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2024年に業界3位まで急成長を遂げた証券会社、トレイダーズ証券。2020年に代表取締役に就任した須山社長はどのような学生時代を過ごしてビジネスマインドを培ったのでしょうか。インタビューで、その原体験に迫ります。
トレイダーズ証券 代表取締役社長 須山 剛
2010年11月に「みんなのFX」事業部長、2012年2月に取締役CDO(チーフディーリングオフィサー)、2018年に取締役CSO(チーフストラテジーオフィサー)、2020年6月に代表取締役社長に就任。主力事業であるFX事業を中心に、中長期的な成長戦略を牽引している。
須山社長の原点、学生時代に育まれたビジネスマインド
ー須山社長はどのような学生時代を過ごされたのですか?
私は埼玉県春日部市の出身で、学生時代から色々なビジネスに挑戦してきました。
高校1年生の時には飲食店のアルバイトで稼いだお金を原資にお祭りの露店で焼きそばを販売したり、海でバケツ一杯に拾ったシーグラスをネックレスにしてフリマで販売したり。
18歳になってからは、友達の実家が営んでいた米屋でお米を仕入れ、自分で4トントラックを購入して配達業を営んだこともあります。
そのほかにも、古着を「10グラム=1円」で買い取り古着屋をやってみたり、中古車を売りたい業者と業務提携して中古車を探す学生向けのマッチングサービスを展開したり。当時はまだ新しかったインターネットでカードローンの比較サイトを作成して運営、アフィリエイト*で収益を上げていたこともあります。
とにかく周囲のニーズを敏感に察知して、「これはビジネスになるかも!」と、どうやったら人の役に立ちながら利益を出せるか、を考えていました。仕入れや投資をしながら実際にやってみる。そんな試行錯誤を繰り返した学生時代でしたね。
*自分のブログやウェブサイト、SNSなどのメディアで広告主の商品やサービスを紹介し、その広告経由で商品が売れたり、申し込みがあったりした成果に応じて報酬を得るビジネス。
大きな挫折から見出した、コアになる信念と金融業界とのつながり
ーなぜ学生時代にビジネスを展開しようと思ったのですか?
家庭の事情で、学費や好きなことをするためのお金は自分で調達していたんです。
幼少期に夢中になったのは、サッカー。今でこそスポーツ人口が増えたので道具は比較的手の届きやすい価格になりましたが、当時はスパイク一足が4~5万円と高額でした。そのため、お金を理由に続けることを諦めたんです。中学を卒業してからは、進学せずに働こうと思っていたのですが、数学が得意だったこともあって当時の先生が進学校へ特待生として入学することを勧めてくれたんです。「人生の選択肢が広がるから」という先生の言葉に背中を押されて、進学を決意しました。
ー学生時代にビジネスを展開する中で、挫折や失敗はありましたか?
古着屋のビジネスで、苦い経験をしたことがあります。無効な手形を掴まされ、取り込み詐欺*にあってしまったんです。大学には奨学金や自分のビジネスで学費を工面して通っていたので、大学を中退せざるを得なくなってしまって。
サッカーを諦めたのも、学業を断念したのも"お金"が原因。自分の選択肢がお金によって狭められてしまうという経験を何度もしてきたんです。その結果、「金融に関する課題を解決できるサービスを提供したい」という強い想いが芽生え、金融業界を志すことになりました。
*商品を注文して受け取っておきながら、代金の支払いを後回しにして、支払期日が来ても支払いを踏み倒す詐欺のこと。
金融業界で成し遂げたい!熱い想いと葛藤から見出した道
ー金融業界でのキャリアはどのようにスタートしたのですか?
ビジネスでの損害で大学を中退し、金融業界での就職先を探していた時のことです。当時の一般的な金融企業の採用条件は大卒であること。そのことは承知しつつも、いくつもの企業にとにかく履歴書を送りました。
当然書類選考すら突破できないという苦しい状況だったのですが、1社だけ先物取引の証券会社が採用面接をしてくれたんです。「いざ面接」と勇んで出かけたところ、面接官の人はサラッと流そうとしている…と察知。このチャンスを逃すわけにはいかない!と「試用期間は3ヶ月でなくて1週間、いや、1日でいいので、ぜひ一度働かせてください!!」と粘って入社しました。その会社で飛び込みやテレアポで個人向け金融商品のリテール営業をすることから金融業界でのキャリアをスタートしました。
ー数ある金融業界の企業の中で、トレイダーズ証券に入社したのはどのような経緯があったのですか?
最初の会社に入社後、しばらく対面型の証券セールスをしていたのですが、高額な手数料や投資家の家族が涙を飲むシーンに「この金融商品は誰かを幸せにできているのだろうか」という疑問を抱きました。
そんな折、アメリカで金融商品のオンライン取引が盛んになってきたことを知り、オンラインに舵を切ることに。
FXのオンラインシステム開発に携わり、UX/UI顧客取引システム、ディーリングシステム、顧客管理システムといった各システムの要求定義を担当しました。"現場のニーズを形にする力"を磨き、オンライン証券会社であるトレイダーズに入社をしました。
須山社長の学生時代から現在に至るまでの歩みには、「ニーズを捉え、自ら動く」という一貫した姿勢がありました。多くの挑戦と挫折を経験しながらも、自ら未来を切り拓いてきた須山社長がたどり着いた「お金で選択肢が狭まる人をなくしたい」という強い想い。それは今のトレイダーズ証券に息づいています。前編では、須山社長の原点と金融業界に進むまでの道のりを伺いました。後編では、トレイダーズ証券での挑戦や、今後目指す未来についてさらに深掘りしていきます。