採用基準で一番大事なもの
有難いことに、当事務所は3年で900件近い応募があり、周りからも「何を基準に選んでいるんですか?」と聞かれることが多くあります。
このとき、必ず「ビジョンフィットするか」すなわち
「うちの経営理念にどれだけ共感できているか」
「自身が目指す世界観がどれだけうちのビジョンにマッチしているか」
「組織の価値観と合うか?」
と答えます。
この採用基準で大事にしているビジョンフィットですが、リアルな話として、志望動機や本人からの言葉でこれが感じられない場合はどれだけ魅力的な応募者であっても基本的に不採用にしています。
今回は私たちはなぜこのビジョンフィットを大事にしていているのかについて、これまでの経緯や背景も踏まえてご紹介していきたいと思います。
はじめに…ビジョンフィットで採用出来ていない時期があった
冒頭ビジョンフィットを大事にしていると書きながら、実際はそれが出来ていない時期の方が実は長くありました。
「完全在宅」「未経験可」「残業なし」だから応募しました
みたいな人が多すぎて、そういう応募にとにかく不採用通知を出し…という状態だったこともあり、無意識的にハードルが下がっていたのはあると思います。
でも、そういう人ってうちの組織ではうまく活躍できないんですよね。
私たちは「中小企業を日本で一番成長させられる税理士・コンサルグループ」を目指しており、そのために本当にたくさんのことを学び、絶えず成長し、お客様に提供していかなければなりません。
※この辺りはこちらの記事に詳しく書いてありますので、良かったら合わせて読んでください。
だから、採用したはいいものの、ビジョンフィットせずに、成長できずに辞めていく人もいました。
どんな人でも働けるような仕組みや環境を作れていないのは経営者としての北島の力不足もあるかと思いますが、私たちは決して簡単なことをしているわけではない、誰にでもできる仕事をしているわけではないので、そこはきちんと人を選ばなければいけないと思っています。
ビジョンフィットの重要性
社内の会話でもよく「目的と手段を混同してはいけない」と話していますが、これは採用においてもとても大事だと思っています。
簡単に整理しておくと以下のような違いです。
目的:何のためにやるのか、何を成し遂げたいのか
手段:何をするのか、どうやってやるのか
このうち、うちの経営理念である「お客様の事業発展を通じて社会と経済に貢献する」ことや、そのための「中小企業を日本一成長させられる税理士・コンサルティンググループになる」が目的で、
記帳代行とか税金の計算とかコンサルティングとか経理代行とか、あるいは在宅勤務制度やフレックスタイム制度なども目的を達成するための手段です。
では、「目的」と「手段」の一番の違いはなにか?と聞かれたら私はこう答えます。
目的は変わらない、でも手段は変わる
うちの経営理念の達成が私たちがビジネスをする目的なので、これは言い回しとかは変わるとしても、根本的に意味するところや目指すべき未来は変わりません。
特に当事務所は北島の原体験などを踏まえ、中小企業の成長支援を行うとの強い決意のもの作られた組織だからこそ、この目標・目的は変わりません。
※この辺りは以下の記事に詳しくまとめています。
対して、手段はあくまで手段でしかないので、このやり方がベストであるうちはそのままですが、
「目の前の目標を達して、次のステップに移行した」
「もっと良い方法を見つけた」
「今のままでは上手くいかないことが分かった」
などの場合には当然に変更されます。
成長企業だからこそ手段は変わる
まだ創業して4年経っていない当事務所ですが、この3年余りの間にも色んな改善・成長をして、手段の部分は大きく変わってきました。
代表例だと
- 予実管理サービスの開始(創業1年)
- 生成AIとRPAの活用(創業1年半)
- 未経験者採用から経験者採用への移行(創業2年2か月)
- MFの包括的運用サポート開始(創業2年半)
- 経理代行サービスの一般提供開始(創業3年)
- 外部パートナーとの協業強化(創業3年3か月)
- 社員旅行の実施と定期的なリアル会合の実施決定(創業3年半)
- バックオフィス代行サービスパッケージの提供開始(3年8か月)
など、お客様への提供サービスや、社内体制など様々なことを改善させてきました。
特に、記帳代行などは昨今の生成AI活用なども含めて、どんどん自動化・機械化・外注化を進めており、「やること」は常に変わり続けています。
それは「そうした方がお客様へより高い付加価値を提供できるようになり、それがお客様の成長発展に資するから」という判断だからです。
「何をやりたいか」で採用をしてはいけない
うちの業界だと
「簿記の知識を活かしたい」
「パソコンでこつこつ集中して仕事がしたい」
「在宅で仕事がしたい」
「数字を使う仕事がしたい」
などが志望動機で挙がることがあります。
しかし、上記のようにそれは全て「手段」なので、当然に変わることがありますし、それを変えない努力は基本的にしません。(むしろ現状維持は衰退と同じなので、改善・成長させていかなければいけない部分だと認識しています)
だから、「これだやりたい」という手段が志望動機の方を採用をしてしまうと、それがうちではやらなくなる可能性も秘めていますし、在宅勤務や残業が少なめなのもあくまで手段の一つなので、目的達成を阻害していると判断される場合や、目的達成のためによりよい方法があった場合は変更する場合だってあります。
このとき、ビジョンフィットしているかどうかで、「そうした方がお客様の成長発展の力になれるよね?」と問いかけたときに「そうですね」と共感できるか、「自分のやりたいことができなくなるから嫌です」となるかの違いが生まれます。
この差が、成長企業である私たちにとってはとても大きな差となるわけです。
ありたい姿(理念)に共感してくださる方と一緒に働きたい
うちはしつこいくらい理念の話やありたい姿の話をします。
それがうちが目指すべき姿であり、見失ってはいけない目標だからです。
同時にこれは単に当事務所の目標達成のために犠牲になってほしいということではなく、これだけ高い目標を達成するためにはビジネスパーソンとして大きく成長する必要があり、その「大きく成長できる」ビジネスパーソンになってもらうための支援や環境を提供するという誓いでもあります。
生成AI時代、仕事がなくなると言われる業種、でも、うちはそんなことはなく生成AIの発展などの外部環境の変化さえもチャンスに変えて、成長し続ける組織であり続けます。
それが一緒に出来る人に一緒になっていけるようにしたいと思っていますので、これを読んで共感してくださる方がいらっしゃれば、ぜひ一緒に働きたいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。