たちとは、半年かけてものすごく親密に。これも大きな成果です。

強みがないと悩んでたのが嘘のように、4月13日のALAガーデンでは、チョークアートの腕を振るって素敵な看板たちを製作。

4.インターン体験記

ありがたいことに、ここ2年半で14人の学生がインターンに来てくれています。これからも、ぼくらが対応できる限り、多くのインターン生と一緒にまちづくりを進めていきたいな、と思っています。

東京で、地方創生やまちづくりのイメージがわかないのは当然だし、学生だからフワリとしているのはおおいに結構。問題ありません!!来たら自然と体感できるはず。

過去のインターン体験記もぜひご参照ください


女子大生が1万人の過疎地に飛び込んで分かった『自分』|内田唯
こんにちは! 私はまちづくりと教育に興味があり、宮崎県都農町にあるまちづくり会社でインターンをしていました。縁もゆかりもない過疎地でまちづくりと自分に全力で向き合った約5ヶ月間の記録をしたいと思います。 200人の離島で感じた疑問 ...
https://note.com/yui_uchida/n/naed858cea428


東大という新卒カードを捨て、僕がド田舎のベンチャーに就職した理由|吉良 倫太郎
僕は3月末に東京大学法学部を卒業し、今はド田舎のベンチャーで草むしりとシーツの洗濯に追われています。 宮崎県都農町(つのちょう)。人口は1万人、最寄りのスタバは50km先といういわゆるド田舎です。 必ず「なんで来たの?」と聞かれるし「せっかく東大出たのにもったいなくない?」とストレートに言われることもあります。 ...
https://note.com/rinta67/n/nb6dd76baeab7


まさか「苦手なこと」が「やりたいこと」になるなんて!〜東京から都農町に飛び込んだインターン生に起きた変化〜|まちづくりホステルALA
社会課題や教育の問題に興味があって大学で学んでいるけど、実際の現場はどうなっているんだろう?就活が迫ってきているけど、自分のやりたいことが見つからなくて迷走していた。 東京の大学から九州の過疎地に飛び込み、数ヶ月滞在した学生たちは、インターン直前の心境をそう振り返ってくれました。 === ...
https://note.com/ala_tsunocho/n/nd56c63cef3e3


大学を休学して地方で長期インターン!それって実際どうなの?|まちづくりホステルALA
こんにちは。まちづくりホステルALA支配人の吉良です。宮崎県都農町のまちづくり会社に新卒入社して4ヶ月が経ったところですが、実は僕自身1年間大学を休学した経験があるんです。 約2年前、大学3年生が終わった冬に決意して、東京大学法学部を1年休学しました。もともと地方創生に興味があったのですが、この休学期間中に地域に入り込み、数ヶ月間インターンしたことで納得感のある進路選択ができた気がします。 ...
https://note.com/ala_tsunocho/n/n7f0a56f87a02


『知らないことを知らなかった』 地方創生を机上の空論から、現場の実践に!大学生が都農町のインターンで学んだこと。|中川敬文|まちづくり・地方創生
1万人の町、都農町のまちづくりにおいて、大学生インターンはなくてはならない存在です。 夏休み以降、ぼくらと一緒に地方創生のリアルな実践を体験したい大学生、大募集です。 これまでイツノマで、ホステルの清掃・シーツの洗濯から、廃校活用の企画を町長へプレゼンまで、広〜い範囲の業務と、日々激動なリアルを体験してもらったインターン3名を紹介させてもらいます。 www.wantedly.com ...
https://note.com/keibun_nakagawa/n/n27020e4003f5


ぜひ、リアルな現場を体験しに来てもらえると嬉しいです。

興味がある学生さんはぜひ見てみてくださいね!
都農町で待ってます!


まちづくり×教育×観光の企画
地方でリアルなまちづくり×教育×観光の企画・運営したい学生インターン募集!
【まちづくりと教育を重ね合わせる】 イツノマは「人からはじまる、まちづくり」をミッションに掲げるまちづくりベンチャーです。 人口減少・若者流出が加速する過疎地域、宮崎県都農町を本拠地におき、地方のまちづくりと教育を重ね合わせる事業を展開しています。 まちづくり会社として受託・直営するまちづくりの経験・ナレッジを、探究・起業教育のプログラムに落とし込み、町内小中学校の総合学習や地域クラブで実践。 ◾️◾️まちづくり◾️◾️ (2023年日本都市計画家協会主催「日本まちづくり大賞」受賞) ❶グランドデザイン作成 →理想の未来をわかりやすく見える化 町民との20回以上のワークショップを経て、パッと見てわかる未来の姿をデザイン 町の課題を解決するアクション100を提案、「つの未来ブック」を全世帯に配布 ❷商店街再生(みちくさ市) →こども・若者が当事者としてまちづくりに参画するしくみづくり。 小中学生を主催者に加え、「花とみどりで商店街を元気に」をコンセプトに、商店街の空き地で毎月1回、イベントを開催 ❸空き家・廃校活用 →建築・不動産の企画・デザイン・運営まで [YARD1927] 商店街の入口に位置する、築93年の旧歯科医院を町内初のコワーキングスペースとして、リノベーション、イツノマ本社として施設運営。 中学生の地域クラブ「まちづくり部」の部室としても活用し放課後は、大人と子どもで賑やかに [BUNMEI] 商店街の中心に位置する、築91年の金物屋を多世代交流サロンとして、リノベーション。 イツノマが政策提言した「デジタル・フレンドリー事業」で全世帯に配布したタブレットの使い方について高齢者がいつでも無料で聞きに来れるITヘルプデスクに。 [HOSTEL ALA] 約5,000㎡の耕作放棄地にある2件の空き家と1台のトレーラーをリノベーション。19床の宿泊施設をイツノマが直営。 「まちづくりの合宿所」をコンセプトに、町内外の人たちの交流を促す場として運営。多拠点生活サービスのADDressと提携、ワーケーションを中心に誘客。 ・スタディツアー まちづくりスタディツアーを催行。廃校や空き家など地域課題をコンテンツに、町内の小中学生と一緒に解決案を考え、町の人に提案するプログラムを実施。 (ツアー実績) 新渡戸文化高校(東京) 日吉ケ丘高校(京都) 東京大学(東大生地方創生コンソーシアム) 関西学院大学(社会起業学科) 立教大学(観光学部) 海士町(島根県) サントリー、三菱重工グループ 他多数 ◾️◾️教育◾️◾️ (2024年経済産業省主催「第14回キャリア教育アワード優秀賞」受賞) ❶都農中学校「つの未来学」 都農町内唯一の中学校、都農中学校の総合学習の時間を各学年、年間24時間使ってまちづくりをテーマに探究・提案。 2021年は、「気候変動対策」をテーマに中学生が出した300個のアイデアがきっかけとなり、都農町として「ゼロカーボンタウン宣言」を表明。 2024年は、「商店街の活性化」をテーマに2年生が考えたアイデアを町長・教育長に提案、3年生になって、実際に商店街の空き地での実現を企画・準備。 必要な資金はイツノマが出資し、9月に商店街イベント「みちくさ市」を主催。 カフェ・古着屋・健康相談・巨大すごろく・みたらし団子など出店、平日昼間の開催にも関わらず売上22万円、利益11万円を稼ぎました。 ❷都農町立小学校3校「つの学」 都農町「ゼロカーボンタウン宣言」をきっかけに結成された小学生の選抜チーム「GreenHope」で毎週放課後話し合い、議会でゼロカーボン施策「木と花を植える」提案。 2022年度には、商店街に木と花を植える予算100万円を提案、議会全会一致で可決。 2024年度から「GreenHope」の活動を小学6年生全員で実施、各校年間15時間の総合学習「つの学」スタート。 レゴシリアスプレイのメソッドを活用しながら、ゼロカーボン対策アイデアを全員で企画。 最終案を2月の「ゼロカーボン子ども議会」で施策提言します。 ❸まちづくり部 2023年5月にスタートした、中学生の地域クラブ「まちづくり部」。 現在、部員8名が週4日活動。 「みちくさ市」に出店者としてオリジナルの飲料や菓子、ゲームを企画・販売して「稼ぐ」ことを経験。 イツノマが経営するHOSTEL ALAを訪れる経営者や起業家、東京の高校生など町外の大人たちとも積極的に交流、自分たちらしい居場所づくりを推進。
株式会社イツノマ


募集要項をみる


Invitation from 株式会社イツノマ
If this story triggered your interest, have a chat with the team?
株式会社イツノマ's job postings
2 Likes
2 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
Like Keibun Nakagawa's Story
Let Keibun Nakagawa's company know you're interested in their content