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G-genの流儀。クラウドネイティブな10の働き方とは?

G-gen の杉村です。 G-gen の社員は全員がフルリモートで働いており、日本国内でも屈指のクラウドネイティブな働き方をしていると思います。世の中の企業がクラウドで、もっと、働きやすくなるために、このノウハウを少しでもシェアしたいと思います。

クラウドネイティブな働き方とは?

クラウドネイティブ とは「基礎がクラウドサービスに根ざしている」ということを意味する言葉です。「このシステムのアーキテクチャはクラウドネイティブなものにしよう」「あの会社、先進的でクラウドネイティブって感じだよね」のように使われます。クラウド界隈でおそらく 2010 年代頃から使われるようになった言葉であり、明確な辞書的定義があるわけではありません。

クラウドネイティブな働き方という言葉は、この記事では「クラウドサービスを使うことで効率的に成果を挙げられる働き方」といったような意味合いで用いています。

G-gen では Google Workspace や Chromebook 、Slack などのツールを使ってクラウドネイティブな働き方を実現しています。しかしながらこの記事では、ツールに依存しない内容とするため、具体的なツールの名前や使い方には言及せずに、「どういうやり方がクラウドネイティブであり、なぜ成果に繋がるのか」という点に着目してご紹介したいと思います。

また、できるだけ技術的な内容ではなく「普段の仕事で具体的にどのように作業をするか」に着目した内容となっています。

1. データをローカル PC に持たない。シェアする

やめること

Excel (スプレッドシート) や Word (文書ファイル) などのデータは、可能な限りローカルのパソコンに持つのはやめます。

また、ファイルサーバーも用いません。

やること

ファイルは Google Drive や Box などの共同編集可能なクラウドストレージにアップロードして、そこで作業します。

なぜ?・得られる効果

ローカル PC にデータを持つと、あなた以外の人は、そのファイルにアクセスできません。 「ファイルを人から見える場所に置くのは、成果物を完成させてからにしたい」という気持ちも分かります。
しかし、途中の成果物を皆から見える場所に置くことには、以下のメリットがあります。

  • いつでも最新版のファイルが共有される
  • 作業を複数人で分担できる
  • もしあなたが病欠しても、プライベートのトラブルで仕事に出られなくても、誰かが引き継げる
  • 作業が終わり次第、レビューやコメントが迅速にできる

これにより 時間短縮冗長性の向上 などが見込めます。

2. ファイルの版管理はシステム任せにする

やめること

ファイルサーバに、こんなファイルが置いてありませんか?

  • XXプロジェクト_説明資料.pptx
  • XXプロジェクト_説明資料(最新).pptx
  • XXプロジェクト_説明資料_20220602.pptx
  • XXプロジェクト_説明資料_old.pptx
  • XXプロジェクト_説明資料_old2.pptx

みなさん、一度は見覚えがあるでしょうから多くは書きませんが、これでは事故のもとです...。

やること

ファイルは一つだけにします。複製しません。バックアップや過去履歴は、クラウドストレージに備え付けのバージョニング機能に任せ、いつでも巻き戻せるようにしておきます。

なぜ?・得られる効果

誰しもひと目で、正しいファイルがどれか、分かるようになります。「これ、どれが最新版ですか?」「これって消しちゃっていい?」というやりとりが減ることで、 時間短縮 になります。また、ファイルの取り違いやデグレ (古いものに巻き戻ってしまう) などの ミスの減少 にもなります。

3. メモを(電子で)残す

やめること

商談や打ち合わせの内容を、メモを取らないで頭の中のみに置いておく、ということをやめます。

あるいは、自分のためだけに手元の紙に残すというのも、可能であれば止めたいです。

やること

クラウドストレージの共同編集できるドキュメントファイルに、簡単でも良いのでメモを残します。

その場にいなかった人でも「誰が、どういう順番で、何を発言したか」が分かるようなメモにします。

なぜ?・得られる効果

理由や効果は「データをローカル PC に持たない。シェアする」に書いたことと同じです。

あなたが病欠したり、急遽、その仕事を引き継がないといけないときにでもスムーズにいきます (冗長性の向上) 。

また、メモをちゃんと残すことで、打ち合わせに出席する必要のある人を減らせます。あとからメモを読めば良いからです (時間短縮) 。

リモートワーク環境化では「ちょっと立ち話で共有する」といったことがなくなります。その分、メモを残して皆が見える場所に置いておくことの重要性は、ずっと高いです。

4. チャットを活用する

やめること

社内の人とのコミュニケーションにはメールを使いません。

やること

社内の人とのコミュニケーションにはチャットと Web 会議の組み合わせを使いましょう。

なぜ?・得られる効果

メールは「非同期コミュニケーション」です。その意味は、こちらのメッセージを受け取った相手が、リアルタイムに返事をくれるとは限らないということです。

これに対し、対面での会話や Web 会議は「同期コミュニケーション」です。こちらの言葉を聞いた相手は、リアルタイムに返事をくれるはずです。

チャットはその中間の「準同期コミュニケーション」であると言えます (造語です) 。相手の状況に応じて、返事はほぼリアルタイムであったり、あるいは翌日であったりします。

同期コミュニケーションは返事がすぐ来ますが、相手の時間を確実に奪います。

非同期コミュニケーションは相手の都合に合わせられますが、返事が遅いかもしれません。

準同期コミュニケーションはその中間の、良いとこ取りができるコミュニケーション方法だと言えます。

5. 作業している内容を社内チャットでつぶやく

やめること

「作業は黙々と。余計なチャットはしない」... これよりも効率的な方法があります。

やること

チャットツールにおいて、プロジェクトや作業内容ごとのチャンネル、あるいは部署のチャンネルでもいいかもしれませんが、作業内容を適宜、つぶやくことは役に立ちます。

報告のような形にするわけではなく「今日は設計書が〇〇のページまで書けたぞ」「今日は XX の部分のコーディングでハマってるなぁ」くらいで大丈夫です。

作業に無関係な人にとってのノイズにならないよう、プロジェクトの個別チャンネルでつぶやくのが良いでしょう。

なぜ?・得られる効果

「データをローカル PC に持たない。シェアする」と同様です。何かあってもあなたがやっていた仕事が「何がどこまで進んでいて、何が終わっていないのか」が他の人からなんとなくでも見えていれば、リスクは下がります (冗長性の向上) 。

また、同僚や上長からすると、わざわざ聞かなくてもあなたが何をしているか手にとるように分かるため、細かいコミュニケーションを減らすことができます (時間短縮) 。

6. チャットでは絵文字 (リアクション) を使う


やめること

「仕事のチャットなのだから絵文字などダメだ。不真面目じゃないか」という考えは捨てましょう。
...恥ずかしいのは最初だけです。

やること

積極的に絵文字を使っていきましょう。

立場が上の人が使うことで、普及も早くなります。

なぜ?・得られる効果

ちょっとした内容の返事であれば、文字をタイプしなくても絵文字で済ませられます (時間短縮) 。

また絵文字は少し雰囲気を和らげ、 コミュニケーションの活発化 に繋がります。

7. 周知事項は文字でも伝える

やめること

複数人へのアナウンスを、口頭 (Web 会議含む) だけで済ませることは避けましょう。

やること

アナウンス事項は、口頭や Web 会議だけではなく、チャットツール等で文字にも残します。

なぜ?・得られる効果

口頭だけで済ます、ということは、全員がその場にいなければならない、ということを意味します。

その場にいない人や、その場にいてもぼーっとしていて聞いていなかった人にも伝えられるよう、チャットツールなど文字に残る媒体でも伝達します (冗長性の向上ミスの防止)。

8. 情報を集約する

やめること

情報が「ファイルサーバー」「社内ポータル」「カレンダー」「メール」「ローカルの PC」「誰かの頭の中」などに散在している状態をやめます。

やること

可能な限り、情報は一箇所に集めます。

「社内ポータルサイト」に業務手順は集約します (必ずしもサイトに全てを記載するのでなく、手順や情報を記載したファイルへのリンクを集約します) 。

また、会議情報は、例えばカレンダーツールの予定情報に「Web 会議ツールへのリンク」「議事メモへのリンク」「関連資料へのリンク」が全て集約されているなど、とにかく 見るところが一つで済む 状態になっているのが理想です。

なぜ?・得られる効果

圧倒的な 時間短縮 が見込めます。

脳の中に情報を意識的にキープしておく必要がなくなるため業務効率が上がり 生産性の向上 (時間あたりのアウトプットの量の増加) が見込めます。

9. Web 会議のカメラ ON/OFF を使い分ける

やめること

少人数での Web 会議でカメラをオフにするのは避けます。

ただし「絶対、常に、カメラをオンにしろ!」というのもナンセンスです。

やること

少人数での Web 会議では、カメラはオンのほうが望ましいでしょう。

一方で、一方的にアナウンスする趣旨の Web 会議 (部門全体会議やウェビナー) では、オフにしても問題ありません。場合によっては、オフのほうが良い場合もあります。

組織によっては、カメラをオンにすると VPN が詰まる、などの事情があるかもしれません。先は長くなるかもしれませんが、 VPN が不要な Web 会議ツールを検討します。

なぜ?・得られる効果

顔が見える状態とそうでない状態では、コミュニケーションの伝わり方が大きく違います。 生産性向上 やコミュニケーション効率向上による 時間短縮 の効果が見込まれます。

10. Web 会議では簡単でもいいので資料を用意する

やめること

Web 会議で、アジェンダや何の資料もないまま会議するのは非効率です (Web 会議に限りませんが...) 。

やること

簡単なメモ書きでもいいので、資料を用意します。

可能であれば、共同編集可能なメモなどを用意し、全員が閲覧・編集可能な状態にします。
そうでない場合でも、ファシリテーターや発話者の画面を共有し、資料を共有します。

議事メモを画面共有しながら会話をすると、会話内容を明文化して整理しながら会話できるので、より効率が向上します。

なぜ?・得られる効果

生産性向上 やコミュニケーション効率向上による 時間短縮 の効果が見込まれます。

参考: G-gen の働き方


これらは全て、 G-gen で行われている働き方です。参考までに、 G-gen で使われているツールをご紹介します。

G-gen は社内サーバーが 0 (ゼロ) であり、全て SaaS を使っています。

  • メール : Gmail (Google Workspace)
  • チャット : Slack
  • Web 会議 : Google Meet (Google Workspace)
  • カレンダー : Google Calendar (Google Workspace)
  • ファイル共有 : Google Drive (Google Workspace)
  • 文書 : Google Docs (Google Workspace)
  • スプレッドシート : Google Spreadsheet (Google Workspace)
  • スライド : Google Slides (Google Workspace)
  • 社内ポータル : Google Sites (Google Workspace)
  • パソコン : Chromebook
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