スムージーといえば・・・
不足しがちな野菜や果物、栄養が手軽に摂れて、
その日1日をポジティブにしてくれる、とても便利で心強いライフスタイルサポーター。
ですが、残念ながら、日本では諸外国と比べるとまだまだ人々の生活には浸透してないようです。
日本は、「スムージー後進国」なんです。
アメリカでは、スターバックスコーヒーが全米約15,000店舗 (*1) あると言われていますが、
「スムージー専門店」のチェーンは約5,000店舗 (*2) となっていて、
実に、街を歩けばスタバ3軒に対して1軒のスムージー専門店チェーンがある計算になります。
北米の家庭には、ほぼ一家に一台スムージーブレンダーがあります (*3)。
アジアの他国には、アメリカのスムージーブランドが進出して店舗数を広げている国がいくつかあるほか、街中でも小さな個店が散見されます。
*1 : 2021年, 公式ウェブサイト
*2: 2021年 大手6社合計値, 当社調べ
*3: 普及率 80%以上 (2012年)
日本にも、これまでに何社かの海外スムージーブランドが上陸し、いよいよこれで開国の訪れかというムードが高まったことが何度かありました。
しかし、海外のブランドは上陸と撤退を繰り返し、なかなか日本に定着することはありません。
F&Pは、そうした日本の市場の様子、海外の市場の様子を、20年以上見つめてきました。
海外ではごく当たり前にライフスタイルの一部となっているスムージーが、なかなか日本ではまだ簡単に手に届くところまで来ていない。
その理由はいくつかあるのですが・・・
その1つに、ちょっとビジネス的な観点からの裏事情をお話しすると、
アメリカ流の「店舗オペレーション」が、日本の環境には馴染んでいないことがあります。
たとえば、北米や東南アジアでは、スムージーに適した原材料となるフルーツの生産量が豊富で、流通量も膨大なので、比較的安価で仕入れることができます。
それによって、米国スムージーチェーンのオペレーションをそのまま日本に持って来て再現した場合、スムージー1杯の「原価」が高くなることはもちろん、1杯あたりに発生する「ロス高」も割高となってしまいます。
日本の店舗の現場でスムージーを提供する場合は、そうした日本ならではの課題をクリアして、
日本の環境に適したオペレーションの設計になっていないと、なかなかスムーズな店舗運営ができません。
F&Pの1号店がオープンする前、
「オーダーを受けた後の調理工程オペレーション」についてさまざまなテストが重ねられ、十分な提供スピードが検証されていましたが、、、
「オーダーが入る前の準備オペレーション」についての課題は事前には想定できていなかったため、実際に1号店がオープンした後から徐々に問題点が明らかとなっていきました。
日本発のスムージー専門店としてはじまったF&Pは、
国内で独自にゼロから店舗のオペレーションを開発して構築をしていったのですが、
始まってみればそこには、材料として取り扱う「果物や野菜ならではの、独特の難しさ」がありました。
たとえば・・・
スムージー1アイテムには、たくさんの種類の果物や野菜が使われます。
生産者の方々からの直接仕入れによるこだわりの青果物は、
こだわればこだわるほど、やりとりをしなくてはいけない生産者の方が増えていきます。
北海道産ビーツの生産者
青森県産りんごの生産者
静岡県産ケールの生産者
千葉県産にんじんの生産者
スムージーの販売量を予測して、
必要な青果の必要量を計算して、
生産者の方と1件1件個別に「発注の調整」をして・・・
というのはとても非効率でお店に負担があったんです。
そして、青果の価格は時価で上下するので、
事前に作ったレシピの原価と、納品された金額に大きな差が出ていないかを点検する、毎月の「仕入原価管理」も必要です。
また、ケース単位で納品された青果物の箱を開けて、
洗って、剥いて、切って、と言った「調理の手間」は品目ごとに発生します。
こうした作業に手間がかかってしまっていては、売れば売るほど人の手による作業工数が増えてしまい、人件費が上がってしまいます。
これでは店舗数を増やしてチェーン展開することはできません。。。
その上、仕入れた青果はそれぞれに適した温度が違うので食材の「保存方法」が複雑です。
バナナは13度以下で低温障害が起こるため、15度で保管。
冬は1週間保ちますが、夏は2日ほどで変色します。
りんご、人参、葉野菜の適切な保存温度は0度。
柑橘類やアボカドは8度前後なので、季節によって保存場所が変わります。
といった具合に店舗の中で細かな保存ルールがあり、
それでも衛生上適切な「状態管理」ができるようになるには熟練が必要でした。
さらに、調理して切ってしまった青果は使用できる期限が短くなるので、品目ごとに「使用期限管理」をします。
カット加工したものはお店の衛生管理上、使用期限を5日程度に設定し、期限が過ぎたものは廃棄しなくてはいけません。
F&Pでは当初、ブレンドする前の食材を
常温・冷蔵・冷凍という3つの温度帯に分けていたために、とても面倒な状態管理・使用期限管理を行なっていました。
しかも、青果物には「歩留(ぶどまり)」という考え方があり、食べられる部分と食べられない部分があるので、「歩留率」の管理も必要です。
たとえば、バナナの皮は材料として使わないので、剥いた後は果肉だけ使って皮は廃棄します。
これは原価計算にも影響するので、食材ごとに歩留率が変わってくるのです。
と、ここまでやっても、
天候などの理由にも左右されて販売量の見込みが外れてしまうと・・・・
せっかく仕込んだ材料は期限切れとなってしまい、泣く泣く廃棄することになってしまうのです!
仕入れたものを捨てるのは原材料費の無駄ですし、仕込んだ時間も無駄になりますし、何より「食べ物を捨てる」という行為はとても心が痛みますよね。。。
当初の私たちは、この食材管理オペレーションをうまく回すことができず、かなりの食材廃棄を出してしまい、とても心苦しい思いをしました。
そしてそこから、この課題に本格的に向き合い、
解決するための独自のシステムを編み出していきました。
それは、スムージーの材料をあらかじめ1杯分のポーションにし、冷凍して保存状態を守るというものです。
生鮮の青果へのこだわりを捨て、冷凍保存に舵を切るのは相当に決断が必要でした。
しかし、近年の冷凍技術の進歩はめざましく、
最も良い状態で凍結させる急速冷凍技術を施すことで、食材を劣化させず常に新鮮な状態に保つことができます。
スムージーと冷凍技術の相性は抜群でした。
スムージーに独特のテクスチャが加わり、リッチで濃厚な質感に仕上げることができます。
生の食材を扱う食品事業者としての衛生面の不安・負担は軽減され、お客様の安心・安全は高まります。
さらに、真空状態で個包装をすることによって、無駄がなく誰でも均一の品質でブレンドができるようになります。
パックされたポーションは、ガイド (=スタッフ) たちの間でいつしか「キット」と呼ばれるようになり、
これが、後に「F&Pスムージーキット™️」と名付けられることになるF&P独自の革新的な商品の原型です。
このスムージーキットの誕生によって、
店舗でのスムージーに関する食材ロスをゼロにすることに成功したほか、
前述のような食材にまつわる課題は、すべてが一気に解決していくことになります。
そして私たちF&Pは、スムージーキットを店舗で製造するのではなく、外部の工場で製造してから店舗に供給するシステムに切り替えることを決め、
それまでのサプライチェーン (物流の流れ) をまるごと作り変えたのです。
こうして、食材ロスのない、日本の市場環境に合ったオペレーションシステムが実現し、晴れて日本国内でも展開を進めていける基盤が整いました。
F&Pでは、このスムージーキットを使って、専門店と同じ本格品質のスムージーを提供できるパートナーショップの募集を始めました。
加盟していただいたパートナーショップは今も全国に増え続けていて、
今ではF&Pの本格スムージーが全国どこでも同じクオリティで楽しむことができます!
その後、業務用として発明されたこのスムージーキットは、
一般家庭でも使っていただけるようにパッケージのリデザインとリバイス商品開発が行われました。
そう、その「F&Pスムージーキット™️」があれば、
おうちでもつくりたての本格スムージーが楽しんでいただけます!
本場のアメリカ西海岸さながら、専門店クオリティの本格スムージーをおうちでも。
F&Pスムージーキット™️は、
「食材のロスをなくす」ために実店舗の現場の知恵から生まれた、スムージーに必要な食材がちょうど1杯分になった冷凍パックです。
2013年に実店舗から始まった、国内市場の草分け役であるF&P。
そのリーディングブランドの本格スムージーのこだわり
「BLEND -TO-ORDER」(いつでもつくりたてを)
食材管理の手間はゼロ。
スムージーづくりはもっとシンプルに。
不足しがちな野菜や果物、栄養が手軽においしく摂れて、がんばらなくても続けられる。
毎日のつくりたて本格スムージー体験で、あなたのライフスタイルはもっとポジティブになります。
このように、F&Pの本格スムージーは「スムージーキット」が中核となって、
直営店、パートナーショップ、オンラインストアへのチャネル展開が実現しています。
F&Pが掲げるブランドエッセンスは、
Lifelong Partner for Wellness
(ウェルネスの生涯パートナー)
この役割を担うために、
これからもみなさんの生活の中のいろんな場面で私たちをお見かけいただけるように、さまざまに形を変えておとどけしていきたいです。