──派遣会社でソリューション開発を行うことの魅力を教えて下さい。
派遣会社はさまざまな業界に対して中立的な立場にあります。その強みを活かして、さまざまな産業分野のノウハウやナレッジ、テクノロジーを組み合わせて新しい価値を創造できるところに、大きな面白さと喜びを感じられると思います。そうした価値を共有できる人と一緒に働きたいと考えています。
例えば、当社が開発している「重機でGo」というスマホ・VRアプリがあります。これは、建設会社のある社長さんの発案で生まれたものです。建設現場における深刻な人手不足を目の当たりにした私たちが、重機オペレーターの育成に役立てたいと考えて推進しています。今後、若い世代や外国籍労働者の受け入れが進むと、就業者の属性がより多様化し、ハイコンテキストな職業文化も変わっていくと考えています。これまでの「見て覚えろ」といった業界慣習では対応が難しくなるでしょう。重機の操縦は言葉だけでは伝えにくい部分も多いですが、VRを使ったシミュレータであれば、より直感的に訓練が可能です。
「重機でGo」は、建設×IT×人材育成×ゲーミフィケーションといった鍵となる要素を掛け合わせることで、プロダクトの性格を差別化しています。こうした幾つかの産業や技術領域を横断する組み合わせは、業界中立的なアウトソーシング会社であるからこそ手がけることができたと思います。先ほど述べたように、ゲーム業界で活躍している方々とも連携し、その知見を吸収しつつ進めています。
ゲームの業界で培われた様々なテクノロジーは、産業利用の価値という視座で見れば、複雑な文脈や情景を直感的に咀嚼出来るようにするための、高度な表現技術の塊だと思います。就業者が多様なバックグラウンドを持つ中で、建設業界で培われてきた安全管理や施工技術を伝えていくためのハードルは高まりますが、これを突破するために、高度な表現技術とゲーミング技術の組み合わせを考えています。ゆくゆくは、e-sports という観点での機能開発を進め、組織活性化のソリューションとしての活かし方を模索していきます。ここまで到達できると、私たちがこのような製品を開発してきた意義を明らかにできる、と考えています。
──トライアローで働く際に求める人物像について教えてください。
私たちは、やり切ることを大切にしている人と一緒に働きたいと考えています。どんなに優れたアイデアであっても、形にしなければ意味がない。あるいはアイデアそれ自体は、意外と多くの人がたどり着いていたりします。むしろ、平凡なアイデアであっても、それを突き詰めて地道に前進させることで、製品やサービスは育つことが多いと思います。本当の勝負は、「実際にやってみて分かったこと」から始まります。
サービス開発の現場には劇的なシーンというものはほとんどなく、目標に向けて地道に努力を重ねることが重要です。エンジニアとしてのキャリアを築くためには、広大な裾野にも似た技能や見識を習得する必要があり、自己投資が欠かせません。しかし、その努力を続けるためにも、普遍的で魅力的なゴールが必要であり、それは経営側が示すべきものだと考えています。つまり、自社内部でのみ通用する仕事ではなく、産業や社会に通底するようなテーマを事業目的として取り組むことで、「履歴書のハイライトとなる経験」を提供することだと思います。
私たちは、普遍性のある顧客価値を追求することで、人も組織も磨かれ、そのスキルも普遍性を備えていくと信じています。事業を通じて、あなた自身が将来にわたって役立つ様な普遍的な能力を獲得することを支援して参ります。