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今回は、SORABITO 創業者の青木さんにインタビューしました!建設・モノづくりが大好きな幼少期のことから、SORABITO創業にいたるまて語っていただきました。
【プロフィール】青木 隆幸(あおき たかゆき)
愛知県の建設会社の長男として生まれ、幼少の頃より建機が身近にある環境で育つ。東日本大震災をきっかけに起業を決意し、建機流通事業を展開後、2014年に「世界中の明日をつくる」をミッションとしたSORABITO株式会社を創業。国内最大級のスタートアップピッチコンテストIVS Fall 2016優勝。
目次
どのような子供時代・学生時代を過ごしてきましたか?
ー幼少期からの事業家精神と多様な経験
ー建設・モノづくりが大好き
ー事業の楽しさをリアルに実感する
ー「経営」を学びに大学院へ
SORABITO誕生
ー今困っている人たちのために、何ができるのか
ー今のSORABITOのベースとなる事業のきっかけ
ー事業の中心にあるのは「困っている人を助けたい」という想い
建設業界の未来のため
ーレンタルを通じて建設業界への恩返しを
ーレンタル2.0 を目指して
SORABITOのメンバーへの想い
ー小さな一歩でも、踏み出すことを称賛したい
どのような子供時代・学生時代を過ごしてきましたか?
ー幼少期からの事業家精神と多様な経験
私の実家はずっと昔から地元にあるような家系なのですが、建設業を初め不動産、農業、環境事業、小売業、海外での庭園造り等色んなことをやっています。
小さいころから、様々な事業に挑戦する父親の姿を見ていて、自分も物心ついた時から、何かしら自分で事業をやってみるということに関心が向いていました。
その影響もあって、学生時代は小さいノートを常に持ち歩いていて、そこに事業のアイデアとか、自分が得た発見とか、経済・経営の知識をメモしていました。
今も残っているので、見返してみると恥ずかしくなるような内容もありますね。笑
ー建設・モノづくりが大好き
あと、昔からモノづくりや建設が大好きでした!
モノづくりが好きなのは、小学2年の時に、自作の工作が地元の博物館に展示された経験から、自分の工夫したことが面白いねと認めてもらったことがきっかけの一つとしてあります。
建設もずっと好きで、父の仕事の関係で携わっていた中部国際空港の現場に、夏休み期間中お手伝いさせてもらっていました。とはいえ、10代で免許も無いので、土とか樹木、ブロック、生コンを運んだりだったんですけど、それでも大きな建設プロジェクトに携われているっていうので嬉しくて夢中でやっていました。今でも自分たちがここを作ったんだよっていうのが言えるのって嬉しいですよね。
小学生のころから、チャンスをいただいて様々な現場でお手伝いさせてもらうことがありました。道路維持管理、地元のお寺や邸宅の日本庭園の管理、日の出前からの現場作業、炎天下の中で熊手一本での集草作業、大木の伐採のサポート、台風の中での深夜対応、とあるお城の堀の清掃、機械の修理・整備サポートなど数えきれないほどの貴重な経験することができました。
当時から様々な建設機械・重機を動かしてガンガン工事していく様子はかっこよく見えましたし、休憩時間に職人さんと話すことも学びが得られて楽しかったですね!現場作業の経験を通じて、様々な人と話す機会は自分にとってとても刺激がありました。
ー事業の楽しさをリアルに実感する
父親が様々な事業に挑戦している姿がすごく影響していて、自分も事業をしていくことにずっと関心がありました。
私が19歳の時、地元で民間の新しいリサイクルプラントを作るという話が出ていました。地域にとっても大切な事業でしたので、民間の何社かが手を挙げて一緒に取り組む中で、父の会社も参加を決めました。そこに自分も運良く参加できることになり、産業廃棄物に関する資格を取りに行き、事業に携わらせてもらいました。
実際に事業に入っていったことで、事業が成り立っていく過程って面白なと、改めて思いましたし、上手くいくこと、いかないことがある中で、信念を持って前に前にと取り組むことの大切さを学びました。
ー「経営」を学びに大学院へ
リサイクル事業の利益が順調に出るようになってきた頃、身近で事業家として活躍していた父を見ていて、自分も経営を勉強したいと思うようになり大学院進学を決めました。
私の通っていた大学院には起業家やコンサルタント、大手企業の役職のある方等も同級生にいて、ちょっとした起業ブームがあったんですよね。周りのやっていた事業に刺激を受けて、自分も色々試してみたんです!これまでのアイデアメモとかからも引っ張って来て。でも中々うまくいかなくって、本当にトライアンドエラーの繰り返しでした…!
そうやって色々と試行錯誤していくなかで、やっぱり自分の好きなことから事業を創っていった方が面白くなるんじゃないかな・・!というのが数年後SORABITO創業に繋がる発想だったりします。
SORABITO誕生
ー今困っている人たちのために、何ができるのか
当時は中山さん(現取締役本部長)ともう1人と父も含めて、起業に向けて準備をしていました。ですが、いよいよ本格始動!というタイミング、東京での経営会議の最中、東日本大震災が起こったんです。1人の実家の工場が被災してしまい、また周りにいた人たちも大きな影響を受ける中で、起業よりも今目の前で困っている人のためにできることは何だろうと考えることが最優先でした。起業準備は一旦ストップして、実家のある愛知に戻り復興に貢献できることが何かないか試行錯誤していました。
そんな中で、被災地で建設機械が不足していることを知って、実家にあった資材や機材、トラック等を寄付しました。まだまだしばらく試行錯誤は続くのですが、ひょんなことがきっかけで、大量に建設機械・重機を仕入れられることになり、そこからコマツのOBの方と一緒に、仕入れた機械を整備して東北を含め全国で必要としている方々に持っていったり、インターネットを使って買取・販売させてもらったりということを2011年以降から始めていきました。
ー今のSORABITOのベースとなる事業のきっかけ
そこから2013年にかけては、建設機械・重機の買取、整備、販売、物流を中心にやっていきました。
買取や販売の際は、自分で機械を整備して東北や九州に4トンロングのトラックに乗せて、建機を運んだりしましたね。お客さまに直接お会いし、機械を提供したときに立ち話しすることで、なぜこの機械を求めていたのか?などの背景を知ることができ、課題の発見になりました。それを直接聞きたくて、できる限り自分で現場に行っていました。この考えは今でも大事にしています。
その当時、建機売買事業と並行しながらIT関連の事業もやっていたんですよね。
当時は事業企画1000本ノックや2週間で1サービスをクイックローンチしてみるなど昼は事業運営とITサービス開発。夜〜朝にかけて愛知から東北への重機輸送など、無我夢中で寝る間も惜しんで色んなことを同時にやっていた時代でした。
そんな中で、色んなご縁が重なって、建機レンタル会社のキナンさんから、ITツールの活用や業務上のお困りごとの相談をいただくことがあり、自分たちでITツールの活用支援と業務課題解決をサポートさせてもらいました。このキナンさんからの業務課題解決のご提案を機に、ITを活用した建機レンタル業務に特化したサービスを立ち上げていこうと思って、本格的な事業の形にしていきました。
その頃に交流させていただいていた、建機レンタル会社、建設会社(他にも農業や物流、印刷関係など建設機械・重機を必要とするユーザー)、中古建機売買会社、建機メーカーの人たちと話す中で、建設機械・重機を含めた「はたらく機械」は世の中を明るくすることができ、大きな可能性があると感じていました。
また実家でも数十台の建設機械・重機を保有しながら、同時にレンタルをして現場の生産性を上げており、建設機械・重機の活用方法を遠方から同業者が勉強に来ていた様子を間近で見ており、身近にも建設機械・重機の可能性を学び、検証する場所があったのも大きな原動力になりました。
こういった想いを胸に、この業界で自分ができることをトコトン追求しよう!とSORABITOを創業しました。
ー事業の中心にあるのは「困っている人を助けたい」という想い
創業初期から目の前の困っている人の課題解決をするという視点で事業開発をしています。
最初は、ご相談をいただいた建機レンタル会社さんの中古売却業務に伴う悩みをお聞きし、それを解決するためにインターネット×建機売買というアプローチでサービス開発に挑戦しました。
建機レンタル業にとって、建設機械のレンタル収益だけでなく、中古売価の収益も投資対効果を出すための大事な収益です。
昔の中古売却のやり方は、身近のバイヤーに販売するか、自ら日本に数ヶ所しかない遠方にあるオークション会場に持ち込む方法が主流でした。
身近なバイヤーに販売すれば中古マージンの分だけ安くなりますし、複数社に対して大量の売却機械の値付け交渉をするのは大変です。また、直接建機をオークション会場に持っていくことは大きな輸送費用がかかり、もし売れ残った場合に持ち帰るのが大変です。
そこで、建機レンタル業界のスタイルに合った形で、全国に点在する拠点から建設機械・重機を移動させずにマーケット及びオークションに出品して売買できる仕組み(ALLSTOCKER)を開発・展開しました。(2022年に事業譲渡しましたが、今でもシステム面をサポートしています。)
この事業を通じて全国の建機レンタル会社に訪問する中で、現場から経営層まで多くの方々と話をすることができました。何度も足を運ぶ中で、信頼関係を構築することができ、ノウハウの結晶とも言える建機レンタル業務の中核部分を改善するサービスを開発していくことに繋がりました。
開発においては、多くの建機レンタル会社、日々レンタルを利用しているゼネコン・建設会社にヒアリング、仮設検証を実施させていただいて、i-Rentalシリーズのサービスが生まれました。
i-Rentalがきっかけで建設業界からお声かがかかり、建設業界向けにGENBAx点検をサービス提供する際も、2023年には全国47都道府県に訪問を実施し、建設会社の皆さまから直接課題をお聞きしたことが今の事業状況に繋がっています。
今展開しているサービス(i-RentalシリーズやGENBAx点検、建設スマートカード等)は全て、お会いした皆さまの現状の課題解決と未来に寄り添っていった結果として生まれているサービスだと思っています。
その瞬間だけ一時的に寄り添うのではなく、価値観を共有し、長い時間を顧客と一緒に歩む覚悟で、常に誠実に取り組むことで、顧客の描く未来にも関わらせていただける信頼関係に繋がっていると思います。
人に寄り添い、何事にも誠実に取り組むことは自分にとって大事なことです。そういう気持ちが強い人がSORABITOに集まってきてくれていると感じています。
建設業界の未来のため
ーレンタルを通じて建設業界への恩返しを
私自身小さい頃から、建設現場や建設機械・重機が身近な環境で育っていて、自分の原点でもあるんですよね。だから建設業界・建機レンタル業界に対してしっかり貢献していきたいという想いがずっとあります。業界の高齢化や人手不足、インフラ維持の課題を目の当たりすることも多々あります。これらを解決する鍵は”はたらく機械”、そして”レンタル業界”にあると信じています。
国交省が推進しているi-Construction(現在はi-Construction 2.0)という考えの中で、生産性向上をするためには、はたらく機械の開発や活用最大化が重要で、それにはレンタルのいつでも、誰でも、気軽に利用できる仕組みが大きな貢献をしていくと考えます。i-Constructionが描いている未来に向かって私たちも貢献していきます。
ーレンタル2.0 を目指して
近年、生産年齢人口の減少、災害の激甚化・頻発化、道路橋などの社会資本の老朽化などに対応するために、生産性向上を目的とした機械が多く生まれていますが、それらを所有、整備・点検し、必要な時に必要な場所に届ける役割は、建機レンタル業界が持つことになります。
そのため、建機レンタル業界が建設業界を含む社会全体に、これまでよりも大きく影響し、貢献していくことが必要になると思います。
全ての点と点は繋がっています。私たちがこれまで手掛けてきた世界中のバイヤーと直接取引できるオークション・マーケット、中古建設機械・重機査定の基準作成と相場算出、AIによる建機の資産価値予測、建機レンタルの注文・点検・受発注・管理のDX、建設現場の点検DX、建設業界に関わるすべての人が手にすることができるクレジットカード(建設スマートカード)、ホームセンターなどとタイアップした全国の遊休スポット活用による新たなレンタルモデルなど。
建機レンタル業界の歴史は50年。業界では資格制度などの取り組みやシステムやITツールの活用により基盤が整いました。その成果により、次の50年に向けて更なる進化が可能な状態になっています。i-Construction2.0ではないですけど、「レンタル2.0」という形としてアップデートしていく業界の流れとその可能性を感じています。レンタルという仕組みをもっと世の中に貢献できる形にすることができるのではないかと、多くの業界内外の皆さまと議論を繰り返しています。嬉しいことにそういう未来を私たちに期待してくださっている方々も多くいらっしゃいます。
レンタル2.0を実現するためには、ただのシステム構築に留まることなく、建機レンタル業界、建設業界、建機メーカー、そして地域で取り組む多くの方々と「共創」し、未来をつくっていくということが必要と考えています。このハードルは決して低くはないけれど、10年以上建機レンタル業界をIT面からご支援してきたSORABITOとしていち早くそのスタートを切っています。
未来のために変革と共創のリード役とならなければならないと思っています!
SORABITOのメンバーへの想い
ー小さな一歩でも、踏み出すことを称賛したい
一人ひとりが主役であって欲しいという想いがあります。そして、会社は皆の想いや強み・持ち味が活きる場所にしたいと思っています。
私自身昔から挑戦して、失敗と成功を繰り返しながら成長してきたので、SORABITOのメンバー一人ひとりの挑戦を心から応援しています。どんなに小さな一歩であっても、踏み出すことに意味があると思っていて、その一歩を踏み出すことをサポートしていきたいと思っています。
皆それぞれの持ち味や強み、そして情熱があって、SORABITOにJoinしていると思うので、業務を進めていく中で上下とかは気にせずフラットでいて欲しいなと思っています。それぞれの強みを活かし、皆で成功を目指して協力し合う。
皆で成長していく「仲間」という意識を持って、これから先の未来を創造していきたいですね!
ー青木さんありがとうございました!
SORABITOは更なる成長に向けて、一緒に伴走してくれる仲間を募集しています。
私たちと一緒にレンタル2.0を実現しませんか?
少しでも興味を持っていただけた方は、是非カジュアル面談からお待ちしております。