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「まず、やってみる」― Doooxのカルチャーを支えるシンプルな行動哲学
―― 本日はDoooxの組織文化や久保寺社長ご自身のリーダーシップについてお伺いします。まず、Doooxらしさを表す文化や風土とはどのようなものでしょうか?
何事もまずやってみなければ、本当のところは分からない。頭では理解していても、私たちはつい過去の経験や他人の意見に縛られ、行動する前に「やらない理由」を探してしまいがちです。しかしDoooxには、その固定観念を打ち破るシンプルな行動哲学が根付いています。
何か特別なことをやっているというよりは、行動指針「3Do(Do Fast・Do Bold・Must Do)」に込められています。人間は、どうしても過去の自分の経験や誰かが言っていたことで決めつけてしまい、やる前から「やらない理由」につながるようなリスクや結果予測を考えてしまうことが多いと思うんです。我々の会社では「まずすぐにやってみる」こと、そして「前のめりに転けるのはOK」ということを推奨しています!まずはとにかく取り掛かってみる。そういった環境や方向性を目指しているのが、我々の羅針盤かなと思います。
朝礼での「ドラマ共有」とSlackチャンネル ― オープンなコミュニケーションがチームを強くする
――「まず、やってみる」という文化を醸成するために、社員同士のコミュニケーションにおいて何か工夫されていることはありますか?
Doooxでは、毎週月曜の朝に全社員が参加する定例会が行われます。その冒頭で交わされるのは、業務報告ではなく、この1週間で各々に起こった「ドラマ」の共有です。また、社内のSlackには「ドラマチャンネル」という名のチャンネルが存在し、日々の大小さまざまな出来事がリアルタイムで共有されています。一見ユニークなこの取り組みには、個々の挑戦を組織全体の力に変えるための明確な意図がありました。
弊社のミッション「世界中の人生にドラマを創る」ということを、それぞれが日々の業務に落とし込んでもらいつつ、何か仕事の中で迷うことがあった場合には「その仕事はドラマを創れているか」「無ければ創れば良い、それがドラマだ」といった行動指針を日常に、そして直感的に落とし込みたい意図で取り組みをスタートさせました。
ミーティングの始めに、各個々人の「ドラマ」をみんなで共有することで、それぞれの人が何を考え、何をやっているのか、どういった挑戦をしているのか、をお互いに知り、、興味を持つ。そこからまた新しい何かが生まれる、ということも意図をして行っています。Slackの「ドラマチャンネル」も、私を含めてメンバーに起きている様々なことを、オフィスに常にいるわけではない中でも即座に全員で共有し、共有しようと文化を作るためです。そういった意図を込めて、このチャンネルは会社としても大切なものになっています。このような取り組みを通して、ドラマ思考で全員が仕事の価値を創出することが、まさにDoooxの価値につながると考えています。
責任は私がとる。だから、思い切り挑戦してほしい ― リーダーが担うべき”両極”の役割
―― 社員の方々が安心して挑戦できる背景には、久保寺社長ならではのリーダーとしての信念があるように感じます。組織を率いる上で、最も重要だとお考えの役割は何でしょうか?
新卒2年目の社員が、裁量権を持って一つの自治体プロジェクトを総合プロデューサーとして牽引する。Doooxでは、そんな光景が当たり前に見られます。なぜ若手社員がこれほど大胆な挑戦をできるのか。それは、リーダーが「最後尾」と「最前線」という両極端の役割を担う覚悟を持っているからに他なりません。
私自身が意識していることとして、まず一つは、メンバーの前のめりな挑戦に対する失敗の責任をしっかりと持ってあげること。 大きな方向づけをした後は、できるだけ度量を広く持ち、自由度や権限をなるべく広く持たせて、後ろでどっしりと構えている。一方、非常にコアな部分でのデザインやコミュニケーションなどにはこだわりを見せて、重要な細部の認識がズレないようにしておく。これがまず一つです。
もう一つは、会社の大きな方向性や新たな動き、特徴となるようなことに関して、自分が先導してまず動いてみたり、関係するような人・企業を巻き込んだりしてきっかけとなる種をまいたり、今までにない新たな地図を描いたりする役割です。
ある意味、「最初」と「最後」の「一番極端な両端」を私が担うべきなのかなと。 そして、その間を形作る部分はみんなにドンと任せる。 例えば、先に述べた新卒2年目の社員が担当している案件も、最初は非常に細かい確認を逐一してきましたが、「そこは任せるよ」と。「目的が達成されるのであれば、考えて必要だと思うことはどんどん進めていい。大きな方向性の確認と重要なキーマンとのコミュニケーションや、ビジネスモデルの根幹のデザインに関わるようなところだけは、必要あれば言ってきて」と伝えたら、「いいんですか?」となって。そこからはもう彼が主体的に自分で動いてくれています。
人が変わり、世の中が変わる瞬間に立ち会う ― 仕事の最大のやりがいとDoooxが目指す未来
―― 最後に、社長にとって仕事の最大のやりがいは何でしょうか? 日々、どのような瞬間にそれを感じられますか?
「やってみないと、わからない」。このシンプルな真理を、Doooxは事業を通じて体現しようとしています。心の中にしまい込んでいた好奇心や夢。それを一歩踏み出すエネルギーに変える「きっかけ」を提供すること。そこにこそ、この仕事の最大の醍醐味があると社長は語ります。
やはり、世の中は何事もやってみないとわからないんですよね。 やってみたいことや好奇心、夢があっても、一歩を踏み出せなかったり、誰かの意見を気にしたりして、結局やらなかったことって多くの人にあると思うんです。 でも、実際にやってみると、なんてことなかったり、逆に簡単だと思っていたことの方が難しかったりする。 とにかく、やらないことには何も実現しないんです。
だからこそ、人や組織が変わる可能性のある環境や「きっかけ」を、仕事として提供できることに一番の醍醐味を感じます。クライアントの皆様が実際に変わっていく姿や、プロジェクトが進んでいく様子を、自分たちもその中に入って体験できる。そうやって世の中が本当に変わっていくと確信を持ってやっているので、それがやりがいですね。
【編集後記】
今回のインタビューを通じて見えてきたのは、社長のユニークなリーダーシップ像でした。それは、メンバーの挑戦を「最後尾」で支え、失敗の全責任を負うという究極の「守り」と、組織の未来を描き、新たな価値の種をまく「最前線」での「攻め」を同時に担うというものです。この両極をリーダーが固めるからこそ、その間にいる社員たちは安心して、そして大胆に自らの「ドラマ」を紡ぐことができるのでしょう。
「まず、やってみる」。このシンプルな哲学は、Doooxという組織だけでなく、関わるクライアント、ひいては社会全体にポジティブな連鎖を生み出していく可能性を秘めています。心の中にある「モヤモヤ」を、一歩踏み出すエネルギーに変える。Doooxは、そんな「きっかけ」に満ち溢れた場所なのだと感じました。自らの手で未来を切り拓きたいと願うすべての人にとって、ここは最高の舞台となるはずです!