Floraの挑戦の核心に迫ったVol.1。続くVol.2では、そのミッションを推進する「チーム」のあり方、そしてCEOのアンナ・クレシェンコさんが見据える未来のビジョンについて、さらに深く話を伺っていきます。国籍も専門性も異なる多様なメンバーは、いかにして一つの目標に向かっているのでしょうか。
未来を創る:チーム、カルチャー、そしてビジョン
Floraには、様々な国籍や専門性を持つメンバーが集まっていると伺いました。多様なチームを率いる上で、大切にしているカルチャーや価値観はありますか?
アンナさん: 私たちが何よりも大切にしているのは、**「Psychological Safety(心理的安全性)」と「Mission Driven(ミッション駆動)」**という2つの価値観です。私たちの事業は、前例のない課題に挑んでいるため、失敗はつきものです。だからこそ、どんな立場の人でも、自分の意見や懸念を率直に表明でき、失敗を恐れずに新しい挑戦ができる環境が不可欠だと考えています。それが「心理的安全性」です。
そして、多様なメンバーのベクトルを一つに束ねるのが、「すべての女性が、自分らしく輝ける社会を創る」という共通のミッションです。私たちは、日々の業務において常に「これはミッションの達成に繋がるか?」と自問自答します。意見が対立した時も、最後はこの原点に立ち返ることで、最適な意思決定ができるのです。スキルや経験はもちろん重要ですが、それ以上に、このミッションへの深い共感と情熱が、Floraのメンバーであるための最も大切な資質だと考えています。
素晴らしいカルチャーですね。これからFloraの仲間になる方には、どのようなことを期待しますか?具体的に、どのような方と一緒に働きたいですか?
アンナさん: 3つあります。一つ目は、飽くなき知的好奇心を持っている方です。フェムテックは日進月歩の領域であり、医学、テクノロジー、社会学など、常に新しい知識を学び続ける姿勢が求められます。
二つ目は、当事者意識を持って、ユーザーの課題を自分ごととして捉えられる方です。私たちのサービスの先にいる、悩みを抱えた一人の女性に想いを馳せ、その人の人生を少しでも良くするために何ができるかを、本気で考え抜ける方であってほしい。
そして三つ目は、カオスを楽しめる方です。スタートアップは、整えられた道を歩くのではなく、自分たちで道を切り拓いていく場所です。変化や不確実性をネガティブに捉えるのではなく、成長の機会として楽しめるような、そんなタフでしなやかな方と、ぜひ一緒に未来を創っていきたいです。
ありがとうございます。それでは最後に、アンナさんがFloraを通じて実現したい、究極のビジョンを教えてください。
アンナさん: 私が夢見るのは、「フェムテック」という言葉が、特別なものではなくなる社会です。それは、女性の健康が、男性の健康と同じように当たり前に語られ、ケアされる世の中です。
その未来では、女の子たちは自分の身体の仕組みをポジティブに学び、月経によって学業やスポーツを諦めることはありません。働く女性たちは、妊活や更年期といったライフイベントを、キャリアを中断する理由ではなく、自分らしく生きるための一つのステップとして捉えられるようになります。企業は、女性の健康をサポートすることが、組織の成長に不可欠な投資であると認識しているでしょう。
Floraは、その未来への扉を開く、最初の鍵になりたい。私たちのサービスが、世界中の女性たちにとって、人生のあらゆるステージを共に歩む、信頼できるパートナーのような存在になること。そして、従姉妹のような悲しみを、二度と繰り返さないこと。それが、私の生涯をかけた約束であり、Floraが目指す究極のビジョンです。