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「未知を愉しみ、進んでいく」3Dデータ解析エンジニアが大切にしていることとは

インタビュイー:3Dデータ解析エンジニア 井町さん

ー今日は3Dデータ解析エンジニアの井町さんにインタビューをさせていただきます。よろしくお願いします!まずは、1日どのような流れで仕事をされていらっしゃるのか伺ってもよろしいでしょうか?

まず、slackとメールのチェックをするところから僕の1日が始まります。夜勤チームなどもあるので、各点検チームやプロジェクトとの情報や導線を確認しています。

そして、今うちが導入しているサーバーの稼働状況をスタッフと確認しつつ、その中で困ったことがある場合はそのタイミングで聞いて、都度対応していきます。そうしているうちに、会議が始まるので、その合間を縫いながら自分の解析や研究開発、営業提案用の資料を作成しています。

ー1日の仕事は他のメンバーのマネジメントから始まる一方で、ご自身でも幅広い業務をこなされているのですね!

ー前職と、Liberawareにはどんな経緯で入社されたのかを教えていただけますか?

前職は航空測量会社にいました。そこでは、モービルマッピングシステム(車載レーザー測量機)というものでオペレーターの機材を動かすこととその解析、その中でも特に空港と道路の路面性状調査を主に行っていました。実はその頃から、自分で予算事項・実行予算を組むところからお客様との納品形式についての打ち合わせ、そして納品説明までを行っていたんです。

点群データというのはずっとインフラストラクチャーでメインに使われているのですが、この仕事をやっている中で「インフラ以外のところでももっと使えないかな」というのと、レーザー測量の解析は既にソフトウェアが固定化されていて、技術的にはもう成熟しきっちゃっているので「これ以上自分が開発する余地はないな」ということを感じていました。


出てきた点群データをガチャガチャと練るだけではなく、そもそもの解析や計測手法を考えたりする領域まで深く突っ込んでいろいろやりたかったので、研究分野の部署に異動したいなと思っていたのですが、研究所がとても人気で。しばらくは行けないということになったのですが、僕は元々教員からキャリアを始めたので、20代の早いうちから技術をちゃんと身に着けられる環境に身を置いた方が今後の自分のキャリア的にはいいと考え、転職を意識し始めました。

Liberawareでは、点群もできるし、SfMという自分が今まで携われなかった領域のこともできるし、しかもそれが良くも悪くも成熟してないっていうことがわかって。機材やデータのとり方次第で全然出来が変わっちゃう、うまくできないものであるというところにむしろすごく惹かれましたね。

ーお話を聞いている中で前職とLiberawareの仕事内容では共通点が多そうだと感じたのですが、実際に働いてみてどう感じていますか?

開発・起案から実装までの速度がすごく速いのがLiberawareの良いところだなと思っています。例えば、研究ではハードウェア・ソフトウェア両方の問題が起こりうるんです。でも、Liberawareでは近くに技術開発部とかアプリチームがいるので、つまずいてしまってもそれを相談してすぐ反映させることができます。これは少人数チームだからこそできることだと思っています。

一方前職では、各フロアごとに部署が違う上に、それを順番に1回ずつ上長承認をもらわないといけないんですよね。社内で300万ぐらいの社内ベンチャー企画があったときも、まず部署内プレゼンテーションがスタートでした。さらに何かやりたいことができたとしても、予算を自分でどこかから引っ張って来ないといけなかったので、今ある案件をめちゃめちゃ圧縮して空けた時間で開発をしなくてはいけなかったんです。それに比べて、Liberawareではトライアンドエラーをとにかく繰り返しながら、それをスピーディーに行えているので、全然テンションが違うなというのを実感しています。

ースタートアップに入社するにあたって、不安点はありませんでしたか?

正直最初は、予算的なところやどれくらい資金調達ができるかという部分が不安としてありました。でも、入社の段階で社長である閔さんがしっかりと説明をしてくださったり、JR東日本グループさんや日本製鉄さんと一緒にお仕事をさせていただくなど、様々な大きな会社さんからニーズが常にあることからその不安はなくなりましたね。

転職のときにはどちらかというと、チャレンジしたいという強い想いはありつつも、それまで教員・点群というキャリアを進んできたところから、本気で研究を始めるぞとなったときに、自分の技術スキルで本当に役に立てるのかどうかというところが一番不安でした。

今実際にLiberawareで働いていて思うのは、「不安がある中でも、走ってみないとわからないことがたくさんある」ということですね!


ー逆に、苦労しているところや大変なところは何ですか?

まず、頭の切り替えですね。僕はそんなにマルチタスクが得意なタイプではないので、例えば営業提案の資料を書いているときに隣からSFAの品質の話がきて、後ろから「今度の発表会のことなんだけど」などさらに違う話題も入ってくると、もうてんてこ舞いになっちゃうんですよ・・・(苦笑)

僕はリーダーやマネージャーの経験があまりなく、スタッフさんからの要望と会社としての方向性の間に挟まれるっていうのが初めてで。なんか新鮮だなっていうウキウキ感もありますし、何かこれが世に言う中間管理職の辛さなんだなっていうのがわかってきた感じですね。

ーマネジメントの立場の大変さが伝わってきます…。発表会や報告会にも出られているというお話がありましたが、もう少し詳しくお聞かせください!

最近、お客様の発表会や報告会に出させていただくことや社内報告会が多いんです。Liberawareの技術を知っていただける機会があるのはすごくありがたいことなので、積極的に参加しています。

自分が作ったデータがどのように作られてるのかをお客様にわかりやすく伝えられるように工夫するのですが、お客様からの「これはどうやって作っているのですか」、「どういう設定でどのソフトを使っているのですか」というような質問をいただいた際に、教えてあげたいけど教えてはいけないところもあるので、その瀬戸際の中でも納得してもらうところが難しいポイントだなと感じています。

ー井町さんが一緒に働きたいと感じるのはどんな方でしょうか?

わからないことを面白いと感じる人。何もわからないけれどあっちこっちからピースを集めてきて、ちょっとずつ組み立てたらもしかしたらできるかもしれない、というところにわくわくを感じる人はすごくいいなと思いますし、そういう方と働きたいな。そういう連続が実際現場でもあるので。

実務的な話で言うと、実際にIBISで撮影してきたデータが全てSfMでできる映像か?と言ったら、そんなことはないわけです。打率でいうと8割ぐらいはもちろん綺麗に撮れるんですけど、どうしてもSfMの問題っていうのは環境とかで、全然できないようなものというのは少なからずあります。そういった案件が発生したときに、それをスタッフさんにお願いするのはなかなか難しいので、途中までやってもらうとしても、コア的な処理は自分で引き受けながら、そこで研究のエンジンがかかるみたいなイメージですね。

ー未知の領域でも愉しんで進んでいく風土があるのですね!チームのマネジメントをされている中で、大切にされていることはありますか?

乗り越えなければいけない壁ができた際にも、最後のギリギリまでどうしたらできるかを考え続けられることがやっぱり大事だと思います。仮にそれでお客様の期待値を超えられなかったときにも、それを次に生かせるように、動けるようにしておかないといけない。少なくともその説明の段階では、「今回はこういう理由で駄目でしたが、次にできるように今こういう基礎研究も始めました」というような。お客様も我々ベンチャーに対して期待や不満などいろいろあると思うのですが、それを不満で終わらせない誠意的なところを見せるっていう意味でも、とにかくアクションを早くやって回していく必要があるし、一番重要なのはそういったスピード感についてこれるチームを作っていくことだと思っています。

やっぱりリーダー職やマネージャー職が最後に責任を取らなければいけないのですが、結局チームの底上げができていないと、チームとしての能力値も生産力も上がっていかないです。僕は、自分がいなくても動く組織が一番ベストだと教員の頃からずっとそう考えています。


現在は会社としてもどんどん成長してきているフェーズで業務量も増加する中で、どんな人にチームの仲間になってほしいですか?

最近考えているのは、視座が高い人ですかね。僕の視座が低いので、もっと高い目線と高い知識量でクリティカルに物が見られる人がいると嬉しいです。スキル的なところは僕が教えて上げていくことはできるのですが、スキルを上げても物事の解像度ってスキルだけじゃないと思っていて。技術的にSfMをこうやってやったらできます、とだけではなく、なんでこうやったらできるのか、というのは、俯瞰した視点の知識と高い視座が必要だと思っているので、チームの視座を上げられる人に仲間になってほしいです。

ー最後に、今後の会社と井町さんご自身のビジョンをお聞きしてもよろしいですか?

会社としては、「全ての人々が安全に生きられる社会を作る」というビジョンを語るだけではなくてプロダクトとして提供できることです。例えば、何か危険な事象が発生した時に、いくつかある選択肢の一つにLiberawareが入っている、というのが最終的なゴールかなと思っています。うちのサービスを使って緊急点検をする、っていうのでもいいですし。今もうほぼなりかけてるなとは思うのですが、これが今後もっと明確なチームになっていけばいいなと思っています。

自分に関して言うと、正直今バタバタしすぎて自分は一体何になるんだろうなっていうところはあるのですが…。LiDARなどを行っている協力業者さんたちといろいろやっていく中で、画像処理とか、点群とかそういうものの専門的知識を持ちつつ「リモートセンシングといえばこの人」という内の1人になりたいですね。

― データ解析エンジニアというお仕事とマネジメントの両面を知っていらっしゃる井町さん。とても貴重な視点からのお話をありがとうございました!

次回の記事もぜひ楽しみにお待ちください!

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