「#14:SAY YES」でも触れたドラマ『102回目のプロポーズ』が先週終了しました。
Netflixの「極悪女王」で長与千種さん役の熱演を見て以来注目している唐田えりかさんがヒロインということもあり、楽しみながら見ていました。
男性の主演は、武田鉄矢さんがものまねされて「怒りしかない」と語っていた霜降り明星のせいやさんです。意外な組み合わせで、武田鉄矢さんとせいやさんの掛け合いは漫才のようで、前作と同じく基本はコメディタッチで進んでいきます。
しかしながら、ドラマの途中でCHAGE and ASKAの「SAY YES」が流れると、なぜか毎回涙が流れてきます。
35年前の『101回目のプロポーズ』を見たときも、正直なところ、武田鉄矢さんでトレンディドラマが成立するとは思っていませんでしたし、ラブストーリーを見ながらチャゲ&飛鳥のメロディで泣くとも思っていませんでした。これを企画したフジテレビには、素直に「あっぱれ」です。
この「まさか」という感情は、少し失礼な言い方になりますが、武田鉄矢さんの“見た目”とトレンディドラマ・ラブストーリーとのギャップから来ているのだと思います。
『101回目のプロポーズ』では、浅野温子さん演じる矢吹薫と、武田鉄矢さん演じる星野達郎のお見合いから物語が始まります。
薫の妹・千恵(田中律子さん)が「カニみたい」と評する達郎の見た目もあり、薫は一度結婚を断ります。
しかしその後、達郎のひたむきさ、誠実さに触れ続ける中で、薫は次第に彼の“中身”を理解し、最終的には結婚に至ります。
そこまでには山あり谷ありですが、薫が長い時間をかけて見てきたからこそ、達郎の本質が伝わったのでしょう。
「人は見た目ではない」という言葉は正しいと思います。
ただし、“中身”を知るには時間がかかります。初対面の方や、たまにしか会わない関係では、やはり見た目が重要だと思います。
私自身、そのことを強く実感した原体験があります。
キヤノン本社でソフトウェアの外部委託先を検討していたときのことです。
ある会社の方々とお会いした際、身なりがかなりラフで、「この会社に仕事を任せたい」とは正直思えませんでした。
その直後に別の会社の方とお会いしました。全員がスーツにネクタイで、ピシッと整っており、
「ここなら品質高く、確実に仕上げてくれる」
そう直感しました。
結局、この会社に仕事をお願いしましたが、結果は期待以上でした。
その会社こそ、キヤノンイメージングシステムズだったのです。
私は社員に対して
「他社の方と会うときは、スーツでビシッとしよう」
と伝えているのですが、まさにこの時受けた印象に基づいています。
かなり前になりますが、イラク戦争後の復興支援における初代隊長、佐藤正久氏の講演を拝聴したことがあります。
その際、繰り返し語られていた言葉が、
「直線・直角・3cm以内」
自衛隊の駐屯地のイラク・サマワでは、宿泊用テントは直線・直角に配置し、車両も横から見て一直線に並べる。その誤差は3cm以内だそうです。
それを見た敵は、「この軍隊は手強い」と感じ、攻撃を躊躇する。
いつ攻撃されるかわからない状況下で、日本の規律ある文化から導き出された答えが「直線・直角・3cm以内」だったのでしょう。隊員たちは自主的に3cmを1.5cmに縮めていたそうです。
実際、サマワが襲撃されることはありませんでした。
まさに「見た目」が武器、いや武器以上の力を発揮した例だと思います。
我々は戦場にはいません。
しかし、競争の激しいソフトウェア業界に身を置くプロとして、戦いに勝ち続ける必要があります。
「直線・直角・3cm以内」
当社ではこれを意識し、職場を整理・整頓しています。私も社長室の会議卓・椅子を毎回きっちりそろえています。
「直線・直角・3cm以内」を意識して整えている本社社長室の会議卓・椅子です。
整理・整頓することで、仕事にもビシッと気合いが入りますし、「ほころびがあってはならない」=「品質を高めなければならない」という意識も高まります。
また、お客様が来られた際にも、「この会社はできる」と感じていただけるはずです。
「直線・直角・3cm以内」
これを合言葉に、皆さんも実践してみてはいかがでしょうか。
という結論なのですが、直線・直角ばかりだと角張ってしまうので、最後に少しゆるい話を。
当社の採用面接では、面接官がビッシっとスーツ&ネクタイ姿で対応していました。しかし、JTC(Japanese Traditional Company)と思われ、若い人が引いてしまうのではという懸念があったため、一昨年くらいからジャケット&シャツのソフト路線に変えました。しかしながら、、、
『歩活』で対抗戦を行ったキヤノントッキさんを訪問したときのことです。
これまではスーツ・ネクタイ姿でお会いしていましたが、今回の訪問前に「カジュアルな装いで来てください」という件名のメールを社長さんからいただき、私もカジュアルシャツにカジュアルジャケットで伺いました。
ところが、待ち合わせの駅で同行メンバーと合流すると、ネクタイを外しただけのスーツ姿。
うーん。まだまだ修行が足りないのかもしれません。
当社は、お客様にお会いする際の基本はスーツ・ネクタイとしつつ、ビジネスカジュアルもきちんと着こなせる、おしゃれなIT企業を目指したいと思います。
次回は7月13日(月)リリース予定です。