【大阪支店責任者インタビュー】経営者が自身の会社と並行してCockPitにジョイン。新たな進化を遂げるためにした決断のワケ。
株式会社CockPitには、多様なバックグラウンドを持つ挑戦者たちが集い、自らの可能性を切り拓いています。なぜCockPitという舞台を選び、そこで何を見出しているのでしょうか。今回は、広告会社の代表と社団法人の代表理事に従事しながら当社BPO事業部でも手腕を発揮する浦にインタビューしました。
浦 猛登/BPO事業部 大阪支店責任者
長崎県出身。工業高校卒業後、株式会社クボタに入社。その後、紆余曲折を経て広告事業で起業。同事業が軌道に乗り、安定したタイミングでCockPitにジョイン。現在はBPO事業部の主力メンバーとして代理店渉外を担当する傍ら、自身が代表を務める会社の経営を行う。
挫折と借金700万。逆境が火をつけた、異色の経営者魂
ーー まずは、CockPitにジョインされるまでの経緯についてお伺いできますでしょうか?
地元長崎の工業高校を卒業後、「早く社会に出たい」「海外で活躍したい」という思いから上京し、海外事業も展開する大手メーカーに入社しました。
1年間の研修では同期にも恵まれ、5科目トータルで成績1位を収めるなど、やるべきことはしっかりやった上で充実した時間を過ごしました。しかし、研修の時点である程度配属先が固定されており、自分が望んだ海外勤務への道が、閉ざされていると知ったんです。「このままでは自分の理想は実現できない」と判断し、入社から1年半で退職を決意するに至りました。
ーー 早い段階での大きな決断でしたね。退職後はどのような道を?
退職後、1年ほどは自分自身と向き合う時間を取りました。海外で働くことへの興味が消えたわけではなかったので、まずは自分の目で現地のリアルを確かめようと考え、アメリカ、メキシコ、タイ、フィリピンなど、計6カ国ほどを実際に訪れてみました。様々な文化や価値観に直接触れる中で、海外で働きたいのではなく、単に海外という場所に行ってみたかっただけだと気づいて。
むしろ、外から日本を見たことで、その魅力や恵まれた環境を再認識し、日本への思いが強くなりましたね。 しかし、その後、予期せぬ事態が起こります。先輩が関わる金銭トラブルに巻き込まれ、結果的に私が700万円近い借金を背負うことになったんです。まだ20歳か21歳の頃。まさに崖っぷちでした。
ーー 想像を絶する状況です......。そこからどうやって起業へと?
普通の会社員として働いて返せる額ではありませんでした。「自分で事業を起こすしかない」と。当時は「これをやりたい」という情熱よりも、肩代わりした多額の借金を返済するという責任感、そしてこの窮地から抜け出し、自らの手で人生を立て直すという思いが私を起業へと駆り立てましたね。
大阪に戻り、知人の事業を引き継ぐ形で広告の世界に飛び込みました。まさに、背水の陣でのスタートです。
「なんとかする力」で掴んだ成功と、次なるステージへの渇望
ーー 未経験からの起業、しかも逆境の中でのスタート。事業はどのように進みましたか?
それが、不思議なほど順調に進んだんです(笑)。
もちろん、引き継いだ広告事業は私にとって未知の領域でしたが、「とりあえずやれます!」と仕事を受け、がむしゃらに知識を吸収しました。ポスティング用のチラシデザインから配布の手配、Webのバナー広告運用まで、とにかく実践の中で形にしていく。この過程で叩き込まれた「なんとかする力」「とりあえずやります精神」は、今も私の武器になっていますね。
難しい案件にも果敢に挑戦し続けた結果、それがクライアントからの信頼に繋がり、事業は安定軌道に乗りました。その後は、事業規模の急拡大よりも、着実に利益を生み出すことを重視し、経営基盤を固めていきましたね。自分たちのサービスを通じて、お客様の成功に貢献できることが何よりの喜びでした。
ーー 事業が成功し、安定を手に入れたその後、どんな変化があったんでしょう。
事業は軌道に乗り、社員も育ち、経営は安定しました。その一方で、私自身はどこか物足りなさを感じ始めていたんです。社員に任せて手離れが進むと、時間的な余裕はできましたが、心が満たされない。「もっと大きな挑戦がしたい」「自分自身がもっと成長できる環境に身を置きたい」。そんな渇望が、日増しに強くなっていきました。いくつか新しい事業にも挑戦しましたが、外部要因などもあって、突き抜けるまでには至らず。まさに、次なるステージを模索していた時期でしたね。
ーー そのタイミングで、鯰江さんとの出会いが訪れるわけですね。
はい。この出会いはターニングポイントになりましたね。鯰江のことは元々X(旧Twitter)で知っていて、その発信に注目していました。ちょうど私が「何か新しいことを始めたい」と燻っていた時、鯰江がCockPitメンバー募集の投稿をしていて。偶然にも私が東京に滞在中で、すぐに連絡を取り、お会いする機会を得ました。
ーー 実際の印象はいかがでしたか?
それはもう鮮烈でしたね。借金を肩代わりした一件以来、どこか人間関係に慎重になっていた私にとって、久しぶりに「この人は違う」と直感的に思える人物に出会えた感覚です。表面的な勢いや口先だけではない、人間としての深みや揺るぎない覚悟のようなものを感じ、まさに「本物」だと。まず、纏うオーラ、いわゆる「覇気」が圧倒的でしたし、短い会話の中からも伝わってくる思考の深さ、人間的な器の大きさ。その全てに、完全に心を掴まれました。
ーー 特にどんなところに強く惹かれたのでしょう?
いくつかありますが、1つは「周りを本質的に豊かにする力」です。単にお金を与えるのではなく、考え方や在り方を示し、相手が自ら稼ぎ、豊かになれるよう導く。
例えば「仕事はエンタメだ」という彼の哲学は、周りのメンバーの仕事観を確実に変えていますし、これを実践しているのが本当にすごいなと。 そして何より、鯰江の周りには、優秀で魅力的な人々が集まっている。まさに「類は友を呼ぶ」ですね。個人の能力が高いだけでなく、多様な分野で優れた才能を持つ人々を惹きつけ、その力を結集できる。それこそが真のリーダーシップであり、本当の意味での『強さ』だと私は考えています。
また、過去に私と同じような逆境を経験されたと聞き、共感も覚えましたが、それ以上に「この人は私の進化版だ」「この人の近くにいれば、自分ももっと進化できる」と感じました。今だから言えることですが、仕事内容は何でもよかったんです(笑)。「この人の側で学びたい」その一心でCockPitへのジョインを決意しました。
「自由と責任」が生む覚醒。経営者としてCockPitで得た新たな視座
ーー CockPitにジョインされて約1年半。現在はどのような役割を担っていらっしゃいますか?
BPO事業部で、主に人材を紹介してくださる有力な代理店とのリレーション構築を担っています。CockPitの事業は完全リファラルで成り立っているため、このリレーション構築はまさに事業の生命線とも言える重要なミッションだと考えています。
幸い、私自身も経営者なので、同じ目線で話せる代理店の方々とはスムーズに連携でき、信頼関係を築けていると感じます。実際に、私が入社してから1年間で、事業部の稼働者を新たに80名ほど増やすことができました。
ーー ご自身の経営と両立しながらCockPitでも成果を出す。その働き方を可能にするものは何でしょうか?
CockPitが根幹に持つ「自由と責任」というカルチャーが大きいと思いますね。まず結果に対する「責任」を果たすことが大前提ですが、それを満たせば働く場所や時間に縛られない大きな「自由」が与えられます。この明確なメリハリが、高いパフォーマンスと多様な働き方を支えていると感じますね。
私自身、入社時には「BPO事業部の人員を増やす」という明確なミッションがあり、まずはこの課せられた「責任」を全うすることに全力を注ぎました。兼業を言い訳にした中途半端な姿勢では信頼は得られないし、何より私を信じてくれた鯰江の期待に応えたい。その一心で突き進み、短期間でミッションを達成。その過程があったからこそ、現在の自由な働き方が認められています。
まず責任を果たし成果で示す、その先に理想を追求する自由がある。 このカルチャーがあるから、私を含めたメンバー全員が自律的に価値を創造し、自分らしい働き方をデザインできるのだと思います。
ーー CockPitでの経験を通じて、経営者としてどのような学びや変化がありましたか?
組織がスケールしていく過程における難しさや、その重要性を肌で学べたことは大きいですね。会社が成長する過程で、新しい才能が加わり、組織が良い方向へ循環していく。時には、情に流されず、組織全体の成長のためにシビアな判断も必要になる。これは、自分の会社だけでは得られなかった、非常に貴重な視座です。
また、「仲間作り」の価値を再認識しました。CockPitを通じて、多様な価値観を持つ素晴らしい人々と出会い、これまで自分が無意識に壁を作っていたことに気づかされたんです。新しい仲間との出会いは、思考を広げ、新たな事業の種を生んでくれます。
仲間と共に未来を創る。挑戦し続ける者が輝けるフィールドへ
ーー 浦さんがこれから挑戦したいこと、成し遂げたいビジョンについて教えてください。
短期的には、もっと周りに「与えられる存在」になりたいと考えています。CockPitのメンバーや私が経営する会社のメンバーが、長期的に活躍できるスキルを身につけられるよう全力でサポートしていくつもりです。事業規模としては、BPO事業部でも2024年の数値に対して2025年度には200%成長を目標に掲げており、その達成に貢献し続けることが当面の挑戦ですね。
長期的な視点では、「資本主義を心から楽しめる、豊かな仲間」をもっと増やしていきたい。そして、私自身がそうであったように、地方に眠る若者たちの可能性を解放したいという強い思いがあります。彼ら、彼女らが輝ける場所や機会を創出し、マインドセットを変革する。そうやって、地方から日本全体を活性化していく。これは、CockPitが掲げる「月曜日を豊かにする」というミッションにも通じる、私自身のライフワークとも言える挑戦だと捉えています。