「誰かがいなくても回る」組織へ。執行役員が育休で見つけた、チームの伸びしろ
暮らしを大切にできると、仕事も安心して頑張れる。
執行役員でも、育休は選べます。
制度を“使う”だけで終わらせない育休は、チームを強くするきっかけにも。
CafeGroup執行役員・武田さんが感じた、準備・引き継ぎ・信頼のつくり方を等身大で綴ります。
目次
- ― これまでのキャリアについて教えてください。
- ― CafeGroupに入社したきっかけはなんですか?
- ― 育休はどれくらい取得されましたか?
- ― 育休取得を決断した理由と、そのときの葛藤はありましたか?
- ― パートナーとの役割分担や、家庭内で機能した“仕組み”は?
- ― 休日やオフはどう過ごしていますか?
- ― 育休の意思を伝えたとき、周囲の反応や調整で工夫したことを教えてください
- ― 育休前に行った具体的な引き継ぎ・体制づくりがあれば教えてください
- ― 育休中の連絡ルールなどはありましたか?実際どれくらい連絡が来ましたか?
- ― CafeGroupの「柔軟な働き方」を実感した瞬間はありますか?
- ― 経営層自ら育休を取ることは、長期ビジョンにどうつながりますか?
- ― 育休に踏み切れない業界仲間へ、背中を押すメッセージを。
- ― 失敗しない育休取得のポイントを教えてください
- ― これから育休を取る管理職・PM向けにアドバイスをお願いします。
― これまでのキャリアについて教えてください。
1987年生まれ、静岡県三島市出身です。大学卒業後は教育業界でキャリアをスタートし、その後は医療関連の企業で経営管理と人材マネジメントを経験しました。
2015年に(旧)ModelingCafeへ参画し、現在はCafeGroupの執行役員として、経営戦略と制作現場の橋渡しを担っています。
― CafeGroupに入社したきっかけはなんですか?
中学からの友人がModelingCafeのコンセプトアーティストとして働いていて、「優秀なアーティストは多いが、マネジメント人材が足りていない」と聞いたのがきっかけです。
業界は異なりましたが、これまでの経験を活かしてクリエイティブの現場に貢献できると感じ、思い切って飛び込みました。
― 育休はどれくらい取得されましたか?
2ヶ月間です。
退院して自宅での保育が始まったタイミングから取得しました。
― 育休取得を決断した理由と、そのときの葛藤はありましたか?
理由は大きく2つです。
1つ目は、妻のサポート。出産直後は生活のリズムが安定せず、家事・育児の負担が一気に増えます。家族で力を合わせる必要がありました。
2つ目は、会社の体制づくりのきっかけにしたかったからです。管理職が一定期間現場から離れることで、業務や判断のプロセスを整理し、チームが主体的に動ける状態をつくれる。結果的に「誰かが抜けても回る組織」に近づけると考えました。
迷いがなかったわけではありません。ただ、遠回りに見えても、長期的には会社の挑戦力を高める選択だと腹落ちしました。
― パートナーとの役割分担や、家庭内で機能した“仕組み”は?
出産前は役割分担を明確にして、お互いの睡眠時間を確保する計画を立てていました。ただ、実際の育児が始まると、効率よりも「できるだけ一緒に過ごす」ことを重視しました。同じ経験を共有できたことで、ストレスは少なく済んだと感じています。授乳以外で自分にできること(おむつ替え、抱っこ、寝かしつけなど)は、できるだけ積極的に担当しました。
― 休日やオフはどう過ごしていますか?
基本はずっと子どもと一緒です。絵本が好きで、読み終わるとまた同じ本を渡してくるので、何周も読み直すのが定番になりました(笑)。最近はつかまり立ちが安定してきて、そろそろ歩き出しそう。驚くほどのスピードで成長していく姿に、毎日元気をもらっています。
― 育休の意思を伝えたとき、周囲の反応や調整で工夫したことを教えてください
社内では「大変にはなると思いますが、なんとかします!応援しています!」という力強い言葉をもらい、背中を押されました。
クライアントにも育休で休むことを伝えたところ、想像以上にポジティブに受け止めていただき、「そうした取り組みができる会社は信頼できる」と言ってくださる方もいてより一層安心しました。
調整面では、プロジェクトごとに引き継ぎ担当を早めに決め、定例会議のファシリテーションを他メンバーへ委譲。契約書類や請求業務は育休中も隙間時間で自分が対応し、負荷分散とリスク管理のバランスを取るよう心がけました。
― 育休前に行った具体的な引き継ぎ・体制づくりがあれば教えてください
早めに動くことを徹底しました。実際に子どもは予定日より1か月早く生まれ、「準備しておいて本当によかった」と感じました。
意思決定の基準を文書化し、関係者への情報共有ルートを明確化。プロジェクト担当者が迷わず判断できる状態を意識しました。
― 育休中の連絡ルールなどはありましたか?実際どれくらい連絡が来ましたか?
「基本的には業務から離れるけれど、緊急時はSlackで連絡OK。ただしリアクションは遅れるかも」という温度感でチームに伝えていました。
実際に連絡があったのは2回ほどでしたね。いずれも“念のための確認”で、現場で対応できなかったというより、判断の裏取りに近いコミュニケーションでした。
― CafeGroupの「柔軟な働き方」を実感した瞬間はありますか?
子どもの体調不良や家庭の事情で、リモート勤務や時差勤務に切り替えたときです。制度が“ある”だけではなく、現場に“根づいている”。
この文化があるから、育児と仕事を安心して両立できていると実感しています。
― 経営層自ら育休を取ることは、長期ビジョンにどうつながりますか?
組織が成長するには、「特定の誰かがいないと回らない」状態から脱することが重要です。
情報と判断が適切に分散され、誰もが力を発揮できる体制なら、家庭の事情で休む日も、新しい挑戦に踏み出す日も、迷わず選べます。
安心して働ける環境は集中の土台となり、結果としてCafeGroupのクリエイティブを支える力になります。仕組みと文化を整えることが、長期ビジョンの実現に直結すると考えています。
― 育休に踏み切れない業界仲間へ、背中を押すメッセージを。
不安を覚えるのは、責任を持って仕事をしてきた証拠です。
計画的な引き継ぎがあれば、現場やチームは想像以上にしっかり回ります。むしろ主体性が芽生え、新しいリーダーが育つなど、チームにポジティブな変化が起きることを実感しました。
― 失敗しない育休取得のポイントを教えてください
まずは「早めの相談」。スケジュールの見通しを共有すると、周囲が動きやすくなります。
そして「信頼して任せる」。一緒に体制をつくることで、チームの連携と自立性が高まります。
育休は個人の選択であり、組織の成長機会でもあります。前向きに向き合えば、きっと良い循環が生まれます。
― これから育休を取る管理職・PM向けにアドバイスをお願いします。
以下の3つを心がけると良いと思います。
- 早めの相談と情報共有
育休の予定は、チーム内外にできるだけ早く共有することで、必要な調整がスムーズに進みます。 - 業務の“棚卸し”と引き継ぎ設計
自分の業務を整理し、どの仕事を誰に任せるかを明確にすることで、周囲も準備しやすくなります。 - 「任せる」前提での信頼関係づくり
単なる引き継ぎではなく、「任せる」という姿勢を提示することが大切。任された側も、より主体的に動きやすくなります。
編集後記
育児と仕事、どちらかをあきらめないために必要なのは、個人の頑張りだけではなく、仕組みと文化。
武田さんの育休は、その“当たり前”を現場に実装するプロジェクトでもありました。
子育て真っ最中の方も、これからの方も。
「抜けても回る組織」を一緒に育てていきましょう。