目次
「本当は、ITがやりたかったわけじゃない」
夢なんて、最初からなくたっていい
二足のわらじでも、自分の居場所をつくる
こんにちは。AFS代表の柳です。
今回ご紹介するのは、エンジニアでありながら、AFSの企業ロゴも手がけているデザインの才能をも併せ持つRさんのストーリーです。
Rさんと初めて会ったときの印象は、正直「エンジニアっぽくないな」というものでした(笑)。
奇抜なマンバンヘア、明るくて人懐っこいコミュニケーション。ITの世界にいなくても、きっとどこでもやっていけるタイプだろうなと、すぐに感じました。
でも、Rさんの魅力はそこにとどまりません。
彼は、話し上手なだけではなく、「聞き上手」で「空気を読む力」がある。そして、自分の立ち位置や求められている役割を、自然と理解しようとする感性も持っていました。
実際、AFSのロゴは、すべて彼が手がけてくれたもの。
「エンジニア × デザイナー」そんなレアな存在として、社内でも特に頼りにされているメンバーの一人です。
「本当は、ITがやりたかったわけじゃない」
そんなRさんですが、ある日ふとこんな言葉を口にしました。
「正直、ITがやりたいと思ったことって一度もないんですよね」
私は驚きませんでした。むしろ、少しホッとした自分もいたのです。
というのも、彼の“違和感”は、実は私にも伝わっていたから。
彼はどちらかというと、もともと「何か夢があった」というより、「自分に何ができるのか」を探してIT業界に入ってきたタイプ。
言ってしまえば、“消去法”でこの世界にたどり着いた人でした。
それでも、ちゃんと現場で努力を続け、スキルを身につけてきた。
でも、「好き」や「やりたい」とは、また違う感情。
そういった、言葉にならないような揺らぎを、彼はずっと抱えていたのかもしれません。
夢なんて、最初からなくたっていい
私は、そんなRさんにこう伝えました。
「無理して“夢”を持たなくてもいい。今できることをやりながら、“自分らしい道”を見つけていけばいいと思う」
今の時代、「目標がある人」や「ビジョンを語れる人」が評価されがちです。
でも、全員がそうじゃなくていい。最初はただ、「ちゃんと食べていける仕事に就きたい」「親を安心させたい」でもいい。
むしろ、そうやって一歩踏み出してきた人の中にこそ、可能性が広がっていると私は信じています。
Rさんはそこから少しずつ、自分の“好き”に向き合いはじめました。
そして、自ら会社のデザインに関わりたいと手を挙げ、エンジニア業務と並行してロゴの設計や制作にも携わってくれています。
“技術職”という枠を超えて、彼は「自分が必要とされる場所」を、自分自身の手で広げていったのです。
二足のわらじでも、自分の居場所をつくる
いま、Rさんはエンジニアとして案件に従事するかたわら、AFSのデザイン責任者としても活躍中です。
「この仕事一本で食っていける」と胸を張れるような、確固たる目標は、まだ彼自身の中にもないかもしれません。
でも、彼はちゃんと進んでいる。周りに流されるのではなく、“自分にとって心地よい働き方”を模索しながら、一歩ずつ。
AFSは、そんなふうに迷いながらでも、歩みを止めない人を応援する会社でありたいと思っています。
それが、結果として“誰かの希望”になっていくと信じているからです。
Rさんのこれからの道も、まだまだ途中。
でも、「やりたいことがない」という出発点からでも、人はこんなふうに自分の“役割”を見つけていけるんだということを、彼は証明してくれています。