児童指導員として子どもたちと関わりながら、裏方として会社のシステム運用も担う森田さん。
警察官を目指していた学生時代から一転、今は子ども支援とシステム管理、両方の現場で活躍しています。偶然のきっかけで始まったこの仕事で、森田さんはどんな思いを抱き、どのように歩んできたのでしょうか。
警察官を目指していた学生時代から、子ども支援の現場へ
森田さんがクラップに入社したきっかけは、偶然の「縁」でした。当時、大学卒業直後で警察官を目指し、公務員試験を受けていた森田さん。最終面接で落ちてしまい、次の進路に迷っていたとき、クラップの代表である伊川さんから声をかけられたのが始まりでした。
「最初は無職のままではいけないし、せっかく声をかけてもらったので、行ってみようかな、くらいの気持ちだったんです。」
現場に入ってから初めて知ったのは、子どもたちがそれぞれ特性を持っているということ。森田さんは「学習塾に近いものだと思っていた」と振り返ります。
「最初は、どうしてこの子にはこんなに伝わらないんだろう、と本当に理解ができなかったんです。」
それでも、子どもたちに「どうしたら伝わるかな」と工夫しながら接する中で、少しずつ関わり方を学んでいきました。具体物を使って説明したり、興味を引き出す方法を考えたり。その積み重ねの先で、子どもが急にできるようになった瞬間に立ち会ったときの喜びは、今も印象に残っているといいます。
得意なのは「学習支援」——子どもたちが理解する瞬間が嬉しい
もともと勉強が得意だった森田さんは、子どもたちに学習を教えることにやりがいを感じています。
「本人が“わからない”から“わかった”に変わる瞬間に立ち会えるのはやっぱり嬉しいですね。」
グループワークよりも、じっくり学習を支える個別の支援が性に合っていると語ります。
一方で、クラップの中で会社が大きくなるにつれ、森田さんはシステム担当としての役割も任されるようになっていきます。
現場支援からシステム担当へ——裏方として支える日々
森田さんは現在、クラップで使用している業務管理システム「ワンリード」の保守・運用を担当しています。日報や記録、保護者との連絡、請求処理まで、多くの業務をこのシステムで一元管理しています。
「保護者対応だけでなく、最近は外部の事業所にもこのシステムを販売していて、不具合が出た時には私が対応しています。」
特に福祉業界向けの請求システムは、お金に関わるため、トラブルが発生すると早急な対応が求められます。時にはクレームを受けることもあり、そのプレッシャーは少なくないといいます。
「自分が原因のトラブルなら納得できるんですけど、報告していた内容が対応されていなくてクレームになったときは、本当にしんどいです。ずっと謝り続けるしかないのが辛いところですね。」
それでも、クラップのシステムが評価され、他事業所から「便利ですね」と言われたときは、素直に嬉しさを感じる瞬間だと語ります。
職場は「自由で居心地がいい場所」
森田さんは、クラップの職場環境について「自由で居心地がいい」と話します。
「話したいときに話して、集中したいときは話さない。そういう空気が自然にあるんです。」
休憩もそれぞれのペースで取るスタイルで、森田さん自身は基本的に外で一人で過ごすのが好きだと言います。
「特にルールを設けなくても、自然とお互いにうまくやれている感じです。」
スタッフ間の意見交換も活発で、意見がぶつかるというよりは、課題に対して「どうしたら良くなるか」を建設的に話し合える関係性ができているそうです。
休みも取りやすく、事前に申告しておけば比較的自由にシフト調整ができる点も、この職場の魅力のひとつです。
目標は「学習支援アプリを作ること」
森田さんは、将来の目標として「学習支援アプリを開発したい」と話してくれました。
「せっかくなら、発達に特性のある子どもたちも使いやすいアプリを作りたいと思っています。」
具体的な構想はまだこれからですが、「点つなぎ」など、子どもたちが苦手としやすい課題にアプローチできるような仕組みを作りたいと考えているそうです。
「自分の好きなゲームの要素も活かせたらいいな、なんて思っています。まずはシンプルなものから始めて、将来的にはもっと複雑なものにも挑戦できたら。」
クラップは、やりたいことを発信すれば挑戦できる環境。森田さんも「会社のビジョンに沿っていれば、きっと応援してもらえると思います」と話します。
森田さんの大切にしている言葉
森田さんが自分に言い聞かせている言葉は「自己責任で生きる」ということ。
「子どもたちにもよく言います。やる・やらないは自分で選んでいい。でも、それで困っても自分が選んだことだからね、と。」
自分の行動に責任を持つという姿勢は、森田さん自身にも深く根付いている考え方だそうです。
ゆるやかに、でも着実に——“ナマケモノ”のペースで進む
森田さんは自分を「ナマケモノみたい」と笑います。
「動くのが遅くて、だらだらしてるのが好きなんです。」
それでも、クラップで支援もシステムも着実にこなしてきた森田さんは、きっと“ナマケモノ”なりに、一歩ずつ自分のペースで未来を切り拓いていくのでしょう。
最後に、森田さんは「子どもが好きな人に来てほしい」と、クラップで一緒に働く仲間に求めることを教えてくれました。
「子どもが好きで、自分の興味を持ったことに夢中になれる人が来てくれたら、きっと楽しく働けるんじゃないかなと思います。」
子どもたちと向き合いながら、自分のやりたいことにも挑戦していく。そんな森田さんの自然体の姿勢が、クラップらしい温かい雰囲気をつくり出しているのかもしれません。