「環境や理解の不足で活躍の機会を失っていた方が、自分らしく本来の力を発揮できるような支援ができたとき、この仕事を選んで本当に良かったと心から思います。」そう話すのは、入社7年目を迎える支援員・インストラクターの小塚さん。
今回は、ニューロリワークの開設初期から支援の現場に携わってきた小塚さんに、これまでの歩みややりがいについて伺いました。
小塚 智美 / ニューロリワーク 横浜センター 支援員・インストラクター
学生時代から長年ファッション業界に携わる中で、「本当の美しさの根本には健康が土台にある」という気づきを得て、次第に予防医学への関心を深める。その後、大手フィットネス企業へ転職し、約2年半にわたり10代から90代まで幅広い年齢層の方々の身体と向き合いながら指導に従事。その経験を通じて、心身の健康には運動習慣だけでなく、食事、睡眠、セルフケア、そして思考や感情の習慣が深く関わっていることを実感する。
2018年にインクルード株式会社へ入社。就労支援員・インストラクターとして就労支援や復職支援に従事する傍ら、ニューロリワーク 横浜センター(旧ニューロワークス 横浜センター)およびニューロリワーク 横浜関内センター(旧ニューロフィット 横浜関内センター)の立ち上げにも携わる。「目の前の方が、どうすれば一歩前へ進めるのか」を常に念頭に置きながら、日々やりがいを感じて仕事に取り組んでいる。
ファッションの世界から福祉業界へ
ーー早速ですが小塚さんがインクルードに入社されるまでの経緯を教えてください。
私は開設2店舗目となるニューロリワーク 横浜センター(当時はニューロワークス 横浜センター)の立ち上げメンバーとしてインクルードに入社しました。今年で7年目、社内でもすっかり年次の高いメンバーです(笑)
そんな私は、もともと中学生の頃からファッションに関心があり、高校は普通科目と洋裁・和裁などのファッションを専門的に学べる学校に進学しました。卒業後は、雑誌・カタログ・CM等の衣装に携わる仕事に従事し、日々やりがいを感じながら経験を積んできました。
しかし、多忙な日々や、自分のミスがそのまま上司や会社の信頼に直結するという大きなプレッシャーから、次第に心身のバランスを崩し、体調を壊してしまいました。そのとき、「どんなにおしゃれをしていても、心と身体が健康でなければ本当の意味で美しくは見えない」と実感しました。健康な人は、シンプルな装いでも自然と輝きを放っています。そこから人の健康に携わる仕事がしたいという想いが芽生えました。
ーーそこで、前職のフィットネス企業に転職されたのですね。
そうですね。前職では、トレーニングマシンの使い方をお伝えしながら、新規のお客様へのご案内や入会のご提案を行っていました。トレーニングが心身の健康、そして人生にどのようなプラスの影響を与えるかを、わかりやすく丁寧にお伝えするのが役割でした。お客様がトレーニングを生活の一部に取り入れることで、毎日をより前向きに楽しんでいる様子を見るたびに、やりがいを感じていましたね。
あるとき店舗異動の話を受けたことをきっかけに、今後のキャリアについて真剣に考えるようになりました。ちょうどそのタイミングで、インクルードで働いていた友人から声をかけてもらったんです。今思えば運命だったんだなと思っています。
当時は、福祉業界で働くことはまったく想定していなかったので、不安もありました。ただ、インクルードが運動・食事・睡眠・ストレスケアといった多角的なアプローチを取り入れていることを知り、「ここなら、これまでの経験も活かしながら、さらに広い視点で人の健康を支えられる」と魅力を感じました。そして面接を通して、「安心して長く働ける環境が整っている」と実感もできたので、インクルードへの入社を決意しました。
天職と思える仕事との出会い
ーーインクルードに入社されて、実際に支援の仕事に携わってみて、いかがでしたか?
「本当に素晴らしい仕事に出会えた」と、毎日心から実感しています。利用者さんの人生に寄り添い、一緒に歩んでいけるこの仕事には、計り知れないやりがいがあります。
私自身の支援スキル、たとえば、コミュニケーション力や、利用者さんの特性を強みに変えて社会で活かしていく力などが高まれば高まるほど、利用者さんの変化として現れるんです。
支援は、一人ひとりに合わせた工夫が求められるからこそ、常に考え、学び続ける姿勢が欠かせません。私は「誰がやっても同じ結果になる仕事」では物足りなさを感じるタイプなので、自分の努力や工夫が利用者さんの前進に直結するこの仕事は、まさに自分にとっての天職だと感じています。
ーー7年間を振り返り、大変だったことを教えてください。
一番大変だったのは、やはりニューロフィット(※)時代ですね。支援の進捗に難しさを感じる場面も多く、思うようにいかないこともありました。
ただ、その経験を通して、自分の中に強い探求心が芽生え、より深く支援の方法について考えるようになりました。うまくいかなかった経験を振り返り、自分の行動を見直すことで少しずつ利用者さんにも変化が生まれる、自分の成長が利用者さんの前進につながるという実感が持てたことが、困難を乗り越える大きな支えになりました。また、当時のマネージャーやサービス管理責任者の支えがあったことも、本当に大きかったですね。
※ニューロフィット…2019年に横浜関内に開所した自立訓練(生活訓練)事業所。生活能力の維持・向上を目的に一定期間サポートを行い、社会参加を支援するために開設。2021年からは「ニューロリワーク 横浜関内センター」として再スタートしている。
ーーインクルードは、どのような会社だとお考えですか?
インクルード、本当に大好きで…魅力を語っていたら朝になってしまうかも…でもその想いは、次回の記事で詳しくお伝えします。
私が考えるインクルードの最大の特徴は、まさにベンチャー企業らしく、常に進化し続けている会社だと感じています。
入社してからの7年間を振り返ると、ハローワールド社との合併は、非常に大きな転機となったと感じています。もともとインクルードは「安定性」や「堅実さ」といった強みがあり、一方で合併先のハローワールド社は「攻め」や「スピード感」に秀でていました。異なる強みを持つ両者が融合したことで、良いバランスが生まれ、組織全体の可能性がより広がったように思います。
それに伴い社員の多様性が一層豊かになったことで、より多様な価値観を持つ利用者さんとの出会いも増えました。こうした環境の変化は、支援の在り方にも良い影響を与えてくれていると実感しています。
ーーではインクルードのサービス、ニューロリワークの魅力について教えてください。
ニューロリワークの最大の魅力は、「人の健康に深く関わり、その人を元気づけ、人生を前へと進めるお手伝いができること」にあると感じています。目の前の方が自分らしく人生を歩み始めることで、社会全体が循環し、日本全体が活気づいていく、その可能性を強く信じています。
これまで、ブレインフィットネスをはじめとする多彩なオリジナルプログラムを通じ、生活習慣や思考のクセを見直すことで、人生が大きく変化していく方を数多く見てきました。
たとえば最近の事例では、感情のコントロールが難しく、これまで早期退職を繰り返していた方がいらっしゃいましたが、丁寧な面談を重ね、その方に合ったプログラムの落とし込みや個別課題に丁寧に取り組んでいただいた結果、少しずつ感情を安定させられるようになり、最終的にはご本人が本当に望んでいた業界での就職を実現されました。
このように、本来なら社会で十分に活躍できる力を持ちながらも、環境や理解の不足でその機会を失っていた方が、自分らしく本来の力を発揮できるようになる、そんな支援ができたときに「この仕事を選んで本当に良かった」と心から感じます。
ーー最後に、今後どんなキャリアを描いていきたいですか?
実は…キャリアプランについては正直あまり考えていないんです…。私にとって一番楽しいのは、現場で利用者さんと向き合うこと 。自分の知識やスキルが上がれば上がるほど、より深く利用者さんの人生に入り込み、伴走できるのが本当に楽しいんです 。
マネージャーなど、いわゆる「王道」とされるキャリアパスよりも、「支援のプロ」として現場で力を発揮し続けたいという思いが強いです。
ありがとうございました。
次回は、小塚さんに聞く「インクルードの好きなところ10選」をお届けします。インクルードへの熱い想いと、働く中で感じている魅力をたっぷり語っていただきました。どうぞお楽しみに!
インクルード株式会社では、「ソーシャルインクルージョンを実現し、全ての人が活躍する社会を創る」というミッションの実現に向けて、ともに歩んでくれる仲間を募集しています。
今回の記事を通じて、インクルードの事業や働き方について、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。