今回取材をしたのは、LOCUS BRiDGEでふるさと納税担当を務める嶋田悠里さん。
彼女が抱いていた将来の夢は、英語を使って海外と関わる仕事をすること。
ですが、ファーストキャリアで選んだのは “行政” の道。そして今は、民間企業でふるさと納税のアシスタントマネージャーとして、地域の事業者さんと向き合う日々を過ごしています。
ふるさと納税を通じて、誰かの力になりたい――。
将来の夢とは全く違う異業種で働きながらも、懸命に仕事に向き合う彼女が語った、現場のリアルとやりがいとは。
嶋田 悠里(合同会社LOCUS BRiDGE ふるさと納税 アシスタントマネージャー)大学卒業後、役場で働いたのち、独立行政法人で新規事業を担当。スケールの大きな仕事に魅力を感じたが、草の根レベルで業務を遂行することが難しく、一方通行のサービスになっているのではないかと疑問を感じ、転職。相手の気持ちに寄り添える自身の長所を活かし「地域の魅力を広げていきたい」と日々奮闘中。
「社会の役に立ちたい」からはじめた転職活動。人と距離が近い仕事をしたかった
「ずっと英語が使える仕事をしたくて、海外も見据えて大学時代は就活をしていました」そう話す嶋田さんですが、行き着いた先は日本の役場職員。そこにはどんなストーリーがあったのでしょうか。
「実は就活のタイミングがずっとコロナ禍だったんです。海外の仕事は全てクローズしてました。海外・英語をキーワードに就職先を探していましたが、なかなか思うようには進まず、それならいっそのこと、日本の仕事ど真ん中をしてみようかなと。大きなチャレンジでしたが、会計年度職員として役場で1年間働きました」
英語も海外の文化も大好きな嶋田さん。実は大学生で海外に訪れた際「日本のことを聞かれても何も説明できない自分」がいることに気づき、 “悔しさ” と “もっと日本のことを知りたい” という気持ちが芽生えたと話します。
そして1年間役場で働いたのち、独立行政法人へと転職。地方行政から、今後は国の行政へと挑戦の舞台を変えます。
「国の方針や考えを落とし込みながら新規事業も所属課で担当しました。海外への視点も持てる、国単位のスケールの大きさにやりがいを感じていたんです。ですが、中に入れば入るほど、どうしても国という大きな組織だからこそ、スピード感を持った動きができないことや、大きな仕事だからこそ手触り感がないことにモヤモヤしてしまって」
そんなとき、「今の自分は社会の役に立っているのだろうか」と大きな問いを立てた嶋田さんは、転職活動をはじめます。
「LOCUS BRiDGEの求人を見つけたのは偶然で。ホームページを見た時に、事業者さんや自治体さんをはじめとする、人との距離が近い会社なのかもと思いました。他の企業も同時並行で面接を進めていたんですが、LOCUS BRiDGEは皆さんが “人を大切にしている” と感じて、ここで人を大切にしながら、手触り感のある仕事ができるかもと思い、入社を決めました」
一番大変なのは “事業者さんを考えること” 。責任が伴うふるさと納税の仕事とは
実は、応募時には「デザイナー職希望だった」という嶋田さん。今担当しているのはふるさと納税業務で、アシスタントマネージャーとして、事業者さんとのコミュニケーションや発注周り、ページ改善など業務は多岐に渡ります。
「Webデザインの勉強もしていたので、ポートフォリオも提出して面接をしたんですが、 “人と近い距離で仕事をしたい” “コミュニケーションを大事にしたい” という私の想いから、ふるさと納税を担当した方が良いのではとご提案をいただきました。
今は、アシスタントマネージャーとしてマネージャーの先輩と一緒に事業者さんを1つ1つ訪問しながら、事業者さんの “良さ” や “強み” をどう引き出すか、どうしたらより寄付者の方に伝わるのかを考えながら仕事をしています」
基本的に “ふるさと納税” の業務は幅広く、コミュニケーション能力も求められる仕事。さらに、寄付額という形で成果がわかりやすく数字で見えるため、決して “楽しさ” ばかりが勝る仕事ではありません。
「私は今の仕事が苦じゃないんです。むしろ楽しくて。前職時代は毎日の業務に追われて、上からの急なリクエストも多くて、先を考える余裕がありませんでした。心を無にして働いていたことも多かったと思います。
でも今は、毎日いろんな感情や人生に触れながら働けているんです。特に、事業者さんの想いや返礼品が出来上がるまでの背景を知る度に感動しますし、学ぶことばかりなんですよね」
「でも大変なことが無いわけではなくて。毎日忙しい職場だなとは思います。でもそれ以上に大変なのは “事業者さんのことを考えること” で。
“面白い” “勉強になる(もっと勉強したい)” と思う反面、私たちの仕事には責任も伴いますし、自治体さんや寄付者さんとも関わる中で、すごく慎重に対応しないといけない場面も多々あります。中には、判断が難しくて迷う時も。だからこそ、マネージャーの先輩と相談したり、一緒に動くことで自分にはなかった視点が得られることも有難いです」
「私たちは事業者さんたちの人生を背負っているんです」と話してくれた嶋田さん。その真意を聞いてみました。
「ふるさと納税は、事業者さんの経営(売上)に直結する部分でもあるので、責任の重さを感じながら日々仕事をしています。(LOCUS BRiDGE共同代表の)黒瀬さんもよくおっしゃられているのですが、『(国の制度であり継続が不安定だからこそ)ふるさと納税の仕組みがなくなっても、事業者さんが困らないように』そういった視点も大切にする必要があって。
でも私自身、日々の業務に向き合っていると、そこまで意識できない時もあって…。まだまだだなと思うこともあります」
やろうと思えばどこまでもできる。正解がない。制度の変更も度々起こる。担当によって対応も結果も変わる。それがふるさと納税の世界。だからこそ、難しくもあり、やりがいがある仕事だと嶋田さんは話します。
仕事を楽しく続けられるのは “変化を前向きに捉えられる” チームのおかげ
嶋田さんがLOCUS BRiDGEに入ったのは、約1年前。この1年でLOCUS BRiDGEにも大きな変化があったことを感じていました。
「振り返ると、もう1年?とも、まだ1年?とも思っていて。それくらい会社もチームも密度の高い時間を過ごしている感覚です。印象に残っているのは、受託自治体が増えたこと、社員が増えたこと、オフィスが移転したこと、あとは、群馬営業所が立ち上がったこと。
1年前にこんなにも多くの変化があるなんて、きっと誰も想像がついていなかったと思うんです。すごいことが起きているなと思いますし、これだけ変化が激しい中でも、仕事を楽しめているのは、一緒に働いている人たちのおかげだと思います。みんな優しいし、気軽に話せる雰囲気があって。変化も前向きに捉えられるチームだと感じますね」
そんな嶋田さんに今後のビジョンを聞いてみると「まだ目の前に必死で、今の業務の足りてない部分を埋めることにばかり意識が向いている」と。目標になる先輩がLOCUS BRiDGEにはたくさんいるからこそ、高みを目指していけるのだとか。
「本当に皆さん知識量が豊富で、視野も多角的なんです。 “そんなことまで考えているのか…” と驚かされることが多くて。LOCUS BRiDGEに関わる前は、ふるさと納税=食品というイメージが強かったんですが、多種多様なものを扱っていますし、そこに応じた流通やその背景など、勉強しなくてはいけないことがまだまだたくさんあると感じています。
私、もともと好奇心が強いタイプなので、1つ仕事をすると “これも知りたい!” “あれも面白い!” となってきて(笑)。他の仕事だったら、こんなに多様な分野に関われることってあまりないと思うので、ふるさと納税を通じて、いろんな世界が見られるのは、自分にとってもすごく刺激的です」
幅広い仕事量に最初は圧倒されていたという嶋田さんですが、多種多様な分野に触れられる経験は貴重だと、持ち前の旺盛な好奇心で全力疾走している嶋田さん。
自分の想いや強みを活かして、誰かの人生や地域の未来に寄り添う――。
そんな仕事に出会えたのは、LOCUS BRiDGEだからこそ。ここには、多様な背景を持つ仲間と共に、変化を楽しみながら成長できる環境があります。あなたも、次の一歩をここから一緒に踏み出してみませんか?