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タンザニア農村部のソーラー発電💡実証実験を開始💪

誰も取り残さない持続可能な発展」を現地パートナーと共に目指す

「顔の見えるライフスタイル」の実現を目指す株式会社UPDATER(所在地:東京都世田谷区、代表取締役:大石英司)は、アフリカ・タンザニア連邦共和国において太陽光発電を導入する事業「Pole Solar(ポレソーラー)」の実証実験を開始しました。本事業は、タンザニアの強みである農業を活かしながら、地域のパートナーと一緒に事業を育てていき、地域全体の持続的な発展を目指しています。この度、試験事業としてリユースの20kW太陽光パネルを日本から輸送、農村部のトウモロコシ加工工場に設置し電力の供給を開始しました。

左:工場主 エジルド、中央:Pole Solar事業責任者 宇野 雄登、右:現地パートナー ジョフリー

背景

タンザニアは東アフリカに位置しており、面積が非常に広く、多様な地形や自然環境を有しています。経済面では、農業が主要な産業となっています。近年、鉱業やエネルギー、観光、農業などの分野で外国企業からの投資が増加しており、JETROによる調査(※1)でも今後の注目国として名前が上がっています。

しかし、タンザニアには都市と地方の格差が広がっているという問題もあります。3600万人が安定した電力へのアクセスがない生活を送っており(※2)、未電化や停電により大きな機会損失が起こっています。

一方、タンザニアは日照時間が2,800~3,500時間(日本の全国平均:1,978時間)で、日射量も日本の2倍近くあるため、太陽光発電のポテンシャルが十分にあります。アフリカ全土で太陽光発電の開発が進んでいますが、農村部までは十分に届いていないという現状や、個人で太陽光パネルを設置しようとしても金銭的に不可能である現状があります。

※1「2022年度海外進出日系企業実態調査|アフリカ編
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/491096dd64da47ff/20220041rev1.pdf

※2 Access to electricity (% of population) - Tanzania 39.9%(2020)
https://data.worldbank.org/indicator/EG.ELC.ACCS.ZS?locations=TZ
Population, total - Tanzania 61,740,518(2020)
https://data.worldbank.org/indicator/SP.POP.TOTL?locations=TZ より算出。

Pole Solar事業について

農村部の未電化・停電が多い地域において太陽光パネルを設置することで、安定的な電力供給を実現し、産業の基盤をつくります。電化により経済活性化、雇用創出、人々の購買力増加というサイクルを生み出し、農業というタンザニアの基幹産業を育てながら、地域と共に持続可能な発展を目指していきます。

今回、パイロット事業として農村部であるムベヤ州 Iwindi村にあるトウモロコシ加工工場に20kWの太陽光パネルを設置し、オンサイトPPAモデルによる電力供給契約(Power Purchase Agreement)を締結し、電力を供給します。リユースの太陽光パネルを日本で調達し、日本郵船株式会社様にご協力をいただき輸送しました。設置は太陽光施工会社と連携して行いました。

本工場には、電気は届いているものの停電が多く、安定的に製粉機を稼働させることができていません。トウモロコシの卸価格は、そのままでは28円/kgですが、製粉することで53円/kgになるため、農家の収入増加のためには製粉することが非常に重要です。そのため、遠いところでは20km以上離れた未電化地域からも、この工場を頼ってトウモロコシが持ち込まれています。

安定的に製粉機が稼働することで、収穫期における生産量は10t/日になると概算しています。電化により工場の生産性向上や農家の収入増加につながるだけでなく、工場が人の集まる産業拠点となることで、トレーニング拠点としての役割やコミュニティ形成も担うことができます。

本事業は地域とともに発展していくことを大切にしており、現地パートナーと共に進めています。現地パートナーのジョフリーは、工場の選定や工事の対応など現地でのコーディネイトを全般的に担当しています。

現地パートナー・ジョフリー(Geofrey Yambayamba)
子どもの頃に父親を交通事故で亡くし、5人兄弟の長男として父親代わりとなり家計を支えた。タンザニアの農業の大きな可能性に対し、農家が過小評価されていることに課題意識を持つ。農作物の生産、加工、流通に取り組み、将来は国の未来をつくる教育事業をしたいという秘めた野望を持つ。

今後は、1つの村における本パイロット事業による実証を経て、1つの州内のすべての村における展開、さらに都市部を除いた農村部30の州への展開と広げていく予定です。

事業担当者よりコメント

          「Pole Solar」事業責任者 宇野 雄登

私は19歳から21歳の間に、タンザニアを含め4か国で暮らしました。その時にお金や成功に縛られず、身の回りの大切な人たちの幸せのために行動するタンザニア人に、「幸せに生きる」ヒントがあると思い、世の中にそんな価値観を広めるためにタンザニアで事業をしたいと考えてきました。タンザニア人のそのような価値観はまさに、UPDATERが目指している「顔の見える関係性」に合致しています。

1人の想いが世界を変えることがあると信じています。ただ、1人の力だけではあまりに小さく、多くの人の共感や協力が必要だと感じています。実際に多くの方の協力があってようやくスタートラインに立てました。

この事業は貧困や、エネルギー、食糧といった大きな社会課題に立ち向かい、根本から解決していくことを目指します。途上国は「支援してあげる」対象でも、「可哀想な人たち」でもなく、共に協力してより良い世の中を作っていくパートナーです。長い道のりにはなりますが、世の中を少しでも良くしたいと思う仲間を増やしながら、1人ひとりが生きやすい世の中を作っていきたいと思います。


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