瓜生山学園デジタルキャンパスプロジェクトとは
「大学の学びって、もっと自由に、もっとオープンになれないだろうか?」そんな問いから始まったのが、瓜生山学園デジタルキャンパスプロジェクトです。
京都芸術大学を中心とした瓜生山学園は、「芸術の力で、世界を平和にする」という理念のもと、誰もが制約なく知にアクセスできる社会を目指しています。
少子化が進み、全国の大学が経営に苦しむ中で、瓜生山学園は通学課程を中心に入学者が増加し続けており、総学生数はこの5年間で倍増。2025年度には2万4,000人を超える見込みで、教育業界で注目を浴びる学校法人です。
そんな学園の更なる成長ドライバーとして期待されているのが、「教育×デジタル・AI」で学びを再定義しようとしている、本プロジェクトになります。
学園がこれまで培ってきたアセットを最大限活用しながら、デジタルやAIを駆使し、全世代の方、世界中の方、ハンディキャップのある方など、あらゆる制約に関わらず学びにアクセスできる世界を目指す、教育というレガシー領域をテクノロジーの力で変革する挑戦です。
「学生がスマートフォンひとつで学位を取得できる」「システムやAIを活用して、教職員が学生に向き合う時間を最大化する」「世界中の人が自由に学べるプラットフォームをつくる」「AIが学生の学習を支援する」「自身の学びが長期で確認できる基盤をつくる」「教員の教材開発がもっと楽にできて、もっと自由に共有される」
などなど、様々なチャレンジを今日現在行っています。
「教育とは何か?」という根本的な問いに、デジタルやAIという手段で挑戦する取り組みです。
デジタル投資による、新しい学園経営を担う戦略子会社「クロステック・マネジメント」
瓜生山学園が目指す世界は、学校という「場所」に縛られない学びの場です。だれもが自分のペースや環境で学べるようになることで、より多くの人に学びの機会を届けることが目標となります。
これまでの学校は、校舎を建て敷地面積を増やすことで定員数を増やすことが文科省に認められ、そこから教員や職員を募集し、初めて生徒を募集するというサイクルでした。我々はこういったサイクルでは、叶えたい未来の達成に時間がかかりすぎると思っています。
そのため「人や建物」ではなく「デジタル」に投資をする意思決定をしました。DXを推進し、適切なソフトウェアを開発し、AIを活用することで、教育の質を保ちながら、より多くの学生が学べる環境を整えようとしているのです。
この取り組みを具体的に進めているのが、学園の子会社である株式会社クロステック・マネジメントです。多くの学校法人では、システム開発や業務改善ツールの導入を外部に頼ることが一般的で、内製化は難しいのが現状です。給与体系や職務範囲の違い、専門人材の確保の難しさなどが背景ですが、結果的に莫大なコストがかかったり、計画通りに進まないことも少なくありません。
そこで私たちは学園内に専門チームを設置し、外部に頼らず自ら提案・開発できる体制をつくりました。これがクロステック・マネジメントです。
外部に頼っていたコストをこちらに移管し、各分野のプロフェッショナルを集めることで、マインドシェアもコミットメントも強い組織を組閣した方が、アウトカムが高いと考えました。
つまり「教育の未来を自分たちの手でつくる」という目標を、実際に形にしていくチームが、クロステック・マネジメントです。
コレクティブ型組織で実現する自律と共創
クロステック・マネジメントには、エンジニア、デザイナー、コンサルタント、PMなど、各分野のプロフェッショナルが集結しています。そしてこの組織は国内でも珍しい「コレクティブ型組織」として、共通の目的と価値観を持つ自律的な専門家集団として機能しています。
約100名のメンバーはほぼ全員が業務委託契約で、多くのメンバーが復業・副業として関わっています。しかし一般的な契約関係ではなく、成長を共に目指すパートナーとして位置づけ、フルリモート組織ながら活発なコミュニケーション・連携を日々行っており、目標設定やフィードバックを通して相互に高め合う文化が根づいています。
大切にしている言葉は「マインドフルコミット」。
時間的なフルコミットではなく、常に学園やプロジェクトのことを自分ごととして考え続ける姿勢を意味します。自分の専門性を活かしながら、教育の未来をともに描いていく。そんなメンバーが集まっています。
2036年に向けて、学びを社会に開く
クロステック・マネジメントが掲げるビジョンは、2036年までに関係人口を現在の2万人から1,000万人へ拡大すること。大学の制限がある学びを社会に開き、誰もが自由に知にアクセスできる世界を目指しています。
そのために先述のデジタル投資を行いながら、並行で仕組みづくりにもチャレンジ。
オンラインで完結する学習環境の構築、大学レベルの専門教育を短期間で学べる資格取得型プログラムの開発、子育てや仕事と学びを両立できる柔軟な受講設計などに着手しており「いつでも・どこでも・誰でも」学べる状態を実現するためのプロジェクトがすでに動き出しています。
たとえば、年齢・国籍・通学/通信・障がいの有無を問わず、誰もが「ハードルを感じずに学べる」教材を生み出す取り組みが進行中です。オンデマンド、対面、ライブ配信、書籍など、どの形式でも理解しやすい学習体験を届けるため、AIも活用しながら新しい教材スタイルを開発し、多様な学習者に届く学びの基盤づくりを進めています。
著名スタートアップのCxO経験者や大手企業の元CTOなど、多様なバックグラウンドを持つ仲間が集い、教育×テクノロジーの最前線で新しい価値を創造しています。教育の力を信じ、デジタルでその可能性を拡張する。それは、学びの未来を自らの手でデザインすること。
「デジタルキャンパスプロジェクト」それは、次の時代の学びのプラットフォームをつくる壮大な挑戦です。あなたの経験と情熱が、この未来の一部になることを、私たちは心から楽しみにしています。