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【創業ストーリー | 燈革命の第一話】Co-Founder/AI SaaS 事業部長 石川斉彬

はじめに

みなさんこんにちは。燈(あかり)株式会社の共同創業者で現在(2022年11月)AI SaaS事業部長を務めております、石川斉彬(なりあき)と申します。燈は2021年2月創業の東京大学/松尾研究室発のAIスタートアップです。アカデミアで培ったAIを中心とする最先端技術を武器に産業のDXを進めています。具体的には企業のDXパートナーとして協業を行うDXソリューション事業とAI SaaS プロダクトの展開を行うAI SaaS事業の二つの事業を展開しています。

創業から1年半で従業員は50人にまで拡大し、CEOの野呂は「Forbes Japan 30 Under 30 2022」を受賞するなど、超急速に成長を続けている会社です。この記事では燈の創業ストーリーを私目線で語っていきます。ぜひ最後までお読みください。

私の生い立ち

私は小さい頃から好奇心旺盛で、アグレッシブに色んなことに挑戦して、熱中して取り組むことが好きでした。水泳、ゴルフ、サッカー、ボウリング、ピアノ、受験勉強など色んなことに全力で取り組んでいました。幼稚園の年中から中学卒業まではサッカーをメインでやっていて、中学受験と東大受験もなんだかんだ楽しく、熱中して取り組んでいました。高校生から大学1年まではバンド活動に全力を注いでいました。自分はボーカルと作詞作曲を担当しており、自分達の主催したライブでキャパ200人のライブハウスを埋めたり、自分達の曲の入ったCDが全国のGEOに並ぶなど、精力的に大きなステージを夢見て活動していました。しかし現実はそう甘くなく、思うように伸びずに大学1年生の時にバンドは解散しました。この頃はこの先の人生で何かに挑戦したり熱中したりすることってできるのかなと、結構人生について悩んでいました。

CEO野呂との出会い

私の人生を大きく変えるきっかけになったのが、燈CEO野呂侑希との出会いです。

野呂とは東京大学1年時のクラスが一緒で出会いました。お互いサッカーをやっていたことから当たり障りのないサッカーの話で最初は仲良くなっていき、入学式で会場の武道館の裏側を一緒に探検するなどしているうちに、入学から1ヶ月程度経つ頃には完全に意気投合し、常に一緒に大学生活を送るようになっていました。大学では受講する講義をほぼ同じものに揃えて一緒に受講し、休み時間や授業後には一緒に渋谷で遊び、帰宅後も一緒に電話を繋いでゲームをするなどしておりました。クラスメイトからはあの二人付き合っているんじゃないかと裏で言われているほどでした。

そんな野呂は中学生の頃から起業家を志望しているスタートアップオタクで、常にスタートアップの魅力をマンツーマンで指導されていました。そして本人も高校生の頃からyahooのハッカソンに出場して賞を受賞したり、大学1年時には既にベンチャーでインターンをしていたり、さらには入学から半年経って大学を休学し創業間近のスタートアップに住み込みでフルコミットし、その後人材系の会社を創業するなど熱心にビジネスに打ち込んでいました。そんな野呂を見てなんだかすごく楽しそうだなと思っていました。

私は前述の通り当時人生についてすごく悩んでいる時期でした。昔からサッカー、東大受験、バンドなど、何かに熱中して取り組むことが好きでしたが、バンドを解散してこの先の人生では何かに熱中することができるのかなと思っていたのです。そんな私の目にはスタートアップに熱中して全力で日々を駆け抜けている野呂の姿はとても輝いて映っていました。そして私も起業の世界ならば一生をかけて魂を燃やしてワクワクした日々を過ごせるのではないかと思い、真剣に興味を持ち始めました。

いざスタートアップの世界へ

ここから私は実際にスタートアップの世界へ飛び込んで見ようと色んなことをします。

スタートアップ企業の情報を動画や本などで収集してみたり、まずは見よう見まねでクラスメイトに声をかけて学習塾を立ち上げてみたり、アパレル通販サイトを開設してtiktokで集客しようとしてみたりします。これは本当におままごとのようなもので収益もほぼ出ずにすぐに辞めました。そこからちゃんと会社で働いてみようと4社ほどでインターンを経験します。まずは上場IT企業の新規事業の初期メンバーとして大企業や中央省庁など比較的大きなクライアントを相手にする法人営業に従事しました。その後創業数ヶ月のスタートアップで採用や個人営業に従事した後、人材系SaaSスタートアップで法人営業。さらにその後にマーケティングファームでマーケティングに触れました。

そんな経験を積んでいるうちにスタートアップは夢が溢れた最高に楽しい世界だということを実感しました。これなら人生を賭けて大きな挑戦ができそうだと確信しました。そして自分も起業家になることを決意しました。

燈創業へ

この頃の私は今思えば恥ずかしいのですが、視座が低めな謎の自信がありました。インターンでは入社1ヶ月でトップセールスになったり、ある程度結果を出せていたので、自分で何かできるんじゃないかとそう思っていました。ここでいう何かできるというのは数十億円でのExitくらいをイメージしていました。教育意識の高い幼児親向けに東大合格のための知育教材を作らないかとベネッセの社員に提案したり、ロングヘアーの女性が髪を乾かすのに毎日10分以上かかっている問題を、速乾スプレーなどで早く乾かすか、かぶるドライヤーなどで楽に乾かすかのどちらかで解決できないかと考えたりしていました。

そんな中で野呂と渋谷で久しぶりに話す機会がありました。そこで野呂からAIの会社を本気で創業するタイミングに来ているという話を聞きました。そして彼の口から出た言葉は「Googleを超えるような世界一の会社を本気で作る。そして会社名は日本を代表するという意味を込めてあえて漢字一文字で燈。」この話を聞いたときに、自分と野呂では志の大きさや見えている世界があまりにもかけ離れていることを痛感しました。そして野呂となら自分一人では絶対に見えない世界が見えると確信し、彼に自分も一緒にやらせてほしいと伝え、2021年2月に燈を共同創業することになりました。

↓2021年2月(創業時)の写真

燈創業期

創業して最初に始めた事業がDXソリューション事業です。大手企業とDXパートナーとして協業し、燈のAIを中心とする最先端技術でパートナー企業のDXを通じた生産性の向上や新たな価値の創造の実現を支援する事業です。私はとにかく企業とのアポイントを獲得するインサイドセールスに奔走しました。私が企業とのアポイントを獲得し、CEO野呂が中心にフィールドセールスを行い受注し、CTO三澤が中心に案件獲得後のプロジェクト推進を行うというような大まかな役割分担でした。

この事業は単価がかなり高いこともあり、ターゲット企業は必然的に大手企業に絞られますし、役職もハイクラスの方のアポイントが重視されます。創業間もなく何の実績もない状態で、大手企業のハイクラスとアポイントを取るのは、結構ハードなミッションでしたが、このミッション達成のために手段を選ばずできることはなんでもやり、さまざまな手段でアポを取っていました。創業期は「とにかくやる」ということが非常に重要であると思っています。

他にもやるべき事は全て創業メンバーで手分けしてやっていました。僕はバックオフィス業務全般や広報などもやっていたので、メンバーの給料や経費の管理や各種書類系の作成などをしたり、メディア関係者に燈の売り込みをして日本経済新聞や毎日新聞に掲載してもらったりしました。オフィスに泊まり込みで仕事をして、休息時間にも燈の事業や夢を語りながら食事をしたり銭湯に行ったりと、楽しく厳しく事業立ち上げにのめり込んでいました。

結果としてはインサイドセールスは創業初月から大手企業とのアポイントを30社以上獲得することに成功。野呂を中心とするフィールドセールスチームも順調に受注していき、創業翌月には東証一部上場企業との協業が決まり会社は黒字化、その後も次々と日本を代表するような大手上場企業との協業が決まっていきました。そして三澤中心に高い満足度でプロジェクトを実施していくことができ、ほぼ100%の契約更新を達成していきました。この創業期の初速はよく大人のコネを使ったんだろうと言われることもありますが、完全自社営業で達成していきました。

↓2021年4月(創業2ヶ月後)の全体会の写真

このDXソリューション事業は現在まで拡大を続け、現在も建設業界の会社を中心に多数の超大手企業様との協業を実施中で、Preferred Networksからの転職の森やエムスリーからの転職の丸尾なども加わり、なお爆速で事業拡大中です。

AI SaaS事業部立ち上げという第二創業

DXソリューション事業がある程度軌道に乗ったこともあり、2021年の11月に野呂と二人で現在私が事業部長を務めるAI SaaS 事業部を立ち上げることになります。いわば第二創業です。DXソリューション事業はパートナー企業の課題に応じて、各社ごとに異なるソリューションを提供していました。一方でAI SaaS 事業は燈のAI技術が搭載されたSaaSプロダクトを開発し、そのプロダクトを多数の企業に展開していく事業です。

DXソリューション事業で建設業界の企業がクライアントに多かったこともあり、建設業界向けのvertical SaaSという事だけは決まっていました。創業期のように野呂と毎日明け方までオフィスに泊まり込んでアイデアを考えていました。銭湯に行っても髪を洗いながらプロダクト案を出し続ける始末。そして生まれたアイデアが建設業特化の請求書の電子化サービスでした。まずは建設業の書類業務の効率化の可能性に目をつけていき、契約書、見積書、安全書類など多くの書類業務についてサーベイをしていきました。すると建設業の請求書処理業務は依然としてほぼ紙で行われている一方で、業務効率化の観点やインボイス制度や電子帳簿保存法の改正という制度の変更への対応という観点から、請求書の電子化が多くの業界でトレンドになっており、複数の請求書の電子化サービスが存在しているというギャップに気が付きました。

この建設業の請求書の電子化に大きな可能性を感じ、デスクサーベイはもちろん、建設会社への徹底的なヒアリングを始めました。自転車を走らせ燈のオフィスがある東京都文京区のほぼ全ての建設会社に突撃訪問し、現在の請求書処理の業務フローや課題、さらには電子化に取り組めていない理由などについて聞いて周りました。ヒアリングの結果、建設業界も他業界と同じかもしくはそれ以上に紙の請求書処理業務に課題はあるものの、建設業界の請求書処理業務が他業界の業務に比べて非常に特殊性が強く、建設業の請求書処理業務にフィットするソリューションが日本にはないことが分かりました。そこで建設業界の請求書処理業務を徹底的に研究し、東大屈指のソフトウェアエンジニアであり、燈AI SaaS 事業部VPoEである小田川を中心に、(恐らく日本初の)建設業特化の請求書電子処理サービス「Digital Billder/デジタルビルダー」を開発しました。

2022年6月の一般提供開始から急速に契約企業が増え、大東建託や飛島建設などの大手企業から数十の都道府県を超える全国の地方建設会社まで多数の企業に導入されています。現在も建設業請求書専用のAI-OCRを始め、爆速で機能開発が行われており、日々建設業者様にとって使いやすいサービスへと進化しております。燈のAI SaaS 事業部では「Digital Billder/デジタルビルダー」の拡大はもちろん、新しいAI SaaS プロダクトの開発も次々に行われています。燈の技術が詰まった、産業の課題を解決するAI SaaSプロダクトをスピード感を持って開発・展開していく予定です。AI SaaS 事業部ではPdM、Sales、CS、マーケ、ソフトウェアエンジニア、AIエンジニアなど全職種を積極採用中ですので、私と一緒に戦っていただける方は是非一度お話しさせてください。

燈採用募集一覧

↓2022年10月(創業1年8ヶ月後)の全体会の写真


日本を照らす燈となるために

最後に今後について少し話します。燈では「日本を照らす燈となる」というビジョンを実現するため、メンバー全員で日々熱狂しています。この「日本を照らす燈となる」というビジョンには様々な意味が込められています。GAFA4社の時価総額の合計が日本の全上場企業の時価総額の合計を上回るなど、情報革命以降競争力が低下した日本を燈の技術で技術大国として復興させて、日本に再び光を当てたいというものがHPなどを始め会社として発信しているものです。しかしそれだけではなく、燈が大きくなることで日本に与えられるプラスの影響全般を指していて、メンバー各々がそれぞれ異なる想いを持っています。私個人としては、自分たちのような学生起業出身のスタートアップが大きな結果を残すことで、多くの日本の若者に夢や希望を与え、スタートアップの起業家や起業家を応援する人が増えたらいいなと思っています。この記事の公開日の前日にFIFAワールドカップ2022で日本代表がドイツ代表に歴史的な勝利をおさめ、日本人に夢や活力を与えてくれました。こんなことが自分達もスタートアップというフィールドで出来たらなと思っています。他にも研究者のメンバーは、研究者が多く働く燈が社会を変えることで、日本における研究者の地位やイメージが上がればいいなと思っていたり、想いは様々です。

いずれにせよ、日本を照らす燈となるためには、まずは自分たちが大きくなって広い範囲を照らすことができるようになる必要があるので、圧倒的なスピードで成長を続けます。野呂が創業前に私に言っていた日本を代表して世界一の企業を作るという目標も引き続き掲げており、海外進出に向けての動きも既に始まっています。燈は間違いなく日本の歴史に名を残すスタートアップになると思います。そんな大きな目標を掲げて一緒に熱狂してくれる仲間を多くの職種で絶賛募集中ですので、もしこの記事を読んで興味を思っていただけたら、是非募集職種の詳細他のメンバーの記事などをご覧いただけると嬉しいです。人生を賭けた挑戦を皆様と一緒にできる事を楽しみしております。

↓燈のHP(https://akariinc.co.jp/)のトップビュー

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