今回は、当社ステラアソシエの現在を踏まえて、これからの組織拡大の方向性についてお話しします。
私自身、インターン時代から数えると13年以上、新規事業の現場に立ち続けてきました。新卒で入社したRPAホールディングス(現オープングループ)では、大手製造業のR&D技術の出口探索を中心に、100以上のプロジェクトに従事。2018年にステラアソシエを創業してから、業界も規模もさまざまな企業の新規事業を支援してきました。
おかげさまで、今は営業もマーケティングも一切していない状態ですが、過去のお客さまからの継続依頼と、ホームページ経由の問い合わせのみの状態でも会社を維持できるまでとなりました。
そんな当社が、この8年を振り返って今どんな課題を感じているのか、これからどこに向かおうとしているのかをお伝えいたします。
当社やコンサル業界に興味を持ってくださっている方は、ぜひ最後まで読んでいただけますと幸いです。
Part 1:創業から振り返って
1. ステラアソシエが築いてきた事業基盤
まずは、当社がこれまでどんな仕事をしてきたか、お伝えしておきます。
当社が手がけているのは、大手製造業を中心とした新規事業コンサルティングです。具体的には次の3つの中核サービスを提供しています。
▍新規事業コンサルティング
ユースケース仮説の構築から、PoC先の開拓、商談の同行まで伴走する支援
▍キーマンアクセス
国内外30万名のキーマンネットワークを活用し、世界シェアトップクラスのグローバル企業の決裁者にも直接アプローチできる支援
▍No.1調査
「日本初」「世界初」を客観的に証明し、テレビCMや新商品発表会の根拠データとして使われるリサーチ
こうしたサービスを通じて、これまでVAIO様、キリンビール様、積水ハウス様、シャープ様といった大手企業や、年商1兆円を超える化学メーカー、外資系のセキュリティベンダーまで、業界も規模もさまざまな企業の新規事業を支援してきました。
特にNo.1調査については、2020年のリリース以降、業界内でトップクラスの認知度と実績を築けており、これまでテレビ・新聞等のメディアでも取り上げられた実績もあり、「日本初・世界初の調査ならステラアソシエ」と言われる状態に近づいていると感じています。
ここまで述べてきた仕事を、コンサル業界全体が揺れた8年間の中で途切れることなく続けてきました。
2.創業から現在までの大きな変化
創業から8年で、業界に大きな変化が2つありました。1つがコロナ禍、もう1つがAIの台頭です。
コロナ禍では、コンサルティング業界全体として仕事が大きく減少しました。世界全体で人の動きが制限されたことにより、クライアント企業側で予算が縮小されたり、新規事業そのものが一時的に止まったりして、業界全体が停滞したためです。
そしてAIの台頭以降は、市場調査やデータ収集、資料作成といった作業領域がAIに代替されるようになり、大手のコンサルティング会社では大量解雇のニュースもありました(2025年9月25日、アクセンチュアがグローバルで約8億6500万ドル規模のリストラ計画を発表。すでに1万人以上の人員を削減)。今後もさらにすごいAIが出てきて、今まで作業だけの業務を行ってきた人は解雇されていくと思います。
ところがこのような業界変化があった中でも、当社にはこの2つの影響がほとんど届きませんでした。これは偶然ではなく、私たちが扱っている仕事の性質に理由があります。
当社が手がけている新規事業コンサルティングは、市場のデータを集めるだけの作業では終わりません。クライアントの商材を実際に使ってくれる次のお客さんを見つけてくること、新規事業を軌道に乗せる糸口を示すことがプロジェクトのゴールです。いくらすごいAIが出てきたとしても、AIが営業をして契約を取ってきてくれることはありませんし、企業にアポイントを取って、ひざ突き合わせて商材を紹介して、実証実験まで進めてもらうという交渉は、人と人の間でしか成立せず、AIには代替されません。
またこの業界の変化を受けて、コンサルティング業界を見渡すと、別の方向に進んでいる会社も増えています。具体的には、「問題解決の専門性」で勝負するというよりは、コミュニケーション能力が高く、感じよく会議や進行を回せる人材を採用し、クライアントの社内に常駐させる。「人間力」を打ち出して、PMOとしていろいろな会社に人を派遣して、そこで対価をいただく。いわば「高級人材派遣」のような業態が、業界の主流になりつつあると感じています。
その業種を否定することはしませんが、私たちが力を入れていくのは、外に出ていって、新規事業の出口を実際に作る仕事のため、当社が目指している方向性とは異なります。このスタンスを8年続けてきたことや質の高いサービスを提供し続けてきた結果が、業界の波があっても影響を受けずにここまでこれた、という現在地につながっています。
そして、コロナ禍は当社の事業を揺るがさなかった代わりに、私自身の働き方への考え方を大きく変えるきっかけになりました。外出が制限されることによりリモートワークが当たり前になって、家にいる時間が長くなると、長時間働かなくても仕事は成り立つし、プライベートを重視することもでき、自分のできることの多さに気づくことができました。それまで「出社して時間をかけて働く」というのが当たり前だったところが、ここで一度ひっくり返りました。
今のステラアソシエが「短時間×高密度」で働くカルチャーになっているのは、このコロナ禍での気づきが起点になっています。
2. 会社にとって一番大事なのは「人」だということ
ここまでお話ししてきたとおり、当社は業界の波に揺らがず、事業そのものは安定して続けてこられました。
ただ、社内の方を振り返ると、決して順風満帆だったわけではありません。メンバーが増えて活気のあった時期もあれば、信頼していた人が辞めていった時期もあり、経営者としてメンバーの関わり方を反省する場面も少なくありませんでした。
その両方を経験したからこそ、わかったことは「事業の数字が安定していること」と「会社として活気があること」は、まったく別の話だということです。
少ない人数でも今いるお客様のつながりから食べていくことはできますが、私としては「食べていくこと」だけのために会社をやっているわけではありません。事業として数字を伸ばすことや、一緒に働きたいと思える仲間が生き生きと働ける場をつくること。この両方が揃って初めて、自分がやりたい会社だと自信を持って思えると考えています。
こうした経験を経て、はっきりと自分の中で答えが出たことがあります。それは、「会社にとって、何よりも従業員が大事である」ということです。もちろん事業の成長や、高い水準でサービスを提供し続けることも大切です。ただ、振り返ってみると、これらはすべて「従業員を大事にすること」につながっていく。順番が逆ではなく、人を大事にすることが結果として事業の質を作る、ということに、ようやく気づけました。
特に印象に残っているのが、創業から最初の3~4年ごろの期間です。当時は業務委託も含めてメンバーが10名近くおり、単純な人数だけではなく、業務をするメンバーの姿を振り返ってもこの頃が会社として一番活気がありました。
当時は、私が一人ひとりに細かく指示を出すのではなく、プロジェクトごとに2~3人がチームでまとまって、メンバー同士で進められる状態になっており、私が見ていなくても会社が回っている、という感覚がありました。学生インターンも含めて、自分たちで意見を出し合いながらプロジェクトを動かしていた。あの状態こそが「メンバーが生き生きしている」ということなんだと、振り返って強く感じています。
ただ、正直に言うと、過去の組織運営に対しては自分自身に反省もあります。
私のほうがメンバーに対し完璧を求めすぎてしまって、「できているところ」よりも「できていないところ」に目を向け、指摘することが多くなっていました。8割はできているのに、できていることを褒めず残り2割について強く言い続け、本人を追い詰めてしまい、会社の雰囲気を悪くしてしまったことがありました。これは、本人の受け取り方ではなく、私のメンバーとの関わり方に問題があったと今でも思っています。
こうした成功と失敗の両方を含めて、具体的に以下の視点にフォーカスすることが大事だと確信しました。
▍いかに働きやすい環境を作るか
▍いかにキャリアアップを実現するか
▍いかに良い給与やプライベートの充実を両立できる仕事にするか
これらを追求することが、最終的にはお客さまへの質の高いサービス提供や会社の成長につながります。きれいごとに聞こえるかもしれませんが、「何よりも従業員が大事である」と深く理解できたことが、この8年間での一番大きな収穫だと思っています。
Part 2:ステラアソシエの今と、感じている課題
3. 営業をしていないのに、回せないほど案件が来続けている
冒頭でもお伝えした通り、私たちは今、営業もマーケティングも一切していません。
普通の会社であれば、営業をしなければ案件は減り、いずれ事業が立ち行かなくなるというのがほとんどだと思います。ところが当社の場合、過去のお客さまからの継続依頼と、ホームページを見て連絡をくださる新規のお客さまだけで、こちらが回せる量を超える案件をいただけています。
今後社員が増え、私が新規営業を再開すれば、新しい企業様とのつながりも生まれ、さらに売り上げを伸ばすことは十分実現可能だと考えています。ただ、今の体制ではそれを回しきれないので、あえて能動的な新規営業をしないようにしている、というのが正直なところです。
こうした状況になれたのは、今までの支援の中で、クオリティの高いサービスを提供し続けたこと、お客様との関係構築が良好であるため、「選ばれ続ける」という事業の最も難しい部分を確立できていると感じています。
世の中に小さい会社はたくさんありますが、10名前後の規模ゆえの「存続できるかどうか」という不安は、当社についてはかなり少ないと自負があります。もちろん創業から8年間、給料が払えない苦しい月は一度もありません。
4. 今、感じている課題は「いい刺激がない、やれることが少ない」
ここまでお話しすると、「事業基盤が安定していて、案件もあるなら、何が課題なのか?」と思われるかもしれません。
正直に言うと、今の状態でも会社としては食べていけます。ただ、少ない人数でやっていると、いい刺激がないし、やれることも少ないんです。
会社として食べていくこと自体は、少人数でも実現できます。ただ、私としては、食べていくことだけがしたいわけではない。事業として数字を伸ばす場としての会社と、人が関わるコミュニティとしての会社。この2つは別のものとして両方を回したい、というのが正直な思いです。
そして先ほどもお話しした「創業初期のメンバー一人一人が生き生きとした、活気のある状態」をもう一度作りたい。会社が回るだけでなく、メンバー同士が刺激を与え合い、新しい事業に挑戦していける場にしたい。これが、私が今いちばん強く感じている課題です。
もう一つ、課題として明確になっているのが、「次の事業の柱を作りたいが、今の体制では手が回らない」ということです。既存の新規事業コンサルティングとNo.1調査の今の案件量に対応するのが精一杯になっており、本当はもっと別の領域でも事業を立ち上げたいのに、それに着手する余力がない状態が続いています。
だからこそ、今、正社員のコンサルタントを採用していくことを決めました。「案件をさばききれないから、人を増やしたい」というよりも、「人を増やすことで、会社としてやれることを増やしたい」「一緒に働きたいと思うメンバーが生き生きと仕事をしているコミュニティを会社として再建したい」というのが、本当の理由です。
Part 3:これからの5年と、入社する方へ
5. 3年で「新規事業コンサルといえばステラアソシエ」と言われる状態を作る
これから当社が目指していく姿は、明確に決まっています。先ほどお話ししたNo.1調査については、「日本初・世界初調査といえばステラアソシエ」という状態に、すでになってきていると感じています。これと同じ状態を、3年後までに新規事業コンサルティングの領域でも作り、「新規事業コンサルティングといえばステラアソシエ」と言われる状態を、本気で目指していきます。
同時に、既存のコンサルティング事業とは別の柱として2つ事業の立ち上げも進めていきます。
一つ目は、キャリアコーチング事業です。これは過去にも一時期手がけていたもので、今回の採用で人員が増えたところで本格的に再開します。1年以内にまず売上を作り、3年後には1つの部署としてマネージャーと専門のコーチ陣が在籍している状態を目指します。
二つ目は、導入事例の制作事業です。
これはまだ構想段階ではあります、BtoBビジネスにとって導入事例というのは最も重要なコンテンツの一つです。それなのに、業界全体を見渡しても、本当のプロフェッショナルと呼べる会社は数えるほどしかありません。
私たちはコンサルタントとして「無駄なく伝わる文章を書く」ということを徹底して仕事にしてきたので、その力を別の領域で事業化できるという確信があります。
実際、業界トップの制作会社に当社の事例紹介の作成依頼を相談しに行ったことがあるのですが、当社の事例記事を見ていただいたところ「ここまで書けるなら、うちに頼まなくても変わらない」と言っていただけ、コンサルタントとしてちゃんと仕事ができる人が同じように文章を書けば、業界の中で十分に通用するレベルの制作物が作れる、ということが、ここで確認できました。
一般的に、ライティングは「1文字いくら」のような形で叩かれがちで、スキルとしてあまり高く評価されていない仕事だと思います。だからこそ、この領域には、コンサルタントとしての論理力と文章力を掛け合わせて参入できる余地が、まだ十分にあります。
そしてもう一つ、私自身がこの事業に思い入れを持っている理由があります。それは、事例制作という仕事が、クライアントの成功の瞬間に立ち会える仕事だからです。当社では、自社のホームページに掲載する事例記事を、これまでもすべて内製で書いて掲載してきました。プロジェクトを納品したあと、改めてクライアントに会いに行って、納品したサービスを実際に使ってもらった声を聞く。「ここが助かった」「こういう成果が出た」と、お客さま自身の言葉で語ってもらえる場に立ち会うのは、すごく嬉しいですし、気持ちの良い瞬間です。
こうした柱を軸に、5年後にはさらに2、3つ、合計4~5本の事業として並べていきたいと考えています。
組織図のイメージはこうです。
コンサルティング事業の中に、新規事業コンサルティングのマネージャーと、No.1調査のマネージャーを置く。コンサルティング事業以外の柱として、キャリアコーチング事業、導入事例制作事業などを並べ、それぞれに事業部長を配置する。コンサルティング会社と事業会社の機能を同じ組織の中に共存させ、各事業に4、5人の責任者が存在している、そのような形を目指しています。
6. 入社する方には、2、3年後の「事業部長」を担っていただきたい
ここまでお話ししてきた事業構造の中で、入社する方には、2、3年後の幹部候補、具体的には「事業部長」のポジションを目指していただきたいと考えています。
今のコンサルティング事業を管轄する事業部長、新規事業コンサルティングのマネージャー、No.1調査のマネージャー、これから立ち上げる新規事業の事業部長と、これから生まれていくポジションは複数あります。今入社する方は、このいずれかを担っていくことになります。
他の会社でも「20代で活躍できる・成長できる」と謳うところはたくさんありますが、実際には全体の上位数パーセントの、一握りの営業成績が良い人だけが上に上がれる、というケースも少なくありません。
当社は、地道に仕事を続けていれば、ある程度の年次とともに着実に仕事ができるようになる仕組みがあります。コンサル未経験で入ってきても、何もわからない状態で放置されることはありません。
3年もすれば一流になれる環境が整っているので、そこは安心して飛び込んできてほしいと思っています。
7. 「3年後の自分を、ここで作りたい」という方へ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
ステラアソシエは、業界の追い風がある場所ではありません。むしろ、業界全体がAIや新しい業態への移行の波に押されている中で、それとは違う仕事の仕方を選び、8年積み重ねてきた会社です。
そのうえで、営業をしなくても案件が来続けるという事業基盤を作り、これから新しい柱を立てて組織を広げていく、というフェーズに入りました。今入社する方は、ここから3~5年で生まれていく事業のいずれかを、最初から担っていくことになります。
「裁量を持って3年で一流になりたい」「短時間で高い成果を出す働き方を本気で実現したい」「キャリアアップと給与とプライベートの充実、そのすべてを諦めたくない」。
こうした思いを持っている方には、当社の環境はかなり強くフィットすると思います。
これから入ってくる方は、ステラアソシエの「2、3年後の事業部長候補」として、組織を一緒に作っていくポジションになります。完成された会社ではなく、これから事業を広げていく当事者として動いていく面白さがあります。
少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ一度カジュアルにお話しする機会をいただければ幸いです。お待ちしています。