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長年放置されてきた属人化の構造。
標準化しにくいと言われ続けた建設業界に、あえて「構造の整理」というアプローチで挑むゴーレム。
その裏には、現場の課題を理解する技術と、産業全体を俯瞰して考える経営視点の両方が組み合わさっている。
今回はゴーレム代表・野村大輔氏に、ゴーレムの強みや独自性、他にはない価値についてインタビューをしました。
目次
まだ誰も整理していない構造にこそ、挑戦する意味がある
経験知を構造化することが、最大の参入障壁になる
スーパーゼネコンとも議論できる「5%のプレイヤー」になる
技術開発も「先にプロセスを整理してから」進める
「構造を整理すれば、産業はもっと回せるようになる」
まだ誰も整理していない構造にこそ、挑戦する意味がある
――ゴーレムの強みはどこにあると考えていますか?
野村:
今の建設業界は、工程ごとに分断されていて、設計・発注・施工・維持管理まで全部バラバラに管理されています。
この「つながっていない構造」を、現場の専門家の頭の中も含めてデータとして整理し直していこうとしているのが僕たちのアプローチです。
簡単に標準化できる産業だったら、既に誰かが手をつけています。
でも建設業は「現場ごとに条件が違う」「工程が属人化している」からこそ整理が難しく、ここまで放置されてきた部分が大きい。そこに手を入れていくのが、ゴーレムの挑戦です。
経験知を構造化することが、最大の参入障壁になる
――競合があまりいない理由はどこにあるのでしょうか?
野村:
「なぜこういう設計になったのか」「なぜこういう順番で工程を組んだのか」という設計や施工の背景情報って、現場の暗黙知として残りがちなんです。
だからこそ、新しく参入しようとしたときに「まず現場を深く理解しないといけない」という大きな壁が立ちはだかる。
一方で僕たちは、現場出身の方々と一緒に検証しながら、ゼロから構造を整理してきました。
技術だけでもなく、経営だけでもなく、現場の実態も含めて全体を整理してきた経験そのものが、一番大きな参入障壁になっていると感じています。
スーパーゼネコンとも議論できる「5%のプレイヤー」になる
――大手企業とも連携が進んでいますね
野村:
清水建設さんや大林組さんといったスーパーゼネコンともプロジェクトを進めていますが、こういう産業構造の話を真正面から議論できる人は、社内でも実はごくわずかなんです。
感覚的には、ゼネコンの中でもこうした全体整理の重要性を本当に腹落ちして話せるのは5%くらい。
だからこそ、全体を整理して動かしていくプレイヤーがこれまで存在してこなかった。
僕たちはその「5%の領域」に踏み込んで、構造そのものを設計し直しています。
技術開発も「先にプロセスを整理してから」進める
――開発の進め方にも特徴がありますか?
野村:
多くのSaaS開発は「まず機能を作る」からスタートしますけど、僕たちは「まず構造を整理する」ところから始めています。
工程の中にどんな情報が流れていて、誰がどんな意思決定をしているのかを徹底的に洗い出す。その上で、必要な機能を順に載せていく形です。
産業構造自体がまだ標準化されていないからこそ、プロダクト開発の順序もかなり異なっていると思います。
だからこそ、全体最適を実現できるプロダクトにできているという手応えは強いです。
「構造を整理すれば、産業はもっと回せるようになる」
――最後に、ゴーレムの提供価値を一言でまとめると?
野村:
構造を整理することが、産業全体のボトルネックを外すカギになる。
経験者にしかできなかったことを、仕組みとして誰でも扱える形にしていく。
そうすることで、人が減っていく中でも持続可能に産業を回せる仕組みを作りたい。
これが、僕たちが今取り組んでいることの一番大きな価値だと思っています。
構造を整理することで、産業全体のボトルネックを外し、持続可能な仕組みをつくる──。 ゴーレムの挑戦は、まさに今、その実現に向けて進んでいます。
今後も、事業の進化やプロダクト開発の舞台裏、メンバーの想いなど、さまざまな角度からゴーレムのリアルを発信していきます。ぜひ引き続きご注目ください!