【インタビュー】メキシコで働く=生きていくこととは?拠点責任者に直撃!
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こんにちは!プレステージ・インターナショナル グループ海外統括の広瀬です。
当社は世界18ヵ国30拠点のグローバルネットワークを有しています(2025年4月時点)。今回はその中の1つ、メキシコ現地法人(PRESTIGE INTERNACIONAL MÉXICO LTDA)拠点責任者、根本さんへのインタビューをお届けします。
メキシコ赴任前、東京本社でお話をさせていただきました。話題がとても豊かで、ラテンアメリカ的!? な明るくポップな会話を楽しんだと同時に、医療通訳士の資格取得など、地道で盤石な意思を感じた時間でもありました。当社の働く環境や、そこで働く従業員の熱いパッションを、少しでもイメージいただけると嬉しいです。
話を聞いた人:根本 亮 (ネモト リョウ)
中途入社: 2025年6月1日入社
経歴:足掛け20年、社会福祉分野でキャリア形成。 並行し、ボランティアで医療通訳として従事。
趣味:旅、登山、スキューバダイビング
好きなこと:寝ること、身体を動かすこと、ご飯を作ること(単身生活のプロです笑)
好きな言葉:CARPE DIEM (今この瞬間を楽しめ的なラテン語です)
※当社社名株式会社プレステージ・インターナショナルは「PI」と略称にて記載いたします。
※海外グループ会社についてくわしくは→こちら
業務について
ーー 担当業務について教えてください
メキシコの拠点責任者として、メキシコ国内に設置しているジャパニーズヘルプデスク・24時間日本語受付サービスやキャッシュレス・メディカルサービス等運用や、統括管理を担当します。創業者の玉上社長が海外生活で経験した「困った」ことをきっかけに、スタートした当社のビジネス。メキシコ国内にある4箇所の事業所(Mexco City・Aguascalientes・Irapuato・Leon)においても、日本語で、日本人マインドで気遣い、相談していただけるサービスを提供させていただけるよう尽力してまいります。
ーー仕事において、やりがいを感じることはありますか?
関わってくださる方皆さんが笑顔でいられるような存在になれればと思います。どんなに小さいと思えることでも「お役に立った」と実感できる瞬間にいつもパワーをもらいます。For you,For them, For usを意識して仕事をしていきたいですね。
ーーメキシコ拠点責任者として実現したいことは何ですか?
まずはメキシコチームをさらに盛り上げていきたいです。皆、社歴は私より先輩ですので、皆の知恵と力を借りつつまとめていければと思っています。さらに、メキシコを含めラテンアメリカ全体を見渡しながら、アンテナを高くしてさらなる発展のために、ビジネスチャンスをモノにしていくのが目標です。
そうしてユーザー、クライアント、提携病院、従業員皆が幸せになれるようしくみを作り、メキシコでの業務を安定させることが、私の役割であると考えています。
ーーメキシコ市場について教えてください
現在メキシコには740を超える日系企業が進出しており、その6割強が自動車産業と言われています(参照先:帝国データバンク「メキシコに進出する日本企業」 (2025年3月)。その他商社や金融、建設や物流といった他業界が後に続いており、年間約100社の企業が進出しているようです。
在住日本人は現在10,000人ほど。(参照先:外務省「海外在留邦人数調査統計」2023年10月)。前年比では、1.1%の微増です。毎年少しづつ増えているというイメージですね、伴って日本人の求人も増加しています。元来、政治・経済・地理的に米国とのつながりが強く、米国国内の状況が良くも悪くもメキシコ社会に影響を及ぼしてきたと言えると思います。今後もこの力関係はあまり変わらないのではないかと思います。経済成長率も米国の動きに比例するところもありますが、ビジネスマーケットとしてはとても魅力のある国だと思います。
ーーメキシコで働く面白さなどあれば教えてください
海外でのお仕事全体に共通するかもしれませんが、日本を俯瞰して眺めることのできる環境だと思います。これまでの「常識」や「普通」を見つめなおすことができます。特にメキシコをはじめとするラテンアメリカは日本ともアジアともヨーロッパともアフリカともまったく違う価値観を持っています。そんな環境で、日本人らしさ、日本的価値観、「おもてなし」を体現しながらメキシコ社会にも貢献していくプロセスはとてもやりがいとわくわくにあふれていると思います。
ーーPIグループを知らない人に一言で説明するとしたら、どんな会社だと説明しますか?
「ひたすらお困りごとを解決するオモテナシ職人」だと言います。
世界には82億人が生活しています。ということは82億通りの「お困りごと」が存在しているわけです。そのできる限りすべてに寄り添い、ともに考え、一緒に解決できるグローバル規模の仲間たちと働けるのは、一生の財産になると思います。様々なチャレンジをし続けていきたいです。
For you,For them, For us
ポルトガル語・スペイン語について
ーーポルトガル語・スペイン語に興味を持ったきっかけは?
元々ラテンアメリカの文化・風土・言語などに興味がありました。10代の頃からスペイン語・ポルトガル語を学んできました。➡長い割には上達しませんでした・・・
ーーポルトガル語・スペイン語や文化についてどのように学んでこられたのですか?
正直、独学です。在日ペルー人やブラジル人など友人が多くおり、彼らとの交流を通してラテンアメリカを知るようになりました。実は、「冠詞マニア」です。。。詳しくは別途お尋ねください。(笑)
ーー医療通訳士について教えて
日本に住んでいるラテンアメリカ人が日本の医療機関を受診する際に同行・もしくは遠隔で通訳業務を担当しました。医療者が日本語、患者が外国語になりますので、当社で提供している日本語サービス通訳とはある意味逆になります。
日本ではまだまだ医療通訳者が職業として認められておらず、ボランティアベースでの稼働になっているのが実情です。職業倫理など医療通訳基準はある程度整備されていますが、社会的地位は低いままです。その点PIグループでは各拠点できちんとプロフェッショナルとして採用され、活躍できる環境があることに感動しています。
ーー医療通訳を学ぼうとしたきっかけは?
専門性のある分野に挑戦したいと思ったのがきっかけです。当時住んでいた群馬県で講習を受け認定を受けました。その後研鑽を積み、全国規模の検定試験を受け、1級を取得しました。
依頼が入ると、できる限りの事前情報を集め、疾病や症状、治療について学習し、単語帳を作り現場に臨んでいました。一般内科、呼吸器科、循環器科、小児科、神経内科、精神科など様々な経験をしてきました。実際の稼働だけではなく、通訳者仲間で大学病院の医師などを巻き込んで、総勢8言語の通訳者たちと月1~2回の勉強会を企画・運営したことも懐かしいです。
ーー当社の外国籍人材採用や海外文化の理解力についてどう感じますか?
様々なバックグラウンドを持っている方が世界中で採用され、互いにリスペクトする環境にあると思います。国籍・人種・肌の色ではなく、きちんと「人」として向き合える土壌が熟しているのではないでしょうか。いわゆる「多文化共生」を変に意識するのではなく、自然にありのままにそれぞれがある、そんな雰囲気を感じています。
多様な仲間たちがこれからも創造的な活動を通し、常にフレッシュでいられる環境を整え続けてほしいです。その一翼を担ってお手伝い出来たら本望です。
奥多摩でラフティング
キャリアについて
ーー入社のきっかけは何でしたか?
前職に就きながら特に転職は考えていませんでしたが、以前に登録していたエージェントから「オススメ」されたことでした。「メキシコ」「医療」「運営・管理」というキーワードにやられました。これまで別の分野でのキャリアを活かせるのではないかと強く思い、アピールしました。
ーー入社後、苦労したことはありますか?
入社当初の業務理解には苦戦しました。業務内容が多岐にわたり、ヘルスケアプログラムや海外日本語サービスで提供するサービス内容、保険の約款の理解など毎日が受験勉強のようでした。おひとりおひとりのお困りごとがそれぞれであるため、それだけのプログラムやサービスが必要不可欠であるのだということを、しっかり3カ月間集中して学ぶ時間を与えていただいたことに、本当に感謝しています。
ーー日本での研修について教えてください
3カ月の研修期間に、集中してビジネスのしくみについて学ぶ時間をいただきました。秋田県(秋田BPOメインキャンパス・秋田BPOにかほキャンパス)や山形県(山形BPOパーク)のBPO拠点でたくさんの仲間ができ、彼らがどのような業務に携わっているのか、実際に目にできたことは大変素晴らしい経験でした。
例えば、患者様が罹患し病院で受診され、外国語での診断書を渡されて、何が書いてあるか分からない薬を処方されます。まずそこでの言葉のお困りごと、ご不安ごとを解決できる、24時間日本語対応のコンタクトセンターが当社にはあります。また、患者様には、高額と言われる海外での受診料をキャッシュレスで受診しただいた裏側では、査定され、損害/健康保険に保険請求され、給付されるまでの長く複雑厄介な部分を当社BPO等の従業員が対応させていただいています。お客様のお困りごとを、経験・知識豊かな従業員がそれぞれの役割をこなす様子は、とてもダイナミックで、且つ精密で、「神は細部に宿る」のだと、感動したほどです。
研修でお世話になった秋田BPOにかほキャンパスのみなさん
働く環境について
ーー 働く環境や雰囲気について教えてください
メキシコオフィスのあるクアウテモクは、メキシコシティの文化的・商業的中心部と言えます。ソカロ広場やテンプロ・マヨールといった有名な観光地も同じ地区にあります。浅草と新宿が一緒になったような街、といえばイメージが湧くでしょうか。そんな街の一角にそびえ立つタワーの23階にオフィスがあります。見晴らしは最高です!!
ーー日本とメキシコの環境の違いは何でしょう?
日本もメキシコもそれぞれ多様ですので、一概には言えませんが、感じたのは「明るい挨拶」でしょうか。道ですれ違ったり、お店に入ったり、とにかくどんな場面でも人と人が明るく「¡Hola!」と言い合うのは素敵だなと思いました。ザ・ラテンという日本の皆様がイメージなさるまんまを、メキシコ人は地でやっている、そんな感じです。※もちろん大変もの静かなメキシコ人もいます(笑)
ーー働く仲間について教えてください
メキシコのチームメンバーと実際に対面で会ったのはごく最近ですが、日本にいたときからオンライン等でやり取りがあり、チームワークの良さに驚いたことがありました。誰かが困っていたら、すぐにサポートし合う、そんな共感性・協働性の高い仲間です。また、皆一生懸命ということです。「仕事」はもちろんですが、「生きる」ことをとにかく楽しんでいる、そんな仲間たちだと思います。
ーーメキシコのおすすめなどあれば教えてください
タコスとテキーラは鉄板ですが、家庭やお店や品種によって全く味が違うと聞きます。是非ご賞味ください!!時折うちのスタッフがXでつぶやきます。是非フォローしてください!!https://x.com/JHD_mexico
ーーメキシコ拠点の特徴・課題はありますか?
メキシコ国内に4つもの拠点があり、それぞれ1~3名で対応しています。いつも一緒に同じ場所にいるわけではないので、これまで以上に互いにコミュニケーションをとること、理解しあうこと、支えあうこと、励ましあうことを意識していきたいと思っています。さらに素晴らしいチームに、私たちはなります!!(笑)
ーーどんな人材を求めていますか?
様々な場面で「黒子」となれる方とご一緒したいと考えています。目立たなくても、主役ではなくても自分の役割をみんなのためにきちんと果たせる、そしてそのプロセスを楽しめる、そんな方であれば、是非一緒に活躍していただきたいです。加えて、明るく前向きでポジティブな方はメキシコ(ラテンアメリカ)向きだと思います。
シティオフィスからの眺め
ーー今後の目標について教えてください
個人的には、まずカリブ海を潜ってみたいです!
【短期】メキシコチームの皆ともっと深く知り合うこと、各クライアントに名前と顔を憶えてもらうこと
です。
【中長期】ブラジル現法社長の堀リディアさんのように千里眼と天使の羽のようなものすごく軽いフットワークを持ったマネージャーになることです。
メキシコ移住後は、メキシコを中心に、さらにラテンアメリカへの理解を深めていきたいです。国内や周辺国を旅して遺跡に触れたり、自然を愛でたり、いろいろな人と知り合って見聞を広めたりしつつ、日本の皆様にもメキシコやラテンアメリカを身近に感じていただけるようなスキームを作れたらいいなと思います。
スペイン語をよりブラッシュアップし、そしてメキシコ社会にしっかり根を下ろし、ここが「地元です」といえるほどの基盤を作りたいです!!!
ーー最後に、中途転職を考えている方へ一言!
生きることと働くことはイコールだと考えています。どのように働くかは、どのように生きていくかということ。その中でキーワードは「わくわく」ではないでしょうか。いくつになっても人生の可能性は無限大です。わくわくしたくなったらいつでもご連絡ください(笑)
ベトナムの街角で
インタビューを終えても、「生きることと働くことはイコール」という強烈なパンチラインが幾度となく、数日間頭に浮かんでは消えと繰り返していました。メキシコで生き、働き、わくわくすることを選択された、亮さんの熱意と、心に秘めた静かで固い決心は、限りなくポジティブなものでした。迷いなくわくわくを選ばれた「強い覚悟」とはこういうものなのだと感じました。わくわくを選択するには大変な勇気がいります。それを後押しする環境を引き寄せる運、徳も必要です。あなたのそばには、そんな環境がありますか?
根本さんと一緒に働いてみたい方がいらしたら、是非お声かけください!カジュアル面談を設定させていただきます。
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