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【攻めるヒト#4】産休直前に新規事業をつくる

新規事業に挑戦し続ける勇気

表参道スタジオでの観覧Liveプロジェクト「推しゴハン」がスタートして3ヶ月。事業が当初の予定よりも順調に立ち上がり、上手く軌道に乗り始めていた頃。社内で不穏な動きを始めている人物が…

部長:「誰か、旅行業務取扱管理者の資格持ってない?」

メンバー:「もってないっすね…」

部長:「誰か、東京から2時間くらいのところにある農家さんの知り合いいる?」

メンバー:「いないっすね…」

嫌な予感しかしない。「推しゴハン」プロジェクトが軌道に乗り始めたとはいえ、殺到する応募を捌ききれておらず、まだまだオペレーション面の改善を進めなければならない。そんなタイミングでまさか…そんな不安を感じながら忙しい日々を過ごしていた6月のとある定例MTGでついに予感が的中する。

部長:「発表があります!」

メンバー:顔を見合わせる一同

部長:「キャストと一緒に農業体験ができるcookpadLiveツアーを始めたいと思います!」

メンバー:「え、ツ、ツアーですか!?」

社長:「コロナが落ち着いてるうちに、早めにトライアルしたいね!」

この病的な新規事業体質…立ち上げたばかりの事業がもう少し落ち着いてからにするという発想はないのか…そんな思いを抱えていても話はどんどん進んでいく。とりあえず話を聞いてみるしかない。

キャストと一緒に食事を楽しめる「推しゴハン」プロジェクトが正式サービス名「プラチナLive」としてリリースされ、料理を通じてキャストと一緒に過ごす時間の体験価値が極めて高いことを実感。キャストと一緒に過ごせる時間を、食材の調達など料理の準備をしている時間にも広げて、より高い体験価値を生み出す新プロジェクトとして、キャストと一緒に農業体験できるツアー「cookpadLive tour」構想が水面下で進んでいたのであった。

新規事業はキャスティングから

部長:「今回のはキャスティングが一番難しそうだから、担当は太田さんにしよう!」

9月末に産休を控えていたキャスティングディレクターの太田は唖然とした。

太田:「私、9月末に産休に入っちゃいますけど…」

部長:「大丈夫大丈夫!8月末までにやればいいから!ゆっくり産休取ってね!」

太田:「は、はい…あ、ありがとうございます…」

キャスティングが最難関と言えど、そもそも旅行業に関する知識も経験も皆無な状況で、どうやってサービスを作っていけばいいのか…四苦八苦しながらもとにかくサービスをリリースし、安心して産休に入るため、太田は部長と共に徹底的にバスツアーについて調べ始めた。

部長と共に調査を始めて早々、バスツアーを販売するために必要な資格の取得にかかる時間から逆算して自社での販売は絶対に間に合わないことが発覚!「よし、発想を切り替えて旅行代理店のパートナーを探そう!」と1ミリも心が折れそうにない部長が、手当たり次第に旅行代理店への連絡をスタート。幸いなことにどの旅行代理店も何とかコロナを乗り越えようと、新規企画に興味津々。打ち合わせにはこちらの3〜5倍の人数の方が参加してくださり、大手企業の人材の豊富さを感じながら、一番本気でトライしてくれそうな会社はどこかを必死の思いで選定していった。

その他にも、定款の変更など難しさすら分からないタスクもあったが、社長の「やっとくから、いいよー」を信じて任せることにして、あとはキャストさえ見つかればなんとかツアーを実施できるところまで辿り着いたのであった。

事業をつくる仕事

今回のプロジェクトで太田が感じた仕事の難しさは、キャスティングの難しさではなかった(記事が長くなったので、キャスティングについてはカジュアル面談などで直接聞いてください笑)。

今までも様々な企画のキャスティングで何度も壁にぶち当たって来たが、それは、土台があるサービスの上でコンテンツを作るためのキャスティングでしかなく、そこには成功するための手がかりがあった。また、社内の誰かに知見がある世界でのチャレンジであった。今回の「cookpadLive tour」での太田のミッションは「事業をつくる」ことであり、誰も知らないことを手探りで具現化していかなければならなかった。行き詰まって身動きが取れなくなりそうな時に、いつも無理難題ばかり振ってくる部長が柔軟に発想を切り替えながら道を切り開いていった。

諦めないこと。考え続けること。

自分の担当外の仕事が回って来た時に、ピンチだと思うか、チャンスだと思うか。新しいチャレンジしか評価しないクックパッドライブという会社は、厳しい環境なのか、楽しい環境なのか。受け止め方次第で人の行動は変わっていく。今回のプロジェクトを通じて太田の経験値が上がったことは誰の目にも明らかだ。

8月28日に記念すべき1回目の「cookpadLive tour」が開催された。参加費5万円。決して安い金額ではないが、大好きなキャストと一緒に行う野菜の収穫体験、ぶどう狩り、収穫した野菜を使ったクッキングライブディナーに、参加者の皆さんの顔には笑顔が溢れていた。「また開催してください!」「次回も絶対に行きます!」そんな素敵な言葉をいただいて、新しい事業が始まっていく。そして、太田は無事に9月末から産休に入るのであった。

部長:「太田さんって、いつ復帰?」

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