「エンジニアとして、このままでいいんだろうか」
実務に入って2.5年〜3年。一通りの実装はこなせるようになり、現場の回し方も分かってきた。けれど、ふとした瞬間に言いようのない不安が襲ってくる。「自分は何ができるエンジニアなのか」と問われて、自信を持って答えられる武器がない。言語やフレームワークの知識を増やしているのに、市場からの評価や、自分の「手応え」が変わらない気がする――。
もしあなたが今、そんな立ち止まりそうな感覚の中にいるのなら。 現在は代表を務める僕が、かつて手取り15万円のどん底から、3年目で何を捨て、何を拾ったのか。等身大の記憶を辿ってお話しします。
1. 「実装はできる。でも、誇れるものがない」
2019年にエンジニア人生をスタートさせてから、僕の歩みは決して順風満帆ではありませんでした。
最初の現場は24時間のインフラ監視。入場初日から資料を渡され、理解の隙を突く激しい“詰め”に遭い、精神的に追い詰められて3ヶ月で退場。次に転職したSES企業では手取り15万円。C#やC++の現場で、酒臭い上司のもと汎用性のないスキルに時間を費やし、炎上案件で深夜残業に明け暮れる日々。
その後、金融系の現場でCOBOLやシェルスクリプトを書いていた頃、世の中はモダンな開発手法の話題で持ち切りでした。
「自分はレガシーな技術ばかり触っていて、エンジニアとして市場から置いていかれるんじゃないか」
実務経験は1年、2年と積み上がっていく。でも、「自分はこれができます」と胸を張って言える専門性も、それに見合った報酬も得られていない。技術を増やせば増やすほど、自分の「底の浅さ」が露呈していくような感覚。それが僕の3年目の入り口でした。
2. 残酷で前向きな「諦め」:変態にはなれない
そんな僕に転機が訪れたのは、3年目を迎えた頃に入場したNTT系の案件でした。そこで扱ったのは、TableauというBIツールとSQL。
そこで僕は、ある一つの残酷な事実に気づいてしまいました。 それは、「自分は、技術をマニアックに極め尽くす“変態的なエンジニア”にはなれない」ということです。
コードを書くこと自体が三度の飯より好きで、寝食を忘れて技術の深掘りに没頭できる層。彼らと同じ「技術の深さ」という土俵で戦い続けても、自分は一生、一番にはなれない。
でも、この「諦め」が僕を救いました。 「技術スタックを増やす(覚える対象)」ことを一度やめ、技術を価値を生むための「手段」として捉え直そうと決めたのです。
3. 3年目で切り替えた、僕の「生存戦略」
僕が実行したのは、技術を「磨くべき宝物」ではなく、顧客の課題を解決するための「レバレッジ(てこ)」に変えることでした。
- スタックの「横展開」から「掛け合わせ」へ 新しい言語を次々と覚えるのをやめ、当時手応えを感じていたSQLやBIツールのスキルを軸に固定しました。そこに「現場の意図を汲み取るコミュニケーション」を掛け合わせることで、「技術もわかるし、ビジネスの話も通じる」という、市場に意外と少ないポジションを狙いに行きました。
- 「求められていない懸念」を口にする 単に振られたタスクをこなすのではなく、「この設計だと将来的に運用の手間が増えませんか?」と、ビジネスサイドの視点で提案を始めました。エンジニアとしてのエゴではなく、プロジェクトを成功させるための「当事者(パートナー)」としての振る舞いです。
- 「下請け意識」を破棄する SESという立場に引け目を感じるのをやめました。現場でプロパーの方々と肩を並べて働く中で、ライバル心を持ちつつ「自分も同じバリューを出せるはずだ」と信じ、主体的に動くようにしました。
結果、現場での評価は激変しました。「田代さんと直接契約したい」と個別に声をかけてもらえるようになり、現在は以前の約2倍(月単価65万円以上)という結果につながっています。
4. 今だから分かる、3年目エンジニアの「盲点」
今の立場(経営・営業)から当時の自分を振り返ると、なぜ3年目で差がつくのかがよく分かります。
伸び悩むエンジニアは、自分のスキルアップばかりに目が向いています。「この言語を覚えれば単価が上がるはずだ」という、自分主体の計算です。 一方で伸びる人は、「相手(顧客)が何に困っているか」を素直に受け取り、そこに自分の技術をどうアジャストさせるかを考えています。
3年目は、基礎体力がついた分、つい「技術への固執」が強まりがちです。でも、実はその固執を手放し、外の世界(営業、マーケティング、顧客心理)に少しだけ目を向けた瞬間、エンジニアとしての価値は指数関数的に高まるのです。
5. 自分の人生の主人公を、誰かに明け渡さないでほしい
もし、3年目当時の僕に声をかけるなら、こう伝えます。
「今感じている違和感は、正しい。でも、技術の正解を誰かに求めても答えはない。自分がどう生きたいか、そのための道具として技術を使い倒してやればいいんだ」
エンジニアとしてのキャリアは、会社が決めるものでも、技術トレンドが決めるものでもありません。自分自身で設計するものです。
今の環境で「やる気を削がれている」と感じているなら、それはあなたが「もっと価値を出したい」と願っている証拠です。Room社は、そんな「技術の先にある価値」に向き合いたいエンジニアを全力でバックアップしたいと考えています。
僕たちは、あなたの技術力だけでなく、あなたの「これから」を一緒に設計する伴走者でありたい。 もし、今のキャリアに少しでも「詰まり」を感じているなら、一度ざっくばらんにお話ししませんか。
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