はじめに
今回はNITACO代表であり、新規事業「ツクノビBPO」を立ち上げた新田社長にお話を伺いました。
建設業という巨大市場の中で、なぜBPO事業を始めたのか、その裏側に迫ります。
建設業は巨大かつ安定した市場
――まず、事業を展開する市場について教えてください。
新田:
建設業は年間70兆円規模の巨大市場です。しかもそのうち26.2兆円は政府からの安定した投資が占め、長期的にも安定性の高い産業です。
国土交通省のデータを見ると、国内の建設投資額は年々増加傾向にあります。これは右肩上がりの市場であることを示しています。
市場の課題は「人手不足」と「2024年問題」
新田:
一方で深刻な課題があります。建設業の就業者数は年々減少しており、過去数十年で大幅に減りました。さらに2024年からは残業時間の上限規制が強化され、年間720時間から360時間へと半減。
労働力が減っているのに働ける時間も短くなる――結果として、現場では人的リソース不足が加速し、給与の減少にもつながる構造的な問題が起きています。
「ツクノビBPO」立ち上げのきっかけ
――その状況からBPO事業に至った経緯は?
新田:
当初はメディア事業に注力する予定でした。しかし営業代行サービス「ツクノビセールス」を展開していると、お客様から「案件は獲得できたけれど、取引開始後のノンコア業務で手一杯になり、本来の仕事が進まない」という声が多く寄せられたんです。
ノンコア業務とは、安全書類の作成や施工計画書、CADでの図面作成、積算業務など。本来は現場のプロがコア業務に集中すべきところ、こうした作業に時間を奪われている現状がありました。
そこで複数の企業にヒアリングを行った結果、これは一部の会社の悩みではなく、業界全体の構造的な課題だと確信しました。こうして「ツクノビBPO」が動き出しました。
課題解決の方法
新田:
ツクノビBPOでは、全国の副業・兼業・フリーランス人材を活用し、労働力不足に悩む建設業の企業とマッチングします。登録者は300名以上。
大手ゼネコン出身の施工管理技士や電気工事士、CADオペレーターなど、高度なスキルを持つ人材が揃っています。
特徴は、単なるマッチングではなく、スピード感を持って、かつ品質を担保しながら課題を解決できるところです。
実際の反応と今後の展望
――事業を進めてみてどうですか?
新田:
想定以上にニーズが高かったですね。公共工事の書類作成に苦戦していたお客様に経験豊富なワーカーをアサインしたところ、「業務負担が大幅に軽減された」と非常に喜んでいただきました。ワーカーからも「もっと案件を受けたい」「安定収入につながる」という声が数多く寄せられています。
さらに展望としては、より多くの企業にこの仕組みを使っていただきたいと考えています。企業側にとっては深刻な労働力不足の解消につながり、ワーカー側にとっては余剰労働力をシェアすることで安定的かつ持続的に稼げる環境を提供できます。結果として、建設業界全体の生産性向上や働き方の多様化にも寄与できるはずです。
「業務負担を減らしたい企業」と「スキルを活かして稼ぎたい人材」をつなぐハブとなることで、双方にとってメリットのある仕組みをさらに拡大し、社会的にも意義あるサービスへと育てていきたいですね。
仲間を募集しています
現在、法人営業・マーケティング・CSの各ポジションで積極採用を行っています。
スキルや経験よりも、成長意欲・素直さ・挑戦する姿勢を大切にしています。業界未経験者も大歓迎です。
- 法人営業:現場経験を積みながら、将来的には営業部リーダーや新規事業開発へステップアップ可能
- マーケティング:自社メディアやデジタル施策を通じて顧客基盤の拡大を牽引
- CS:お客様との関係構築や課題解決を通じて長期的な価値提供を実現
ツクノビBPOは、事業立ち上げフェーズならではのスピード感と裁量があります。
営業もマーケもCSも、それぞれが事業の成長に直結する重要な役割です。一緒に建設業界の課題解決に挑みませんか?